(1) 第 15 号 発 2007 年5月15日 行 八戸大学・八戸短期大学図書館 八戸市美保野 13-98 TEL 0178-30-1695 FAX 0178-30-1737 目 次 ・平成 19 年度新入生の皆さんへ ・平成 19 年度図書館委員の紹介 ・シリーズ図書のお仕事 その8 …(1) …(1) …(2)∼(3) ・ ・■・□・■・□・平成 19 年度 ・私が薦めるこの一冊 ・掲 示 板 ・図書館日誌 …(3) …(4) …(4) 新入学生の皆さんへ・□・■・□・■・・ 八戸大学 人間健康学部教授 図書館 館長 畑山 俊輝 この春、本学へ入学された皆さん、おめでとうございます。ビジネス学部には 3 月卒業生に代わって 新しい顔が見られるようになりました。人間健康学部の方は新入生が加わって 3 学年体制になり、にぎ やかになってきました。フレッシュな顔ぶれが新たに加わることで本学がより力強さを増したわけで、 八戸大学の教職員にとってとてもうれしいことです。 皆さんの大学生活の中で図書館が果たす役割はとても大きいものです。勉学に関してだけでなく、日 常の学生生活のさまざまな面で知の情報センターである図書館をうまく利用することは、皆さんが大学 生活に居心地のよさを感じる大きいファクターになります。いろいろな問題の解決のための情報を直接 入手できるからです。情報入手といえばインターネットの利用を思いつくことでしょうが、信頼のおけ る質のよい情報を得るには、皆さんが検索する分野について事前にしっかりした知識の蓄えが必要なの です。今日こそ、図書館の重要性はむしろ高まっているといえます。教員と連携して行われるゼミクラ ス学生向けガイダンスなどを契機にして、どうか本学図書館を皆さんの身近な知の宝庫にしていただき たいものです。 本年度も、副館長の本学短大・河合規仁先生や職員スタッフとともに図書館の一層の充実発展を目指 して努力してまいります。本学図書館が主として力を入れている業務内容は、次のような 4 つに分けら れます。①図書館の利用促進、②蔵書整備、③地域に開かれた図書館のあり方、④学術誌、参考図書な どのデータベース構築、更新、購入です。スタッフ一同、効率的な業務遂行を心がけながら便利で快適 な図書館の維持に努めていますので、図書館利用で分からないことがあれば、遠慮なく声をかけてくだ さい。 平成 19 年度 図書委員会および図書選定委員会委員の紹介 ◎ 図書委員会 委員長 畑 山 俊 輝(大学人間健康学部教授) 副委員長 河 合 規 仁(短大幼児保育学科准教授) 委 員 金 綱 基 志(大学ビジネス学部准教授) 委 員 藤 宮 芳 章(大学人間健康学部教授) 委 員 岩 舘 千 歩(短大幼児保育学科講師) 委 員 馬 場 祥 次(短大ライフデザイン学科講師) 委 員 小 松 良 重(司書・図書館事務室長) ◎ 図書選定委員会 委員長 畑 山 俊 輝(大学人間健康学部教授) 副委員長 河 委 員 丹 羽 浩 正(ビジネス学部専門分野担当) 委 員 長谷川 委 員 三本木 委 員 瀧 澤 委 員 三 浦 賢 治(大学両学部教養分野担当) 委 員 渡 辺 一 委 員 小 竹 靖 之(ライフデザイン学科専門分野担当) 委員協力者 金 地 美知彦(人間健康学部助手) 温 (人間健康学部専門分野担当) 合 規 仁(短大共通教養科目担当) 美千留(ビジネス学部専門分野担当) 透 (人間健康学部専門分野担当) 弘(幼児保育学科専門分野担当) (2) ・★・★・★ シリーズ ・ 図 書 館 の お 仕 事 ∼ 図 書 の 分 類 と 配 架 その8 ★・★・★・ ∼ 今回は、シリーズ第3回、受入・装備の時に少し触れた本の分類と配架について、もう少し詳しく説明 してみようと思います。 受入れした図書は、【NDC(エヌ・ディー・シー)に沿って分類され、その番号順に配架される】と書きました。学 生の皆さんには聞き慣れない言葉かもしれませんが、NDC とは日本十進分類法の事で、Nippon Decimal Classification の頭文字をとって「NDC」と呼ばれています。 この分類法は、1928 年に原著者であるもり・きよし氏が、間宮商店の業務参考用図書のコレクション 分類のための分類表を作成したものが始まりです。記号法をアメリカのデュウィの十進分類法(Dewey Decimal Classification 略称 DDC,DC)、主類表(第一次区分表)をカッターの展開分類法(Expansive Classification 略称 EC)に拠って作成されています。当時、画期的な業績と評価され、版ごとに増補 改訂し、新設の図書館などで広く採用されるようになり、戦後は図書館の再建や学校図書館の発足などで、 共通分類表として広く普及した。それに伴い、個人著作であった 5 版を委員会の手で改訂を行うようにな り、現在では新訂 9 版(1995.8)まで発行されています。 