アニュアルレポート 2007年度版 - 大阪ガス

OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
グループ経営理念∼価値創造の経営
大阪ガスグループは、お客さま価値
■ お客さま価値
■ 株主さま価値
の最大化を第一に、公正で透明な事
大阪ガスグループは、お客さまそ
大阪ガスグループは、持続的に業
業活動を通じて、株主さま、社会、従
れぞれのニーズをタイムリーに捉
績を向上させ、安定的な配当を継続
業員など全てのステークホルダーの
え、魅力的なソリューション提案に
することにより、株主さまのご期待
価値をともに高めていく「価値創造
より、お客さまのご期待にお応えし
にお応えしていきます。
の経営」
を基本理念としています。
ていきます。天然ガス、電力、LPGな
■ 社会価値
大阪ガスグループは、地球環境に
ど、お客さまのご要望にお応えする
優しい天然ガスをコアとするマルチ
エネルギーを安全確実にお届けする
大阪ガスグループは、
地球環境に優
エネルギーの提供を通じて、お客さ
ことにより、
地球環境に優しく、品質
しい天然ガスの普及と利用の高度化
まの快適な暮らしとビジネスの発展
とサービスに優れた最適なエネル
を通じて環境負荷を軽減するととも
に貢献していきます。
あわせて、
便利
ギーの利用を実現します。また、快
に、
地域社会活性化に貢献する企業活
で安全・安心な都市生活をサポート
適・便利・安全な暮らしとビジネスの
動を通じて安心して暮らせる社会づ
する商品やサービスの提供を通じ
発展に貢献する商品やサービスの提
くりに努めます。
併せて、
法令等遵守
て、
新しい価値の創造に挑戦し、
お客
案を通じて、お客さまの満足を高め
(コンプライアンス)
と情報公開を徹
さまとともに進化し続ける企業グ
ます。
底し、
経営の透明性を高めます。
ループとなることを目指します。
1999
2000
2001
2002
2003
2004
2005
GATE PLAN
INNOVATION 100
2001.3期 – 2003.3期
2004.3期 – 2006.3期
Contents
2 連結財務ハイライト
4 ステークホルダーの皆さまへ:マネジメントメッセージ
A Conversation with President Hirofumi Shibano〈芝野社長インタビュー〉
7 Progress Toward Our Vision
16 コーポレート・ガバナンス
17 取締役及び監査役
18 企業の社会的責任(CSR)への取り組み
21 事業の種類別セグメントの概要
22
28
30
30
31
2006
ガスセグメント
LPG・電力・その他エネルギーセグメント
器具及びガス工事セグメント
不動産セグメント
その他セグメント
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
■ 従業員価値
大阪ガスグループは、従業員の個
性と自主性を活かす人間成長の経営
を推進していきます。
大阪ガスグループの従業員は、常
お客さま価値
に研鑽と啓発に努め、
お客さま、
株主
株主さま価値
社会価値
さま、社会の期待に応える新しい価
値を生み出すよう努力します。従業
員と会社は、相互に信頼感と緊張感
を持って、会社の健全な成長をとも
従業員価値
に高めます。
2007
2008
2009
2010
Design 2008
2007.3期 – 2009.3期
33
36
38
42
44
45
46
47
48
59
60
61
63
大阪ガスグループの技術経営
大阪ガスグループの知的財産活動
経営者による財務分析
連結貸借対照表
連結損益計算書
連結株主持分計算書
連結株主資本等変動計算書
連結キャッシュ・フロー計算書
連結財務諸表の注記
独立監査人の監査報告書
大阪ガスグループの沿革
主な連結子会社
会社概要
見通しに関する注意事項
本アニュアルレポートに掲載されている大阪ガスグループの計
画、
見通し、
戦略、
目標など歴史的事実でないものは、
将来の業績
に関する見通しであり、
これらは現在入手困難な情報から得ら
れた大阪ガスグループの経営者の評価と判断によるものであり
ます。
実際の業績は、
さまざまな要素により、
これら業績見通し
とは大きく異なる可能性があることをご承知おきください。
1
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結財務ハイライト
財務データ
売上高 .................................................................................
営業利益 .............................................................................
当期純利益 ..........................................................................
設備投資 .............................................................................
減価償却費 ..........................................................................
総資産 .................................................................................
純資産 .................................................................................
発行済株式数
(千株)...........................................................
1株当たり情報
当期純利益
(円)..................................................................
純資産
(円)..........................................................................
1997年3月
1998年3月
1999年3月
2000年3月
¥ 837,869
55,116
16,893
–
–
1,199,728
372,893
2,528,162
¥ 853,598
63,095
21,775
107,016
79,793
1,181,380
381,954
2,528,162
¥ 831,366
66,375
21,614
94,932
80,106
1,178,352
380,846
2,500,462
¥ 849,225
62,723
27,345
93,951
80,842
1,219,514
428,523
2,477,760
¥
¥
¥
¥
6.68
147.50
8.61
151.08
8.56
152.31
10.94
172.95
主要指標
自己資本比率 ......................................................................
負債比率 .............................................................................
インタレストカバレッジレシオ
(倍)..................................
総資産利益率
(ROA)...........................................................
自己資本利益率
(ROE)........................................................
31.1%
40.6%
3.7
1.4%
4.6%
32.3%
39.9%
5.3
1.8%
5.8%
32.3%
40.5%
6.8
1.8%
5.7%
35.1%
40.3%
7.6
2.3%
6.8%
ガス販売量
(百万m3)..............................................................
取付メーター数
(千件)...........................................................
在籍人員
(人)..........................................................................
6,518
5,916
10,238
6,759
6,083
9,994
6,757
6,210
9,816
7,326
6,305
15,201
連結売上高の推移
連結営業利益と当期純利益の推移
(億円)
(億円)
12,500
11,744.5
15
1,200
13.9
10,659.6
10,000
9,479.7 9,513.2
1,006.5
1,000
9,753.4
連結ROE及びROA
(%)
920.9
959.9
937.2
859.7
807.1
800
9.9
10
9.9
7,500
8.1
600
470.6
5,000
506.8
529.2
6.2
6.4
5
400
3.9
296.8
2,500
4.2
3.8
200
2.4
0
2
03.3
04.3
05.3
06.3
07.3
0
03.3 04.3 05.3 06.3 07.3
■ ■ 連結営業利益 ■ ■ 連結当期純利益
0
03.3
—
• —
•
—
• —
•
04.3
05.3
自己資本利益率(ROE)
総資産利益率(ROA)
06.3
07.3
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
2001年3月
2002年3月
2003年3月
¥ 951,926
74,055
36,097
91,233
92,461
1,310,976
475,019
2,429,564
¥ 973,565
96,676
39,418
89,938
88,793
1,243,520
468,706
2,369,011
¥ 947,977
85,974
29,685
67,107
82,805
1,209,627
453,284
2,369,011
¥
14.72
195.52
¥
16.33
197.85
¥
2004年3月
12.56
197.28
¥
2005年3月
951,324
92,096
47,065
69,779
89,564
1,199,228
495,635
2,369,011
¥
20.56
222.15
¥
¥
975,340
95,992
50,683
65,517
86,858
1,217,463
530,862
2,369,011
22.69
238.15
単位:千ドル
2007年3月
2007年3月
¥1,065,961
100,657
80,710
117,455
84,250
1,398,692
628,510
2,235,669
¥1,174,456
93,729
52,929
95,267
84,031
1,405,682
686,664
2,235,669
$ 9,948,810
793,986
448,369
807,005
711,834
11,907,514
5,816,730
単位:円
単位:ドル
¥
36.18
282.12
¥
23.77
300.61
36.2%
38.9%
9.8
2.9%
8.0%
37.7%
37.4%
13.2
3.1%
8.4%
37.5%
40.9%
14.2
2.4%
6.4%
41.3%
38.0%
12.9
3.9%
9.9%
43.6%
36.8%
16.1
4.2%
9.9%
44.9%
34.9%
23.6
6.2%
13.9%
47.6%
34.7%
10.3
3.8%
8.1%
7,580
6,401
15,160
7,479
6,484
14,878
7,701
6,579
15,020
7,779
6,650
15,276
8,072
6,725
15,992
8,469
6,785
16,077
8,764
6,848
16,435
連結1株当たり当期純利益
(EPS)
及び1株当たり純資産(BPS)
(円)
40
為替レート)で換算し、表示しています。
8,469
300.61
238.15
7,779
8,764
受取利息及び受取配当金)
/支払利息割引料
7,500
注5 総資産利益率
(ROA)
=当期純利益/平均総資産
注6 自己資本利益率
(ROE)
=当期純利益/平均自
己資本(2006年3月期までは平均株主資本)
23.77
22.69
注3 負債比率=有利子負債/総資産
(期末)
注4 インタレストカバレッジレシオ=
(営業利益+
8,072
282.12
222.15
197.28
7,701
30
0.201
2.546
注2 自己資本比率=自己資本/総資産(期末)
10,000
36.18
300
$
注1 1米ドル=118.05円(2007年3月30日の実勢
連結ガス販売量
(百万m3)
400
200
単位:百万円
2006年3月
20
20.56
5,000
注7 財務データは41ページまでは切捨てで、42
ページ以降は四捨五入で表示しています。
100
注8 ガス販売量は全て45MJ/m3で表示しています。
12.56
10
注9 2002年3月期までのガス販売量・取付メー
2,500
ター数は個別です。
0
03.3
—
• —
•
—
• —
•
04.3
05.3
06.3
07.3
0
0
03.3
04.3
05.3
06.3
07.3
1株当たり当期純利益(EPS)
[右軸]
1株当たり純資産(BPS)
[左軸]
3
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
ステークホルダーの皆さまへ:マネジメントメッセージ
代表取締役会長 野村 明雄(左)
代表取締役社長 芝野 博文(右)
したことなどにより、
前期に比べて69億円減
(–6.9%)
の937億円となりました。
営業外損益は、
持分法を適用
した関連会社の利益が増加しましたが、
支払利息の増
加や社債償還損があったことにより、
前期に比べて68
億円減となったことで、
経常利益は、
前期に比べて137
億円減
(–13.3%)
の895億円となりました。
当期純利益
は、
前期にはLNG取扱業務の契約改定等に伴う精算の
発生など特別利益があったことなどから、
前期に比べ
2007年3月期の連結業績概要
て277億円減
(–34.4%)の529億円となりました。
2007年3月期の売上高は、
ガス販売量が増加したこ
とや、
原料費調整制度に基づいて、
LNG
(液化天然ガス)
選択と集中によるSVA経営
価格の上昇に伴いガスの販売単価が前期に比べて高め
当社グループでは、当社独自の経営管理指標とし
に推移したこと、
また連結子会社の事業の拡大などに
て、
「株主さま付加価値」
(SVA:Shareholders’ Value
より、
前期に比べて1,084億円増
(+10.2%)
の1兆1,744
Added)
を以前から導入しており、
資本コストを意識し
億円となりました。
なお、
期中2006年11月に、
サービス
た経営を進めています。
具体的には、
SVAの向上に繋が
の向上と保安の確保を前提に、
小口ガス料金を改定し、
る事業分野への積極的投資を実施する一方、
事業立ち
経営効率化の成果をお客さまに還元しました。
上げ直後等での特殊事情を除くSVA赤字の関係会社に
営業利益は、連結子会社の利益貢献はありました
が、LNG取扱業務の契約改定等に伴い、契約量が減少
4
ついて、撤退を含めた事業再構築策を進めることで、
SVAの最大化に努めています。
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
2007年
3月期実績
また、
日本のエネルギー市場で進行しつつある規制
改革を新しいビジネスチャンスと捉え、
事業の中核と
なるガス事業の強化に積極的に取り組みながら、
電力
など新たなエネルギー事業を事業のポートフォリオ
として組み込み、
企業グループとしての成長を図って
売上高
2008年
3月期見通し
2009年
3月期目標
11,744億円 11,905億円
—
営業利益
937億円
845億円 1,020億円
経常利益
895億円
830億円 1,000億円
当期純利益
529億円
490億円
560億円
売上高については、
原油価格・為替レートなどの外部環境による変動が大き
いことなどから、2009年3月期目標を設定していません。
います。
こうした背景から、
当社グループでは成長ビジネス
【2008年3月期の経営方針】
への新規投資やグループ経営体制の見直しを進めて
1. 都市ガス事業を鍛え上げ、持続的成長の基盤を築く
います。
2007年3月期には、
成長ビジネスへの投資とし
2. マルチエネルギー事業者としての成長基盤を確立する
て、エネルギー事業関連では、オマーン・カルハット
3. グループ総合力を高め、成果を出す
LNG社の株式の一部取得を行い、
非エネルギー事業関
4. 強い経営体質とブランド力を身につける
連では、さくら情報システムへの出資を実行して、情
報システム分野での事業強化を図りました。
資本・配当政策
2008年3月期の経営方針と経営目標
当社は従来、積極的な営業拡大と経営効率化を進
大阪ガスグループは、グループ経営理念
「価値創造
め、それによって増加した利益を、事業拡大と財務体
の経営」
に基づき、
2007年3月期から2009年3月期まで
質強化のための内部留保と、
安定した利益配当に充て
の中期3ヵ年経営計画「Design 2008」を実行していま
てきました。株主の皆さまへの利益配当の実施にあ
す。
2008年3月期は、
中期経営計画の2年目にあたりま
たっては、これからも中間、期末での安定配当の継続
すが、この3ヵ年計画の最終目標の達成に向けて確実
を基本に、
業績、
今後の経営計画、
他の利益還元策等を
なステップを刻む重要な1年と考えています。そのた
総合的に勘案して決定していきます。配当性向は、
めに、
2008年3月期には、
下記の経営方針のもと、
確か
20%以上を確保するよう努めます。なお、内部留保金
な業績をあげるとともに、
持続的成長の基盤を確立す
については、
設備投資、
新規事業投資などに充てます。
ることを目指します。
2006年3月期は、
1株当たり普通配当6円に加えて、
2008年3月期の業績見通しでは、
売上高は2006年11
創業100年事業の一つとして、
1株当たり年間1円の創
月に実施した小口ガス料金の改定が通期で影響する
業100年記念配当を実施しました。
2007年3月期につ
ものの、ガス販売量が増加することなどによって、
いては、
普通配当を年間7円として、
前2006年3月期の
2007年3月期に比べて増収となる見通しです。営業利
記念配当を含んだ配当水準を維持しました。
2008年3
益以下では、
減価償却費の制度変更影響を約95億円織
月期も、前2007年3月期に引き続いて年間7円の維持
り込んだことから、
2007年3月期に比べて減益となる
を目指します。
見通しです。
5
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
コーポレート・ガバナンスと
CSRへの取り組みについて
当社グループでは、
経営の健全性をより一層向上さ
コンプライアンスについては、
経営トップを含めた
メンバーで構成するCSR推進会議を設置するととも
に、
CSR委員会とコンプライアンス部を中心に、
事業活
せるとともに、
当社グループを取り巻く経営環境の変
動における法令遵守の徹底をさらに推進しています。
化に、より迅速かつ的確に対応するために、コーポ
また、
事業部や部門内にコンプライアンス統括を設置
レート・ガバナンスの充実・強化を推し進めています。
し、コンプライアンス状況のモニタリングおよび啓
大阪ガスでは、経営の効率化・意思決定の迅速化を
発、助言、
勧告に努めています。
推進するために、
2000年から取締役の員数を漸次削減
してきました。
2006年6月には、
取締役の員数を大幅に
最後に
削減するとともに、
新たに執行役員制度を導入しまし
厳しい競争下で持続的成長を遂げるためには、
お客
た。
取締役は大阪ガスグループ全般の経営課題に関す
さまに当社グループを選び続けていただき、
全てのス
る意思決定と監視・監督に注力することにより、今ま
テークホルダーの皆さまの価値をともに高めていく
で以上に取締役会を活性化して経営の効率性及び監
ことが重要であると考えています。
ブランドスローガ
督機能を高めていきます。
取締役会において選任され
ン「Design Your Energy — 夢ある明日(あした)を」の
る執行役員は、特定の職務の執行に責任を負います。
もと、
社員一人ひとりの業務や行動の質を高めること
また、
2007年6月には、
新たに社外取締役を導入し、
取
に徹し、株主さま価値の最大化を目指していきます。
締役会の監督機能をより高めています。
CSR
(企業の社会的責任)
については、
グループ経営
理念を踏まえて策定した「大阪ガスグループCSR憲
皆さまには、今後とも変わらぬご支援・ご鞭撻を賜
りますよう、
お願い申し上げます。
章」
、
及びその具体的行動指針である
「大阪ガスグルー
プ企業行動基準」の周知徹底を図ることにより、当社
グループの役員・従業員に、法令遵守だけでなく社会
の一員としての良識ある行動を取るよう徹底してい
代表取締役会長
野村 明雄
代表取締役社長
芝野 博文
ます。
また、
当社グループのCSR活動を統括する役員と
してCSR統括と社外の有識者も加わったCSR委員会を
設置し、
適切かつ積極的なCSR活動の実践に努めると
ともに、
監査部とコンプライアンス部を経営トップの
直轄組織として内部牽制機能をより高めています。
6
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
A Conversation with President Hirofumi Shibano
Progress
Toward
Our Vision
大阪ガスグループは、2007年3月期より「大
阪ガスグループ 中期経営計画
(2007年3月期
∼2009年3月期)
Design 2008」
を推進し初年
度を終了しました。
2010年3月期には大規模
電源を擁した本格的な電力小売事業が始ま
るなど、
本計画期間中に進めた成長投資が一
層の成果となって実を結び、
創業新世紀にお
いてますます飛躍を続ける企業グループと
して発展していきます。
Q&A
7
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q1
2007年3月期から2009年3月期までの中期経営計画
「Design 2008」
の基本的な考え方は?
Answer: この期間は、競争が激化する中、泉北天然ガス発電所建設などマル
チエネルギー事業の基盤を確立するための成長投資を重点的に行う経営的
には飛躍の時期であると認識しています。
さらに、
お客さまの立場に立った先進的な提案による販売の拡大と、
サー
ビスの向上と保安の確保を前提とした一層の経営効率化によって競争に打
ち勝ち、
都市ガス事業の収益力を強化していきます。
併せて、
積極的な成長投
資戦略とグループ資産ポートフォリオの最適化によって、
グループ総合力を
一段と強化しつつ、
マルチエネルギー事業者として主体性ある未来を切り拓
いていきます。
07.3期∼09.3期中期経営計画の基本フレーム
マルチエネルギー事業者への発展
都市ガス事業の収益力強化
グループ総合力の最大化
サービスの向上と保安の確保
一層の経営効率化の推進
お客さまの立場に立った
先進的な提案
積極的な成長投資戦略とグループ
資産ポートフォリオの最適化
経営環境想定
■低成長経済の定着
■人口減少社会への移行
Q2
■環境に対する意識の高まり
■業績向上への強い期待・要請
■企業の社会的責任の高まり
■ガス・電力事業制度の着実な整備
この中期経営計画での成長戦略とは?
