5号(1980年11月10日発行 pdfファイル 3.3MB) - 神奈川県植物誌調査会

FLORAKANA6A
附
神奈川県値物誌調査会ニュース
231 横 浜 市 中 区 南 仲 通 り 5-60
第 5号
NOV
.1
0
.1980
神奈川県立情物館内
神奈川県植物誌認査会(蜜醤口座
045-201-0926
m
.
横 浜 10195 )
Oサ ガ ミ ジ ョ ウ ロ ウ ホ ト ト ギ ス
N
o
.
5
スルガ ジ ョ ウ ロ ウ ホ ト ト ギ ス が 発 見 さ れ , こ れ は 愛 鷹
山にも分布するようです。本会会員の宕回突さんは最
神奈川県の績物相は他の府県にくらべて豊富な方に
近 こ れ を 赤 石 山 系 前 衛 の 篠 井 山 の 一 角 か ら 発 見されま
なるかと考えられますが,神奈川県特産の績物となる
した。 ど の 額 類 も 数 が 少 な く , 保 護 に 充 分 怠 を 用 うる
と 現 在 の 所 , サ ガ ミ ジ ョ ウ ロ ウ ホ トト ギ ス し か 頭 に 思
べきと思います。サガミジョウロウホトトギスとスノレ
い 浮 び ま せ ん 。 サ ガ ミ ジ ョ ウ ロ ウ ホ ト ト ギ λ は 1960年
ガジョウロウホ トト ギス は 極 く近似 し た ものですが,
に始めて学界に紹介されたニューフェースです。ジョ
従来の区別点のほかに, ・
スルガジョウ ロウ ホトトギス,
ウ ロ ウ ホ ト ト ギ ス 鎮 は 高 知 県 と 宮 崎 県 ( ? )に分布す
は花柱の下部まで腺毛があるのに対し,サガミジョウ
るジョウ ロウホトトギス (トサジョウロウホトトギス),
ロウホトトギスの花柱の下半部は無毛のようです。写
紀伊半島にあるキイジョウロウホトトギ^が古くから
真の A は自生地におけるサガミジョウロウホトトギス,
J
;第
知られていましたがサガミジョウロウホトトギス t
3の 種 と な っ た わ け で す 。 そ の 後 静 岡 県 の 毛 無 山 か ら
Bと Cは雌蕊で, Bはサガミジョウロウホト ー
トギス, Cは
スルガジョウロウホ トトギスて寸 。
-19-
(大綱逮吃〉
の文人墨客に特に珍重さ れてきたが, 唐宋文化と共に
丹沢山境渓谷産の
中国産蘭がわが国に渡来し,鎌倉,足利時代には素心
ジョウロウホトトギスについて
蘭や報歳前が将来 されている 。
丹沢に産するメョウロウホトトギスといえばサガミ
降って徳川時代特に事保,天明の頃には東洋蘭の栽
ジョ ウロウホトトギスに遣いないと思うのが普通であ
繕が非常に流行し素心蘭,玉花蘭が輸入された 。 また ,
ろう。その記相文を読めば近似橿のス レ
ノ ガジョウロウ
今日わが国で栽唱されているー茎九花の銘品中には江
ホトトギスとの相違も明らかなように思われる。しか
戸時代に中国で作出されたものが多い。
きて 1951年 4月茅ケ崎植物会の観察会の折り,茅
し,今回の観察でこれらの種に関する形質把握は不十
かと思わざるを得なくなった。
分なのではな L、
I 主な観察点
(測定 2株 〕
明子 さんは正体不明の 蘭を 1株 採 集 され私に鑑定を求
①茎長 8併慨に透す
②葉大 1
伝 mX 3
.
5cm
③薬裏中肋 微 毛
@花序有毛
められた。この南面する雑木林にはウワミズザクラ,
ウグイスカグラ , シュンラン,エビネなどが生育して
⑤茎頂 4花,頂部よ り 7節 i
i
l
!
i
J
鹿 1- 2花
,
披 1花
ケ崎市甘沼の女子美術大学精内の雑木林で会員の田中
L、
f
こ。
8節葉
田中さんの庭に栽宿しておいたものが翌年 4 月下旬
9節 葉 披 1花。
,⑥ 花 4
2嗣 -4
5田,距 4-5.
.
に開花し
ー
⑦茎頂花序部萄 1
2 1
5
.
.,7節糞版以下の花柄哲 !
7-10田
⑧約赤紫色 。
5月初旬,市文化資制館での値物会の勉強
会に持参されカンラ γ ではないかと申されていた。こ
の株は会員の阪田敏子さんが撮影された。
しかし,カンランの花期は 12-1月であり,また花
E 観察要約
①発育の良い個体ではかなり大きい。
彼片は広線形で一致せず,スルガランは花期が 6月上
②花は茎頂だけでなく藁肢にも着く。
旬から 10 月中旬までで,漢と花茎が~同長で,花彼片
③藁裏中肋の毛は微毛疎生でんーベ観察を要する。
の基部に暗紫色の条線が現われ,また花下の趨繋が短
@距は測定がむつかしいが少なくも 3.5帽以上
かく目だたない点などで甘沼のランとは異なっていた。
1953年 5月 3日,田中きんから開花のお知らせを
⑤醤は大きく顕著
⑥蔚はアズキ色
戴きカメラを持重量して撮影した。この写真を二三の専
門家に送り鑑定をお願いしたが,スルガラ γ とする意
E 考 察
見が多かった。それで茅ケ崎市縞物目録資料 (1978)
スルガジョウロウホトトギスの特徴とされている
ではこの意見に従っておいた。
街の赤紫色は他の近似種の黄色に対して良い区別点
と恩われるのでこの観察伺体はスルガジョウロウホ
田中さん宅にお伺いした際付近の丘陵で採集された
トトギスではな L、かとも考えられる。しかし同種の
蔓性縞物の同定を求められた。調べてみるとそれはツ
他の特徴とされている距が小さいことや萄が小さい
ルニチニチソウであったのでこの付近の山には相当栽
ことについて観察個体はむしろ大きい点異なる。葉
培植物が逸出している可能性が強いことが判明した。
裏中肋の毛は有毛というには余りに微且疎である。
それで甘沼のランも東洋闘の逸出種であるとの推察
も可能となったので,中国高等植物図鑑 V(1976)
サガミジョウロウホトトギスもスルガ ジョウロウ
ホトトギスも茎頂だけに花が着くとされているがこ
のシュンラ
の観察個体群を見る限り発育の良いものは頂部に数
してみるとイヲケイキュウカ {Cymbidiumf
配 r
iROlfe)
花を着け,頂部より数節休んで薬
が見つかった。
にも花を着ける
のが常態である。
Y 属の所を開き
4ー 5月に開花する種を復
先年神奈川県教育センターで台湾大学の許建昌教授
以上の点から,サガ ミジ ョウロウホトトギスやス
