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第9回-商標法2
2013年度知的財産概論
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出願から登録までの流れ(商標)
出願人が行う手続
出願前の商標
調査は必須
商標調査
出願書類作成
出願後、直ちに出願内容が公開
商標登録出願
特許庁が行う手続
出願公開
公開商標公報
方式審査
特許庁審査官が登録要件を満たすか否か
を審査
拒絶理由通知
登録要件を満たさない出願
は拒絶理由が通知される
実体審査
(約6ヵ月)
意見書・補正書
拒絶理由通知に対しては意
見書・手続補正書で反論可
能
審査の結果、登録要件をすべて満たしたと
判断された場合は登録査定
登録査定
拒絶査定
登録査定から30日以内に登録料を納付す
ると、商標権が発生
登録料納付
(5年分or10年分)
再審査の結果、拒絶理由を
解消できない出願は権利を
取得できない
権利の存続期間は登録日から10年。
更新登録の申請を行えば、何回でも更
新可能。
商標権発生
商標権の更新登録
更新登録料納付
商標公報
Yes
商標権の更新
No
商標権が発生すると、その
内容が商標公報に掲載
権利消滅
異議申立
不使用取消審判
無効審判
(第三者)
1.商標調査
※特許電子図書館(IPDL)ウェブサイトより
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特許庁電子図書館(IPDL)のデータベースで
行う称呼検索(呼び方をもとにした検索)
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「区分」とは?
第1類 工業用、科学用又は農業用の化学品
第2類 塗料、着色料及び腐食の防止用の調製品
第3類 洗浄剤及び化粧品
第4類 工業用油、工業用油脂、燃料及び光剤
第5類 薬剤
第6類 卑金属及びその製品
第7類 加工機械、原動機(陸上の乗物用のものを除く。)その他の機械
第8類 手動工具
第9類 科学用、航海用、測量用、写真用、音響用、映像用、計量用、
信号用、検査用、救命用、教育用、計算用又は情報処理用の機械器具、
光学式の機械器具及び電気の伝導用、電気回路の開閉用、変圧用、
蓄電用、電圧調整用又は電気制御用の機械器具
第10類 医療用機械器具及び医療用品
第11類 照明用、加熱用、蒸気発生用、調理用、冷却用、乾燥用、換気
用、給水用又は衛生用の装置
第12類 乗物その他移動用の装置
第13類 火器及び火工品
第14類 貴金属、貴金属製品であって他の類に属しないもの、宝飾品及
び時計
第15類
15 楽器
第16類
16 紙、紙製品及び事務用品
第17類 電気絶縁用、断熱用又は防音用の材料及び材料用のプラスチ
ック
第18類 革及びその模造品、旅行用品並びに馬具
第19類 金属製でない建築材料
第20類 家具及びプラスチック製品であって他の類に属しないもの
第21類 家庭用又は台所用の手動式の器具、化粧用具、ガラス製品及
び磁器製品
第22類 ロープ製品、帆布製品、詰物用の材料及び織物用の原料繊維
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第23類 織物用の糸
第24類 織物及び家庭用の織物製カバー
第25類 被服及び履物
第26類 裁縫用品
第27類 床敷物及び織物製でない壁掛け
第28類 がん具、遊戯用具及び運動用具
第29類 動物性の食品及び加工した野菜その他の食用園芸作物
第30類 加工した植物性の食品(他の類に属するものを除く。)及び調
味料
第31類 加工していない陸産物、生きている動植物及び飼料
第32類 アルコールを含有しない飲料及びビール
第33類 ビールを除くアルコール飲料
第34類 たばこ、喫煙用具及びマッチ
第35類 広告、事業の管理又は運営及び事務処理及び小売又は卸売
の業務において行われる顧客に対する便益の提供
第36類 金融、保険及び不動産の取引
第37類 建設、設置工事及び修理
第38類 電気通信
39 輸送、こん包及び保管並びに旅行の手配
第39類
第40類
40 物品の加工その他の処理
第41類 教育、訓練、娯楽、スポーツ及び文化活動
第42類 科学技術又は産業に関する調査研究及び設計並びに電子計
算機又はソフトウェアの設計及び開発
第43類 飲食物の提供及び宿泊施設の提供
第44類 医療、動物の治療、人又は動物に関する衛生及び美容並び
に農業、園芸又は林業に係る役務
第45類 冠婚葬祭に係る役務その他の個人の需要に応じて提供する
役務(他の類に属するものを除く。)、警備及び法律事務
類似群コードとは?