Answer: 大阪ガスは、将来も天然ガスをベースとするエネルギー会社であ
り、
引き続き、
都市ガス事業が収益の中心となります。
一方で、
近畿圏におけ
る経済成長率の鈍化、
人口の減少トレンド、競合他社との競争を考えると、
エリア内都市ガス事業のみを事業の中核とすることは将来の継続的な成長
発展の可能性を狭めてしまうリスクがあります。
今後とも大阪ガスグループが持続的な成長を実現するためには、
都市ガ
ス事業の競争力を引き続き強化していくとともに、
電力事業の本格展開や
エネルギー事業の広域展開など、新たに中核となる事業を強化してマルチ
エネルギー事業者へと発展していくことに加え、
アドバンテージのある非
8
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
エネルギービジネスを拡大していくことが急務と考えています。
そのため、
中期経営計画
「Design 2008」
では、
2,560億円の新たな成長投資を実施し、
こ
れまでの成長投資によるリターンと合わせて1,000億円の連結経常利益を
目標とします。
この利益目標を達成することにより、
有利子負債の増加を抑制し、
財務健
全性を維持した上で、
将来に向けた成長投資の原資を確保します。
そして、
さ
らにその成長投資の成果を結実させ、
成長サイクルを循環させていくことに
よって、
大阪ガスグループは、
創業新世紀を通じた持続的な成長を遂げてい
きます。
Q3
主力事業である都市ガス事業の将来性は?
Answer: 都市ガス事業は、今
ガス販売量の実績と見通し
(個別)
後もマルチエネルギー事業
10,000
(百万m3)
の中核となります。
都市ガス
8,000
8,448
359
8,738(+3.4%:YOY)
416
事業では、
(1)長年培った技
6,000
9,086(+4.0%)
451
4,633
4,602
4,354
4,049
9,158(+0.8%)
443
術力・エンジニアリング力を
活かしたソリューション提
案、
(2)快適、便利、安全で省
8,784
8,642
8,495
4,000
1,712
1,664
1,674
1,709
2,329
2,303
2,359
2,373
06.3
07.3 07.3/E
2,000
エネルギー性に優れたガス
0
機器システム、
(3)ご利用い
ただきやすい料金メニュー、
08.3/E
09.3/E
■ 家庭用 ■ 商工医療用 ■ 工業用 ■ 他ガス事業者向け
■ 中期経営計画での当初想定値
(4 )電力やL P G 、セキュリ
ティ、
インターネットなど、
幅広い商品と高いサービス力、先進的な提案力
と、
(5)
導管ネットワークなどのインフラ資産の徹底活用により、
関係会社
やグループ外のビジネスパートナーとともに、お客さまの多彩なニーズに
お応えします。そして、近畿圏の人口減少や厳しいエネルギー競合を克服
し、ガス販売量の持続的な拡大を目指します。
9
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q4
オール電化の攻勢があるが、
家庭用分野のガス販売は今後どうか?
Answer: オール電化システムとの競争が激しくなっている中、お客さまに
ガスエネルギーとガス機器の良さをご理解いただくため、家庭用ガスエン
ジンコージェネレーションシステム「エコウィル」による「マイホーム発
電」、
ミストサウナを用いた「マイホームエステ」
、ガス火でどんな調理もで
きる「マイホームクッキング」など、お客さまのニーズを汲み取った先進的
で独創的な提案を行い、環境に優しく、
経済的で、
快適・便利、安全なガスの
ある暮らし∼ウィズガスライフ∼を実現できる商品の一層の普及と利用促
進に取り組んでいきます。
また、エネルギーのみならず、インターネットを活用したセキュリティ
サービス
「アイルス」などを提供し、
お客さまのご要望に総合的にお応えし
ていきます。
マイホーム3文化の普及促進
マイホーム発電
マイホームクッキング
マイホームエステ
家庭で発電し、その時出る排
熱を利用し、給湯・暖房までま
かなう無駄のないシステム
簡単料理から本格調理まで、
より美味しく、楽しい食文化
を家庭で実現
Q5
家庭で手軽に本格ミストサ
ウナを楽しむことを実現
原油価格が高騰する中で、
工業用や商業用等の非家庭用分野でのガス販売はどうなってい
くのか?
Answer: 天然ガスの長期契約に基づいた購入価格は、原油価格にリンクして
います。
しかし、
原油価格が高騰した場合には、
相対的に価格の上昇が抑制さ
れる契約になっています。
このため、
原油価格が高騰した局面では、
天然ガス
の価格は相対的に優位となります。
さらに、
他の石油系燃料と比較して、
環境
負荷が小さい点も、
お客さまから評価されています。
こうした背景によって、
非家庭用分野でのガス販売は近年大きく増加しています。
今後はさらに、実績に裏打ちされた高度な天然ガス利用技術で差別化を
図り、
天然ガス、
電力、
LPGなどのマルチエネルギー供給と、
ファイナンスの
10
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
手法を用いた新しいエネルギーサービス
「Eco Wave」と、
IT技術を活用した
遠隔監視システムによるエネルギーマネジメントサービスを組み合わせ
て、個々のお客さまの最適なエネルギー利用を実現する
「オンリーワン・ビ
ジネスモデル」を推し進めます。
Q6
電力事業を中心としたマルチエネルギー事業への取り組みの背景は?
Answer: 当社グループでは、現在の日本の経済成長の下においては、都市
ガス事業だけで各ステークホルダーが要求する企業価値の向上を達成する
ことは困難になると考えています。
このため、
当社グループでは今後の企業
グループの成長のドライバーとして、
電気事業をはじめとする
「マルチエネ
ルギー供給」を目指しています。
当社グループはこれまでガスの販売、ガス機器の販売を通して、エネル
ギー利用に関するノウハウを蓄積してきました。
電力を含めたあらゆるエネ
ルギーを、
お客さまに対してトータルにコンサルティングすることが、
当社
グループでは可能です。
さらに、
我々は競争力の高い発電設備を今後保有す
る予定です。競争力のある電力の供給とガス設備との組合せによるエネル
ギーの総合提案が当社グループでは可能であり、
この点がエネルギー事業に
おける当社の強みです。
こうした背景に基づき、当社では次のような電力事業の本格展開を進め
ていきます。そして、電力小売事業の本格展開に合わせて、
「ガス」
・
「ガス
コージェネレーションシステムで作った電力」
・
「電力」の3つのエネルギー
のベストミックス提案を行い、
都市ガス事業と電力事業の両輪で成長を加
速します。
電力事業全体の2010年頃の事業規模としては、
国内卸電力事業用の発電
所
(IPP)
を含む自社電源約1,800MW
(海外IPPを含めて約3,000MW)
、
国内販
売電力量約85億kWh、経常利益100億円を想定しています。
電源調達と販売電気量の見通し
(MW)
(GWh/年)
4,000
10,000
3,000
7,500
2,000
5,000
1,000
2,500
0
05.3
06.3
07.3
08.3/E
09.3/E
10.3/E
11.3/E
0
■ 国内電源容量(左軸) ■ 海外IPP(左軸)
—
• 国内販売電気量(卸+小売、右軸)
11
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q7
「マルチエネルギー事業」
として想定しているビジネス分野は?
Answer: 国内電力事業や天然ガス事業の広域展開など中長期的に国内エ
ネルギー事業の成長に寄与する分野と、海外IPPや上流権益など連結利益
に早期に貢献できる分野が中心です。
国内外を問わず投資の意思決定にあたっては、
全社統一の投資基準に基づ
いて実行しています。また海外での投資案件については、長期安定的な
キャッシュ・フローを期待できる案件を対象とし、
特に海外IPPではトーリン
グ契約
(長期卸契約)
が付いた案件を中心として、
リスクを抑制しています。
Q8
天然ガス上流ビジネスを展開する理由は?
Answer: 今後、国際LNG市場において、需給逼迫の局面が続くことが予想さ
れることから、
資源の安定的確保や原料費の低減のため、
また、
これまで培っ
たノウハウやネットワークを活用して収益を拡大するため、
天然ガス上流事
業へ積極的に参画しています。
ガス田・油田事業については、
既に権益を取得しているグレーターサンラ
イズ・ガス田などの商業化に向けた準備を進めるとともに、
LNGプロジェクト
への参画機会などを引き続き積極的に発掘し、
安定供給の確保、
上流—下流
間でのナチュラルヘッジ、
および連結利益への貢献を目指しています。
Q9
非ガス・非エネルギー事業についての今後の考え方は?
Answer: 当社グループでは、これまでにガス事業と密接な関連のある非ガス
事業を幾つかの分野で成長・発展させてきましたが、
シナジーの強さや各事
業のSVA*、
グループ連結利益への貢献度合、
事業の独立性、
競争力、
および市
場の成長性などを評価して、
事業の選択
(撤退・売却・他社との統合等)
と集中
を進めていきます。
*SVA
(株主さま付加価値)
=支払利息控除前税引前当期利益 – 法人税 – 資本コスト
LPガス事業分野と不動産事業分野では、エネルギー事業と最大限のシナ
ジーを追求し成長を目指します。IT事業分野と化成品・炭素材事業分野で
は、
完全に自立してグループ外からのキャッシュインを追求し、
連結利益の
拡大に貢献します。
12
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q10
今後の設備投資の水準はどうなるのか?
Answer: 成長投資を除く通常
の事業維持のための設備投資
は、
競争購買の拡大、
導管建設
連結設備投資計画
(億円)
1,500
1,200
1,174
1,018
工事におけるIT化による間接
1,020
952
478
900
238
320
239
費削減、
非開削工法の適用拡大
600
などにより、
積極的な導管イン
フラ網の形成、
予防保全工事の
696
713
06.3
07.3
780
700
08.3/E
09.3
300
推進を行いながら、
計画期間を
0
通じて、
各年度700億円程度の
■ 事業維持投資 ■ 成長投資
設備投資を実施します。
これに
08.3期見通しは07年3月発表、09.3期見通しは05年10月発表
加えて、
成長投資としての設備投資を毎年300億円/年程度行い、
設備投資は総
額1,000億円/年程度の水準で実施します。
Q11
コストダウンは今後も継続できるのか?
Answer: 人員・労務費の ガス販売量1m3当たり固定費の推移(個別)
(FY05.3=100)
削減、設備投資の抑制、
定期保安巡回業務・料金
105
100
業務などの生産性向上
費用削減効果
6%
95
によるコストダウン、サ
プライチェーンマネジ
メントによるガスメー
ター物流コストの低減、
情報化システム維持管
販売量増加効果
8%
90
85
80
05.3
06.3
07.3
08.3/E
09.3/E
理コストの削減など、
あ
くなきコストダウンを断行し、
ガス販売量1m3当たり固定費
(固定費=労務費
+諸経費+資本費等)
を、
2005年3月期実績比で2009年3月期には14%削減し
ます。
13
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q12
連結フリーキャッシュ・フローの使途は?
Answer: フリーキャッシュ・フロー、および財務健全性を維持できる範囲で
追加調達した借入金は、
積極的な成長投資に充当していきます。
成長投資の基本的な考え方は、
(1)
「マルチエネルギー事業の拡大」、
「非エネルギー事業の選択と集
中」という経営の方向性に合致すること
(2)当社グループの強みを活かせる分野であり、かつ市場そのものに
将来性があること
(3)当社グループの連結利益増にできる限り早期に、かつ高水準で貢
献すること
の3つです。
中長期的に国内エネルギー事業の成長に寄与する投資として、
国内電力事
業、
基幹導管、
天然ガス事業の広域展開、
LNG船などへの投資を実施し、
大阪ガ
スグループのコアビジネスとしてのエネルギー事業の拡大を図ります。
連結
利益に早期に貢献できる投資として、
収益の拡大を目指して、
海外IPP・上流
権益への投資を行います。
また、
成長が期待できる非エネルギービジネスへ
の投資も積極的に行い、
選択と集中を加速します。
以上の考え方に沿った2007年3月期∼2009年3月期3ヵ年の連結フリー
キャッシュ・フローの具体的な使途(成長投資の領域)は以下の通りです。
3ヵ年での連結フリーキャッシュ・フローの使途
(億円)
フリーキャッシュ・フロー3ヵ年累計2,152億円
04.306.3
国内
電気事業
配当
海外
電力事業
自己株式取得
LNG船等、
天然ガス上流
その他
炭素材・
環境材
基幹ガス導管
北海油田権益
1,580億円
07.309.3/E
国内
電気事業
配当
海外IPP、
上流権益、
非エネルギー事業会社M&A等
基幹ガス導管
0
500
1,000
LNG船等、
天然ガス上流
1,500
2,000
2,500
3,000
3,500
FCF=営業活動によるキャッシュ・フロー−設備投資による支出。設備投資には成長投資を含まず。成長投資案件に
は、設備投資案件と投融資案件の両方を含む。
14
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
Q13
最適資本構成の考え方は?
Answer: 負債と自己資本のウエイトについては、トータルでの資本効率を最
大化しうる構成を継続的に検討しています。
現在の状況下では、
自己資本比
率=40%程度、
D/Eレシオ=約1となる資本構成が、
各ステークホルダーにとっ
ての資本効率を最大化できるウエイトと考えています。
この目標とする資本構成
自己資本比率とD/Eレシオ
(連結)
(%)
は、
現時点の資本構成とほぼ
1.2
同水準となっていますから、
50
1.1
今後の利益留保に伴う資本の
40
1.0
増加にあわせて、一定水準で
30
0.9
の負債の増加も可能であると
20
0.8
考えています。
10
0.7
0
Q14
(倍)
60
03.3
04.3
05.3
06.3
07.3
09.3/E
0.6
—
• 自己資本比率(左軸) —
• D/Eレシオ(右軸)
自己株式取得に対する方針は?
