岡 山医誌 (1993) 105, 35∼41 高齢者 消化 器手術 におけ る術後 合併症 鳥取 市 立病 院外 科 椎木 滋 雄, 中川 和 彦, 湯村 佐々木 寛, 小 谷 穣 治 正 仁, 山下 裕, 岡 山大 学 医学 部 第一外 科 学教 室(主 任:折 田薫 三教 授) 柚 木 靖 弘, 折 田 (平成4年10月12日 Key words:高 緒 薫 三 受稿) 齢者,消 化器 手術,術 後合 併 症 に あ り,男 言 女 比 も1:1.5と ら れ た(図1).性 社 会 の 高 齢 化 と と も に,80歳 を越 え る 高 齢 者 別 で は,男 女 性 に 多 い傾 向 が み 性43例,女 で.平 均 年 齢 は 男 性82.7±3.1歳,女 性83.1±2.8 の 手 術 症 例 が 近 年 増 加 の傾 向 に あ る1)∼4).一 般に 高 齢 者 は,主 病 変 の 他 に 併 存 疾 患 を もつ こ とが 多 く,ま た 外 科 的 侵 襲 か ら の 回復 も遅 れ る傾 向 に あ り,術 後 合 併 症 の 発 生 頻 度 も高 い.こ 術 後 合 併 症 の 予 防 と 治 療 に は,合 わ れ は,消 れ ら 併 症 の発 生 要 因 を検 討 す る こ とが 重 要 と思 わ れ る.今 回 われ 化 器 手 術 を行 っ た80以 上 の 高 齢 者 症 例 に つ い て 術 後 合 併 症 とそ の 要 因 お よ び死 亡 率 に つ い て 検 討 を行 っ た. 対 象 1980年 か ら1990年 と 方 法 ま で の11年 間 に,当 科 に お い て 全 身 麻 酔 下 に 消 化 器 手 術 を行 っ た80歳 以 上 の 高 齢 者95例 を対 象 と した.こ れ ら95例 に つ い て,罹 術 の 緊 急 度,麻 患 疾 患 名,手 酔 法,手 術 術 式,手 症 例 の 年 代 別変 化 術 時 間 お よ び 術 前 併 存 疾 患 の 有 無 と術 後 合 併 症 の 発 生 率 との 関 係 を み た.な 的 処 理 はx2検 お統 計学 定 に よ っ た. 結 1. 図1 果 性 別 お よび症例 数 80歳 以 上 の 高 齢 者 手 術 症 例 は,1980年 年,1984年 ∼1987年 の 各4年 例 で 男 女 比 も ほ ぼ1:1で 年 ∼1990年 の 最 近3年 ∼1983 間 で は そ れ ぞ れ30 あ っ た の に 対 し,1988 図2 間 で は35例 と増 加 の 傾 向 35 年 齢 と症 例 数 性52例 36 椎木 表1 罹 患疾 患 の 内訳 滋 雄:他7名 重 複 手 術 を含 め る と108件 で あ り,そ の 内 訳 は 胃 手 術38件(35.2%).大 腸 手 術27件(25.0%), 肝 ・ 胆 ・ 膵 手 術31件(28.7%),そ %)で あ っ た.こ 件,肝 ・胆 ・膵 手 術6件,胃 の う ち 緊 急 手 術 は 大 腸 手 術10 9件 の 計28件,27例 3. の他12件(11.1 手 術3件,そ の他 で あ っ た(表2). 術 前併 存症 術 前 の 併 存 疾 患 は95例 中66例(69.5%)に られ,そ み の 内訳 で は 循 環 器 疾 患53件(62.4%) と多 く,つ い で 肝 障 害11件(12.9%),脳 患9件(10.6%),呼 吸 器 疾 患7件,糖 神経疾 尿 病4件, そ の 他1件 の 計85疾 患 で あ っ た(表3).循 表2 手 術 術 式 の 内訳 疾 患 で は 高 血 圧(30件)と くみ ら れ,こ 不 整 脈(18件)が れ ら症 例 に は 降 圧 剤,抗 の 投 与 を 術 前 ま で 行 っ た.術 mmHgを 環器 多 不整 脈 剤 後 に 血 圧 が180 越 え た場 合,不 整 脈 が 持 続 し た場 合 に は 随 時 降 圧 剤,投 不 整 脈 剤 の 投 与 を行 い,経 口 摂 取が 可能 に な った時点 で薬 剤 の経 口投与 に切 り替 え た. 4. 術 後合併 症 術 後 合 併 症 は95例 中39例(41.1%)に み られ, そ の 内 訳 で は 呼 吸 器 合 併 症13件(24.1%),術 譫 妄11件(20.4%),循 肝 障 害7件(12.9%),創 そ の他8件 れ,安 2. 罹 患 疾 患 と手 術 術 式 高 齢 者95例 に つ い て 手 術 の 対 象 と な っ た疾 患 を み る と,胃 癌32件(32.7%),大 %),胆 %)の 石 症16件(16.3%),そ 計98件 で あ っ た(表1).