のイネ科に関する講習会の折り,同教授はラン科積物
ルガジョウロウホトトギスについての記相 文は 個体
では唇弁の形質が重要であると申されていた。甘沼の
の記録の段階であって種の記載としては不完全なよ
状毛があり,縁辺が
ランは唇弁の舌の部分の上面に芋L
うであるから今回の観察個体を何れかの種として同
徹也していることなどイヲケイキュウカの特徴と合致
定することは無理があるのではないかと考える。観
していた。
察地は険しい渓谷で周辺の谷には分布が無い。状況
それから堕らく市文化資料館で催された特別展「茅
からみて雑種ではあり得な L、。観察については丹沢
ケ崎の縞物」の準備に忙殺されこの問題から遠ざか っ
雪山家奥野幸道氏の助力に頓 った。
ていた。
(織川四郎〕
一方当会の谷本交平氏 は甘沼のラ
Y
をスルガラ γ と
することに疑義を示されイッケイキュウカではなし、か
茅ケ崎のイッケイキュウカ
と申されていた。
最近永年の懸案であ った日中国交が回復し ,両国の
普通寄宿の繍にならんでいる 東洋蘭の本にはー茎九
関係は緊密になってきている 。
花の侮弁,荷花弁 ,水{山 弁品など園芸家が改良したも
積物の領域でも日中両国は同 一区系に属し従って共
のが多く掲載さ れてい て,返って並物の 写真が少ない
通種も多いが,一方文化的にも両国は古来密接な関係
ので特別展 が終 了した日に,東岸蘭連合会の黒崎陽人
を保ち,わが国は農耕,園芸 方 面 で も深い影響を受け
先生の著書
舎を購入して検討 してみた。同書中のー茎九
できた。
花の並物の写真は甘沼のランと良〈似ていた。
孔号晶詩に詠んだこと のある王者の花 ー蘭 ーは両国
それで前記の写真を黒崎先生に送り鑑定をお願いし
t
-20ー
た。先生は
r---一一おおせの通り 写 真のラ
Y
はー茎 九 花
の普品です O 九花は小生も庭に地植えにして楽しんで
いますが,小宅のものよりもよい型に咲いていまして,
良いものを見せて戴きました 。叉これは並物ではあり
ますが,
とても性の良い花です。大切に御愛育をねが
た。また黒崎先生のお話
います Jとの返信をよせられ・
では以前千葉県でもこのランが逸出状態で見付かって
いるとのことである。
これはー茎九花の極めて微細な種子が中国大陸から
季節風により飛来した結果であると説明する向きもあ
る。しかし甘沼のランは当時生育地の下方に温室跡も
残っていたので恐らくはそこで栽繕されていたものが
逸出したのであろう。
c
a
b
r
o
なお,牧野湾士はこのー茎九花に Cymbidiuns
田
r
r
u
l
a
t
u
mMak
i
n
oという新学名を与えられている 。
田中さんの庭のイヴケイキュウカは毎年花茎を一本
ずつ殖やして今も健在である。
このような貴重な縞物を保存栽繕する施設がほしい
ものである。
本 年 ( 1980 )饗 真大 和 上 ( 688-763 )の脱乾漆
像が 1200余年長りに里帰りし中国各地で公開されて
天
いる。聖真や彼を招請した栄叡を取扱った井上清著 I
アレチマツヨイグサ,
平の葱 」も映画化された。
アル ドタダ <
,
7
-!
J クサ,セイ
タカアワダチソウなどが見られたが,なかでも広い面
五度の失敗,失明など多くの困難を乗り越えて遣唐
副使大伴古麻自の船で箆児島に来航した馨真は東大寺
積をおおって広がるアレチウリ,
の戒痘の建立,唐招提寺の開通毒などわが国の仏教の振
おう盛な繁箔ぶりは目をみはるばかり。
Si
C)四
a習 u
l
a
t
出の
アレチウリが最初に採られた記録は昭和 27年 , 静 岡
興に努める一方書道,彫刻などにも深い影響を与えた
が,また医薬にも長じ,正貧院の薬物を盤理していて,
県の清水港 (縞物探集ニュース 1
2号)であるが,いま
謂わばわが国の値物学の源流である本草学の関遺産者の
では神奈川 県内でも,丹沢の水無川 の川原
, 川崎の 民
一人でもある。
家国,南部線沿線などいたるところで見られるように
なった。
わが国の本草学の進歩にも功績のあった墜真像が里
帰りした年に茅ケ崎に中国産蘭「ー茎九花 Jが逸出状
写真は戸塚駅近くでとったもの,土手をおおい,ソ
メイヨシノによじのぼり,果ては電柱まで馳けあがっ
態で生育することが確認されたことは興味深い。
て,さながらアレチウリ全盛時代を誇示するような径
文 献
1 憎循版牧野日本縞物図鑑北隆館
2
前川文夫
原色日本のラ γ
3 北村四郎他
題にした洋画があったが,この姿をみていると , いま
にも動きだしそうで,怖かった映画のシーンを思いだ
E
1975
す
。
(
林辰緩)
黒崎陽人僧補東洋ラン花物誠文堂新光
社
5
異な姿が印象的である。前に人間を 鰻う 怪奇値物を主
誠文主主新光社 1
9
7
4
原色日本縞物図鑑革本編
単子薬類保育社
4
1958
1976
横浜北・川崎プロックから
中 国 高 等 縞 物 図 鑑 第 5冊 科 学 出 版 社 北 京
1976
6 平凡社版
去る 9月 22日鶴見高校で,各地区担当者が集まり,
寺崎日本縞物図鑑
標本整理と深集リスト作りが行なわれた。その結果,
1977
930種
,
本編は「はまかきらん 茅 ヶ 崎 植 物 会 会 報 」 第 4 号
1979に発表したものを一部加筆して転車車したもので
あ
る
。
2700炊の綴本が集まった。 特に目立ったも
1
1崎で比較的珍しい績物には,次
のはないが,横浜 ・1
のようなものがあった。
(
小原敬〉
ミズニラ , ヤシャゼンマイ,
ミヤマシケ シダ,オ シ
ダ,イワ ヘ コ,タエヘゴ,イノデモドキ'lヤナシイ
おう盛な繁殖力をみせるアレチウリ
ノデ,ク ジ ャクシダ,
?サソテツ,キヨタキシダ,イ
ワガヰゼンマイ,ハヰガヤ,キダチノネズミガヤ,イ
線本作成のため分担の戸塚地区を,機会を見ては歩
尾
いているが,横須賀線の戸塚駅から大船駅へ続く柏 J
ヌアワ , オオアプラススキ ,ササタサ ,カタクリ,ユ
川沿いの道にはいろいろな帰化鑓物が見られてたいへ
キザサ,チコ'ユリ,ワニグチソウ,
、
ん興味深 L。
ンボソウ,ヤシャプシ,