Answer: 当社では、これまで株主還元策の一環として、1株当たり利益の向上
を目的として継続的に自己株式の取得を行ってきました。
今回の中期経営計画の期間内では、
ガス事業の成長鈍化の傾向を受けて、
フリーキャッシュ・フローの使途としては、
むしろ今後の企業成長のための
投資へのウエイトが高まっています。
このため、
今後も自己株式取得につい
ては、
EPSやROE向上の視点から常に視野に入れますが、
成長投資を実施した
上で、
かつ、
キャッシュ・フローに余裕があることを条件として機動的に実施
します。
自己株式取得の状況
(億円)
1,000
1,000
800
800
600
600
400
400
200
200
0
99.3
00.3
01.3
02.3
03.3
04.3
05.3
06.3
07.3
0
■ 配当 ■ 自己株式の取得
—
• 連結フリーキャッシュ・フロー
15
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
コーポレート・ガバナンス
コーポレート・ガバナンスに
関する施策の実施状況
外の専従スタッフからなる監査役室を設置し、
監査役の
調査業務を補助することにより、
監査役の監査機能の充
大阪ガスでは、
明確に定められた社内規程に則って、
業
実を図っています。
務執行を行う取締役で構成する経営会議で専門的見地か
なお、
社外取締役1名および社外監査役2名と当社との
ら事案を精査し、
取締役会で十分に審議を尽くした上で
間には、
特別な人的関係、
資本的関係または取引関係その
意思決定を行っています。
取締役会は、
子会社等を含めた
他の利害関係はなく、高い独立性が確保されています。
当社グループ全般に関わる重要事項を取り扱い、
的確か
つ迅速な意思決定と監督機能の充実を期しています。
内部統制システムの整備状況
また、
2007年6月28日の定時株主総会をもって、
新たに
内部監査部門としては監査部を設置し、
年間監査計画等
社外取締役1名を加え、
今まで以上に経営の健全性・透明
に基づいて、
業務活動が適正かつ効率的に行われているか
性を高めていきます。
なお、
大阪ガスは、
執行役員制度を
を監査し、
社内組織に助言・勧告を行っています。
導入しており、
執行役員は取締役会で定めた業務の執行
に従事しています。
事業部門については、
組織内部に監査人を設けるなど、
監査機能や内部統制機能の充実・強化を図り、
社内規程で
大阪ガスは、
監査役設置会社を選択しています。
監査役
4名のうち、社外監査役は2名であり、業務執行の適法性
職責権限を明確に定めた上で、
事業部門への権限委譲等
を行っています。
を監査しています。
これに加えて、
取締役の指揮命令系統
大阪ガスグループ経営基本組織
資源事業部
グループ会社
ガス製造・発電事業部
取締役会
会長/社長/副社長
経営会議
監査役/監査役会
監査役室
導管事業部
グループ会社
リビング事業部
グループ会社
エネルギー事業部
グループ会社
(株)
リキッドガス
グループ会社
日商LPガス
(株)
グループ会社
(株)
アーバネックス
グループ会社
(株)オージス総研
グループ会社
大阪ガスケミカル(株)
グループ会社
(注)法人名称でない組織はいずれも大阪ガス(株)の組織
企画・財務部門
企画部/財務部/環境部/経理税務センター
(株)オージーキャピタル グループ会社
総務・人事部門
秘書部/広報部/人事部/総務部/資材部
ネットワーク部門
近畿圏部/東京支社/エネルギー・文化研究所
技術部門
技術戦略部/エネルギー技術研究所/エンジニアリング部/
情報通信部/材料事業化プロジェクト部/
家庭用コージェネレーションプロジェクト部
コンプライアンス部
監査部
16
グループ会社
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
取締役及び監査役
前列左から 野村会長、
芝野社長
後列左から 出田副社長、中谷副社長、
横川専務
代表取締役 会長
代表取締役 副社長
監査役
(常勤)
野村 明雄
中谷 秀敏
吉岡 征四郎
出田 善蔵
和田 秋夫
代表取締役 専務取締役
監査役
横川 浩
島田 g介
代表取締役 社長
芝野 博文
林 敏彦
常務取締役
永田 秀昭
槙野 勝美
樋口 洋一
尾崎 裕
黒田 晶志
酒井 孝志
取締役
岸本 忠三
17
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
企業の社会的責任
(CSR)
への取り組み
∼詳しくは「CSRレポート」をご参照ください
大阪ガスグループCSR憲章の制定
社会価値の向上に向けては、地球環境に優しい天然ガ
大阪ガスグループでは、お客さま価値の最大化を第一
スの普及と利用の高度化を通じて環境負荷を軽減すると
に、
株主さま、
社会、
従業員など全てのステークホルダー
ともに、
法令等遵守
(コンプライアンス)
と情報公開を徹
の価値をともに高めていく
「価値創造の経営」
を基本理念
底し、
経営の透明性を高めていきます。
併せて、
地域社会
として定め、
この価値創造の経営を追求していくことが
活性化に寄与する企業活動を通じて、
安心して暮らせる
CSR(社会的責任)活動の基本と考えています。CSRの理
社会づくりに努めます。
これらの取り組みは、毎年「CSR
念およびCSRに関する取り組み方針を明確化するため、
レポート」にて発表し、
CSR委員会の定期開催、
社内各組
2006年4月に
「大阪ガスグループCSR憲章」
を制定しまし
織への環境目標の設定などを通じて、
その実効性を高め
た。
2006年7月には、CSR推進体制としてCSR推進会議及
ます。
びCSR委員会を設置するとともにCSR活動を統括する役
員(CSR統括)を置き、適切かつ積極的なCSR活動に取り
組んでいます。
大阪ガスグループCSR憲章
大阪ガスグループは、お客さま価値の最大化を第一
に、
公正で透明な事業活動を通じて、
株主さま、
社会、
従
業活動を通じて環境との調和を図り、
エネルギーと資源
の効率的利用を実現することによって、
持続可能な社会
の発展に貢献します。
業員などの全てのステークホルダーの価値をともに高
めていく
「価値創造の経営」
を基本理念としており、
この
価値創造の経営を実現することが、
当社グループのCSR
(社会的責任)
を全うすることと考えています。
Ⅲ. 社会とのコミュニケーションと社会貢献
大阪ガスグループは、
自らの企業活動を世の中に正し
く理解していただくため、
情報を積極的に公開し、
経営
企業の社会的責任を全うし、
大阪ガスグループが持続
の透明性を高めるとともに、
社会とのコミュニケーショ
的な発展を図っていくため、
ここに
「大阪ガスグループ
ンを推進します。
また、
良き企業市民として、
地域社会に
CSR憲章」
を定め、当社グループの役員及び従業員の行
貢献するよう努めます。
動の指針とします。
経営トップをはじめとする各組織の責任者は、
本憲章
Ⅳ. コンプライアンスの推進と人権の尊重
の趣旨を体し、
率先垂範に努めます。
また、
法令違反等の
大阪ガスグループは、
全ての役員および従業員が、
コ
問題が発生したときは、
経営トップをはじめとする各組
ンプライアンスを確実に実施することで、
社会からの信
織の責任者は、
自ら問題解決にあたり厳正に対処します。
頼を得る健全な企業グループを目指します。
コンプライ
アンスとは、
法令遵守だけでなく、
社会の一員としての
Ⅰ. お客さま価値の創造
大阪ガスグループは、
天然ガスをコアとするマルチエ
ネルギーの安定供給、
保安の確保及びサービスの向上を
良識ある行動までを含む幅広いものと捉え、
お客さま、
取引先さまなど全ての人々との公正な関係を維持し、
人
権の尊重に努めます。
通じて、
お客さまの快適な暮らしとビジネスの発展に貢
献していきます。
併せて、
社会的に有用な商品・サービス
の提供により、
新しい価値の創造に挑戦し、
お客さまと
ともに進化し発展し続ける企業グループを目指します。
Ⅴ. 人間成長を目指した企業経営
大阪ガスグループは、
雇用の確保を図るとともに、
従
業員の個性と自主性を尊重し、
仕事を通じて人間的成長
を図ることのできる企業を目指します。
また、
常に研鑽
Ⅱ. 環境との調和と持続可能な社会への貢献
地域及び地球規模の環境保全は、
エネルギービジネス
新しい価値を生み出すように努力します。
従業員と会社
を中心に事業展開する大阪ガスグループにとって極め
は、
相互に信頼感と緊張感をもって、
グループ各社の健
て重要な使命です。
大阪ガスグループは、
我々のあらゆ
全な成長をともに高めます。
る活動が環境と深く関わっていることを認識し、
その事
18
と啓発に努め、
お客さま、
株主さま、
社会の期待に応える
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
コンプライアンス
制として、CSR委員会およびコンプライアンス部会を設
企業としての社会的責任を果たすためには、
その基盤
置するとともに、
推進の専任部署としてコンプライアン
であるコンプライアンスを確実に実施することが何より
ス部および内部通報制度であるコンプライアンス・デス
も大切であり、2000年に
「大阪ガスグループ企業行動基
クを設置し、
コンプライアンスのより一層の推進・定着を
準」
を定め、
当社の役員・従業員はもとより関係会社の役
図っています。
員・従業員を含めた当社グループの全員に対し、
研修や啓
大阪ガスグループ企業行動基準では、
以下の項目について
発を通じて法令等の遵守を周知徹底しています。
推進体
基準を定め、
グループ内への周知徹底を図っています。
1. 良き企業市民としての行動基準
4. 情報管理における行動基準
①人権を尊重し、
お客さま・従業員等を人種・信条・性
① お客さま情報等の漏洩がないように適切に情報を
別・社会的身分・門地等によって差別しない。
②事業活動のあらゆる場面で環境への配慮を行い、
有害物質の排出防止や、廃棄物の再資源化等によ
り環境目標を達成する。
2. 製造・供給活動における行動基準
①お客さま満足第一をモットーに、お客さまのご要
管理する。また、経営に関する情報などは適時・適
切に公開・開示する。
② メールやインターネットなどの情報システムは、
ルールに沿って適正に使用する。
③ 自社の知的財産を適切に管理するとともに、他者
の知的財産を侵害しない。
望に迅速かつ的確に対応する。ガスをはじめとす
5. 職場における行動基準
るエネルギーを安心して快適にお使いいただく
① 常に相手の立場に立って行動し、お互いが快適に
ために、保安品質を高め、専門家として「基本に忠
実な仕事」を徹底し、お客さまの信頼を得るよう
努める。
②お客さまの立場に立って、
製品の製造・販売、
請負工
事等の安全性を最優先に確保するとともに、
事故が
起こった場合には、
直ちに原因を追究して再発防止
に努め、
回収・危険告知など適切な措置をとる。
働ける職場づくりに努める。
② 雇用形態にかかわらず、処遇等について不合理な
差別的取扱いをしない。
6. 社会に対する行動基準
① 反社会的勢力との取引や利益供与は絶対禁止と
する。
② 適正に納税する。
3. 取引活動における行動基準
①独占禁止法を遵守することはもとより、取引活動
に際しては常に公正な行動をとる。
②取引は公正かつ関係法令を遵守して行い、取引の
相手方より優越的な地位にあるとして、それを不
当に利用しない。
③お客さまに誠意をもって対応し、お客さまとの約
束を守り、
お客さまとの信頼関係を築き、深める。
④関係先・取引先との交際は、
法令に従い節度をもっ
て良識の範囲内にとどめる。
19
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
環境負荷の軽減
少年の育成及び清掃等地域社会の福祉向上に貢献する団
省エネルギー活動の推進や再生可能資源の利用促進な
体・個人に対して、
機材・備品の購入資金やイベント活動
どを通じて、
大阪ガスグループの事業活動での環境負荷
費用等を支援する制度で、過去10年間に約180件の適用
を軽減します。
併せて、
国のエネルギー政策の方向性にも
実績があります。
沿った、
環境に優しいエネルギーである天然ガスの普及
また、財団法人大阪ガスグループ福祉財団(1985年設
をはじめ、
大阪ガスグループの製品・サービスの提供を通
立)
では、
高齢者を対象にした福祉活動や研究・調査への
じて、
環境負荷の軽減に努めます。
また、
地域及び国内外
助成事業、
高齢者の健康維持・増進を目的とした健康づく
における環境保全活動に積極的に取り組みます。
り事業を地域に密着して推進しています。
財団法人大阪
具体的には、
コージェネレーションシステムの普及促
ガス国際交流財団
(1992年設立)では、東南アジア・太平
進等によるお客さま先でのCO2排出抑制や、都市ガス製
洋地域の天然ガス産出国の小・中・高等学校、大学に対し
造所・事務所ビルでの省エネルギー対策等に積極的に取
て、
①教育資材の助成、
②天然ガス関連技術・環境技術に
り組んでいます。
また、
大阪ガスのISO14001認証を統合
関する試験研究への助成、
③高校生・大学生を対象とする
し、
効果的運用を目指すとともに、
グループ各社での環境
奨学金の支給、
④技術者・研究者の研修に対する助成等を
マネジメントシステムの構築を推進しています。
行っています。
こうした活動が評価され、
日本経済新聞社が2006年12
月に発表した環境経営度調査において、
当社は電力・ガス
SRIインデックスへの組み入れ状況
部門の1位にランキングされました。
以上のような当社グループのCSRへの取り組みの結
■当社の製造所・事務所などから発生するCO2排出量
(ガ
果、2007年3月末時点で、
次のSRI
(社会的責任投資)
関連
ス販売量1m3当たり)
を2009年3月期に15.4g-CO2/m3
(1999年3月期比–38%)にします。
■コージェネレーションシステムやガス空調設備など
インデックスに当社は採用されています。
・FTSE4Good Index Series
・Ethical Index Global(E.Capital Partners)
の普及によるお客さま先でのC O 2 排出量抑制量を
・モーニングスター 社会的責任投資株価指数
2009年3月期に215万t-CO2にします。
・KLD Global Climate 100 INDEX
(KLD Research&Analytics)
地域社会への貢献
・Ethibel Sustainability Index
大阪ガスグループでは、
お客さまとの繋がりを深め、
ま
た社会に貢献することが、
企業の責務であると同時に企
SRIインデックスの採用認定証
業存続の重要な要素であると考えています。この趣旨に
則り、
社員が一企業市民として地域社会貢献を行う活動
(地域交流活動)
を支援しているほか、
福祉・国際交流に資
する財団を設立し、
社会への貢献・還元を進めています。
当社では、1991年より「いきいき市民推進活動」とし
て、
情報提供や時間・資金・施設面でのバックアップ制度
「FTSE4Good Index Series」
Ethical Index Global
を用意し、
従業員のボランティア活動等の支援を行って
います。
コミュニティ休暇制度は、
地域団体の役員として
正式会合に出席する場合や地域のスポーツ・文化振興等
に世話役として参加する場合に適用する制度で、
過去10
年間に約150件の適用実績があります。また、コミュニ
ティギフト制度は、
心身障害者
(児)
・高齢者の支援、
児童・
20
KLD Global Climate 100 INDEX
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
事業の種類別セグメントの概要
当社グループ事業は、
「ガス」
「LPG・電力・その他エネルギー」
「器具及びガス工事」
「不動産」
「そ
の他」
の5セグメントからなります。
グループ企業は、
①
「エネルギー事業と最大限のシナジー
を追求し、
成長を目指すビジネス群」
と、
②
「非エネルギー事業を中心に独立してグループ外か
らのキャッシュインを追求し、連結利益への貢献を役割とするビジネス群」
とに位置付けら
れ、選択と集中による成長事業の拡大と関係会社SVAの早期黒字化及び黒字額の増大を通じ
て、グループ企業価値の向上に努めています。
1
ガス
大阪ガス
(株)
、名張近鉄ガス
(株)
、
豊岡エネルギー
(株)
、
篠山都
市ガス(株)が、ガスの製造・供給・販売を行っています。
ガス事業
は、
主に天然ガスを原料とし、
原料の調達・輸送から、
貯蔵・ガス製
造を行い、
パイプラインによってお客さまへ輸送するまでの垂直
統合された事業形態となっています。
(百万円)
売上高
営業利益
期末総資産
ROA
売上高営業利益率
2
3
4
LPG・電力・その他エネルギー
(株)
リキッドガス、
日商LPガス
(株)
等がLPガスの販売を行って
います。
(株)
ガスアンドパワー、
中山共同発電
(株)
、
中山名古屋共
同発電(株)が、電力の卸販売を行っています。
(株)ガスアンドパ
ワーインベストメント等は地域冷暖房事業を行っています。
(株)
コージェネテクノサービスは、
コージェネレーションシステムの
設計施工及び販売・受託を行っています。
LNG輸送ビジネスや油田
権益事業に関連する会社も含まれます。
器具及びガス工事
大阪ガス
(株)
、
エネテック京都
(株)
(
、株)
ハーツ等がガス機器を
販売しています。
大阪ガス
(株)
は、
お客さま負担のガスの内管工事
を行っています。
(株)
きんぱいは、
大阪ガス
(株)
が発注するガスの
内管工事・外管工事を行っています。
不動産
(株)
アーバネックス、
(株)
オージーキャピタル等が、
グループ内
保有の不動産等の賃貸・管理等の事業を行っています。
京都リサー
チパーク
(株)
は、
リサーチパークを運営すると同時に、
産学交流・
ベンチャー企業育成事業を行っています。
オー・エス・シー・エンジ
ニアリング
(株)は、ビルメンテナンス業を行っています。
(百万円)
売上高
営業利益
期末総資産
その他
(株)
オージス総研等は、
コンピュータによる情報処理サービスを
提供しています。
大阪ガスケミカル
(株)
は、
炭素材やファイン材料
の製造・販売、
及び化成品の販売を行っています。
大阪ガスセキュリ
ティサービス(株)は、警備防災サービスの提供を行っています。
(株)
オージースポーツは、
スポーツ施設の運営管理を行っていま
す。
その他、
エンジニアリング、
リース等の会社が属しています。
06.3
07.3
608,142
669,733
62,455
61,811
63,604
688,639
686,433
663,540
9.4%
9.1%
9.4%
11.1%
10.2%
9.5%
05.3
06.3
07.3
155,987
186,342
232,092
14,138
18,519
13,464
180,394
299,986
316,702
ROA
8.0%
7.7%
4.4%
売上高営業利益率
9.1%
9.9%
5.8%
(百万円)
売上高
営業利益
期末総資産
05.3
06.3
07.3
149,981
155,339
160,510
2,756
5,212
1,436
58,268
59,032
62,632
ROA
1.4%
8.3%
2.4%
売上高営業利益率
1.8%
3.4%
0.9%
(百万円)
売上高
営業利益
期末総資産
ROA
売上高営業利益率
5
05.3
564,678
(百万円)
売上高
営業利益
期末総資産
05.3
06.3
07.3
12,382
12,908
13,113
7,103
6,626
7,272
102,550
111,481
114,772
7.3%
6.0%
6.4%
57.4%
51.3%
55.5%
05.3
06.3
07.3
92,310
103,227
99,006
8,050
7,752
7,296
123,051
139,929
149,301
ROA
7.0%
5.8%
5.0%
売上高営業利益率
8.7%
7.5%
7.4%
(注-1)このページの売上高は、外部顧客に対する売上高を記しています。
(注-2)このページのみROA=営業利益/平均総資産としています。
21
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
1
ガスセグメント
豊岡エネルギー
福井県
丹後ガス
岐阜県
長田野ガスセンター
兵庫県
篠山都市ガス
伊丹産業
愛知県
京都府
大津市営ガス
近畿幹線
滋賀ライン
近畿幹線
第3西部ライン
近畿幹線
京滋ライン
近畿幹線
第2西部ライン
姫路製造所
泉北製造所第一工場
泉北製造所第二工場
三重・滋賀ライン
中部電力
四日市火力発電所
近畿幹線第2西部ライン
(株)
ガスアンドパワー
近畿幹線
湾岸ライン
酉島エネルギーセンター
中山共同発電
(株)
船町発電所
滋賀県
大阪府
三重県
中山名古屋共同発電
(株)
名古屋発電所
近畿幹線
第1東部ライン
奈良県
名張近鉄ガス
近畿幹線
第2東部ライン
桜井ガス
河内長野ガス
大和ガス
洲本ガス
五条ガス
和歌山県
凡 例
高圧幹線
(既設)
高圧幹線
(計画中・建設中)
主要導管
(既設)
日本におけるガス事業の特徴
本社・事業所・支社など
研究所
• 日本のガス会社は、全国で200社以上ありますが、
マーケットは大手数社による寡占状態となってい
ます。
• 主な原料であるLNGは、
ほとんどが海外からの輸入
に依存しています。
• 諸外国に見られるような、
国際ガスパイプラインや
国内を貫通するガスパイプラインはありません。
• ガス事業に関しては、
ガスの輸入・備蓄・製造から販
売までが分割されずに一貫された経営となってい
ます。
22
新宮ガス
製造所
製造所+発電所
発電所
近畿圏内の大阪ガス
グループ以外の主な
ガス事業者の供給エリア
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
天然ガスと石油の可採年数比較
天然ガスの特性
(単位:年)
天然ガスの特性として、
①他の化石燃料と比較して
環境負荷が小さいこと、
②石油のように特定の地域に
天然ガス
63
偏在せず、