OPAC(蔵書目録)で図書を検索して、その図書の“配架場所に行ったら、近くに同じような題名や内容の 本が他にもたくさん並べられていた”ということに気がついた人もいると思います。そうなんです!これ が“図書を分類する”ことの最大の目的なのです。図書館で“分類”という仕事を行うのは、「不特定多 数の利用者が、必要とする図書をたくさんの蔵書の中から効率よく探し出せるようにするため」であり、 そのためには、「図書をその内容によって分類し、同一内容の図書はまとめて同じ目印(図書ラベル)を付 けて、同じ場所に並べておくことが一番よい」と考えているからなのです。 では、分類方法について少し詳しく説明しましょう。NDC の特徴は、0∼9 のみのアラビア数字を使用し、 十進法で徐々に細かく展開していきます。基本的には 1.哲学,2.歴史,3.社会科学,4.自然科学,5.技 術,6.産業,7.芸術,8.言語,9.文学の九つに区分し、0 は総記として百科事典,一般叢書など、どれに も当てはまらないものを割り当て、先頭に持ってきます。これが先の説明に出てきた、カッターの展開分 類法を拠りどころにした主類(第一次区分)になります。 分類の区分は、左の数字から順に「類」−「要」−「目」−「細目」となっています。 “てんかん”について書かれた本を例にとると、4(00)自然科学[類]−49(0)医学[要]−493 内科学[目]− 493.74 機能的神経疾患.神経症[細目]を表していますので、その番号には“てんかん”について書かれ た図書が集まって並べられているということになります。 数字はすべて小数として扱われ、読み方は[ヨン・キュウ・サン・テン・ナナ・ヨン]となります。 少し難しくなってしまいましたが、分類とは【同じ内容の図書は、同じ数字(分類記号)でまとめるも の】と覚えておいて下さい。 分類が決まったらと言って、すぐ配架できるわけではありません。今度は、利用者がその本を探せるよ うに、探すための“目印”となるものを付けます。それが本の背表紙に貼ってある赤いラベルで、「図書 ラベル」と言います。これが館内での本の居場所を教えてくれる、いわば“住所”となります。 図書ラベルは一段∼三段までのものがあり、当館では三段のものを使用しています。(下図参照) 上から【分類番号・著者記号・副本記号】となります。 当館の OPAC では【913.6/K/1】のように【請求記号】と言う呼び名で表示されます。 分類記号とは、NDC の分類番号のことです。著者記号とは、その図書の著者・編者を アルファベット一文字で表したもので、蔭山次郎なら【K】,P. F. ドラッカーなら 【D】となります。シリーズ物の場合は、そのシリーズ名や責任編集者等から取ります。 副本記号は巻号(1 巻,2 巻…等)や、年号(西暦で、'06,'07…等)を表すもので、普通の単行本の場 合はなにも表示されることはなく、空欄になっています。 この図書ラベルを図書に貼る作業を「装備」と言い、装備が完了したら、NDC の番号順に左から右へ流 (3) れるように本棚(書架)に並べます。この図書を並べる作業を「配架」と言います。 NDC の図書ラベルの順番に並べる方法が基本的・一般的な配架ですが、例外として【特殊配架】と言う ものがあります。これは【分類記号に関係なく、図書の別の共通の区分によりまとめて配架する】方法で す。図書館によって、その図書館の配架スペースや利用者の要望等の実情にあわせ、様々な異なる区分や 方法で実施されています。本館で「特殊配架」している図書は、白書・統計書,レファレンス・ブックス (辞書・事典類),新聞縮刷版,青森県に関する郷土資料等があります。 また、【指定図書】も大学・短大別に特殊配架になっています。「指定図書」とは、新入生の皆さんには まだなじみのない言葉かも知れませんが、「学生の自主的な学習や課題研究を、図書資料の面からサポー トすることを目的」として設けられている制度です。 学生が各自購入する教科書や参考書とは別に、履修するその科目の基礎知識として必要な図書や、出題 される課題のレポートの作成に必要な参考文献などについて、先生方があらかじめ指定された図書を、そ の履修人数に応じて同一図書を複数冊準備し、科目別(担当教員別)に配架し学生に提供しています。 今回の説明で、図書の分類と配架の関係が少しでも理解していただけたでしょうか。次回は、大学図書 館の「地域貢献」「一般公開」に関る図書館のお仕事について予定しています。お楽しみに。 参考文献: ・もり・きよし原著,日本図書館協会改訂編集『日本十進分類法 新訂 8 版』日本図書館協会(1995.3) ・日本図書館協会編集『図書館講習資料 6 訂版』日本図書館協会(1996.7) △▼△▼△▼△ 私の薦めるこの 1 冊 ▼△▼△▼△▼ 八戸短期大学・幼児保育学科 専任講師 三 島 隆 章 これから運動生理学を学ぶ方々、スポーツに関係している方々だけでなく「運動とからだ」に興味 があり、「からだを動かすこと」を楽しんでいる方々にも紹介したいのが『入門運動生理学(勝田茂 編著、2001 年 杏林書院刊)』です。