こ 腸 癌17件(17.3 の 他33件(33.7 れ ら95例,98 疾 患 に 対 して 行 わ れ た 全 身 麻 酔 下 の 開 腹 手 術 は, を術 後 後経 過 中に 意識 障害 が認 め ら 静 臥床 の ため に鎮静 剤 の投 与 な どを必要 表3 歳 で あ っ た(図2). 〓 開6件(11.1%), の 計54件 で あ っ た(表4).な 譫 妄 の 診 断 は,術 後 環 器 疾 患9件(16.7%), 術 前 併 存症 の 内訳 高 齢者 消化 器 手術 に おけ る術 後合 併症 と し た もの を 譫 妄 と した. 5. 表4 37 術 後 合併 症 の 内訳 術 後 合 併 症 とそ の 要 因 術 後 の 呼 吸 器 合 併 症,譫 手 術 の 緊 急 度,性 別,術 呼 吸 器,脳 神 経 疾 患),麻 妄,循 環器 合併 症 と 後 の 併 存 疾 患(循 環 器, 酔 法,手 術時 間 お よび 出 血 量 と の 関 係 を み た(表5). 呼 吸 器 合 併 症 は 男 性 で は43例 中11例,25.6% に み ら れ,女 性52例 中2例,3.8%に 意 に 高 率 で あ っ た(P<0.01).麻 で は,NLA麻 酔 症 例 で は25例 中8例,32.0%に 合 併 症 が み ら れ,吸 8.6%,硬 比 較 して有 酔 法 との 関 係 入 麻 酔 症 例 の58例 中5例, 膜 外 麻 酔 併 用 全 身 麻 酔 症 例 の12例 中0 例 に 比 較 して 有 意 に 高 率 で あ っ た(P<0.01, P<0.05).術 前 に呼吸 器 疾 患 を認め た症 例 での 合 併 症 発 生 率 は42.9%と 術前 に呼吸器 疾 患 がみ られ な か っ た 症 例 で の11.4%に た が,有 比べ 高率 で あ っ 意 差 は み ら れ な か っ た.同 様 に,術 表5 前 術 後合 併 症 とそ の要 因 (): % 38 椎木 滋雄:他7名 に 脳 神 経 疾 患 を 認 め た症 例 で の 呼 吸 器 合 併 症 の 齢 者 の 割 合 も増 え,そ 発 生 率 は33.3%で,術 分 野 で も高 齢 者 の 手 術 症 例 が 増 加 して い る. 前 に脳神 経疾 患 のみ られ な か っ た 症 例 で の11.6%と が,有 比 較 し高 率 で あ っ た 意 差 は な か っ た .ま 前 の循 環 器 疾 患 の 有 無,手 器の 予備 力や 組織 の代 謝 活性 が低 下 して手術侵 襲 か ら の 回 復 は 遅 れ,術 み ら れ た の に 対 し.出 に 有 意 差 を 認 め た(P<0.05).し 別,術 後 に合 併 症が 生 じた と きに は と くに そ の傾 向 が 顕 著 に な る こ とで あ る5). 満 で は47例 中2例,4.3%と 術 と待 期 手 術 の 別,性 者 の重 要 臓 た 手 術 の 緊 急 度,術 術 後 譫 妄 は 術 中 出 血 量 が200ml以 上 で あ っ た症 血 量200ml未 高 齢 者 の 手 術 が 有 す る問 題 点 は.患 術 時間 お よび 出血 量 と の 間 に は 関 係 は み ら れ な か っ た. 例48例 中9例,18.8%に れ と ともに消化 器 外科 の 両群 間 か し,緊 急 手 前 の 脳 神 経 疾 患, 循 環 器 疾 患 お よ び 呼 吸 器 疾 患 の 有 無,麻 酔 法, した が っ て 高 齢 者 手 術 症 例 の 術 後 合 併 症 とそ の 発 生 要 因 を検 討 す る こ と は,術 後合 併症 の 予防 お よ び 治 療 方 針 を 決 定 す る う え で 重 要 と思 わ れ る. 高 齢 者 は 術 前 併 存 疾 患 の 合 併 率 が 高 い こ とが 特 徴 の 一 つ で あ り,術 前 の 併 存 疾 患 を把 握 す る 手 術 時 間 は 術 後 の 譫 妄 の 発 生 率 に は 関 係 しな か こ と は 高 齢 者 の 手 術 適 応 を考 え る 場 合 に大 き な っ た. 問 題 で あ る6,7).高 齢 者 の術 前 併 存 疾 患 の 合 併 率 循 環 器 合 併 症 は 手 術 時 間 が3時 例36例 で は7例,19.4%に 間 を越 えた症 発 生 した の に 対 し, 3時 間 未 満 の59例 で は2例,3.4%と 長 時間 手術 例 で 有 意 に 高 率 で あ っ た(P<0.05).