かつ埋蔵量が石油と比較して豊富であるこ
と、が挙げられます。
41
石油
特に、天然ガスの環境優位性については、環境意識
の高揚とともに、ますます関心が高まっており、天然
2006年末の確認可採埋蔵量を同年末の生産量で除して算定
資料:BP「Statistical Review of World Energy 2007」
ガスは
「環境に優しいエネルギー」
として、
今後さらに
需要が拡大することが見込まれています。
化石燃料の燃焼生成物発生量の比較(石炭=100)
ガス事業の規制緩和
CO2
SOX
NOX
日本のガス事業は、
1995年に初めて小売の自由化が
石炭
100
100
100
導入されて以降、
徐々に小売自由化範囲を拡大する形
石油
80
68
71
で、規制緩和が進められてきました。2007年4月には、
天然ガス
57
0
20∼37
ガス契約使用量が10万m3/年以上の需要家まで小売自
資料:火力発電所大気影響評価技術実証調査報告書
(1990.3 エネルギー総合工学研究所)
IEA
(国際エネルギー機関)
「Natural Gas Prospects (1986)」
由化範囲が拡大され、販売量ベースで約6割の市場が
自由化されるに至っています。
電気事業・ガス事業の規制緩和の経緯と今後の予定
電気事業
ガス事業
自由化範囲
全国
販売量
シェア
主なポイント
自由化範囲
全国
販売量
シェア
主なポイント
1995年
—
—
電力卸事業
(IPP)
の
導入、
原料費調整制度の導入
200万m3/年
以上
44%
託送供給の導入、
原料費調整制度の導入
1999年/
2000年
2,000kW
以上
26%
特定規模電気事業者の
創設
100万m3/年
以上
49%
託送供給の義務化
(大手4社)
2004年
500kW
以上
40%
振替供給料金の廃止
50万m3/年
以上
52%
託送供給の義務化
2005年
50kW
以上
63%
卸電力市場の創設
—
—
—
59%
—
主な対象
大規模工場・ビル
3
2007年
—
—
—
10万m /年
以上
大型の商業施設・
ホテルなど
中小の工場・病院・
ビジネスホテル・
スーパーなど
資料出所:
「電力自由化・新制度の徹底解説」
(電気新聞編)
、2002年都市熱エネルギー部会資料
当社の事業エリア
当社のガス販売量は約84億m3で、全国の約30%を
の供給基盤が整いました。
さらに、当社供給区域の東
占めています。
当社の顧客数は約680万戸に達し、
全国
側では、ガスの供給安定性の向上を目的に、
中部電力
の約25%を占めています。
当社の供給区域は、
近畿2府
(株)と共同で「三重・滋賀ライン」
(滋賀県多賀町∼三
4県の77市29町に及び、
供給区域の面積は約3,169km2、
重県四日市市、延長約60km、
2010年頃完成予定)の建
ガスパイプラインの延長は約57,200kmとなっていま
設を進めているほか、当社供給区域の西側では、姫路
す。
2006年10月には、
滋賀県の草津市と多賀町を結ぶ
市から岡山市に至るガスパイプラインの敷設検討を
ガスパイプライン「近畿幹線滋賀ライン」
( 延長約
行っており、今後も着実に、供給区域の拡大と供給基
46km)
が完成し、
滋賀地区のガス需要に対応するため
盤の強化を進めていきます。
23
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
1
ガスセグメント
エネルギーを
「無駄なく使う」
工夫をすることが、
環境面でも経済面でも重要です。
お客さまの
立場に立ったエネルギーのベストミックス提案によって、
他エネルギーとの競合に打ち勝ち
ます。
家庭用ガスマーケティング
家庭用ガスエンジンコージェネレーションシステ
や立ち消え安全装置などの安心センサーの搭載が完
ム
「エコウィル」
による
「マイホーム発電」
、
ミストサウ
了しているほか、
2008年3月までには、
ガスコンロ全機
ナを用いた
「マイホームエステ」
、
ガス火でどんな調理
種の全バーナーに、
これらの安全センサーを搭載する
もできる
「マイホームクッキング」
など、
お客さまの立
予定としています。
場に立ったエネルギー利用提案を行い、ガスによる、
さらには、防犯意識の高まりに対応して、当社子会
環境に優しく、経済的で、快適・便利で、安全な暮らし
社との連携により、
インターネットを活用したホーム
∼ウィズガスライフ∼を実現できる商品の一層の普
セキュリティ・サービス
「アイルス」
などの提供を行っ
及と利用促進に取り組んでいます。
ているほか、
住宅の24時間換気設備の義務化に対応し
「エコウィル」は、発電をしながら給湯・暖房も可能
て、
湿度調節にガス温水を利用した家庭用セントラル
な画期的製品で、
トータルとしての光熱費を抑制する
換気ユニット
「エアキュア」
を2006年12月に発売開始
ことができます。
高効率性や快適性の点でお客さまか
するなど、
お客さまのご要望に総合的にお応えしてい
らご好評をいただき、
2007年3月期の年間販売実績は、
ます。
12.5千台、
累計で33.8千台となっています。
また、ガス料金に関して、2006年11月、小口ガス料
ミストサウナは霧状の温水により浴室をサウナ状
金を平均2.33%引き下げるとともに、
選択約款料金を
態とするもので、
浴室暖房乾燥機
「カワック」
などに付
「GAS得プラン」
と総称して、
割引率のアップや適用条
加された機能です。
近年の健康や美容志向の高まりを
件を変更するなどの改定を行いました。
この料金改定
受け、2004年4月の発売以来、大変好評を博していま
により、お客さまに、より分かりやすくご利用いただ
す。2007年3月期の年間販売実績は53千台で、前期比
きやすい料金体系が実現しています。
+70%の伸びとなりました。
ガスコンロは、デザインとお手入れ性に優れた「ガ
ラストップコンロ」の機種拡大を行い、順調に販売実
績を伸ばしています。
安全性についてもより一層の向
上を図っており、
既にビルトイン型ガラストップコン
24
ロ全機種の全てのバーナーに、
天ぷら油過熱防止装置
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
お客さまの課題を顕在化すること。そして、
問題解決に必要な商品やシステムを開発し、最適
な組合せとしてご提供すること。
技術力に支えられた、
この
「エネルギーコンサルティング力」
が大阪ガスグループの強みです。
業務用ガスマーケティング
商業用・公用・医療用のガス販売も、
ガス空調やコー
都市ガスは、
鉄鋼・金属・化学・機械など、
さまざまな
ジェネレーションシステムでのご利用を中心に増加
工業用分野の基幹エネルギーとして重要な役割を果
しています。
大型ビルではガス吸収冷温水機を中心に
たしています。
他の一次エネルギーと比較して省エネ
ガス空調システムが既に主流となっていますが、
中小
ルギー性・省スペース性・クリーン性が優れているこ
型のビルでも個別空調ニーズに対応できる利便性な
と、お客さまのニーズを的確に捉え、高い技術に基づ
どからガスヒートポンプエアコンの普及が進み、
ガス
くきめ細かい提案営業活動を行っていることにより、
需要の押し上げに貢献しています。
需要が拡大しています。
また、
空調分野では、
空調しながら発電を行い、
建物
工業用のガス販売では、
工業炉やボイラーなどの熱
内に電力を供給できる発電機能付き業務用ガスエン
需要分野において、
生産工程に適合した天然ガス燃焼
ジンヒートポンプエアコン
「ハイパワーエクセル」を
技術、業種・業態ごとに異なるニーズに応じたオン
開発し、2006年4月より発売しています。コージェネ
リーワンバーナーなど、長年培った当社独自の技術
レーションシステムは、大規模商業施設から病院・ホ
力・エンジニアリング力を活かした需要開拓を進めて
テル・小規模店舗まで、さまざまな規模のお客さまに
います。また、冷却工程やクリーンルームといった冷
ご採用いただいています。
特に、
1999年3月期から中小
熱需要でもガス利用が進んでいるほか、
熱と電気を同
規模の店舗など向けに発売している小型コージェネ
時に作り出すコージェネレーションシステムは、
工場
レーションシステム「ジェネライト」シリーズが好評
操業において大幅な省エネルギーを実現するシステ
で、
既に2,000台以上の導入実績をあげています。
業務
ムとして普及が進んでいます。
用厨房機器では、涼しく快適な厨房環境を実現する
「涼厨
(すずちゅう)」の提案を強化しています。
中小規模店舗等のお客さまに好評を博している
小型コージェネレーションシステム
「ジェネライト」
触れることができるほどの機器表面温度にして輻射熱
を削減し、
涼しく快適な厨房を実現する「涼厨」
25
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
1
ガスセグメント
コージェネレーションシステム(CGS)
④当社供給区域外にもチェーン店舗を持つシリーズ
コージェネレーションシステムとは、
お客さま先に
オーナー向けには、
区域外でのコージェネレーショ
設置した設備によって、
発電を行った上で発電の際に
ン事業を行う子会社
(株)
コージェネテクノサービス
発生する排熱を回収し、
空調や熱処理などに活用する
と連携することで、
一括してご要望にお応えします。
システムです。排熱を有効利用する点と、お客さま先
⑤都市ガスだけでなく、
バイオガスを燃料とするエンジ
で発電するために送電ロスが少ないことから、
エネル
ンや、
植物への二酸化炭素供給を含めた農業用システ
ギー利用効率は約7∼9割まで向上します。
ムなど、
多彩なバリエーションを用意しています。
大阪ガスブランドのコージェネレーションシステ
以上の強みによって、
当社グループでのコージェネ
ムの強みは、
レーション累積設置容量は既に約1,470MWに達して
①高い発電効率を持つシステムを開発しています。
既
います。
存の火力発電所の平均的な効率は約40%ですが、
コージェネレーション最新鋭機では約43%の発電
効率を達成しており、
システムの導入によってコス
ガスCGSとガス空調システムの期末累積設置容量計画
コージェネレーション
(MW)
空調
(千RT)
2,000
4,500
トメリットが出るお客さまの層が拡大しています。
②遠隔監視システム「エコーライン」などを通じたメ
ンテナンス体制により、業界屈指のサービス・メン
1,710
1,479
1,500
4,000
1,385
1,277
3,710
3,563
1,000
3,500
テナンス水準を持っています。
3,405
3,230
③「設備資産を保有したくない」、
「原料費の変化によ
450
500
206
る料金の変動を一定にして欲しい」
などのお客さま
287
289
06.3
07.3
0
3,000
2,500
05.3
ニーズにお応えできる、
さまざまなファイナンスス
08.3/E
09.3/E
■ 区域内CGS(左軸) ■ 区域外CGS(左軸)
キームを用意しています。
—
• 空調(右軸)
天然ガスコージェネレーションの一般概念
従来方式による発電システムの例(火力発電)
コージェネレーションシステムの例
発電所
ガス製造所
コージェネレーション
パイプライン
一次エネルギー
(石油、
天然ガス、石炭など)
100
56
利用されない排熱
(海などへ廃棄)
電気エネルギー 40
4
送電ロスなど
電気エネルギー
一次エネルギー
(天然ガス)
100
10∼30
エネルギー利用率
エネルギー利用率
利用困難な排熱
40%
70∼90%
発電効率は2003年の実績値より算定(LHV基準)
出典:社団法人日本ガス協会「ガスコージェネレーションシステム」
26
20∼45
有効利用可能排熱 30∼60
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
ガス事業の上流部門としての位置付けだけではなく、
LNGの売買・輸送などのトレーディン
グ事業や、資源開発事業を新たな発想によって能動的に進めています。
原料調達/天然ガス輸送・資源開発事業
資源開発事業については、
既にオーストラリア北部
世界の天然ガス市場では、
価格の高騰と需給の逼迫
海域ガス田開発への参加や、
インドネシアにおける生
が続いており、
エネルギー事業における天然ガス調達
産中のガス田鉱区への出資、
北海油田に権益を保有す
の役割はますます重要になっています。当社では、原
る出光スノーレ石油開発
(株)
への出資を行っており、
料調達先の多様化、自社保有LNG船の機動的な運用、
今後も、
①LNGプロジェクト全体への開発段階からの
相対的に良い条件の新規契約への切替などの施策を
参画、
②自社がLNGを購入するプロジェクトへの少数
通じて、
安定調達の確保とエネルギー事業の価格競争
株主としての参加
(LNG液化販売会社のみへの参加を
力の確保に努めています。
含む)
、
③生産中及び開発が決まっており、
商業化リス
また、
天然ガスバリューチェーンの上流側への事業
クの限定された油・ガス田権益の取得の3つの類型を
拡大のため、
天然ガス輸送事業及び資源開発事業にも
対象に優良案件の発掘に努め、
事業の拡大を目指して
進出しています。
います。
天然ガス輸送事業では、
当社が購入するLNGの輸送
を自社船で行うことにより、輸送コストを透明化し、
輸送コストの削減を実現します。さらに、余裕船腹を
活用した他社向け輸送やトレーディング事業による
収益の獲得も目指しています。
2006年9月に新たに就
航した
「LNG DREAM」
を含めて、
既に4隻のLNG船を保
有しており、今後2010年3月期までに6隻まで船団を
北海油田の海上プラットフォーム
(写真提供:出光スノーレ石油開発㈱)
増強する計画です。
注:都市ガスの原料調達事業はガスセグメントに、資源開発・天然ガス輸送事業は、
LPG・電力・その他エネルギーセグメントに所属します。
世界の主な天然ガス埋蔵国と大阪ガスの天然ガス調達先
ノルウェー
2.9
旧ソ連
58.1
アルジェリア
4.5
カタール
25.4
エジプト
1.9
サウジアラビア
7.1
UAE
6.1
ナイジェリア
5.2
イラン
28.1
オマーン
1.0
マレーシア
2.5
インドネシア
2.6
カナダ
1.7
中国
2.5
アメリカ
5.9
世界の天然ガスの確認埋蔵量
181兆m3
ブルネイ
0.3
主な天然ガス埋蔵国
ベネズエラ
4.3
大阪ガスの天然ガス調達先
オーストラリア
2.6
出典:BP「Statistical Review of World Energy 2007」
27
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
2
LPG・電力・その他エネルギーセグメント
当社グループが100%権益を保有するグアムのマリアナス発電所
泉北天然ガス発電所完成予想図
エネルギー事業間の垣根が低くなることは、
当社グループにとってエネルギービジネスの幅
を広げるチャンスでもあります。
大阪ガスグループは、
マルチ化と広域化で、
規制緩和を先取
りする事業展開を進めていきます。
電力事業への進出
②大阪・泉北製造所内に約1,100MWという大規模な天
電力事業は、天然ガス事業に次いで、インフラ・提
然ガス火力発電所を建設中で、
2009年の完成を目指
案営業力・お客さまとのネットワークなど当社グ
しています。この泉北発電所は、既存の製造所内に
ループの強みを発揮できる事業分野です。電力事業
建設することから、
既存の要員・用地・天然ガスイン
の規制緩和の進展をビジネスチャンスと捉え、以下
フラ設備を活用することができ、
発電コストの低減
のように、自由化が進む電力事業にも積極的に取り
が図れます。
さらに最新鋭のコンバインドサイクル
組んでいます。
ガスタービンを使用することで、発電効率が高く、
競争力の高い発電所を実現します。
①国内では、現在、IPPを3基450MW保有しています。
③地球環境にも貢献できる電力事業を推進するため、
長期契約に基づいて、
3基合計で年間売上高約180億
発電時にCO2を発生しない風力発電事業にも取り組
円の安定収益が期待できます。
また、
海外では、
米国
んでおり、
高知県に葉山風力発電所
(発電容量20MW)
テキサス州のIPPとスペインのIPP、
及び米国内IPP9
を保有しているほか、
和歌山県に広川明神山風力発
件の保有会社の株式の一部を保有しています。
以上
電所
(発電容量16MW)
を建設しています
(2008年4月
の3案件の当社持分合計は約1,200MWとなってお
完成予定)
。
り、
3案件合計で年間経常利益約30億円強の業績貢
献が期待できます。
28
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
LPG販売量
LPガス事業
(千トン)
LPガス事業は、
(株)
リキッドガス以下9社からなる
1,250
750
リキッドガスグループと、
日商LPガス
(株)
以下13社の
1,002
1,000
766
927
748
日商LPガスグループが展開しています。
2007年3月期
のLPガスの販売量は2006年3月期比34%増の1,002千
500
トン、
小売顧客数でも前期比13千件増の185千件とな
250
0
りました。
05.3
06.3
07.3/R
08.3/E
とりわけ、
日商LPガス
(株)
については、
2005年8月に
当社グループと伊藤忠商事
(株)
間で資本提携を実施、
続く2006年4月には伊藤忠商事
(株)
のLPG輸入元売機
LPG小売顧客数
(千件)
能を日商LPガス
(株)
に統合したことから、
2007年3月
250
期のLPガスの販売量、
小売顧客数はともに大幅に増加
200
166
195
185
172
しました。
引き続き、LPGタンクの効率的な利用、
共同
150
配送会社の設立などによる配送業務の合理化などを進
100
め、
一層の提携効果の発揮と競争力の強化を図ってい
ます。
50
0
05.3
06.3
07.3/R
08.3/E
このほか、リキッドガスグループでは、LNGの冷熱
を利用した液体酸素・液体窒素などの製造・販売や低
温粉砕事業、水素オンサイト事業なども行っており、
独自技術を活かしたさらなる新用途・新規需要の開拓
に努めています。
LPガス事業の拠点図
日商LPガスグループ
リキッドガスグループ
日商プロパン石油
(株)
日成
(株)
(株)
本間燃料店
(株)
リキッドガス京都
日商LPガス
(株)
大阪支店
長野プロパンガス
(株)
日商ガス販売
(株)
日商LPガス
(株)
本社・東京支店
ハートネット東関東
(株)
日商LPガス
(株)
広島支店
日商LPガス
(株)
名古屋支店
日商ガスサービス広島
(株)
東海日商ガス
(株)
愛媛日商プロパン
(株)
エネスキャリー
(株)
ダイヤ燃商
(株)
高知日商プロパン
(株)
(株)
リキッドガス
大阪ガスLPGサービス
(株)
大阪ガスLPG
(株)
29
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
3
器具及びガス工事セグメント
当社グループでのガス器具販売事業・ガス工事事業
については、
最終的にガス販売の拡大に貢献すること
を狙いとして事業展開を行っています。
ガス器具については、より安価で、使い勝手の良い
器具の開発を目指すとともに、
ガス器具の普及を促進
することで、
ガス販売の拡大にも貢献していきます。
販売拡大に努めています。
ガス工事に関しても、
より安価な工事によってガス
管などの設備を導入していただくことで、
ガスのお客
さま数の増加と住宅内のガス栓の増加を目指してい
ます。
また、ガス機器に対しては、より一層の安全性が求
家庭用のガス機器に関しては、
家庭で必要な電気と
められるようになっていることから、不完全燃焼防
熱を効率的に作り出す、
家庭用ガスエンジンコージェ
止装置が装備されていないガス機器をお使いのお客
ネレーションシステム「エコウィル」をはじめ、経済
さまに、安全装置付きガス機器への買い替えをお勧
性・環境性に優れた省エネ給湯器「エコジョーズ」、浴
めしていくほか、2008年3月までに、ガスコンロ全機
室暖房乾燥機にミストサウナ機能を追加した
「ミスト
種の全てのバーナーに安心センサーを搭載するな
カワック」、ガス温水床暖房「ヌック」などの販売拡大
ど、より安全なガス機器の開発と普及を促進してい
に努めています。
また、
業務用のガス機器に関しては、
きます。これらの取り組みを通じて、ガスの安全性に
ガスで冷暖房を行うガスヒートポンプ式空調「ガス
対するお客さまの信頼をさらに確固としたものにし
ヒーポン」や、ガスコージェネレーションシステムの
ていきます。
4
4
不動産セグメント
不動産関連事業を行うアーバネックスグループは、
(株)アーバネックスを含め5社で構成されています。
ルギー事業との連携を一層強化しシナジー効果を最
大限発揮するよう取り組んでいきます。
(株)アーバネックス、京都リサーチパーク(株)
は、主
に当社グループの所有する不動産の有効活用を図る
ためオフィスビル・住宅などの開発・管理と、
住宅分譲
事業を行っています。オー・エス・シー・エンジニアリ
ング(株)、
(株)大阪ガストータルファシリティーズ、
大阪管財(株)は、オフィスビルなどの施設管理・メン
テナンスを行っています。
2007年3月期のアーバネックスグループは、
京都リ
サーチパーク
(KRP)
8号館の竣工
(2006年9月)
、
新規賃
貸物件取得などによる賃貸物件の増加、
テナント入居
率の向上などにより、売上高が増加しました。
今後も引き続き、
不動産の賃貸事業、
住宅分譲事業、
施設管理事業などの拡大を図るとともに、
当社のエネ
京都の新産業創出拠点であるKRPに新たに竣工した8号館
30
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
5
その他セグメント
事業の自立を前提に、
WIN-WINの関係を保ちつつ、
シナジーの発揮によってグループ総合力を
高めています。
情報処理事業(オージス総研グループ)
オージス総研グループは、
(株)
オージス総研、
OGIS
炭素材・化成品事業
(大阪ガスケミカルグループ)
International, Inc.、
(株)
宇部情報システム、
(株)
システ
大阪ガスケミカルグループは、大阪ガスケミカル