ツノハシバ之,ムカゴイラク
サ,タマノカンアオイ,
ワダソウ,ユリワサビ,
ことしの 8月と 9月に歩いたおりにも,キクイモ,
セイパンモロコシ,
ワルナスビ,ビロードモウズイカ ,
-2
1
タモキリソウ,
ト
ミヤ
マネコノメソウ,ヤマネコノメソウ:/モ ツケ,イヌ
ザクラ, 1
1チフウロ,カ ジカエデ,ツリフネソウ , ギ
ョウジャノミズ,
スズサイコ,
ヒキ ヨモギ,
'
Jパ ナ,キキ
シソクサ
島の海岸縞物は泥砂とともにすっかり洗い流されてし
トモエソウ?サレダマ,センブリ ,
まい,基底の岩盤だけになってしまったところが多い。
ミゾホウズキ,ムシタサ,
毘沙門・松輸の海岸は彼害高大で,もとの 姿 にかえる
ョウ,オクモミジハグマ, 1
1
のはいつのことであろうか。
ムラソウ, 1
1カアザミ,ミヤコアザミ,ムラサキニガ
ナ,オグルマ。
近年帰化縞物が急激にふえてきた。長浦港 ・横須賀
港をはじめ米軍基地との関連で,物資の陸あげ移動に
〈勝山輝男〉
績浜のカタクリ
つれて,いろいろ帰化縞物が入っているようで,今後
全県的に数が滅り,保護の必要が叫ばれているカタ
の 調 査 に ま っ と こ ろ 大 で あ る 。 (石 渡
治ー〉
クリが緑区長津田 町 で 見 つかった。緑区担当の上回泰
久君案内で見に行ったところ
2ケ所で確認できた。
湘南ブロック茅ケ崎市・寒川町から
1ケ所はスギ樹林下,ここは姻り銀られたりして荒れ
ていた。もう 1ケ所は水田に面した北向急斜面で,こ
その後の調査でこの地域内に新らたに生育が確認さ
ちらは人が近づきにくい地形でもあり,予定らされた跡
れた植物は以下の如くである。
もなく開花綜教も多く見事であった。どちらもけっし
オ シダ,ジュウモンジシダ,ホウキギ,クロモ ジ,
て大きな群落ではないが績浜最後のカタ F リ群蒸かも
ハン シ ョウズル,ヤマネ コノメソウ ,アカパナ, 7 ~シ
しれない。なんとか保護したいものである。
タパ,セ γ トウソウ,ハリアサガオ , アプノメ,ムシ
タサ
<.山規男〉
〈小原敏〉
マルパフジバカマ
北米原産の帰化値物。箱綬の強羅に帰化しているこ
横浜南ブロックから
とは古くから知られていたが,横浜市にも帰化してい
る。出口長男氏が横浜植物誌に勉区上川井町で採集し
最近ようやくセイタカアワダチソウの黄金色がそこ
たと書いている。上川井の株がどうなったかわからな
ここで目立つようになった。こうした帰化植物は私の
いが,隣接する緑区三保町の 2地点で生育しているの
担当の西区,港南区いたるところで自につくが,セイ
を再発見した。出口氏が発見してから 2
7年たった現在
タカアワダチソウの分布がや
でも健在である。長田武正著,
アレチウりの繁殖ぶりがすさまじ L、。西区の堀割りの
日本帰化植物図鑑(北
L 頭打ちなのにくらべ,
陸 館 )P22に鶴見で採集されたとあるのは,旭区上川
ような維子川のへりはいわずもがな,私の家の近くの
井町の誤りであろう。(勝山
永谷川の岸辺が,こ込 2 ・3年の聞に鶴見川 べりのよ
規男〉
うにアレチウリでお込われ始めた。野庭公園はオオプ
タタサの繁茂ぶりが著し L、。ものすごい刺をもっアメ
三浦地区から
リカオニアザ ミも,港南区内で点々と見かけるが,大
三浦地区はそれぞれのメッシュを 2-3人で分担し
きくならないうちに鏑みとられてしまうようだ 。
て調査を進めているが,二十年ほど前には確かにあっ
初夏,西区の久保山墓地を歩くと,いたるところで
た舗物が,すっかり影をひそめてしまったり,昔はな
キキョウソウの美しい紫色の小花にぶつかる 。 他地区
かったが,最近急激にふえてきた帰化植物があったり
ではこれほどの数は見られま L、。珍しいことだ。 珍 し
で,非曹ともどもといったところである。
いといえば,私の勤務する学校の花壇に,今年ツポ ミ
オオパコが数十徐生えた。どうして急にこんなところ
三浦半島から姿を消したと思われる縞物は久里浜の
ハマピシ,
ヒシ,
クログワイ,
へ出現したのかわからな L、。誰かが種子をまいたのだ
カキランなどがあげら
れます。地域の開発ー組立工事などでいためつけられ
ろうか。
港南区芹ヶ谷にビロウドモウズイカの群蒸が大分以
環貨が変ったためと恩われる。
前からあった。今年標本にせねばと出かけてみたら,
近年になって姿を消してしまい,ほとんど見られな
キン
ブルドーザーの下敷きになっていた。地下鉄上永谷駅
γ 科植物のほか,キツネノカ
カヤラ γ, ナギラン,
の近くでム シ トリマソテマを数株みつけた。 標本にと
くなったものにセッコグ,
ラン,ギンラ
ミソリ,
Y
などのラ
センプリ,
オミナエシ,
キキョウなどがある。
って数日後,その付近はきれいにならされてしま った。
目下絶滅しかかっているものに,毘沙門の ミズキン
こちらは何とか聞にあったようだ。
パ イがある。自生地が耕地整理にかかるということで,
上大岡付近の京浜急行の土手には ,牧草がかなり生
三浦市の自然保護委員の鈴木一宮さんがその存続に骨
えている 。 カモガヤ(オチャ
をおっておられるという状況である。
ガエリ (チ モ γ ー ),オエウシノケグサ ( ト-/
レ フェ
7~? サシダ,
オオパノハチ ジ ョウシダも上山口や
ドグラス ),オオアワ
スク 〕。最近この群落の中にシラゲガヤ(ヨーク シ ャ
ソ
久里浜にあったが,ゴルフ場の造成のため埋められた
ーホヴグ)を見つけた。セイパンそロコシ(ジョ
り, 工場建設の用地になったりで,わずかに余命を保
ングラス)も高〈伸び,電車を気にしながらの土手歩
っているに過ぎな L。
、
きもしている 。
平作川の川口や毘沙門の海岸にウラギクがあったが,
河川改修工事や台風の影響で,なくなってしまったの
ではな L、
かと心配である 。
自然のカはおそろしいもので,昨年秋の台風で,半
(村 上
γ
司郎〉
b
,
。
q
,
“
県 北 地 区合同調査の 記 録
フサザクラ科 ー ア サ ザ タ ラ 。
キ ンポ ウ ゲ 科 ー コ ボ タ ン ズ ル , セ
8月 17日 に 津 久 井 郡 津
県北地区植物合同調査会は
059.