一 術 の 緊 急 度,性 別,術 方,手 前 の 循 環 器 疾 患,呼 疾 患 お よ び 脳 神 経 疾 患 の 有 無,麻 酔 法,出 術 後 合 併 症 率,死 脳 神 経 疾 患,呼 亡 率 と手 術 の 緊 急 度 51.9%と 高 率 で あ っ た が,有 っ た.術 後30日 以 内 の 手 術 死 亡 率 は待 期 手 術68 例,33.3%と 意 差 は み られ な か 対 し,緊 急 手 術 で は27例 中9 有 意 に 高 率 で あ っ た(P<0.01). 入 院 死 亡 率 は 待 期 手 術 で4.4%,緊 急 手 術 で11.1 %と や や 緊 急 手 術 で 高 率 で あ っ た が,有 意差 は み ら れ な か っ た(表6). 考 み られ,そ 血量 対 し て,緊 急 手 術 で は27例 中14例, 例 中2例,2.9%に る9,10).自験 例 で は 術 前 の 併 存 疾 患 は95例 中,66 例,69.5%に 器 疾 患 が53件,62.4%を 術 後 合 併 症 の 発 生 率 は 待 期 手 術 の68例 中25 例,36.8%に は 肺 ・腎 ・心 ・肝 の 各 機 能 障 害 が あ げ られ て い 吸器 は 循 環 器 合 併 症 の 発 生 率 に は 関 係 し な か っ た. 6. は,約 半 数 に み ら れ た と し8),そ の 疾 患 別 内 訳 で の 内 訳 を み る と,循 環 占め,つ い で 肝 障 害, 吸 器 疾 患 の 順 で あ っ た. 術 後 合 併 症 の 発 生 率 は,95例 中39例,41.1% に み ら れ,そ の 内 訳 で は 呼 吸 器 合 併 症13件,24.1 %,術 後 譫 妄11件,20.4%,循 16.7%の 順 で あ っ た.高 環 器 合 併 症9件, 齢 者 の呼 吸器合 併症 の 発 生 率 に つ い て は,上 腹 部 手 術 の24%11),70歳 以 上 の 開 腹 手 術 の33%12)と さ れ,そ の 発 生 要 因 と し て 上 腹 部 手 術 と手 術 時 間 が あ げ られ て い る13).ま た%VC, FEV1 .0%の 低 下 した 低 肺 機 能 高 齢 者 の 約1/3に 術 後 肺 合 併 症 を併 発 す る と さ れ,と くに %VC 40以 下, FEV1.0% 40以 下 は 厳 重 注 意 が 必 要 と さ れ る14).自 験 例 に お け る要 因 の 検 討 で は, 男 性 で 有 意 に 呼 吸 器 合 併 症 の 発 生 率 が 高 く,麻 察 酔 法 で はNLA麻 平 均 余 命 の 延 長 に と も な い全 人 口に お け る高 表6 酔 で 有 意 に 高 率 で,硬 膜外麻 酔 併 用 例 で 有 意 に 低 率 で あ っ た.男 性 で 呼 吸 器 術 後 合 併 症率,死 亡 率 と手術 の 緊 急度 (): % 高齢 者消 化器 手術 にお け る術 後合 併 症 合 併 症 が 多 か っ た 原 因 の 一 つ と し て,喫 煙 との 39 者95例 中11例,11.6%に み られ,鎮 静 剤,睡 眠 関 係 が あ る も の と推 察 さ れ る.一 般 にNLA麻 剤 の 投 与 に よ り全 例 改 善 が み ら れ た.術 後 の 譫 酔 は 心 筋 を 抑 制 せ ず,不 妄 の 発 生 要 因 と して 脳 動 脈 硬 化 症 な ど脳 の 器 質 整 脈 発 生 域 値 を高 め, 循 環 系 に 及 ぼ す 影 響 の 少 な い 麻 酔 法 と され て い 的 退 行 変 化 の 存 在,ICU管 る.自 酔 での 呼吸 器合 併 症 の 断 や 睡 眠 障 害15),心 理 的 要 因17),性 別 で は 男 性 に 法 が 緊急 手術例 あ るい 多 く,待 期 手 術 に 比 べ 緊 急 手 術 例 に 多 い13)ことな 験 例 で はNLA麻 発 生 率 が 高 か っ た が,本 はriskの 悪 い症 例 で 適 応 と な る こ とが 多か っ た こ とが そ の 原 因 と して 考 え ら れ る.す 急 手 術 例 やriskの どが 指 摘 さ れ て い る.自 なわ ち緊 化 症 の 存 在 に 加 え,出 前 に 深 呼 吸 や 排 疾 な どの 呼 lemiaが 吸 訓 練 が 十 分 に な され て い な か っ た こ とが 考 え ら れ る.