ムアンサーの4社で構成されています。
(株)
オージス総
(株)、
日本エンバイロケミカルズ
(株)などの計8社で
研は、
大阪ガスのシステム開発を主体として発足しま
構成されています。大阪ガスケミカルグループでは、
したが、
現在では大阪ガスグループ外へもシステムの
大阪ガスで蓄積してきた石炭化学の技術をベースに
設計・コンサルティング、
開発及び運用・維持管理業務
さまざまな産業分野に進出しています。
化成品分野で
など幅広いサービスを提供しています。
また、
効率的な
は、
コールタールや粗製ベンゼンから生み出される各
システム開発を行う上で有効なUMLモデリングに関
種製品、木材保護塗料などの保存剤を供給していま
しては、
我が国有数の技術を有しています。
す。炭素材分野では、家庭用浄水器のカートリッジと
2007年3月期のオージス総研グループは、
グループ
カートリッジに使用される活性炭などの製造販売を
外向けシステム開発の受注拡大により売上高が増加し
行っています。ファイン材料分野では、液晶ディスプ
ました。
なお、
2006年7月に、
(株)
三井住友銀行の子会
レイ用フィルム、携帯電話・デジタルカメラ用レンズ
社であるさくら情報システム
(株)
と業務資本提携を行
などの高機能材料の製造販売を行っています。
い、
同社の発行済株式総数の34%を取得しました。
今後は、強みであるUMLモデリングを活かした「モ
デールベース開発」による外販部門の売上成長、さく
2007年3月期の大阪ガスケミカルグループは、
化成
品分野の縮小などにより売上高が減少しました。
今後は、
成長事業であるファイン材料事業に注力す
ら情報システム
(株)
との提携によるビジネスの拡大、
るとともに、
活性炭などの炭素材事業についても拡大
M&Aを含めた戦略的アライアンスを通じた収益の拡
を図り、事業を成長させていきます。
大により、
トータルソリューションプロバイダーとし
ての存在感を一層確かなものとしていきます。
日本エンバイロケミカルズ
(株)
の木材保護着色塗料
「キシラデコール」
が使用
されている熊本城
31
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
5
その他セグメント
その他の事業
(オージーキャピタルグループ)
オージーキャピタルグループは、
サービス関連の事
業を行う19社で構成されており、
ホームセキュリティ
「アイルス」
などのセキュリティサービス関連事業・マ
ンション管理事業(大阪ガスセキュリティサービス
(株)ほか)、
フィットネス施設「コ・ス・パ」をはじめと
したスポーツ施設運営などのフィットネス事業
(
(株)
オージースポーツ)
、
エンジニアリング事業
(大阪ガス
エンジニアリング
(株)
)
、
リース事業
(大阪ガスオート
サービス(株)、
(株)オージック)、地域情報事業((株)
エルネット)、施設管理事業・人材派遣事業(大阪ガス
ビジネスクリエイト
(株)
)
、
有料老人ホーム事業
(
(株)
アクティブライフ)
などを行っています。
2006年5月には、
大阪市住宅供給公社が分譲したマ
「アイルス」
では、
携帯電話から照明・床暖房・給湯器等の操作や確認を行う
ことができます
(大阪ガスセキュリティサービス(株)
)
ンションの管理を行う(株)大阪ハウジングサービス
の全株式を取得しました。
2007年3月期は、
新規出店に
よるフィットネス事業の拡大、新規顧客獲得による
リース事業の拡大、
新規指定管理施設獲得による施設
管理事業の拡大などにより、売上高が増加しました。
今後は、多様なグループ事業の選択と集中をさら
に推進し、フィットネス事業、セキュリティ事業・マ
ンション管理事業など、成長が見込める事業へ積極
的に経営資源を投入することにより、収益の拡大を
目指します。
(株)
オージースポーツは、
「コ・ス・パ」
ブランドのフィットネス施設の積極
展開を図っています
32
(株)
アクティブライフが運営する有料老人ホーム
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
大阪ガスグループの技術経営
家庭用ガス機器の進化
期待できます。
2005年の当社実験住宅
「NEXT21」
内住戸
家庭用市場分野においては、
安心、
安全、
快適な生活空
での国内初となる実運用試験に続き、
2007年1月には
間をいかにしてお客さまにお届けするかをテーマに、
ガ
世界最小クラスの700W家庭用SOFCコージェネレー
スの強みを活かした商品開発に取り組んでいます。
ションシステムを開発しました。
現在実施中のフィー
ルドテストなどにより、
耐久性の向上やコストダウン
家庭用コージェネレーションシステムの開発
のための取り組みを進め、
早期市場導入を目指します。
2003年に販売を開始した1kWの家庭用ガスエンジ
ンコージェネレーションシステム「エコウィル」に加
快適生活空間の創造技術
え、
家庭用コージェネレーションシステムの商品ライ
当社は、
1982年にガス温水浴室暖房乾燥機
「カワッ
ンアップの拡充のために、
固体高分子形
(PEFC)
や固体
ク」
の販売を開始し、
広く普及を推進してきました。
昨
酸化物形
(SOFC)
燃料電池の開発に取り組んでいます。
今の健康・美容に対するニーズの高まりの中、
2004年
2006年10月には、ガスエンジン発電ユニットの改
に販売開始したミストサウナ機能付きカワック
「ミス
良により発電効率を22.5%とし、環境性・経済性のさ
トカワック」は、自宅にいながら快適に楽しめるサウ
らなる向上を実現した
「エコウィル」
を開発、
販売開始
ナとしてお客さまの好評を博しています。
さらに多く
しました。
のお客さまへの普及を目指し、
2006年9月よりコンパ
家庭用PEFCコージェネレーションシステムの開発
クトタイプの商品をラインアップに加え、2006年10
においては、2005年4月より財団法人新エネルギー財
月にはサウナ入浴中に髪などが濡れにくいマイルド
団が行う
「定置用燃料電池大規模実証事業」
に参画して
なサウナ空間と、
短時間で発汗できるパワフルなサウ
おり、
2007年3月期は80台を実住居に設置し、
運転を開
ナ空間の2つを体感できる「マイクロスチームミスト
始しました。
現在、
当社実施のフィールドテストを含め
サウナ」を販売開始しました。
て合計150台を運転中です。
今後も、
当社が得意とする
また、
居住空間の空気の浄化や湿度などの空気質へ
天然ガス改質技術
(燃料電池の燃料である水素を天然
の関心の高まりを受け、
2006年12月には、
温水を利用
ガスから作り出す技術)
に磨きをかけ、
商品開発を加速
したデシカント方式による防湿機能、
加湿機能を搭載
していきます。
した家庭用24時間セントラル換気システム
「エアキュ
家庭用SOFCコージェネレーションシステムは、
45%
ア」を開発、販売開始しました。今後も、お客さまの
(LHV基準)
に達する高い発電効率の実現を可能とし、
熱
ニーズに常日頃から接している当社の強みを活かし
需要が小さいお客さまに対しても、
高い省エネ効果が
家庭用SOFCコージェネレーションシステム
て、タイムリーに商品開発を行っていきます。
本格的なミストサウナが楽しめる
「ミストカワック」
33
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
エネルギーソリューション技術の高度化
業務用ガス厨房機器の高度化
業務用・産業用市場分野においては、ガスエンジン
業務用厨房市場においては、
低ランニングコストは
コージェネレーションの高効率化や、
ガスヒートポン
もちろんのこと、
快適な厨房環境の実現が求められて
プエアコン
(以下、
GHP)
の高効率化、
高度化、
業務用ガ
います。
2003年に販売を開始した業務用ガス厨房機器
ス厨房機器の高度化など、
お客さまのニーズに応える
「涼厨
(すずちゅう)
」
シリーズは、
効果的な集中排気と
ソリューション力の強化に取り組んでいます。
空気断熱構造の採用により、
涼しい厨房環境と低コス
トを同時に実現するものです。
2007年3月期には、
回転
業務用・産業用高効率コージェネレーションシステム
かまどやボックス型洗浄器といった「涼厨」
シリーズ
コージェネレーションシステムの経済性、
環境性に
のラインアップ拡充を進め、
一層の普及促進に努めて
対するニーズは年々高まっています。
当社はこれらの
います。
ニーズに応えるために発電効率・総合エネルギー効率
の向上や発電容量のラインアップ拡充、
コストダウン
等の技術開発を進めています。
ガスの安らぎ(安定供給・安全性・安心感)を
支える技術
保安技術の進化
ガス空調システムの高度化
近年、
業務用空調市場においては、
低ランニングコス
期的なガス導管とガス供給設備の巡回調査や、
経年ガ
トはもちろんのこと、
省エネルギーでCO2排出量が少
ス導管の計画的入れ替えを実施するなどの予防保全
ない、
環境に優しい機器が求められています。
2006年4
に努めています。
月に販売開始した業務用GHP「ハイパワーエクセル」
効率的・効果的な改修を進めるために、
2007年3月期
は、
従来の高効率な空調性能に加え、
約4kWの高効率発
には深度の浅い地下埋設物を高精度に把握できる探
電を同時に行う空調システムです。
発電した電力によ
査機「新型レーダー・ミニ」、大型建物において短時間
り室外機で使用する電力を全てまかない、
さらに系統
で簡易に隠蔽部のガス配管系統を確認できる音響式
連系により建物内に電力を供給することで室内機や電
の配管系統調査装置などを開発・現場導入しました。
灯などの電力負荷も低減できるため、
従来のGHPに比
今後も都市ガスの安定供給を支える技術の研究と開
べ、
さらなる省エネ、
低ランニングコスト化を実現しま
発を推進します。
した。これまで給湯などの需要が少なくコージェネ
レーションをご利用いただけなかった事務所ビル・商
業施設などへの市場拡大を通じ、
空調と発電を融合し
たGHPの一層の普及促進に努めていきます。
空調しながら発電も行う、
発電機能付き業務用GHP
「ハイパワーエクセル」
34
当社はお客さまに安全にガスをお届けするため、
定
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
ガス機器の安全機能の高度化
水素製造技術
お客さまにより安心・安全にガス機器をご利用いた
当社が蓄積してきた触媒技術を活かし、
装置コスト
だくために、
2007年6月より、
当社の主力商品であるビ
とサイズを従来の半分にした都市ガス改質タイプの
ルトイン型ガラストップコンロ全機種・全てのバー
水素製造装置
「HYSERVE」
を開発しています。
工業用や
ナーに天ぷら油の過熱・鍋の空だき・火の消し忘れに
燃料電池自動車用水素ステーション向けに、水素製
よる火災や立ち消えによるガス漏れを防ぐ安心セン
造能力30Nm 3 /h機、100Nm 3/h機を商品化しており、
サーを搭載しました。
300Nm3/h機の開発にも取り組んでいます。
また、
2006
また、消防法改正にともない、住宅用火災警報器の
年6月から経済産業省補助事業である水素・燃料電池
設置が義務化されることを受けて、
住宅用火災警報器
実証プロジェクトに参画し、大阪府庁舎前に水素ス
(商品名:
「けむぴこ」
)
を2006年4月より販売開始しま
テーションを建設中です。
した。
万一のガス漏れや不完全燃焼による室内の空気
の汚れを検知するガス警報器
(商品名:
「ぴこぴこ」
)
の
普及促進で蓄積した販売ネット
ワークや、性能有効期間管理など
のノウハウを活用し、住宅におけ
るさらなる安心・安全の向上に役
立つよう、普及促進に取り組んで
住宅用火災警報器
「けむぴこ」
いきます。
水素製造装置
「HYSERVE」
新事業を切り拓く技術
炭素材料からファイン材料まで
当社は、
石炭から都市ガスを製造していた時代から
技術を成果に早く結び付けるために
∼技術経営の徹底
の石炭系炭素材料技術を核に、
活性炭、
電極材、
ファイ
当社は、
技術を競争力強化のための最も有効な差別
ン材料といった分野で積極的な事業展開を図ってい
化要因の一つと位置付け、
技術開発への戦略的な資源
ます。
投入を進めてきました。
お客さまのニーズが刻々と変
ファイン材料分野では、
コールタール中に含まれる
化していき、激変する競争環境の中で、技術開発成果
フルオレンを出発物質として、
数多くのフルオレン誘
を事業に早く結び付ける技術経営の徹底を図り、
競争
導体を工業的に製造する方法を開発し、
用途開発を進
力を高めていきます。
めています。
フルオレン誘導体特有の性質である高い
屈折率や光学的歪みの低さが高い評価を受けており、
2007年3月期もカメラ付き携帯電話用レンズ材料とし
ての採用を大幅に伸ばすことができました。
今後もデ
ジタルデバイス向け材料を中心に事業拡大を進めて
いきます。
フルオレン誘導体
(左)
と、
その用途例
(右)
35
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
大阪ガスグループの知的財産活動
大阪ガスの知的財産戦略
主要商品は、
パテント・ポートフォリオ・マネジメン
大阪ガスでは、技術経営の視点に立ち、技術開発成
トにより集中的に出願し、
強い権利網の構築を進めて
果に関わる知的財産権の取得に積極的に取り組んで
います。例えば、家庭用コージェネレーションシステ
きました。
ムでは、
コア技術である改質装置や学習制御システム
現在は、
次の3つを基本方針として、
戦略的な知的財
産活動を展開しています。
で強力な特許網を構築しています。
特許だけでなく、企業ブランド、商品ブランド等を
保護、
強化するために、
2007年3月期には、
商標を34件、
■パテント・ポートフォリオ・マネジメントによる
強力な特許網の構築
意匠を51件出願しました。
オール電化システムとの競争が激しくなっている
主要な商品やビジネスの単位で、
基本特許に周辺特
家庭用エネルギー分野では、
2007年3月期に特許と意
許を加えた強力な特許網をポートフォリオとして構
匠をあわせて202件出願しました。
全出願件数に占め
築し、
事業の競争優位を形成する。
る家庭用エネルギー分野の出願件数割合を増やし、
こ
の事業分野での競争力強化に努めています。
■知的財産権を最大限活用することによる収益増大
強い特許を商品・ビジネスの差別化に活用するとと
もに、開放特許の積極的ライセンス取得や、新規事業
等へ活用することにより、
知的財産を最大限に活かし
て収益拡大を図る。
全出願件数(特許、意匠)に占める
家庭用エネルギー分野出願件数の割合の推移
(%)
50
45%
40
37%
38%
05.3
06.3
31%
30
■知的財産活動のリスクマネジメント強化
20
自社知的財産の保護、
他社知的財産権への対応等の
大阪ガスグループの知的財産権取得活動
大阪ガスグループの2007年3月期における特許出願
実績は399件でした。
近年は、
選択と集中を進め、事業
戦略上重要な特許の出願、
権利化に注力しています。
36
10
0
リスクマネジメントを高いレベルで実施する。
大阪ガスグループの特許出願件数の推移
26%
(件)
99.3
00.3
01.3
02.3
03.3
04.3
05.3
06.3
07.3
988
1,095
979
904
759
635
491
451
399
03.3
04.3
07.3
以上のように、事業戦略、技術戦略と三位一体と
なった戦略的な知的財産活動を展開しています。
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
大阪ガスグループの保有特許と
ライセンス活動
知財リスクマネジメント活動への取り組み
大阪ガスグループの保有する特許は1,648件です。
大阪ガスグループでは、
職務発明訴訟や権利侵害リス
都市ガスの製造・輸送・供給分野では、
非開削工法な
クなどに対応するため、
知財リスクマネジメントの強
どのコストダウンや保安に貢献する特許、
業務用エネ
化を進めています。
ルギー分野では、
コージェネレーションやGHPなどに
職務発明の対価(実績報奨)について定めた知的財
関する特許、家庭用エネルギー分野では、急速に普及
産取扱規程を2005年3月期に改定しました。
実績報償
が拡大している家庭用コージェネレーションや浴室
金額の水準向上、上限撤廃など、従業員のインセン
暖房乾燥機などの特許を保有しています。
ティブ向上を実現しています。また、審査会による審
非エネルギー分野では、
大阪ガスグループのコア技
査結果の公開、
発明者などからの異議申立機会の設定
術である材料技術において、
液晶や携帯電話関連の光
など、透明性のある手続きを経て、会社の業績に大き
学材料として需要が伸びているフルオレンなどの新
く貢献した特許の発明者に対して実績報奨を行って
規材料の特許を保有しています。
います。
世の中の知財リスクが年々高まっている環境の下、
他社権利の侵害防止や自社権利への侵害に対応す
大阪ガスグループの分野別保有特許件数
220件
るため、特許調査システムなどのインフラや体制を
整えています。また、自社の技術開発や商品販売に際
371件
し他社権利の侵害を予防するため他社特許調査制度
240件
を定めています。さらに、自社権利への侵害に対して
1,648件
は、法的手段を視野に入れた対応も行っています。
363件
454件
このほか、
グループ社員全体の知財レベルの向上を
■ 製造・輸送・供給分野
■ 業務用エネルギー分野
■ 家庭用エネルギー分野
■ 材料技術分野
■ その他
図るため、社内外の講師による知財研修の実施や、有
識者を招いての講演会開催などの教育・啓蒙活動を実
施しています。
また、
社外で活用可能な権利については積極的にラ
イセンシングを行い、
2007年3月期のライセンス収入
は約3.6億円となりました。
大阪ガスグループのライセンス収入の推移
(億円)
4.0
3.6
3.4
3.0
2.4
2.6
2.0
1.4
1.5
1.5
1.6
1.3
1.0
0
99.3 00.3 01.3 02.3 03.3 04.3 05.3 06.3 07.3
37
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
経営者による財務分析
1. 2007年3月期決算のポイント
2007年3月期は、
前2006年3月期末に実施したLNG取扱業務
ガスの原料であるLNG価格は2006年3月期と比較して高
の契約改定の影響のほかに、
ガス器具の点検費用の計上や、
小
騰しました。
しかし、
販売価格への反映の時期が原料調達時
口ガス料金の改定、
暖冬によってガス販売量が家庭用を中心
期よりも遅れる
「時期ずれ」
は、
2007年3月期中には緩和の方
に減少したことなど、
さまざまな減益要因が発生しました。
向に向かいました。
これによって、
原料費調整制度に基づく
しかし、ガス販売量は暖冬影響をはね返して全体では前
差損益は2006年3月期比で約100億円改善しました。
2006年3月期比で増加したことや、
これまでに実施した成長
ガス販売量については、
家庭用と商公医療用では、
暖冬が
投資が利益貢献してきたことなどによって前2006年3月期
影響し、
2006年3月期と比較して、
減少しました。
工業用では
比での減益幅を営業利益段階で–69億円まで抑制すること
環境意識の高まりなどによって、
2006年3月期比で+7.5%増
ができました。
加しました。
成長投資案件については経常利益段階で約70億円
(2006
成長投資の実施に関しては、さくら情報システム(株)へ
年3月期比では+約40億円の増益)の貢献となりました。ま
の出資を行い、オージス総研グループの金融系情報システ
た、
連結子会社も国内外のIPP
(電力の卸供給事業)
を中心に、
ム分野を強化しました。
好調に推移しました。
2. 収支の概況
2007年3月期の売上高は、
ガス販売量が増加したことや、
原
2006年3月期に比べて68億円減となったことで、
経常利益は、
料費調整制度に基づいて、
LNG価格の上昇に伴いガスの販売
2006年3月期に比べて137億円減
(–13.3%)
の895億円となり
単価が前期に比べて高めに推移したこと、
また連結子会社の
ました。
事業の拡大などにより、
2006年3月期に比べて1,084億円増
(+10.2%)
の1兆1,744億円となりました。
営業利益は、
連結子会社の利益貢献はありましたが、
LNG取
扱業務の契約改定等に伴い、
契約量が減少したことなどによ
り、
2006年3月期に比べて69億円減
(–6.9%)
の937億円となり
当期純利益は、
2006年3月期にはLNG取扱業務の契約改定
等に伴う精算の発生など特別利益があったことなどから、
2006年3月期に比べて277億円減
(–34.4%)
の529億円となり
ました。
なお、
2007年3月末時点での連結子会社数は、
日商LPガスグ
ループの組織再編などに伴って2006年3月期末の136社から
ました。
営業外損益は、
持分法を適用した関連会社の利益が増加し
ましたが、
支払利息の増加や社債償還損があったことにより、
5社減、
1社増の132社、
また持分法適用関連会社は、
2006年3月
期末の4社から増減ありません。
3. 個別ガス販売状況
2007年3月期の個別ガス販売量は、
全体で前2006年3月期
比+3.4%の伸びとなりました。
客さま設備の稼動が増加しました。
また、
お客さまの環境意
家庭用では、高気温による影響を受けたことで、2006年
識の高揚などを背景として、石油系燃料からガスへの切替
–1.1%となりました。
商業用と公用・
3月期比で25百万m 減、
や新規の需要開発も好調に推移しました。
この結果、
工業用
医療用でも、家庭用と同様に高気温による影響を受けたこ
では、2006年3月期比+7.5%の高い伸び率となりました。
3
とで、
2006年3月期比で、
それぞれ–3.2%、
–2.1%の減少とな
りました。
38
工業用では、
景気が回復基調にあることを背景として、
お
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
個別ガス販売実績
2007年3月期
A
2006年3月期
B
A–B
A/B
(%)