6
m
)
久 井 町 の 青 野 原 神 社 に 9時 に 集 合 し , 焼 山 (I
ヌショウマ,オオパショウマ,
からキビガラ 山の手前で青摂の平丸に下るコースで行
8名 の 勇 者 が 集 ま っ た 。
ョウズル。
アケビ科
予 定 通 り行 な わ れ 約 465種 の 植 物 を 観 察 し た 。 こ の リ
アケビ,ミツパアケビ。
メ ギ科 ー
ストは高僑節郎の記録によるが,一部は当日参加され
メギ。
ツ ヅ ラフ ジ 科 ー ー カ ミ エ ピ 。
た 長 谷川 義 人 氏 の 記 録 で 補 わ れ て い る 。 ま た こ の リ 兄
モ ク レ ン科 ー ホ オ ノ キ 。
トは県北担当者によって同じコースで春に調査したも
クスノキ科 ー ダ γ コウパイ,クロモジ,ヤマコウ
パシ,アプラチャン。
羊歯植物
ケ シ科 ー タ サ ノ オ ウ , タ ケ ニ グ サ , ム ラ サ キ ケ マ
トクサ科 ー ス ギ ナ 。
ン
,
ゼ ン マ イ 科 ー ゼンマイ。
ユキノシヲ科 ーアカショウマ,ユキノシタ,ヤマ
オ シ ダ 科 ーー ク サ ソ テ ツ , イ ヌ ガ ン ソ タ , コ ウ ヤ ワ
ラビ,ジュウモンジ γ ダ,ヤプソテツ,ヤマイタチシ
ミゾシダ,ヤマイヌワラピ,キヨ
ミヤ マ シ ケ シダ,
ヤマハタザオ。
ベンケイソウ科 ーコモチマンヰングサ。
ハコネシダ,クジャクシダ。
ダ,ゲジゲジシダ,
ミヤ マ キ ケ マ ン 。
アブラナ科
イ ノ モ ト ソ ウ 科 ー ー イ ヌ ジ ダ , ワ ラ ビ . ?チシノブ,
タキシダ,
タ サ ボ タ ン . 7 ジセ
ン ニ ン ソ ウ , ヤ マ オ ダ マ キ , キ Pザ キ イ チ ゲ , ハ ン シ
途中どしゃぶりの雨に会ったにもかかわらず,計画は
のも含まれている。
ニンソウ,ア
トウゴクサパノオ,ウ
マノア γ ガタ,キツネノボタン,
なわれた。現地案内指導は県北支部の域川や高橋があ
たり,多加者は県下各地より
Y
キカラマツ,ヤマトリカブト,サラシナツョウマ,イ
ミサキカグマ,
ヰ コ ノ メ ソ ウ ? サ ア ジ サ イ . ?マアジサイ, コ ア ジ
サイ , ガ ク ウ ツ ギ , パ イ カ ウ ツ ギ ,
ヒメウツギ,
マル
パ ウツギ,ウツギ,イワガラミ,ギンバイソウ,ヤマ
ヒメイタ
アジサイ 。
チ γ ダ, オ オ イ タ チ シ ダ , ヘ ピ ノ ネ ゴ ザ , イヌワラビ,
マ ンサ ク 科
マ γ サク。
ヒ メ ワ ラ ピ , シ シ ガ シ ラ , ハ リガヰワラビ。
ウ ラ ポ シ科 ー ノ キ シ ノ ブ , ヒ メ ノ キ シ ノ ブ。
イチイ科
パラ科 ーコゴメウツギ,ヤマブキ,ヘビイチゴ,
ミツバッチグリ,ニガイチゴ,クマイチゴ,モミジイ
練子相直物
チゴ,クサイチゴ,バライチゴ,キンミズヒキ,
カヤ。
ヒメ
イヌガヤ科 ーイヌガヤ。
キ Y ミズヒキ,ノイバラ , テリハノイバラ,ヤマザタ
マツ科 一
一 ア カ マ ツ , モミ 。
ラ . カ ス ミ ザ タ ラ , ソ メ イ ヨ シ ノ ( 値 栽 ).カマツカ,
ス ギ 科 ー ス ギ (箱栽〕。
クサボケ,ヤマテリハノイバラ,ナワジロイチゴ,
ヒノキ科 ー ヒ ノ キ ( 植 栽 〕 。
モツケソウ , ウラジロノキ,カナウツギ,
1
1
1弁花類】
双子.継物 [
マメザクラ。
γ
ミツ モ ト ソ
ウ.ズミ,アズキナ ・
ン,エピガライチゴ,シモツケ,
ド ク ダ ミ科 ー ド ク ダ ミ
マメ科ーフジキ,キハギ,ヤブハギ,カラスノエ
センリ ョ ウ科 ー ヒ ト リ シ ズ カ , フ タ リ シ ズ カ 。
γ
ヤナギ科 ーシバヤナギ,ヤマナラ:/,パッコヤナ
ギ. ? ズ , コ マ ツ ナ ギ , ア ジ , シ ロ ツ メ タ サ , ア カ ア
ギ。
ドウ,
λ
ズメノェ γ ドウ,カスマグサ,ナンテンハ
メクサ,ヰムノキ,ヰコハギ,マノレパハギ,ヤブハギ,
ク ル ミ 科 ー サ ワ グ ノ レ ミ,オニグルミ。
ヌスビトハギ,カワラケツメイ,カワチハギ,
カバノキ科 ー ヤ マ ハ ンノキ,ケヤマハンノキ,ア
マメ,イヌエンジュ,イタチササゲ。
;
1 ノハ・ンパミ,シラカ
フ ウ ロ ソ ウ 科 ー ゲ γ ノショウコ。
カシデ. ? マ ツ デ , サ ワ シ パ .