初めて運動生理学に学ぶとき、写真やイラストより文書が多く、 分厚い本を目の前にするとそれだけで「手に取る気がなくなった」という方も少なくないのではない でしょうか。 もちろん、勉強を進めていく先ではこのような専門書は必ず必要となってきます。ただ、入門編と しては、まずは自ら手にとって読んでみようという気持ちにしてくれるような本が適していると思い ませんか。その点本書は、専門としての「運動生理学」よりも「生活科学」としての運動生理学を、 わかりやすさを第一としてなるべく簡潔に最低限必要と思われる事柄のみを解説していることから、 ページ数も少なく読み手の意欲を駆り立てるような構成になっています。 また、「メタボリックシンドローム」という言葉が最近注目されているように、自分の健康につい て関心を持つ方も増えてきているようです。そのような方々にとっても、からだのしくみ、運動によ って生じるからだの変化を知ることはもちろん、第 3 版より加えられた「運動処方」や「運動と生活 習慣病」という章を読むことによって、様々な情報に惑わされることなく、楽しくかつ効果的に運動 ができることと思います。 さらに、最新の研究の成果を盛り込んでいるのも本書の特徴です。例えば、「筋疲労の要因」とい う項では、これまでの通説である「激しい運動をしてからだが動かなくなるのは、筋肉に蓄積する乳 酸が原因」について、最近報告された「乳酸は疲労物質ではない」という研究結果を分かりやすく解 説しています。これに加え、乳酸に代わる疲労の原因についても触れているように、運動生理学の最 新の情報が加えられている一冊だと思います。機会があれば、ぜひとも手にとっていただければと思 います。 (4) ・◆・◇・◆・◇ 掲 示 板 ◆・◇・◆・◇・ ●小 小 説 類 の大 口 寄 贈 があ り ま し た! 工藤義弘氏(南部木材株式会社)より、本学の小渡康朗先生を通じて、平成 18 年 9 月に約 1.000 冊の図 書の寄贈がありました。平成 19 年 3 月に全ての図書の受入・装備が完了し、利用者の館外貸出に提供でき るようになっています。保管・配架場所は開架ではなく“書庫”になっていますので、借りたい方は、気軽にカウ ンターの職員に声を掛けてください。但し、書庫から取り出してくるのに、【書名・登録番号・コメント(文庫名)】 が必要ですので、ご面倒でも必ずメモして来て下さいね。 なお、コメント欄に【工藤文庫】と表示されているものが、工藤氏からの寄贈図書です。図書の種類は、藤 沢周平,津本陽,黒岩重吾,宮城谷昌光,沢田ふじ子らの歴史小説や、高任和夫,幸田真音,江上剛,高杉 良等の経済・企業小説が大半を占めています。興味のある方は、どしどしご利用下さい。 ●AV資料が増えました! 1.『NHK スペシャル プロジェクトX 第 9 期』(NHK エンタープライズ) DVD(全 10 巻) 2.『ヴァチカン美術館』(TDKコア) DVD(全 8 巻) 3.『日本の国宝至宝』(NHKソフトウェア) DVD(全 20 巻) 4.『地球と環境 Japan』(NHKソフトウェア) VTR(VHS)(全 3 巻) 5.『地球と環境 21』(NHKソフトウェア) VTR(VHS)(全 3 巻) 6.『人体解剖マニュアル : 一目でわかる人体の不思議』(デックスエンターテイメント) DVD(全4巻) 上記のほかにも、楽しいものがたくさんありますので、是非ご利用下さい♪ 図書館日誌 4月 5月 ・「 図 書 館 利 用 案 内 平 成 1 9 年 度 版 」 発 行 ( 1 日 ) ・ 入 学 式 の た め 臨 時 閉 館 (6 日 ) ・ オ リ エ ン テ ー シ ョ ン (4-11日 ) ・ 平 成 1 9 年 度 指 定 図 書 調 査 依 頼 ( 新 任 ・ 非 常 勤 講 師 )( 1 1 日 ) ・ 臨 時 開 館 (18日 )( 創 立 記 念 日 ) ・ 大 学 基 礎 演 習 ・ 図 書 館 利 用 指 導 の 実 施 ( 26日 ∼ ) ・ 指 定 図 書 発 注 作 業 ( 1∼ 2日 ) ・ 第 1回 図 書 委 員 会 開 催 (11日 ) ・ 第 1回 選 定 候 補 図 書 推 薦 ア ン ケ ー ト 依 頼 ( 14∼ 28日 ) ・ 田 子 高 校 見 学 会 (18日 ) ■ 訂 正 第 12 号(2006.6.1 発行)1 ページの◎図書選定委員会メンバーに記載すべき「木鎌 耕一郎(大学 両学部共通分野担当)が抜け落ちておりました。お詫びして訂正いたします。 ●図書館ホームページ・Web OPAC アドレス:http://lib.hachinohe-u.ac.jp/ ●図書館へのご要望・リクエストはこちらへ :[email protected] ※「図書館だより」は本館 Web サイトにも PDF ファイル形式で公開しています
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