家庭用
6,497
6,437
+60
+0.9
業務用
323
321
+2
+0.6
6,820
6,758
+62
+0.9
33.5
34.2
–0.6
–1.8
家庭用
2,303
2,329
–25
–1.1
業務用
6,018
5,761
+257
+4.5
工業用
4,354
4,049
+305
+7.5
商業用
1,036
1,071
–34
–3.2
628
641
–13
–2.1
[45MJ/m3]
お客さま数
〔取付メーター数〕
(千件)
計
家庭用1戸当たり
平均月間使用量
(m3/月)
ガス販売量
(百万m3)
公用・医療用
他ガス事業者向け
計
平均気温
(摂氏・度)
416
359
+58
+16.1
8,738
8,448
+290
+3.4
17.5
16.9
+0.6
–
4. 事業の種類別セグメントの概況
ガス
器具及びガス工事
売上高は、
ガス販売量が増加したことや、
原料費調整制度
売上高は、工業用のお客さまで大型ガス設備の販売を計
に基づいて、L N G 価格の上昇に伴いガスの販売単価が前
上したことなどによって、
前2006年3月期に比べて50億円増
2006年3月期に比べて高めに推移したことなどから、2006
(+3.2%)
の1,609億円となりました。
営業利益は、
浴室暖房乾
年3月期に比べて669億円増
(+10.8%)
の6,866億円となりま
燥機の点検等に伴う費用が発生したことなどにより、前
した。
営業利益は、
小口部門のガス料金改定
(2006年11月実
2006年3月期に比べて37億円減
(–72.4%)
の14億円となりま
施)
による影響はありましたが、
当2007年3月期の中間期以
した。
降、LNG価格が安定的に推移したことにより、
前2006年3月
期に比べて17億円増
(+2.9%)
の636億円となりました。
不動産
LPG・電力・その他エネルギー
億円となり、営業利益は前2006年3月期に比べて6億円増
売上高は、
前2006年3月期に比べて2億円増
(+0.8%)
の259
売上高は、
国内での電力の卸供給事業の稼動増加や、
日商
(+9.8%)
の72億円となりました。
LPガスグループで伊藤忠商事
(株)
との事業提携を開始した
ことに伴う取扱いLPガス量の増加などに伴って2006年3月
その他
売上高は、
情報事業などの成長はありましたが、
(株)
キン
期に比べて460億円増
(+24.4%)
の2,350億円となりました。
営業利益は、
連結子会社の利益貢献はありましたが、LNG取
レイなど連結子会社を売却したことなどにより、前2006年
扱業務の契約改定等に伴い、契約量が減少したことなどに
3月期に比べて54億円減
(–3.7%)
の1,399億円となり、
営業利
より、
前2006年3月期に比べて50億円減
(–27.3%)
の134億円
益は、
前2006年3月期に比べて4億円減
(–5.9%)
の72億円と
となりました。
なりました。
事業の種類別セグメント売上高及び営業利益
(単位:億円)
2007年3月期
売上高
営業利益
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
消去又は
全社
不動産
その他
6,866
+10.8%
[+669]
2,350
+24.4%
[+460]
1,609
+3.2%
[+50]
259
+0.8%
[+2]
1,399
–3.7%
[–54]
(741)
636
+2.9%
[+17]
134
–27.3%
[–50]
14
–72.4%
[–37]
72
+9.8%
[+6]
72
–5.9%
[–4]
6
[–42]
[–0.8]
連結
11,744
+10.2%
[+1,084]
937
–6.9%
[–69]
%は、前2006年3月期増減率、
[ ]
は、
対前期増減額
39
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
5. 資産、負債及び純資産の分析
アセット・マネジメントの方針
設備投資の実績
(単位:億円)
2006年3月期
当社グループでは、
電力・ガス事業の規制緩和をビジネス
2007年3月期
チャンスと捉え、不採算事業分野や恒常的事業活動に伴う
連結
1,174
952
資産に関しては資産の圧縮を行う一方、電力を中心とした
個別
754
616
成長分野に関しては、
今後も積極的に事業拡大する方針で
製造設備
54
30
す。
この際、
経営環境の変化に伴う投資リスクの最小化のた
供給設備
400
393
めに、個別の投資案件ごとに従来行っているグループ統一
業務設備等
299
192
の投資基準に基づく投資判断、
及びフォロー、
見極めを一層
厳格に実施します。
資産、負債及び純資産の分析
他人資本・自己資本のウエイトに関しては、
それぞれの資
総資産は、
前2006年3月期に比べ、LNG船の建造進捗など
本コストや財務体質の健全性の維持等を考慮した結果、負
有形固定資産の増加などにより69億円増加し、
1兆4,056億
債/資本比率で1程度、
及び自己資本比率で40%以上を目安
円となりました。
として、
資本効率の最大化を目指しています。
現在の自己資
負債は、
前2006年3月期と比較して、
大阪ガス個別の未払法
本比率は40%強の水準であり、利益の増加に伴う資本の蓄
人税等が158億円減少したことや、
会社法の施行に伴って大
積・増加のペースにあわせて、
新規有利子負債を増加させる
阪ガス個別の繰延ヘッジ利益206億円が純資産に移行したこ
形で資金調達し、
成長事業投資を進めていく方針です。
となどによって、
324億円減の7,190億円となりました。
純資
産は、
利益剰余金の増加などにより6,866億円となりました。
設備投資実績
これらの結果、
自己資本比率は前2006年3月期末の44.9%
当2007年3月期における当社個別の設備投資額は616億
から47.6%となりました。
その他、
資産・負債・純資産に関連
円となりました。
当期中の主な工事としては、
近畿幹線滋賀
する指標の推移は以下の通りです。
ラインが竣工しました。
また、
三重・滋賀ラインが継続工事中
であるほか、泉北製造所内に建設を予定している発電所の
資産・負債・純資産関連指標の推移
設備投資
(附帯事業設備)を継続しています。
2006年3月期
2007年3月期
連結設備投資額は、
952億円となりました。
前2006年3月期
自己資本比率
44.9%
47.6%
と比較すると、
新たなLNG船の建造に関連する投資が減少し
時価ベースの自己資本比率
68.2%
72.3%
たことによって、
連結設備投資は前2006年3月期と比較して
キャッシュ・フロー
対有利子負債比率
3.2
5.0
23.6
10.3
減少しました。
当社グループでは、
将来の当社グループの成長のドライ
バーとなりうる事業として、
ガス田やLNG船等の天然ガス上
流ビジネスや、
IPP
(電力の卸供給事業)
をはじめとする電力
事業への投融資を、
国内外を問わず積極的に進めています。
2007年3月期に設備投資に計上した主な成長投資案件は、
滋賀ライン・泉北の発電所・LNG船です。
インタレストカバレッジ
レシオ
(*1)いずれも連結ベースの財務数値により計算しています。
(*2)株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算し
ています。
(*3)キャッシュ・フローは、
営業キャッシュ・フローを利用しています。
(*4)有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち、
利子
を支払っている全ての負債を対象としています。
6. キャッシュ・フロー分析
キャッシュ・フロー計算書の概況
出減の997億円の支出となりました。
また、
財務活動による
2007年3月期において、営業活動によるキャッシュ・フ
キャッシュ・フローは、
社債の償還が増加したため、
前2006年
ローは、税金等調整前当期純利益が減少したことなどによ
3月期に比べて352億円支出増の220億円の支出となりまし
り、
前2006年3月期に比べて545億円減の983億円の収入とな
た。
りました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、
有形固定資
これらの結果、
現金及び現金同等物の2007年3月期末残高
産等の取得や子会社・関連会社株式等の取得による支出が減
は、
前2006年3月期末残高よりも232億円減の244億円とな
少したことなどにより、前2006年3月期に比べて632億円支
りました。
(単位:億円)
2006年3月期
営業活動によるキャッシュ・フロー
1,529
投資活動によるキャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー
現金及び現金同等物の増減額
現金及び現金同等物の期末残高
有利子負債の期末残高
40
2007年3月期
増減
983
–545
–1,629
–997
+632
132
–220
–352
34
–232
–267
477
244
–232
4,875
4,878
+3
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
フリーキャッシュ・フローの使途
フリーキャッシュ・フロー
(営業活動によるキャッシュ・フ
2007年3月期連結フリーキャッシュ・フローの使途
(単位:億円)
ローから設備投資による支出を控除した額)
は、
2007年3月期
フリーキャッシュ・フロー
312
の当初では312億円と想定していましたが、
期中に小口ガス
の料金改定を行ったことから、
実績は275億円となりました。
見通
配当
(支払ベース)
155
泉北発電所や滋賀ライン、
LNG船など、
投資決定済みの投
実績
155
資源価格の高騰によって、
上流案件等を中心に、
投資案件価
格が当社グループの投資基準に合致しにくくなりました。
こ
のため、
実績は、
さくら情報システム
(株)
への出資等81億円
に留まりました。
なお、
フリーキャッシュ・フローに対して配当の占める割
合は、50%を超える水準となりました。
投資決定済の
成長投資案件
272
別途投資枠
470
フリーキャッシュ・フロー
275
資案件についてはほぼ当初計画通りに実行しました。
一方、
別途投資枠については、
当初470億円の枠を設定しましたが、
手元現預金・外部資金等
0
100
電力事業、
滋賀ライン等
177
200
300
さくら情報システムへの出資等
81
400
500
600
700
800
900
FCF= 営業活動によるキャッシュ・フロー−設備投資による支出。
設備
投資には成長投資を含まず。
「投資決定済の成長投資案件」には、
設備投資案件と投融資案件の両方を含む。
7. 利益配分に関する基本方針及び2007年3月期・2008年3月期の配当
当社は従来積極的な営業拡大と経営効率化を進め、
それに
益還元策等を総合的に勘案して決定していきます。
個別の配
よって増加した利益を、
事業拡大と財務体質強化のための内
当性向は、
20%以上を確保するよう努めます。
なお、
内部留保
部留保と、
安定した利益配当に充ててきました。
株主の皆さ
については、
設備投資、
新規事業投資などに充てます。
まへの利益配当の実施にあたっては、
これからも中間、
期末
での安定配当の継続を基本に、
業績、
今後の経営計画、
他の利
2007年3月期・2008年3月期ともに、
3.5円の中間配当を含
め、
1株につき年間7円の配当としたいと考えています。
8. リスクに関する定量的・定性的な開示
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす
⑤ 製造・供給に関するトラブル
可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。文
大規模な自然災害や事故等による製造、
供給に関するト
中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現
ラブルによって、
当社グループの業績は影響を受ける可
在において、
当社グループが判断したものです。
能性があります。
⑥ ガス消費機器・設備に関するトラブル
ガス事業に関するリスク
① 気温・水温等の変動によるガス需要への影響
ガス事業におけるガス販売量は、
気温・水温によって増減
ガスの消費機器・設備に関する重大なトラブルによって、
当
社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
⑦ ガス事業に関する規制改革とそれに伴う競争の進展
するため、
当社グループの業績は影響を受ける可能性が
ガス事業法をはじめとする各種の法令や制度の変更に
あります。
伴って規制改革が進展し、
エネルギー市場における競争
② 資金調達に対する為替、
金利の変動
為替、
調達金利の変動によって、
当社グループの業績は影
が進展して当社グループの業績は影響を受ける可能性が
あります。
響を受ける可能性があります。
但し、
為替についてはデリ
バティブ商品を活用してリスクをヘッジしていること、
その他のリスク
及び有利子負債の大部分は固定金利で調達していること
① ガス事業以外の事業について
から、
当社グループへの影響は限定的です。
③ 原料費の変動
ガスの原料であるLNG価格は原油価格、為替相場の変動
等により影響を受ける可能性があります。
この影響につ
いては、
原料費調整制度の適用によりガス販売価格に反
ガス事業以外の事業は、
それぞれ依拠する市場の変化に
より、
業績に影響が発生する可能性がありますが、
全ての
子会社を連結して業務執行状況を把握し、
迅速に対策を
講じることにより影響の軽減に努めています。
② 個人情報の管理について
映して概ね相殺することが可能ですが、
反映までのタイ
当社グループは業務を遂行するために多くの個人情報を
ムラグや原料調達先の構成により当社グループの業績は
有しているため、
「個人情報の保護に関する法律」
の遵守
影響を受ける可能性があります。
④ 原料調達に関するトラブル
や従業員・作業従事者への教育の徹底を通じて、
個人情報
の厳正な管理に努めていますが、
お客さまの個人情報が
ガスの原料であるLNGは海外から調達しているため、調
外部へ漏洩した場合には、
当社グループの業績は影響を
達先の設備や操業などに関するトラブルによって、当社
受ける可能性があります。
グループの業績は影響を受ける可能性があります。
41
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結貸借対照表
大阪ガス株式会社
2006年及び2007年の3月31日現在
単位:千ドル
(注1)
単位:百万円
資産
有形固定資産
製造設備
供給設備
業務設備
その他の有形固定資産
建設仮勘定
減価償却累計額
無形固定資産及び繰延資産
投資及びその他の資産
投資有価証券
非連結子会社及び関連会社投資
その他の投資有価証券
(注4)
その他の投資及びその他の資産
(注13)
貸倒引当金
流動資産
現金及び預金
営業債権
売上債権
貸倒引当金
たな卸資産
その他の流動資産
(注13)
流動資産合計
注記参照
42
2006
¥
495,219
1,501,529
144,906
385,168
64,202
2,591,024
(1,805,979)
2007
¥
494,704
1,552,083
141,235
417,896
60,974
2,666,892
(1,861,357)
2007
$ 4,190,631
13,147,675
1,196,400
3,539,992
516,510
22,591,208
(15,767,531)
785,045
805,535
6,823,677
29,179
28,562
241,948
51,975
137,226
111,678
(1,665)
52,355
129,714
108,850
(915)
443,499
1,098,806
922,066
(7,751)
299,214
290,004
2,456,620
49,496
27,070
229,310
126,800
(851)
135,468
(762)
1,147,548
(6,455)
125,949
134,706
1,141,093
44,868
64,881
53,366
66,439
452,063
562,803
285,194
281,581
2,385,269
¥ 1,398,632
¥ 1,405,682
$ 11,907,514
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
単位:千ドル
(注1)
単位:百万円
負債、資本/純資産
社債及び長期借入金
(注5)
繰延税金負債
(注13)
再評価に係る繰延税金負債
(注8)
退職給付引当金
(注12)
ガスホルダー修繕引当金
保安対策引当金
その他の固定負債
2006
2007
2007
¥ 387,994
23,267
42
8,732
1,730
–
20,957
¥ 363,472
21,895
57
8,910
1,705
3,708
17,916
$ 3,078,967
185,472
483
75,476
14,443
31,410
151,767
31,943
67,513
45,803
39,772
58,230
65,463
27,491
46,864
45,444
23,892
57,678
99,985
232,876
396,984
384,956
202,389
488,590
846,971
308,724
301,354
2,552,766
18,675
–
–
132,167
19,521
410,683
62
63,649
4,986
–
–
–
–
–
–
–
–
–
–
–
–
–
–
流動負債
短期借入金
(注5)
1年以内期限到来の社債及び長期借入金
(注5)
支払手形及び買掛金
未払法人税等
未払費用
その他の流動負債
(注13)
流動負債合計
偶発債務(注7)
少数株主持分
資本
資本金
普通株式
授権株式数 — 3,707,507千株
発行済株式数 — 2,235,670千株
資本剰余金
利益剰余金
土地再評価差額金
(注8)
その他有価証券評価差額金
為替換算調整勘定
自己株式
2006年8,148,986株
(2,557)
資本合計
628,511
¥1,398,632
純資産(注6)
資本金
普通株式
授権株式数 — 3,707,507千株
発行済株式数 — 2,235,670千株
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
2007年10,581,106株
–
–
–
その他有価証券評価差額金
繰延ヘッジ損益
土地再評価差額金
為替換算調整勘定
–
¥
–
132,167
19,535
447,909
–
$
–
1,119,585
165,481
3,794,231
–
(3,671)
(31,097)
–
–
–
–
55,509
9,180
84
8,175
470,216
77,764
711
69,250
少数株主持分
–
17,777
150,589
純資産合計
–
686,665
5,816,730
–
¥1,405,682
$11,907,514
¥
43
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結損益計算書
大阪ガス株式会社
2006年3月期及び2007年3月期
単位:千ドル
(注1)
単位:百万円
2006
売上高(注14)
$9,948,810
636,479
328,825
755,694
325,033
6,401,474
2,753,350
965,304
1,080,727
9,154,824
100,657
93,730
793,986
2,728
(9,584)
3,328
3,274
–
–
(3,123)
1,233
(833)
(1,872)
(802)
23,109
(81,186)
28,191
27,734
–
–
(26,455)
10,445
(7,056)
(15,858)
(6,794)
営業利益
(注14)
その他の収益
(費用)
受取利息及び受取配当金
支払利息
持分法による投資利益
投資有価証券売却益
子会社株式売却益
LNG取扱業務設備精算益
社債償還損
固定資産売却益
固定資産売却損
固定資産減損損失
(注15)
その他
2,113
(6,475)
2,435
5,088
5,400
23,025
–
661
–
(66)
(444)
税金等調整前当期純利益
法人税等
— 当年度分
— 調整額
少数株主持分損益
¥
31,737
(5,651)
(47,870)
132,394
41,804
9,134
(745)
88,079
31,317
2,634
(1,198)
746,116
265,286
22,313
(10,148)
80,711
¥
52,930
注記参照
44
¥
36.18
–
7.00
¥
$ 448,369
単位:ドル
(注1)
単位:円
1株当たり当期純利益
潜在株式調整後1株当たり当期純利益
1株当たり配当額
2007
¥1,174,457
営業費用
(注9、
14)
:
売上原価
販売費及び一般管理費
当期純利益
2007
¥1,065,961
23.77
–
7.00
$
0.201
–
0.059
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結株主持分計算書
大阪ガス株式会社
2006年3月期
単位:百万円
2005年3月31日残高
発行済の
普通株式の数
(千株)
資本金
資本剰余金
利益剰余金
2,369,012
¥132,167
¥19,498
¥384,350
当期純利益
その他
土地再評価 有価証券
差額金
評価差額金
¥81
¥33,677
¥(42,056)
29,972
為替換算調整勘定による調整
1,841
配当金(中間配当を含む)
(14,485)
取締役賞与
(87)
連結除外による増加
153
(133,342)
(39,978)
土地再評価差額金取崩額
19
自己株式処分差益
自己株式純増
2006年3月31日残高
自己株式
¥3,145
80,711
その他有価証券評価差額金純増