ま た 硬 膜 外 麻 酔 併 用 例 で は,術 験 例 で は 要 因 と して 術 中 出 血 量 と の 関 係 が み ら れ た.こ 悪 い 症 例 で は,脱 水 や 感 染 症 の 存 在 の ほ か に,術 理 に よ る 周 囲 との 遮 れ は脳動 脈硬 血 に よ る 貧 血,hypovo 脳 の低酸 素状 態や 脳 内代 謝 異常 の改善 を遷 延 した 可 能 性 が 考 え ら れ る. 中の 吸 ま た 術 後 の 合 併 症 の 発 生 率 は,緊 急 手術 で は 入 麻 酔 ガ ス の 濃 度 を減 ら し,術 後 も鎮 痛 剤 の 硬 待 期 手 術 に 比 べ 有 意 に 高 率 で あ る との報 告13,18)が 膜 外 注 入 に よ り除 痛 が 可 能 で,呼 吸 抑 制 の 軽 減, み られ る.さ 喀 痰 排 出 の 促 進 に 有 用 で あ っ た と思 わ れ る. 亡 率 は,待 術 前 に 高 血 圧 や 不 整 脈 な どの 循 環 器 疾 患 が 存 在 し た も の は95例 中53例(55.8%)で,術 存 疾 患 計85件 中53件(62.4%)を 率 も手 術 死 亡 率 も高 い こ とが 指 摘 さ れ て い る. 自験 例 で は,緊 後 に 循 環 器 合 併 症 の み ら れ た 症 例 は95例 中9例 (9.5%)で,術 で あ っ た.発 急手術 例 での術 後合 併症 の発 生 率 は 待 期 手 術 例 に 比 し高 率 で あ っ た が,有 は み ら れ な か っ た.一 後 合 併 症 計54件 中9件(16.7%) 生 要 因 の 検 討 で は,術 期 手 術 に 比 し有 意 に 高 率 で あ る と さ れ18,19),緊急 手 術 例 で は待 期 手 術 例 に 比 べ 合 併 症 前併 占 め た.術 らに高齢 者 で の緊急 手術 の手術 死 方,手 意差 術 死亡 率 は緊 急手 前 の循 環 器 術 例 で 有 意 に 高 率 で あ っ た.し た が っ て,80歳 合 併 症 の 存 在 と は 関 係 せ ず,手 術 時 間 が3時 間 以 以 上 の 高 齢 者 に お い て はriskの 的確 な評価 の う 上 の 症 例 で 有 意 に 高 率 で あ っ た.こ の こ と は, え で,麻 酔 法,輸 液 な ど術 中管 理 に 配 慮 し,最 術 前 か ら循 環 器 疾 患 の 存 在 が 明 らか で 治療 の な 適 な 手 術 術 式 を選 択 し て 出 血 量 の 減 少 お よ び 手 さ れ て い た 症 例 で はrisk群 術 時 間 の 短 縮 に 努 め,術 と判 定 さ れ,麻 酔 法 さ れ た 結 果,術 後 の循 環 器 合 併 症 が 予 防 さ れ た 可 能 性 が 考 え ら れ る.ま か ら は,手 後 合 併 症 の 予 防 な らび に 手 術 死 亡 率 の 低 下 を計 る こ とが 重 要 で あ る. や 輸液 な どの術 中 お よび術後 の 管理 に配 慮 がな 結 論 た発 生 要 因 の 検 討 結 果 術 時 間 の 短 縮 に 努 め,長 時 間手術 が 高 齢 者の 緊急 手術例 では待期 手 術例 に比べ 術 予 想 され る症 例 で は い っ そ うの 術 中 ・術 後 管 理 後 合 併 症 の 発 生 率 が 高 く,手 術 死 亡 率 も高 率 で へ の 配 慮 が 必 要 と思 わ れ る. あ っ た.術 後 の 呼 吸 器 合 併 症 は 男 性 と麻 酔 法 に, 術 後 の 譫 妄,興 奮,幻 術 後 譫 妄 は 術 中 出 血 量 に,ま 覚 や 妄 想 な ど の精 神 障 害 は,60歳 以 上 の 手 術 患 者 の3%に た循 環器合 併症 は 3時 間 以 上 の 長 時 間 手 術 に 関 係 して い た.高 み ら れ る との 齢 るい は 高 齢 者 は 者 の 手 術 に お い て は こ れ ら術 後 合 併 症 の 要 因 に 若 年 者 の4倍 も術 後 の 譫 妄 を起 こ しや す い13)とさ 留 意 し.最 適 な 手 術 術 式 を選 択 す る と と もに 術 れ て い る.自 験例 での術 後譫 妄 は高 齢者 手術 患 中 ・術 後 管 理 に 配 慮 を行 う こ とが 重 要 で あ る. 