ン パ ( 縞 栽 ). イ ヌ シ デ , オ オ パ ヤ シ ャ ブ シ。
カタバミ科 ーカタバミ,
プ ナ 科 ー イ ヌ ブ ナ , シ ラ カ シ, ア ラ カ シ , コ ナ ラ ,
ミヤマカタパミ。
ミ カ ン科 ー イ ヌ ザ ソ シ ョ ウ , マ ツ カ ゼ ソ ウ , サ ン
タリ。
ショウ,
ミヤマ・ノキミ。
ヒ メ ハ ギ科 ー ヒ メ ハ ギ 。
ニレ 科 ー
ケヤキ。
クワ科 ー
ヤ マ グ ワ , コ ウ ゾ , カナムグラ。
トウ ダ イ グ サ 科 ー シ ラ キ , ナ γ トウダイ . ?カト
イ ラ ク サ科 ー ク サ コ ア カ ソ. ?サマオ,コアカソ,
ウダイ,アカメガ γ ヮ
。
カ ラ ム シ ,メ ヤ プ マ オ , ム ラ ゴ イ ラ ク サ。
ウル シ 科
ウ マ ノ ス ズ ヲ サ 科 ー カ ン ア オ イ , オ オ パ ウ マ /兄
ヤマウルシ,ツ F ウルシ,ヌルデo
モ チ ノキ 科 ー ア オ ハ ダ 。
ズ Fサ。
ニ シ キ ギ科 ー ツ リパナ
タ デ科 ー ス イ バ , ミ ズ ヒ キ , ミ ヤ マ タ ニ ソ バ , ギ
ミツ バ ウ ツ ギ 科 ー ミ ツ バ ウ ツ ギ 。
ヒユ 科 ー ー イ ノ コ ズ チ 。
カエデ科
ミミナグサ,
;
1 1レウメモドキ,マユミ,
ニシキギ,コマユミ,サワダツ。
シ ギ シ , エ ゾ ノ ギ シ ギ シ , イ タ ド リ . ?ニソパ。
ナ デシコ科 ーミドリハコベ,
トキリ
イロハモ ミジ,オオモミジ,エ
Y
コウ
カエデ,イタヤカエデ,チドリノキ,ウリカエデ,ウ
カワラ
リハダカエデ,ホソエカエデ,メグ λ リノキ,ウラゲ
ナデシコ。
-23ー
スイカズラ科 一
ー スイカズラ,
エ ン コ ウ カ エ デ , コ ハ ウ チ ワ カ エ デ。
ミ
,
7 ワプキ。
アワプキ科
ラ,ケウ Yギ
,
Pマヤナギ,ケンポナ・ン。
?口ウメモドキ科
ブドウ科 ー
シナノキ科
シナノキ,カラスノゴマ。
マヲタピ科 ー
サノレナ γ , マ タ タ ビ 。
トコエシ。
キ キ ョ ウ 科 ー ツ リガヰニンジ/',ソ バ ナ , キ キ ョ
ウ , フ ク シ マ シャジン,
ヒサカキ。
オトギリソウ科
ヤジン,
コオトギリ,オトギリソウ,ト
ヤマホタルプクロ s シラゲ シ
ツレ
ノ ニンジソ。
キウ科 ー
モエソウ。
ハルノノゲシ,オニノゲシ,オニタビラ
コ , ヤ ク γ ソ ウ , ニ ガ ナ , オ オ ジ シ パ リ , ジ シ パ リ,
エ イ ザ γ ス ミ レ , ア オ イ ス ミレ,ケマ
スミレ科 ー
マツムシソウ。
オ ミ ナ エ シ 科 ー ツ ノレカノコソウ,オミナェ γ, オ
ラシ,エビヅノレ,サンカクプノレ。
ツバキ科 ー
ウグイ ス カ グ
ニ シ キ ウ ツ ギ , ニ ワトコ。
マツムシソウ科 ー
ノブドウ,ヤマブドウ,ツタ,ヤブガ
ヤブデマリ,ガマズ
コパ ノ ガ マ ズ ミ , ツ ク パ ネ ウツギ,
ノ レ パ ス ご レ , ナ ガ パ ノ ス ミ レ サ イ ツ / ' , ア カ ネ λ ミレ,
コ ウ ゾ リ ナ , セイ ヨ ウ タ ン ポ ポ , カ ン ト ウ タ ン ポ ポ ,
ヒナスミレ, !
Jチ ツ ボ ス ミ レ , エ ゾ ノ タ チ ツ ボ ス ミ レ ,
コウヤボウキ,ナガパノコウヤボウキ,カツワパハグ
オ カ ス ミ レ , ヒ ゴ λ ミレ。
マ , セ ン ボンヤ リ,セイタカトウヒレ/',キツヰアザ
キプシ科
ミ , オ ヤ マ ポ F チ , ノ ア ザ ミ , モ ミジガサ,
キブシ。
ヤ ブレカ'
サ , ヨ モ ギ , リュ ウ ノ ウ ギ ク , ユ ウ ガ ギ タ , フ キ , ノ
グ ミ 科 ーナツグミ,"'"メグミ,ツノレグミ。
ウリノキ科 ーウリノキ。
'9 ビ ソ ウ , ガ ン ク ピ ソ ウ , ハ ハ コ
コンギク,サ ジガ /
アカパナ科
グサ , ヤ ハ ズ ハ ハコ ,ハノレジオ/',
タニタデ,ミズタマソウ。
ウコギ科
タラノキ,ウド,キヅタ,ヤマウコギ,
ヒメ ジ ョ オ ン ,
ヤ ナ ギ パ ヒメ ジョ オ ン , シ ラ ヤ マ ギ タ , ヤ マ シ ロ ギ タ ,
ヒヨドリ パ ナ , ヨ ツ パ ヒ ヨ ド リ , サ ワ ヒ ヨ ド リ . !