自己株式消却
為替換算
調整勘定
39,978
(19)
23
2,235,670
¥132,167
¥19,521
¥410,683
¥62
¥63,649
¥4,986
(479)
¥ (2,557)
注記参照
45
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結株主資本等変動計算書
大阪ガス株式会社
2007年3月期
単位:百万円
発行済の
普通株式の数
(千株)
資本剰余金
利益剰余金
自己株式
その他
有価証券
評価差額金
2006年3月31日残高
2,235,670 ¥ 132,167
貸借対照表の純資産の
部に関する会計基準の
適用に伴う組替
2006年4月1日残高
132,167
当期純利益
配当金(中間配当を含む)
取締役賞与
土地再評価差額金取崩額
自己株式処分差益
自己株式の取得
その他有価証券
評価差額金の変動額
繰延ヘッジ損益の変動額
為替換算調整勘定
による調整
その他の連結会計年度中
の変動額
¥ 19,521
¥ 410,683
¥ (2,557)
¥ 63,649
19,521
410,683
52,930
(15,591)
(91)
(22)
(2,557)
63,649
2007年3月31日残高
¥19,535
資本金
2,235,670 ¥132,167
14
繰延
土地再評価
ヘッジ損益 差額金
¥
為替換算
調整勘定
少数
株主持分
純資産合計
¥
–
¥ 628,511
18,675
18,675
18,675
647,186
52,930
(15,591)
(91)
–
¥ 62
¥ 4,986
–
62
4,986
22
47
(1,161)
61
(1,161)
(8,140)
(8,140)
9,180
9,180
3,189
¥447,909
¥(3,671)
¥55,509
¥9,180
¥84
3,189
(898)
(898)
¥8,175
¥17,777
¥686,665
為替換算
調整勘定
少数
株主持分
純資産合計
単位:千ドル
(注1)
資本金
利益剰余金
自己株式
2006年3月31日残高
$ 1,119,585 $ 165,362 $ 3,478,890 $(21,660)
貸借対照表の純資産の部に関する
会計基準の適用に伴う組替
2006年4月1日残高
1,119,585 165,362 3,478,890 (21,660)
当期純利益
448,369
配当金(中間配当を含む)
(132,071)
取締役賞与
(771)
土地再評価差額金取崩額
(186)
自己株式処分差益
119
398
自己株式の取得
(9,835)
その他有価証券評価差額金の変動額
繰延ヘッジ損益の変動額
為替換算調整勘定による調整
その他の連結会計年度中の変動額
$ 539,170 $
2007年3月31日残高
$470,216 $77,764
注記参照
46
資本剰余金
その他
有価証券
繰延
土地再評価
評価差額金 ヘッジ損益 差額金
$1,119,585 $165,481 $3,794,231 $(31,097)
539,170
–
$ 525
–
525
$ 42,236 $
42,236
– $ 5,324,108
158,196
158,196
158,196
5,482,304
448,369
(132,071)
(771)
186
(68,954)
77,764
27,014
(7,607)
$711
517
(9,835)
(68,954)
77,764
27,014
(7,607)
$69,250 $150,589 $5,816,730
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結キャッシュ・フロー計算書
大阪ガス株式会社
2006年3月期及び2007年3月期
単位:千ドル
(注1)
単位:百万円
営業活動によるキャッシュ・フロー:
税金等調整前当期純利益
営業活動による純キャッシュ・フローへの調整:
減価償却費
長期前払費用償却費
固定資産減損損失
保安対策引当金の増加
前払年金費用の増加
受取利息及び受取配当金
支払利息
社債償還損
持分法による投資利益
投資有価証券売却益
子会社株式売却益
有形固定資産除却損
売上債権の増加
たな卸資産の増加
未払費用の増加
(減少)
その他
調整合計
利息及び配当金の受取
支払利息の支払
法人税等の支払
営業活動による純キャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フロー:
有形固定資産の取得による支出
有形固定資産の売却による収入
無形固定資産の取得による支出
長期前払費用の支出
投資有価証券の取得による支出
投資有価証券の売却による収入
子会社・関連会社株式の取得による支出
その他
投資活動に使用した純キャッシュ・フロー
財務活動によるキャッシュ・フロー:
短期借入金の純増
(減)
額
コマーシャル・ペーパーの純増加額
長期借入れによる収入
長期借入金の返済による支出
社債発行による収入
社債の償還
配当金の支払
少数株主への配当金の支払
その他
財務活動による
(用いられた)
純キャッシュ・フロー
現金及び現金同等物に係る換算差額
現金及び現金同等物の純増加額
現金及び現金同等物の期首残高
連結除外に伴う現金及び現金同等物の減少額
2006
2007
2007
¥ 132,394
¥ 88,079
$ 746,116
84,251
2,244
66
–
(2,703)
(2,113)
6,475
–
(2,435)
(5,088)
(5,400)
2,349
(8,329)
(2,270)
6,509
(19,944)
84,032
3,913
1,872
3,708
(11,852)
(2,728)
9,584
3,123
(3,328)
(3,274)
–
3,199
(8,701)
(8,550)
(2,339)
(12,117)
711,834
33,147
15,858
31,410
(100,398)
(23,109)
81,186
26,455
(28,191)
(27,734)
–
27,099
(73,706)
(72,427)
(19,814)
(102,643)
53,612
56,542
478,967
1,977
(6,497)
(28,551)
11,162
(9,567)
(47,861)
94,553
(81,042)
(405,430)
152,935
98,355
833,164
(115,244)
–
(2,462)
(5,941)
(2,741)
12,260
(40,037)
(8,825)
(85,836)
2,945
(2,278)
(6,267)
(6,152)
4,381
(4,583)
(1,976)
(727,116)
24,947
(19,297)
(53,088)
(52,113)
37,112
(38,823)
(16,739)
(162,990)
(99,766)
(845,117)
1,282
–
54,224
(21,989)
19,976
(35,000)
(14,437)
(150)
9,340
(4,469)
50,000
22,664
(18,255)
29,976
(82,913)
(15,544)
(2,545)
(923)
(37,857)
423,550
191,987
(154,638)
253,926
(702,355)
(131,673)
(21,559)
(7,819)
13,246
(22,009)
(186,438)
273
3,464
44,279
(16)
170
(23,250)
47,727
–
1,440
(196,951)
404,295
–
現金および現金同等物の期末残高
¥ 47,727
¥ 24,477
$ 207,344
キャッシュ・フロー情報の補足的開示:
現金及び現金同等物
貸借対照表上の現金及び預金
満期まで3ヶ月を超える定期預金
¥ 49,496
(1,769)
¥ 27,070
(2,593)
$ 229,310
(21,966)
¥ 47,727
¥ 24,477
$ 207,344
合計
注記参照
47
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
連結財務諸表の注記
大阪ガス株式会社
2006年3月期及び2007年3月期
1. 連結財務諸表作成上の基礎
連結財務諸表は、
日本のガス事業法、
証券取引法及びそれら
また、
注記3.
(2)
に記載のとおり、
2007年3月期の株主資本等
の関連法規並びに日本で一般に公正妥当と認められている会
変動計算書は新会計基準に基づき作成しております。
2006年
計原則に基づいて作成されています。
この日本の会計基準は
3月期の連結株主持分計算書は一連の連結財務諸表に含めて、
一部国際会計基準とは異なっています。
任意により作成しております。
海外連結子会社の数値は現地で広く認められている会計原
また、読者の便宜を図って、2007年3月期の連結財務諸表
則及び会計慣行に基づき作成された会計帳簿に基づいていま
は、2007年3月31日の実勢為替レートである1ドル=118.05
す。
添付されている連結財務諸表
(注記等の説明及び連結株主
円で換算して米ドルによる表示を併記しています。
この換算
持分計算書を含みます)
は、
日本で一般に認められた会計原則
は、
日本円による表示金額がこのレートまたはその他任意の
及び会計慣行に基づいて作成され、
証券取引法の要請により
レートで米ドルに換金できることを意味するものではあり
財務省の所轄財務局に提出された監査済み連結財務諸表の翻
ません。
訳です。
日本語の連結財務諸表に含まれる補足情報の中のい
くつかは、
添付されている連結財務諸表において公正な開示
2006年3月期の連結財務諸表項目は2007年3月期の表示と
合致するように組替えています。
のために要求されていないため、
開示していません。
注記3.
(1)
に記載のとおり、
2007年3月期の連結貸借対照表
は新会計基準に基づき作成し、
2006年3月期の連結貸借対照
表は従来の表示様式に基づき作成しています。
2. 重要な会計方針
(1)連結
当社グループは、
議決権を40%以上保有しており、
実質的に
親会社によって支配されている会社を原則的に連結子会社と
子会社に対する投資勘定の消去にあたって、
少数株主に帰
属する部分を含んだ子会社の資産・負債は、
各子会社の支配獲
得日における公正な時価によって評価しています。
し、
連結の範囲に含めています。
連結財務諸表には、当社と子会社(2006年3月期は136社、
2007年3月期は2社を除いた132社)
の決算書が含まれていま
(2)連結キャッシュ・フロー計算書
連結キャッシュ・フロー計算書の作成にあたり、
手許現金、
す。
1社が新規連結対象となり、
5社が連結除外となりました。
随時引き出し可能な預金及び購入時から3ヶ月以内に期限の
連結会社間の取引及び債権債務は消去されています。
また、
関
到来する容易に換金可能な短期投資を現金及び現金同等物と
係会社間取引から発生する、
資産に含まれる全ての重要な未
しています。
実現利益も消去されています。
連結子会社のうち39社については12月31日、
3社について
は2月28日をもって決算日としています。
これらの子会社は、
連結のためには会社の決算日時点で財務諸表を作成していま
(3)たな卸資産
たな卸資産については、
主として移動平均法による原価法
によっています。
せん。
このため、
これら連結子会社42社の決算日と会社の決算
日との間の重要な取引があった場合には必要な調整をして連
結財務諸表に反映しています。
金融商品に係る日本の会計基準によれば、
全ての会社は有
投資額と連結子会社取得日の純資産額のうち持分に相当す
価証券の保有目的に従ってそれぞれの有価証券を、
1)
売買目
る額との差額は、
20年以内に均等償却しています。
差額に重要
的で保有する有価証券
(以下
「売買目的有価証券」
、
2)
満期まで
性がなければ、
連結初年度に償却しています。
保有する目的の債券
(以下
「満期保有目的の債券」
)
、
3)
子会社
2006年3月期と2007年3月期は共に、
関連会社4社に持分法
株式及び関連会社株式、
4)
上記以外の有価証券
(以下
「その他
を適用しています。
持分法を適用しない関連会社については
有価証券」)
に分類することを求められています。
当期純損益及び利益剰余金に及ぼす影響が軽微であり、
かつ、
48
(4)有価証券
当社及び連結子会社
(以下、
当社グループ)
は、
売買目的有価
全体としても重要性がないためこれらの会社に対する投資に
証券を保有していません。
満期保有目的の債権は、
償却原価法
ついては持分法を適用していません。
によっています。
非連結子会社及び持分法を適用していない
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
関連会社株式は、
移動平均法による原価法によっています。
そ
(9)従業員退職給付
の他有価証券のうち、
時価のあるものは期末日の時価によっ
当社グループは、概ね2種類の退職給付制度、すなわち、社
て評価し、
取得価額と連結貸借対照表計上額との差額は、
税効
外積立をしていない一時金制度と従業員からの拠出を伴う
果及び少数株主持分を控除後の残高を純資産の部に計上して
社外積立の年金制度を有しています。これらの制度により、
います。
その他有価証券の売却原価は移動平均法により算定
該当する従業員は、退職時の給与水準、勤務期間あるいはそ
しています。
時価のない債券は償却原価から回収不能と見込
の他の要素により決定される退職一時金及び年金の支払い
まれる金額を控除した金額で評価しています。
上記以外の時
を受けることができます。なお、当社は確定給付型の制度の
価のない有価証券は移動平均法による原価法により評価して
一部を移行した確定拠出型年金制度を導入しています。
います。
非連結の子会社株式・関連会社株式、
及び、
その他有価証券
の時価が著しく下落した場合には、
当該有価証券は時価で貸
借対照表に計上し、
時価と簿価との差額はその期間の損失と
して認識しています。
子会社株式・関連会社株式の適正な時価
従業員の退職給付に備えるため、
当社グループは当連結会
計年度末における退職給付債務及び年金資産の見込額にも
とづき、退職給付引当金を計上しています。
過去勤務費用は1年で償却しています。
また、
数理計算上の
差異は、10年間の定額法で翌期から償却しています。
が容易に入手できない場合で、
当該有価証券の実質価額が著
しく低下している場合は、
実質価額まで評価を切り下げてい
ます。
これらの有価証券の含み損は、
損益計算書において開示
しています。
(10)ガスホルダー修繕引当金
当社及び一部の連結子会社はガスホルダーの修繕に備える
ため、
次回の修繕費見積額を次回修繕までの期間に配分して
計上しています。
実際の修繕費と見積額との差額は、
修繕が完
(5)デリバティブ取引とヘッジ会計
了した年度の損益に加減しています。
デリバティブ取引は、
時価法を適用しています。
注記2.(15)
を参照して下さい。
(11)保安対策引当金
ガス消費先の保安の確保に要する費用の支出に備えるた
(6)有形固定資産
減価償却は主として見積耐用年数に基づく定率法によっ
め、
安全型機器への取替促進及びそれに伴う点検・周知業務の
強化に要する費用等の見積額を計上しています。
ていますが、一部の連結子会社は定額法によっています。た
だし、1998年4月1日以降取得した建物については定額法に
よっています。
(12)法人税等
法人税等には法人税、
住民税及び事業税が含まれています。
修繕及び保守に対する支出
(ガスホルダーに対するものを
当社グループは、
税効果会計を採用しています。
繰延税金資
除く)は発生時の費用とし、大幅な改良については資産計上
産及び繰延税金負債は、
資産負債法により認識し、
繰越欠損金
しています。
と会計上の資産及び負債の額と税務上の資産及び負債の評価
顧客から受け取った工事負担金や収用による収入は法人
税法の限度額内で資産の取得価額を圧縮しています。
この圧
額との間の一時差異に対して、
将来の税金の増減効果を考慮
して認識しています。
縮額の累計額は、2006年3月期においては291,936百万円、
2007年3月期においては296,407百万円(2,510,860千ドル)
でした。
(13)外貨建取引の換算
外貨建金銭債権債務は、期末日レートで換算しています。
海外子会社の資産及び負債は、
期末日レートで日本円に換
(7)ソフトウェア
算しています。
海外子会社の純資産の部は取得時レートで日
ソフトウェアは、
無形固定資産に含めて表示しており、
見積利
本円に換算しています。
海外子会社の収益及び費用は期中平
用可能期間に基づいて定額法により処理しています。
均レートで日本円に換算しています。
異なるレートを適用す
ることにより生じる換算差額は連結貸借対照表において少数
(8)貸倒引当金
当社グループは、
貸倒引当金を過去の貸倒実績率により算
株主持分に含まれるほか、
為替換算調整額として認識してい
ます。
定した額のほか、
個別に債権の回収可能性を見積もって計上
しています。
49
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
(14)リース取引
リース物件の所有権が借主に移転すると認められるもの以
先物為替予約及び通貨スワップが将来の外貨建取引をヘッ
ジする目的で行われた場合は、
当該予約レートにより計上し、
外のファイナンス・リース取引については、
通常の賃貸借取引
先物為替予約及び通貨スワップにかかる損益は認識していま
に係る方法に準じた会計処理によっています。
せん。
また、
金利スワップがヘッジとして利用され、
一定の要件を
(15)デリバティブ取引及びヘッジ会計
当社グループは、
ヘッジ目的で使用されているもの以外の
満たす場合は、
スワップ対象の資産負債に係る利子に金利ス
ワップにより収受する利子の純額を加減算しています。
デリバティブは連結会計年度末の時価で評価し、
時価の変動
を損益として認識しています。
(16)1株当たり当期純利益
デリバティブがヘッジとして使用され一定の要件を満たす
連結損益計算書に記載している1株当たり当期純利益は、
各
場合、
当社グループは、
ヘッジ対象に係る損益が認識されるま
年度の発行済株式数の加重平均に基づいて計算しています。
での期間、
デリバティブの時価の変動から生じる損益を繰り
2006年3月期及び2007年3月期ともに、
潜在株式調整後一株
延べています。
当たり当期純利益は転換社債の発行残高やその他普通株式と
しかし、
先物為替予約及び通貨スワップがヘッジとして使
同様のものがないため記載していません。
用され一定の要件を満たす場合は、
当該為替予約及び通貨ス
ワップとヘッジ対象項目は下記のとおり処理しています。
既存の外貨建債権債務をヘッジする目的で先物為替予約及
び通貨スワップを行った場合、
ヘッジ対象の外貨建債権債務
を為替予約日の直物為替レートで換算した円貨額と当該外貨
建債権債務の帳簿価額との差額は、
為替予約日を含む期間の
損益として認識しています。
3. 会計方針の変更
(1)
貸借対照表の純資産の部の表示に関する会計
基準
2007年3月期より
「貸借対照表の純資産の部の表示に関す
変動計算書に関する会計基準の適用指針」
(企業会計基準適用
指針第9号 2005年12月27日)
を適用しています。
なお、
2007年3月期の連結株主資本等変動計算書について
る会計基準」
(企業会計基準第5号 2005年12月9日)
及び
「貸借
は、
当該新会計基準により作成し、
連結財務諸表に含めて任意
対照表の純資産の部の表示に関する会計基準等の適用指針」
に作成していた2006年3月期の連結株主持分計算書について
(企業会計基準適用指針第8号 2005年12月9日)
(以下
「新会計
は、2007年の新しい開示様式は適用しておりません。
基準」)を適用しています。
新会計基準の適用により、2007年3月期は2006年3月期と
(3)繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い
比して以下の項目の表示が異なっています。
純資産の部には
2007年3月期より
「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱
税効果会計適用後の繰延ヘッジ損益が含まれています。
従来
い」
(実務対応報告第19号 2006年8月11日)
を適用しています。
の開示様式のもとでは、
繰延ヘッジ損益は税効果会計を適用
なお、
2006年3月期において繰延資産に含めていた社債発
せず、
資産の部または負債の部に含まれていました。
また、
少
行差金80百万円(678千ドル)
は、2007年3月期より社債から
数株主持分は2007年3月期には純資産の部に含まれています
控除して表示しています。
が、
従来の開示様式のもとでは固定負債と資本の部の間に表
示されていました。
これまでの資本の部の合計に相当する金額は659,707百万
円(5,588,369千ドル)です。
(4)金融商品に関する会計基準
2007年3月期より改正後の「金融商品に関する会計基準」
(企業会計基準第10号最終改正 平成18年8月11日)
を適用して
います。
(2)株主資本等変動計算書に関する会計基準
2007年3月期より
「株主資本等変動計算書に関する会計基
準」
(企業会計基準第6号 2005年12月27日)
及び「株主資本等
50
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
4. 有価証券
(1)2006年3月31日現在及び2007年3月31日現在の、
時価の
あるその他有価証券に関する取得原価、
連結貸借対照表
(3)その他有価証券のうち満期があるものの今後の償還予
定額
計上額、時価の情報は、
次のとおりです。
単位:百万円
1年以内
1年超
5年以内
5年超
10年以内
2006年
国債等
その他
¥ –
97
¥ 10
–
¥–
–
¥
–
425
¥ 10
522
時価が取得原価を超えているもの
単位:百万円
取得原価
連結貸借対
照表計上額
単位:千ドル
差額
差額
2006年
株式
¥ 21,348 ¥ 122,965 ¥ 101,617
