末梢神経ブロック

末梢神経ブロック
マニュアル
2012.4 version
TKAオペ時の手順
・効果発現まで20~30分ほど要するので、
まず坐骨NBを行う。
・その後大腿神経NB+カテーテル留置。
解剖
解剖(右大腿骨遠位断面)
TN
膝窩からあてたエコー図(頭側へスライド)
★エコーと上下逆になりますよ(神経は動静脈より皮膚側)★
CPN
TN
PV
CPN
SN 膝窩側
PV
PA
PA
内側
外側
PA:膝窩動脈、PV:膝窩静脈、CPN:総腓骨神経
TN:脛骨神経、SN:坐骨神経
膝蓋骨側
坐骨NB(L4~S3)
膝窩部アプローチ仰臥位法で行う
PNBの準備
・患者入室前までに患側の反対側にてエコー電源ON
・準備するもの
0.3%アナペイン 20ml(大腿NB用)
0.25%アナペイン 20ml(坐骨NB用)
局麻用1%キシロカイン
ブロック針(坐骨NB用)、カテーテル(大腿NB用)
末梢神経ブロックキット
神経刺激装置
エコ-プローベカバー×1
※0.3%アナペイン 20ml= 0.75%アナペイン 8ml+生食 12ml
0.25%アナペイン 20ml=0.75%アナペイン 7ml+生食14mlから1ml捨てる
坐骨NBの準備
・ブロック肢をもちあげ固定
・神経刺激装置の電極をブロック側の足につける
・患者に、神経刺激装置使用のため、ブロック側
の足が勝手に動くことを説明しておく
・酸素投与を開始し、フェンタニルを適宜投与する
坐骨神経の同定
・プローべのオリエンテーションマーカーは術者側へむける
・膝窩動静脈を同定し(黒くぬけている)、その背側かつ外側に
白い神経の束をふたつ確認する
・プローべを頭側へスライドさせると、その二つの神経(総腓骨
Nと脛骨N)が合わさる=坐骨神経
・合わさった高さより1cm頭側を刺入点とし、マーキング
※わかりにくければブロック肢の足関節を動かしてもらうと、わかりやすい
坐骨NB手順
・清潔手袋をして局所麻酔
その後左手はエコープローべを持つため不潔になる
・ブロック針でエコーガイド下で刺入(平行法)、1mAの神経刺激を
しながら足関節の運動が0.5mAでも認め られるところで薬液を
いれる。0.2mAでも動く、あるいは 注入時抵抗があれば、神経を
刺している可能性があり、 少し引く。介助者は、かならず血液の
逆流がないことを確認して薬液を注入する
・薬液は、坐骨神経のまわりにドーナツサインができるように、
数mlずつ、0.25%アナペイン 20mを注入する
大腿NB(L2~L4)
・
解剖(右鼡径部)
筋膜を2回貫きます
右鼡径部を足側から
みてます
持続大腿NB手順
・ブロック肢の刺入部(鼡径溝の遠位1cmのところ)にマーキング、
神経刺激装置は患者の大腿間に置く
・清潔となり透明ドレープをかけエコーカバーを装着、介助者も清潔
手袋を装着
・局所麻酔ののち、交差法でカテーテル付きの針を頭側へ刺入
する。介助者は透明ドレープの上から神経刺激装置を操作する
・良い場所が見つかったらまず0.3%アナペインを10ml注入し、
それによってできた空間にカテーテルをすすめ、皮下12-15cmで
固定する
ブロック中の注意点
・必要に応じ鎮静や鎮痛を行う
例:酸素投与下でフェンタニル投与
・言動に注意する
固定法
術後はトレフューザーに0.2%アナペインを100ml入れ接続する
アリクストラやリクシアナ等の抗凝固薬開始時刻の2時間前まで
にカテーテルを抜去してもらう
一般指示:「右クリック」→「セット展開」→「麻酔科」→「PNB」→
「術後一般指示(リクシアナ対応)」
神経刺激装置
TM
Stimuplex (B/BRAUN)
使用方法
②
③
①電源ON
②出力を1mAにあげる
(体表刺激ではそれ以上)
③SENSeモードにする
④ブロック
⑤電源OFF(長押し)
①
SENSeモードとは
Sequential
Electrical
Nerve
Stimulation
e
1. 3Hzだが、三発目だけ
刺激時間が長い
2. 神経から少し遠くても
最初の収縮がわかる
3. 三発目だけで収縮
→まだ遠い
三発とも収縮→近い
TAP block
腹横筋筋膜面ブロック
腕神経叢ブロック
ただいま作成中
いつか出番がくる日まで
・エコーでの描出と神経の同定
・Blue phantomでの交差法と平行法の練習
あるとき急に出番がきます!