Jイ
ハリギリ。
ア ザ ミ, コ ヤ ブ タ パ コ , フ タ オ ウ ソ ウ , ハ パ ヤ マ ポ ク
セ リ 科 ー ミ ツ パ , ウ マ ノ ミ ツ パ , タ ニ ミ ツ パ ,ノ
ダ ケ , シ ラ ネ セ ン キ ュ ウ ,ヤマゼリ,
ヤブ ジ ラ し
シシウド,セリ,
ミ ズ キ 科 ー ハ ナイカダ,
チ.キオン, !
Jム ラ ソ ウ , オ ケ ラ . ホ ソ パ ガ γ クピソ
ウ
,
チドメグサ,ノチドメ,ヤマチドメ 。
ヤ マ ボ ウ シ, アオキ。
ア キ ノ キ リ ン ソ ウ , ムラサキニガナ。
【合弁花類】
単子.繍物
リョウプ科 ー
リョウプ。
イチヤクソウ科
ツツジ科
トネ ア ザ ミ. キ パ ナ ガ ン ク ピ ソ ウ , ヤ マ ニ ガ ナ ,
ヤマタイミ Yガサ . ダ ン ド ボ ロ ギ ク . ウ ス ユ キ ソ ウ ,
ミズキ,タマノミズキ,
イネ科 ー
イチヤタソウ。
パイカツツジ,ヤマツツジ-;;パツ
ツジ,アセビ,
トポ γ ガ ラ , メ ヒ シ パ , オ ヒ
シ バ , ス ズ メ ノ カ タ ピ ラ . イ チ ゴ ア ナ ギ , ヒ メノガリ
トウゴクミツパツツジ,スノキ。
ヤブコウジ科
イヌビエ.ウラハグサ,チカラシバ, カ
ゼクサ,エノ コログサ
,
ヤ ス , ス ズ タ ケ . ミヤコザサ,
ヤブコウジ。
ミ ヤ マ ク マ ザ サ . 7ズ
マ ネ ザ サ ,チガヤ ,キ ン エ ノ コ ロ , ア プ ラ ス ス キ . オ オ
サ ウ ラ ソ ウ 科 一ーオカトラノオ。
ア プ ラ ス λ キ. タ テ ネ ズ ミ ガ ヤ , ノ ガ リ ヤ ス , チ ヂ ミ
ハイノキ科 ータンナサワフタギ。
ザサ, コブナグサ,スズメ ノヒエ,カリヤ λ モドキ,
エゴノキ科
ヤマアワ,
ハタウンポク,オオバアサガラ,エ
ゴノキ 。
ススキ,
ヤ 7 カ モ ジ グ サ , コ チ ヂ ミ ザ サ。
力 ヤ ツ り グ サ 科 ー ナ キ リ ス ゲ , コ カ ンスゲ,ヤマ
モ ク セ イ 科 ー イ ボ タ ノ キ , コ バ ノ トネ リ コ ヤ
オ オ イ ト スゲ,
マイボタ,アラゲアオダモ。
リンドウ科 ー
ケスゲ,カンスゲ,
ヒメカ Y ス ゲ , !
J
カ'ヰ ソ ウ 。
サ ト イ モ 科 ー ホソパテンナ'/'/ョウ,ミミガタテ
リンドウ,センブリ 。
キョウチクトウ科 ーテイカカズラ。
γナ γ ショウ 。
ガガイモ科 ー
タ チ ガ γ ワ,コカモメヅノレ,イケマ 。
ツ ユ ク サ 科 ー ツ ユ タ サ。
ヒルガオ科 ー
ヰナシカズラ。
イグサ科 ー ス ズ メノヤムクサイ。
クマツヅラ科ーー ム ラ サ キ γ キプ,ヤプムラサキ,
クサギ。
シソ科
ユリ科 ー
オ オパ キ・ポウシ,コパノギボウシ,ヤマ
ユ リ , ヤ マ ホ ト ト ギス , ホ ト ト ギ ス , サ ノ レ ト リ イ パラ,
キランソウ,ウツボグサ,カキドオシ,
イ ヌ トウパナ,
ク ル マ パ ナ , テ ン ニ ン ソ ウ , ヤ マハヴ
ジャノヒゲ,
;
; 9パ ネ ソ ウ , ノ カ ン ゾ ウ ,
ミヤマナ〆レ
.
.
,
.
コ ユ リ , ユ キ ザ サ , ホ ウ チ ャ ク ソ ウ , チ ゴ ユ リ , 7.
カ, イ ヌ ヤ マ ハ ヴ カ, タ ツ ナ ミソ ウ, ア キ ノ タ ム ラ ソ
ドコロ , シ オ デ , ヤ プ ラ / ' , ツ ル ポ , オ オ パ ジ ャ ノ ヒ
ウ'/モノ〈シラ。
ゲ,ナノレコユリ. コオニユリ,
ナス科
イ ガ ホ ウ ズ キ , ヒ ヨ ド リ ジ ョ ウ ゴ。
ウ
,
ゴマノハグサ科ー タチイヌノアグリ,オオイヌノ
ヤマメイモ科 ー
ハ エ ド ク ソ ウ 科 ー ハ エ ドクソウ 。
ユ
ヤマノイモ,オニドコロ,キタ パ
ドコロ . ヒ メ ド コ ロ , タ チ ド コ ロ 。
オオバコ科 ーオオバコ。
アカ不,ヤエムグラ,ヨツパムグラ,
ウパュリ,ヤマガγ
ヒメヤプラン。
ヒ ガ ン バ ナ 科 ー キ ツ ネ ノ カ ミ ソ リ , ヒ ガ Y パナ。
アグリ。
アカネ科 ー
ミヤマナノレコユリ,
ラン科
シ=/ラン,エビヰ,ジガバチソウ,サ
サ パ ギ ン ラ /0
ヘ タソカズラ,ヤマムグラ 。
-24-
織川
四郎〉
トリカブト属の関東地方産の種並びに異名
Genus Aconitum L
1) A.deflexum N
N
- :
-Na
I
日1
ヤマトリカブト(エンコウブ γ〉 本 州 中 部
e N
A
. hakonens
ハコネトリカプト(箱綬)
A
. osense N
.