報 告15)や高 齢 者 手 術 の47%16),あ 文 1) 林 四 郎,市 川 英 幸,小 沢 真 嗣:高 献 齢 者 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Am J Surg (1973) 125, 181-184. の 高 齢者 消 化器 手術 におけ る術 後合 併症 Operative morbidity with of elderly gastrointestinal Shigeo SHIIKI1), Kazuhiko Yutaka YAMASHITA1),Masahito Yasuhiro 41 patients disease NAKAGAWA1),Hiroshi SASAKI1), YUMURA1), Johji KODANI1) YUNOKI2)and Kunzo ORITA2) 1)Department of Surgery , Tottori City Hospital, Tottori 680, Japan 2) First Department of Surgery, Okayama University Medical School, Okayama 700, Japan (Director: The operative older, operated in a recent cancer, morbidity for gastrointestinal 11-year period. 17 of colorectal performed for Fifty-four respiratory, 11 delirium, epidural anesthesia. intraoperative 27 colorectal, operations. shorten 31 hepato-biliary-pancreatic occurred and 21 other delirium occurred time of over 3 hours. were significantly These findings situation, the duration that, in the surgery suggest special care of operation must a proper which were surgical were 13 The respiratory morbid balanced in patients morbidity morbidity operations an and 30-day operative than for non-emergency the quantity procedure having rate was significant for elderly patients be paid to decrease by employing 108 procedures low in the cases receiving The operative for emergency 32 of gastric and 12 other more frequently higher at the department in 39 cases (41%), complications. 80 years old or including and 33 of others, high in males and significantly Postoperative anesthesia of GI diseases blood loss of over 200ml, and the cardiovascular rate an emergent under general of 98 cases complications 9 cardiovascular ly high for an operative mortality a total were studied on 95 patients, 16 of cholelithiasis operative was significantly factors (GI) diseases Among cancer, 38 gastric, conditions. ity rate and its relating Prof. K. Orita) and especially of bleeding and anesthesia. in and
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