指定商品または役務の類似
☞類似群コードで判断する
☞特許庁の審査においては商品やサービスが類似するか否かを判断する必要
があるので、互いに類似する商品又はサービスであると推定されるものを
「類似商品群」「類似役務群」とし、個々の商品又は役務に5桁の「類似群コ
ード」を付けている。
☞類似群コードが同じか否かで機械的に判断する
例1) ビール(区分:第32類、類似群:28A02)
洋酒 (区分:第33類、類似群:28A02)
商品類似
例2) ビール (区分:第32類、類似群:28A02)
清涼飲料(区分:第32類、類似群:29C01)
商品非類似
商品・役務が類似するか否かの判断において、商品・役務の区分が同じか
異なるかは無関係
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2.商標登録出願
出願に係る書類を特許庁へ提出
☞ 必要な書類・・・商標登録願(願書)
特許事務所
商標登録願
出願料(特許印紙代)
3,400円 +(区分数× 8,600円)
インター
ネット
郵送による出願もOK
但し、電子化手数料発生
クライアントからの依頼
打ち合わせ
※特許庁HPより
法人
個人
7
特許庁
商標登録
願
商標登録出願の書類(商標登録願)
※発明者、創作者という
概念はない!
∵商標は、発明、考案、
意匠のような「創作物」
ではなく、「選択物」と考え
られているため
※「選択物」・・・既存の文
字や図形等を組み合わせ
た物
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※指定商品又は指定役務
並びに商品及び役務の区
分は特許庁指定の区分表
に基づいて記載
3.出願公開
原則、商標登録出願を行うと、審査段階のいかんにかかわらず、出願の
内容が自動的に公開される
☞ このような制度を「出願公開制度」という。
出願公開制度を設けた理由
☞ [金銭的請求権]を請求できるようにするため
☞「金銭的請求権」とは?
商標出願してから商標権発生前に、その商標を無断で使っている
人に対して、金銭の支払いを求めることができる権利
☞ 出願後、権利発生前に第三者がその商標を模倣して使用するこ
とによって出願人が損失を被ることがあるという事情を考慮
「公開商標公報」が特許庁から発行
実際はデータベースでのアクセスが可能
例外 商標登録出願人の請求により、早期に公開を請求することができる
☞ 「早期出願公開制度」
9
出願公開の例
10
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4.実体審査
審査請求は[不要](すべて審査する)
特許庁審査官が登録要件を満たすか否かを審査
☞ 登録要件参照
ひとつでも登録要件を満たさない場合は拒絶理由通知
☞ 拒絶理由通知に対しては、手続補正書、意見書を提出すること
により反論が可能
すべての登録要件を満たす場合は登録査定
☞ 所定の登録料を特許庁に納付することにより商標権が発生
☞ 原則、[10]年分の登録料を納付する
☞ 例外、[5 ]年分の登録料を納付し、5年を経過する前に、残りの
5年分を納付する(分割納付)
12
商標登録証
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5.商標権
知的財産権のひとつ。
権利が発生している期間は、権利を侵害する者に対し、種々の法的措置をとるこ
とができる。
更新可能)
)
権利期間…
権利期間
…登録された日から10年間(何回でも
登録された日から10年間(何回でも更新可能
差し止め請求
損害賠償請求
商標権
不当利得返還請求
コピー商品排除
コピー商品排除!