オゼトリカブト
e
n
s
eN
A
. kobusi
コブシトリカブト(甲武信岳)
〈尾瀬〕
A tasiromontanum N
. タシロヤマトリカプト (団 代 山 ・ 尾 瀬 )
2) A.t
u
k
u
b
e
n
s
e N
.
ツタバトリカブト(筑波山
叫ん i
b
叫<Ie
nse N
.
イプキトリカプト
.
ん oyamense N
1)の異名とする説あり。
本州中部,近総
オオヤマプシ(大山〕
A
. unguiculatum N
タンザワ トリカブト (丹沢 山 )
ん h
法 加e
nse N
. =A. i
b
u
k
i
e
n
s
e N
.v
a
r
. hakonens
eTamura
4) A
.j
a
凹 n
icum Thuoo
ん
オクトリカブト(ヤマトリカプト)中部地方以北,北海道
subcuneat
um N
オタトリカプト
u
c
c
a
r
i
n
ii N
.
A
.z
10) アイズトリカブト
法 即 日 N.
ん mit
6) ミタケウズ
A.hondoense N.
A
. ai
zuense N
.
キタヤマプシ
5) A
. komatsui N
.
ナ Yタイプ γ
関 東 北 部, 中 部地 方 東 部
ん membranaceum N
.
6) A
.mi
t
a
k
e
n
s
e N ミタケウズ
7) A
. hakusanense N
奥多摩御岳山
ハタサントリカプト
中部 ・東北の裏日本側の高山,亜高山手帯
A
.n
i
p
p
凹 i
cum N. ミヤマトリカブト
8) ん t
回開田 N
. ex Hara
9) ん senanense N
.
A
. villiferum N
10
'
)A
.z
u
c
c
a
r
i
n
i
i N
関東北部
中部,関東の高山(本州中部以北 )
カリコミプシ(日光刈込)
ア イ ズ ト リ カ プ ト ( シ ラ カ ワ プ シ ) 山 形 , 福 島 ,北 関 東
1
1) A.meta~ja凹nicum N
A.h
i
s
a
u
c
h
i
i N
ジョウシュウトリカプト
ホソパトリカプト
オ"
/
1
7ケプシ
中部地方以北
ケミタケブ γ (御岳山〕
A・ okuyamae N.
A
. iwatekense N
.s
皿 y
oense N
.
12) A
ん t
i
t
i
b
u
e
n
s
eN
1
3) ん suspens四
N
.
サ ン ヨ ウ ブ ツ ( ト ウ カ イ プ γ )関 東 , 中 部 以 西 , 四 国
チ チ プ ト リ カ ブ ト ( 秩父 )
ミョ ウギトリカプト(妙義山〕
1
4) ん grossedentatum N カワチプシ
関東 ,中部地方太平洋側,近畿,西国
. ヤピツプシ (丹 沢 山 )
んR1aruyamae N
1
5) A.par
ahakonenseN. イ ヌ ハ コ ネ ト リ カ プ ト (関 東 〕
〈長谷 川 穫 人 〉
ん f
u
ji
p
e
d
i
sN
.
〔註〕
ト リ カ ブ ト 属 は 外 部 形 態 が 似 て い る た め 大変 分 類 が難 し く , 本 県 か ら も
丹 沢 や 箱 綬 か ら タ ン ザ ワ ト リ カ ブ ト , ヤ ブ ツ ブ シ, ハ コ ネ ト リ カ プ ト な ど
いくつか新種が報告されています。この類の検討は今後の植物誌調査の大
きな課題の一つです。
両白石文献コーナー│
本号よ り新しく神奈川 県 の 植 物 誌 に 関 する 文献コー
と思 っ て い ま す。 ど ん な 小 さ な 記 事 で も 結 憾 で す か ら
の 欄 を 設 け る こ と に し ま し た。こ れ は 1958年 発 行
。 なおできれば紹介
目 に と ま っ た ら 原 稿 に し て 下 さ L、
の 神 奈 川 県 借 物 誌 ( 神 奈 川 県 教 育委員会発行〉 以降の
記事と あわせて 一 部 〔 コ ピ ー で も 可 )事務 局 ま で お 送
ナ
ものを扱う予定ですが,それ以前のものでも植物誌の
りいただきた く存じま す。 書き方は著者名,表題名,
文 献欄 に 蒸 ち て い る も の が 新た に 発 見 さ れ た ら そ れ も
雑 誌 名 (または 書 名 ), 巻 , 号 , ベ ー ジ , 発行年月日,
収 録 の 予 定 で す 。 校 友 会 誌, 同 好会 誌, 学 会 誌, 研 究
発 行 所 の 順 で 記 し , 簡単 な 内 容 の 紹 介 を し て下さい。
集録,単行本,新聞などに掲載されている記事や写真
ただし新聞の場合はその新聞名と発行年月日だけで結
、
.