商品排除!
模倣防止!
模倣防止!
信用回復措置
刑事罰の適用
市場優位性の確保!
指定商品・
指定商品・指定役務
商標の
商標の類否
商標
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同一
類似
非類似
同一
○
○
×
類似
○
○
×
非類似
×
×
×
【商標の同一・類似の判断】
・商標の同一・類似
・商品orサービスの同一・類似
で総合判断する。
○…権利侵害
×…権利侵害ではない
謝罪広告の一例
引用: 2009.6.19 日本経済新聞
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財産権としての活用(1)
専用使用権と通常使用権(ライセンス)
自分の登録商標を他人に使用させることが可能。その際、専用使用権または
通常使用権を他人に対して許諾することになる。
「専用使用権」 (cf. 専用実施権)
商標権とほぼ同様の強力な権利。専用使用権を設定した後は商標権者自身も
商標を使えなくなる。
「通常使用権」 (cf. 通常実施権)
登録商標を使用することができる権利。但し、独占的に使用することはでき
ない。
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財産権としての活用(2)
商標権
自分で使用する
他人に使用させる
(共同で使用する)
他人に使用させる
譲渡
売買の対象になる
ライセンス 使用権を設定する
ライセンス
専用使用権
通常使用権
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専用使用権者以外使用NG
複数の使用権者が使用OK
異議申立制度とは?
商標権の設定登録後、第三者に登録の取り消しを求める機会を与える制度
商標登録に対する信頼性を高めるのが目的
商標公報が発行された日から2ヵ月間
異議申立てがあった場合は、特許庁で登録要件を再審査
→ 登録維持 or 登録取消 を決定する
異議申立の最終処分件数 ■登録取消 ■登録維持
2005年
2006年
2007年
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不使用による登録商標の取り消しとは?
登録した商標を使用していない場合は、その商標に[業務上の信用]は発
生しない → 登録を維持する価値なし
そこで・・・
① 日本国内で継続して[3年]以上不使用の場合
② 商標権者、使用権者(ライセンス先)のいずれも使用していない場合
③ [指定商品・指定役務]についての登録商標を使用していない場合
は、商標登録を取り消す審判を請求することが可能。
これを「不使用取消審判」という。
登録商標を使用していることを証明できなかった場合、
商標登録が[取り消される]
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商標の登録表示について
【Ⓡマークの表示】
「Registered Trademark」の略称
特許庁で商標登録されていることを示す表記として慣用されている表示
登録商標の法律上の表示としては「登録第●●●●号」のように記載す
ることになっているが、実務上Ⓡの表示が使用されている場合が多い
・表示がなくとも罰則はない
・表示することで、他者が無断でその商標を使用することを防止する効
果がある
・登録されていない商標に「Ⓡ」を表示すると[虚偽表示]とされる恐れ
がある
【TMマークの表示】
「Trade Mark」の略称
商標登録されている場合と、
されていない場合がある
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実際の例
【登録番号】第4821322号
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
29 食用油脂,乳製品,食肉,卵,食用魚介類(生きて
いるものを除く。),冷凍野菜,冷凍果実,肉製品,加工
水産物など
30 アイスクリーム用凝固剤,家庭用食肉軟化剤など
(商標登録なし)
【登録番号】 第1939079号
【商品及び役務の区分並びに指定商品又は指定役務】
29 鱈の擂身を主原料とする乾燥シートの間にチーズを挟み細長
く切断した加工水産物
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6.特有の制度
出願公開制度あり
「類似」の概念あり
実際に商標を使っていなくても出願・登録可能
地域団体商標制度、防護標章制度
権利は原則10年間。但し、何度も更新が可能
商標公報が発行されてから2カ月間、異議申立てが可能
3年以上、登録商標を指定商品・役務に使っていない場合は、第三
者の申立てにより登録が取り消される(不使用取消審判)
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