情て・
す。
を順序不同で紹介し,植物誌完結のときにまとめたい
-25ー
。仕入栄二・雨宮僧之・小野友治ー八木繁ーさ がみ
あったが,東 大経 済学部在学中より牧野富太郎 ,次い
1.昭
は らの 自然 環境調 査研 究.研究集録第 4
4集 1-8
で中井猛之進に師事して箱摂の植物,特に樹木に つ い
和5
3年 6月 1
3日発行.相榛原市教育研究所
て深〈研究し,ハコネラ
この調査は昭和 51・52年 の 2カ年間に行なった相償
γ ,ハコヰメダケ,ハコヰ
7
ザミなどの学名にその名を残している。氏は昭和 1
3年
原市の植物を中心とした自然環度調査の研究成果であ
1
4
月. 40才の若さで逝去されたが箱綬箱物の研究に忘
る。この報告書の半分は自生植物と帰化縞物のリスト
れることのできない大きな足跡を残された 。 沢田武太
で占められ,自生縞物 596種 , 帰 化 植 物 108極が確認
郎氏の箱摂鏑物研究の最盛期と恩われる頃の日 記 をそ
されている。ほかに植物群蕊の慨要,帰化縞物の慨要,
のままの盗で復刻し,その解説と索引の 3冊をもって
珍らしい植物,類似植物の見分け方,教材に利用でき
一面に収めたのが表記の沢田武太郎値物日記である 。
る値物,借物観察コースの項目で解説文がある。珍ら
926年 5月 29日より 1936年 5月 2
1日に及ぶ。
その期間は 1
7
ナ , ウマノスズタサ,
しい植物を給って見ると. 7 "
内容は籍綬各地の縞物調査の記録で,路地図,街物の
オニノヤガラ,カナウツギ , タマガイソウ, !1コノア
スケッチを多く伴う 。 ハコネラン発見のいきさ つ など
れナガパノスミレサイシン,ハグロソウ,ハナイカ
興味深い記事が多 L、。路地図入りの箱根錨物探索 の記
ダ,ハパヤマポタチ,ブヴキソウ,
ミヤマキケマン,
事は今日誠に食重な記録である。またこの時期は日本
一 野生の花の風
心とする縞物分類学者逮との交渉の記録も意義が深い。
リンドウなどがある o
O御所見直好・ 銭倉路の百花幡
土記
の縞物分類学の黄金時代であ り
, 中井猛之進熔士を中
昭 和 55:
9
'
-9月 25日発行.共立出版
1
14,
300
この番の成るのは箱摂町助役の信濃一男氏と沢田武
鎌倉に野生 す る草と木の 1
E'148極を季節を追って
太郎氏の令弟秀三郎氏の力に よる。特に沢田秀三郎 氏
カラー写真で紹介し,末尾に種類の解説ベージがある 。
は多大の努力をもって本書の 解説編を取りまとめられ
縞物写真は図鑑的なものから景観的にとらえたものな
た。苦心の解説篇と本篇とを併せ 見る時その意義は明
どさまざまであるが,一貸して背震は鎌命であること
らかである。
を強調している。その意味から往時の鎌合をしのぶ貴
沢田武太郎氏は学名の考証 に深 い 興味を有し,中井
重な記録写真 であ り,鎌合からすでに消滅したとかあ
博士の琴請もあって欧米の古典籍を数多く収集された 。
るいは個体教が少なくなった植物も多く含まれている。
このコレグションは戦後神奈川 県の所有に婦し,神奈
一例をあげると,マツパラン,シラン,ムラサキ,
川県立憎物館に移管さ れた。これは極めて質の高い蒐
ミ
シマサイコ,オンタケ 7.P,セ ン ブ ム ス ハ 7 ソウな
集であって,今日これと同等のものを収集しようとし
どが見受けられる。
O高橋秀男
てもほとんど不可能であろう。我 々は日頃その恩思に
神寮川県 の ス ミレ 神 奈川 自然誌資料
浴している。先にその径めて不充分な目録を刊行した
1号. 29-37頁. 198似
手 3月 31日発行.神奈川 県立樽
が,近い将来に完全な目録 をまと めた いと 考えている。
車物額
沢田武太郎氏は通常の 2倍大の極めて優れた 駐
物館.
4
種を県立得物館と東大,科樽,
神奈川県産のスミレ 2
本を作成された。その大部分は東大に収められたと聞
牧野原本館の僚本にもとずきリス トを作製したもので
くが若干の残部が神奈川 県立樽物館 に将来さ れ てある 。
ある 。
誠に立派な緩本である 。
Ot
l、原敏:ヴィーチと神奈川舗物
1
(大場
違之 〉
神奈川自然
誌資料 1号. 93-96頁
, 1980年 3月 31日発行.神奈川
第マ回植物研究畿座
県立樽物館.
神奈川の縞物研究史を科学的に解明するには幕末か
日
ら明治にいたる先駆的な外人研究者の業 E
置を調べずし
時 ・1
2月 1
3日(土
1
3時 30分 - 1
5時 30分
テ ー マ : マ メ 科 縞 物 2 ・3 の形質と分類
ては語れなし、。本報もその一つで神奈川産組一
物に先鞭
講
師 . 玉川
│大 学 農 学 部 客 員 教 授 許 建 畠 先 生
ー1
8
7
0
)
をつけた陰の功労者ともいえるヴィーチ (1839
場
所:県立 1
専物館講堂
の業績を紹介するものである。
募集人員
959年 6月に初代駐日公使とし
医師オールコヴクが 1
対
80名 ( 定 員 を 超 過 し た 場 合 は 抽 選 )
象.高校生以上一般
て来日し,その在任 3 カ年の記録を著書「 大 君の都」
申込方法:往復ハガキに住所,氏名,年齢,電話番 号
にあらわした。オールコッ F は執筆に際し て,農業や
を明 記 の上 ,〒 231 横浜市中区南仲通り
錨物については当時日本へ植物の新種をさがしに来て
5- 6
0 神奈川県立博物館学芸部「櫛物研
いたヴィーチの助けを借りた。オールコックの著書の
究講座
巻末にはヴィーチが作成した「日本の農業・者直物に関
申込期間
する覚え書 」が収録されているが,これが神奈川県の
J係へお申込み下さ L。
、
1
1月 1日(土〉から 1
1月初日(日 )まで
(上記期間外の申込みは受付ません)
箱物と密接な関係にある。本報は今までわが国の学者
(註)この講座は得物館の行事 と して行うものです。
が余り関心の 払 うことのなかったヴィーチの人物や彼
が作成した積物 リストについて言及する。〈 高稽秀男 〉
O沢 田 武 太 郎 :沢 田 武 太 郎 値 物 日 記
昭 和 54年 3月
1
噂物館から特別l
畏のと家内
01
0月 25日(土)ー 1
1月 2
3日 (日 ) 職人の道具
31
日 発 行 (解説編と索引 は 同 年 6月 1
6日 発 行 ),箱綬
0 1月 31日 ( 土 )- 2月 22日 (土) 神 奈川 の 1
0
0人
0 3月 3日 ( 火 )- 3月m日 (土) 地 中海気候の花
町教 育 委 員 会
沢田武太郎 氏は 箱 綬 底 倉 の旅 館 「っ た や 」の主人で
一硬葉樹林裕の値物ー
-26ー