2007年
株式
¥22,570 ¥111,364 ¥ 88,794 $752,173
合計
合計
¥97
¥ 10
¥–
¥ 425
¥ 532
2007年
国債等
その他
¥ –
–
¥159
–
¥–
–
¥ –
300
¥159
300
合計
¥ –
¥159
¥–
¥300
¥459
時価が取得原価を超えないもの
単位:千ドル
単位:百万円
取得原価
10年超
連結貸借対
照表計上額
単位:千ドル
差額
差額
2006年
株式
債券
その他
¥ 44
10
100
¥ 42
10
97
¥ (2)
(0)
(3)
合計
¥154
¥149
¥ (5)
2007年
株式
債券
¥504
110
¥467
109
¥(37)
(1)
$(313)
(9)
合計
¥614
¥576
¥(38)
$(322)
1年以内
1年超
5年以内
5年超
10年以内
2007年
国債等
その他
$–
–
$1,347
–
$–
–
$
合計
$–
$1,347
$–
$2,541 $3,888
10年超
合計
– $1,347
2,541
2,541
(4)2006年3月期及び2007年3月期に売却したその他有価証
券の売却額はそれぞれ6,697百万円及び4,156百万円
(35,205千ドル)です。また、売却益の合計額はそれぞれ
5,088百万円及び3,274百万円(27,734千ドル)
、売却損の
合計額はそれぞれ34百万円及び148百万円
(1,254千ドル)
です。
(2)2006年3月31日現在及び2007年3月31日現在の、
時価の
ない主なその他有価証券の連結貸借対照表計上額は以下
のとおりです。
単位:百万円
2006年
2007年
非上場株式
¥13,538 ¥14,491
投資事業有限責任組合及び
それに類する組合への出資 ¥ 176 ¥ 2,902
単位:千ドル
2007年
$122,753
$ 24,583
51
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
5. 社債及び長短借入金
2006年及び2007年3月31日現在の短期借入金の平均借入利率はそれぞれ0.3%、
0.7%となっています。
2006年及び2007年3月31日現在の社債及び長期借入金は、
以下のとおりです。
単位:百万円
銀行、保険会社からの借入金
返済期間∼2026年
利率:0.385%から3.824%
償還期限:2017年 利率:3.4%
償還期限:2018年 利率:2.9%
償還期限:2008年 利率:1.47%
償還期限:2009年 利率:1.95%
償還期限:2012年 利率:1.46%
償還期限:2022年 利率:1.47%
償還期限:2020年 利率:1.83%
償還期限:2020年 利率:1.79%
償還期限:2026年 利率:2.33%
償還期限:2016年 利率:1.79%
米ドル建社債償還期限:2007年 利率:7.125%
米ドル建社債償還期限:2010年 利率:10.00%
米ドル建社債償還期限:2015年 利率:7.73%
償還期限:2008年 利率:0.66%
償還期限:2007年 利率:2.06%
控除 1年内返済予定
2000年3月31日に終了する連結会計年度において、
会社は、
単位:千ドル
2006年
2007年
2007年
¥216,055
15,700
29,000
30,000
20,000
19,999
19,976
19,987
19,977
–
–
48,960
5,062
10,371
200
220
¥220,601
15,700
–
30,000
20,000
19,999
19,978
19,988
19,979
9,992
19,985
–
4,096
9,598
200
220
$1,868,708
132,994
–
254,130
169,420
169,411
169,233
169,318
169,242
84,642
169,293
–
34,697
81,305
1,694
1,864
455,507
67,513
410,336
46,864
3,475,951
396,984
¥387,994
¥363,472
$3,078,967
2006年及び2007年の3月31日現在、
主に長短借入金
(2006年
銀行借入(7,962百万円最終返済期限2010年)について、
銀行
3月31日41,958百万円、
2007年3月31日37,450百万円
(317,238
と債務履行引受契約を締結しました。
千ドル)
)
に対する担保提供資産は以下のとおりです。
2004年3月31日に終了する連結会計年度において、
会社は、
単位:百万円
償還期限2 0 1 2 年、利率5 . 8 7 5 % のユーロ円建無担保社債
(10,000百万円)
について、
銀行と債務履行引受契約を締結し
有形固形資産
2007年
¥48,863 ¥43,960
単位:千ドル
2007年
$372,385
ました。
その他投資
32,260
31,374
265,769
2007年3月31日に終了する連結会計年度において、
会社は、
現金及び預金
2,752
2,864
24,261
償還期限2018年、
利率2.9%の無担保社債
(29,000百万円)
につ
売上債権
1,248
1,499
12,698
いて、
銀行と債務履行引受契約を締結しました。
たな卸資産等
3,325
3,741
31,689
¥88,448 ¥83,438
$706,802
しかしながら、
会社は銀行が履行すべき債務について、
偶発
債務として責任を負担しています。
2007年3月31日現在の社債及び長期借入金の今後の償還予
定額は以下のとおりです。
各年3月31日まで
単位:百万円
単位:千ドル
2008年
¥ 46,864
$ 396,984
2009年
48,953
414,680
2010年
38,467
325,854
2011年
19,259
163,143
2012年
2013年以降
計
52
2006年
31,371
265,743
225,422
1,909,547
¥410,336
$3,475,951
計
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
6. 純資産の部
日本の会社法は、
商法に替わり、2006年5月1日に施行され
商法上、
利益準備金及び資本準備金は、
株主総会決議による
ました。
会社法は2006年4月30日以降終了する会計年度に適
欠損填補又は取締役会決議による資本組入れが可能でした。
用されます。
会社法上、
利益準備金及び資本準備金による欠損填補又は資
日本の法規では、
株式の発行価額の全額を資本金に組み入
本組入れには株主総会決議を必要とします。
れることとされていますが、
取締役会決議により発行価額の
資本準備金と利益準備金は配当できません。
商法上、
資本準
2分の1を超えない額まで資本準備金に組み入れることが可能
備金と利益準備金の合計が資本金の25%以上であった場合に
です。
なお、
資本準備金は資本剰余金に含まれます。
は、
株主総会の決議により配当することが可能でした。
会社法
会社法上、配当がなされる場合、支出する金額の10%以上
上、
資本準備金と利益準備金は、
その他資本剰余金とその他利
を、
利益準備金と資本準備金の合計が資本金の25%に達する
益剰余金に移行することにより、
潜在的には全額を配当する
まで、
資本準備金もしくは利益準備金として積み立てること
ことが可能です。
となっています。
利益準備金は連結貸借対照表の利益剰余金
会社の配当可能利益は、
会社法の規定により作成される個
に含まれます。
別財務諸表に基づいて計算されています。
商法上、
配当金及びその他の利益処分として支出する金額
の10%以上を、利益準備金と資本準備金の合計が資本金の
25%に達するまで利益準備金として積み立てることとなって
いました。
7. 偶発債務
単位:百万円
2006年3月31日及び2007年3月31日時点の偶発債務は次の
2006年
とおりです。
単位:千ドル
2007年
2007年
債務保証
子会社及び関連会社
従業員
債務履行引受契約
計
¥ 2,788 ¥ 3,260
$ 27,615
77
60
508
21,412
46,962
397,815
¥24,277 ¥50,282
$425,938
8. 土地再評価
「土地の再評価に関する法律」
(1998年3月31日公布 法律第
「土地再評価差額金」
として計上しています。
再評価の方法と
34号)及び「土地の再評価に関する法律の一部を改正する法
しては「土地の再評価に関する法律施行令」
(1998年3月31日
律」
(2001年3月31日公布 法律第19号)
に基づき、一部の連結
公布 政令第119号)
第2条第4号に定める路線価方式に合理的
子会社において2002年3月31日に事業用の土地の再評価を行
に調整を行って算定しています。
い、
再評価後と再評価前の帳簿価額の差額を、
税効果相当額に
なお、
再評価を行った土地の当連結会計年度末における時
ついて
「再評価に係る繰延税金負債」として、
残額を2006年3
価と再評価後の帳簿価額との差額は△526百万円
(△4,456千
月期及び2007年3月期にそれぞれ資本の部及び純資産の部に
ドル)
となっています。
9. 研究開発費
研究開発費は、
発生時に販売費及び一般管理費もしくは製
造原価として計上しています。
2006年3月期及び2007年3月期
の研究開発費はそれぞれ1 1 , 3 2 4百万円及び9 , 9 0 6 百万円
(83,914千ドル)
でした。
53
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
10. ファイナンス・リース
2006年3月期及び2007年3月期の所有権移転外ファイナンス・リース取引は下記のとおりです。
借手側
貸手側
単位:百万円
取得価額相当額
(財務費用含む)
単位:千ドル
2006年
2007年
2007年
¥4,038
¥4,631
$39,229
単位:百万円
2006年
取得価額
減価償却累計額
未経過リース料
1年内
¥ 599
¥ 592
1年超
1,559
1,865
15,798
¥2,158
¥2,457
$20,813
合計
2007年
¥20,205 ¥22,562
9,939
単位:千ドル
2007年
$191,123
11,006
93,232
¥10,266 ¥11,556
$ 97,891
¥ 3,752 ¥ 4,223
$ 35,773
$ 5,015
未経過リース料
1年内
1年超
2006年3月31日及び2007年3月31日で終了する連結会計年
合計
8,928
75,629
¥11,411 ¥13,151
7,659
$111,402
度の支払リース料は、それぞれ647百万円、
700百万円
(5,930
千ドル)です。
2006年3月31日及び2007年3月31日で終了する連結会計年
度の受取リース料はそれぞれ4 , 2 1 5百万円、4 , 7 7 8百万円
(40,474千ドル)です。
2006年3月31日及び2007年3月31日で終了する連結会計年
度の減価償却費はそれぞれ2,639百万円、
3,074百万円
(26,040
千ドル)です。
11. デリバティブ取引
当社グループは、
原料購入に係る外貨建債務、
外貨建社債及
当社グループが利用しているヘッジ目的のデリバティブと
び外貨建借入に係る為替レートの変動、
借入及び社債の利子
ヘッジ対象は下記のとおりです。
率の上昇リスクの軽減、
原料購入代金の変動による損失の回
ヘッジ手段
ヘッジ対象
避及びガス売上高の変動を軽減する目的に限り、
先物為替予
金利スワップ
社債及び借入金
約、
通貨スワップ、
原油価格スワップ、
オプション及び天候デ
通貨スワップ
外貨建社債及び
リバティブを実需の範囲内でデリバティブとして利用してい
外貨建借入金
ます。
為替予約及び通貨オプション
外貨建予定取引
これらのデリバティブは、
それぞれ為替レートと利子率の
原油価格等スワップ及びオプション
原料等購入代金
変動リスク、
価格変動リスク及び気温の変動リスクにさらさ
54
れています。
当社グループはヘッジ手段とヘッジ対象の対応関係を認識
当社グループのデリバティブ契約は、
一定許容額の範囲内
して有効性の評価を行っています。
で、
定められた方針に準拠して当社グループ各社の財務部門
前連結会計年度末及び当連結会計年度末のデリバティブ取
が締結し管理しています。
引については、
すべてヘッジ会計が適用されています。
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
12. 従業員退職給付
2006年3月31日現在及び2007年3月31日現在の連結貸借対照表に計上されている退職給付引当金の内訳は以下のとおりです。
単位:百万円
退職給付債務
前払年金費用
未認識数理計算上の差異
控除:年金資産の公正価値
退職給付引当金
単位:千ドル
2006年
2007年
¥ 257,352
15,621
63,955
(328,196)
¥ 259,674
27,459
73,798
(352,021)
$ 2,199,695
232,604
625,142
(2,981,965)
¥
¥
$
8,732
8,910
2007年
75,476
2006年3月31日及び2007年3月31日に終了した連結会計年度の連結損益計算書に計上されている退職給付費用の内訳は以下
のとおりです。
単位:百万円
2006年
勤務費用—当期に稼得された給付
利息費用
期待運用収益
数理計算上の差異の費用処理額
過去勤務債務の費用処理額
¥ 7,279
4,563
(9,615)
(232)
(3,440)
退職給付費用
¥(1,445)
上記は、以下の仮定に基づき算出されています。
2007年
¥
単位:千ドル
2007年
7,249
4,564
(11,746)
(5,344)
75
$ 61,406
38,622
(99,500)
(45,269)
635
¥ (5,202)
$(44,066)
退職給付見込額は期間定額基準により各連結会計年度へ配
分しています。
過去勤務債務は主として1年で償却しています。
2006年
2007年
割引率
主として1.8%
主として1.8%
期待運用収益
主として3.6%
主として3.6%
数理計算上の差異は主として10年間で均等償却しています。
55
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
13. 法人税等
日本の利益に係る税金の税率
(日本における法定実効税率)
2006年及び2007年3月期の連結財務諸表における法人税
は、
当社においては2006年及び2007年3月期ともに36.2%で
等の負担率と、
法定実効税率との差異の原因は下記のとおり
す
(一部の連結子会社においては40.6%)
。
です。
2006年
2007年
36.2%
36.2%
一時差異でない申告調整項目等
1.2
0.7
親会社と子会社の法定実効税率の差異
0.6
1.0
住民税均等割等
0.1
0.2
その他
0.4
0.4
38.5%
38.5%
法定実効税率
税効果適用後の法人税等負担率
2006年及び2007年の3月31日現在の繰延税金資産及び繰延税金負債の主な構成要素は以下のとおりです。
単位:百万円
繰延税金資産:
退職給付引当金
償却超過額
建設計画中止損失
固定資産減損損失
投資有価証券評価損
未払事業税等
その他
繰延税金資産小計
評価性引当額
繰延税金資産合計
繰延税金負債:
特別償却準備金
固定資産圧縮積立金
その他有価証券評価差額金
その他
繰延税金負債合計
繰延税金資産(負債)
の純額
単位:千ドル
2006年
2007年
¥ 3,543
10,767
4,700
3,014
3,000
2,522
15,905
¥ 3,464
10,346
4,676
3,564
2,716
2,816
19,155
2007年
$
29,344
87,641
39,610
30,191
23,007
23,854
162,261
43,451
(260)
46,737
(268)
395,908
(2,270)
43,191
46,469
393,638
(4,479)
(344)
(37,963)
(5,612)
(3,779)
(343)
(33,200)
(17,720)
(32,012)
(2,905)
(281,237)
(150,106)
(48,398)
(55,042)
(466,260)
¥ (5,207)
¥ (8,573)
$ (72,622)
繰延税金資産の純額は連結貸借対照表上、
次のように表示されております。
単位:百万円
2006年
流動資産
投資その他の資産
その他流動負債
固定負債
56
単位:千ドル
2007年
¥ 13,139
4,937
(16)
(23,267)
¥
8,267
5,103
(48)
(21,895)
¥ (5,207)
¥ (8,573)
2007年
$
70,030
43,227
(407)
(185,472)
$ (72,622)
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
14. セグメント情報
当社グループの主な事業は(1)
ガス、
(2)
LPG・電力・その他エネルギー、
(3)
器具及びガス工事、
(4)
不動産、
(5)
その他です。
セグメント情報の要約は以下のとおりです。
単位:百万円
2006年
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
¥608,143
¥186,343
¥155,339
¥ 12,908
¥103,228
¥1,065,961
11,613
2,661
621
12,820
42,125
69,840
消去又は全社
連結
売上高及び営業利益
外部顧客に対する売上高
¥
–
¥1,065,961
セグメント間の
内部売上高又は振替高
(69,840)
–
1,065,961
計
619,756
189,004
155,960
25,728
145,353
1,135,801
(69,840)
営業費用
557,945
170,484
150,748
19,102
137,601
1,035,880
(70,576)
営業利益
¥ 61,811
¥ 18,520
¥
資産
¥686,433
¥299,987
¥ 59,032
¥111,482
¥139,930
¥1,296,864
56,576
12,335
445
4,088
11,559
85,003
–
–
–
32
34
66
48,638
46,220
617
5,228
17,438
118,141
減価償却費
固定資産減損損失
資本的支出
5,212
¥
6,626
¥
7,752
¥
99,921
¥
965,304
736
¥ 100,657
¥101,829
¥1,398,693
(752)
84,251
–
66
(685)
117,456
単位:百万円
2007年
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
¥669,733
¥232,093
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
¥ 99,007
¥1,174,457
消去又は全社
連結
売上高及び営業利益
外部顧客に対する売上高
¥160,510 ¥ 13,114
¥
–
¥1,174,457
セグメント間の
内部売上高又は振替高
計
16,939
2,988
453
12,829
40,904
74,113
(74,113)
–
686,672
235,081
160,963
25,943
139,911
1,248,570
(74,113)
1,174,457
営業費用
623,067
221,616
営業利益
¥ 63,605
¥ 13,465
¥
資産
¥663,541
¥316,703
¥ 62,633 ¥114,772
¥149,302
¥1,306,951
53,832
14,091
475
4,125
12,161
84,684
1,667
163
–
–
42
1,872
47,469
24,036
761
5,600
18,006
95,872
減価償却費
固定資産減損損失
資本的支出
159,526
1,437
18,670
¥
132,615
7,273
¥
1,155,494
7,296
¥
93,076
(74,767)
¥
654
¥ 98,731
1,080,727
¥
93,730
¥1,405,682
(652)
84,032
–
1,872
(604)
95,268
単位:千ドル
2007年
ガス
LPG・電力・
その他エネルギー
器具及び
ガス工事
不動産
その他
計
$ 838,687
$ 9,948,810
消去又は全社
連結
売上高及び営業利益
外部顧客に対する売上高
$5,673,299
$1,966,057
$1,359,678 $111,089
$
–
$ 9,948,810
セグメント間の
内部売上高又は振替高
計
営業費用
143,490
25,311
3,838
108,674
346,497
627,810
(627,810)
–
5,816,789
1,991,368
1,363,516
219,763
1,185,184
10,576,620
(627,810)
9,948,810
5,277,992
1,877,306
1,351,343
158,153
営業利益
$ 538,797 $ 114,062
$
資産
$5,620,847
$2,682,787
$ 530,563 $972,232
456,010
119,365
4,024
14,121
1,381
–
402,109
203,609
6,446
減価償却費
固定資産減損損失
資本的支出
12,173
$ 61,610
1,123,380
$
61,804
9,788,174
$
788,446
$1,264,736
$11,071,165
34,943
103,015
717,357
–
356
15,858
47,437
152,529
812,130
(633,350)
$
5,540
$ 836,349
(5,523)
–
(5,116)
9,154,824
$
793,986
$11,907,514
711,834
15,858
807,014
所在地別セグメント情報は、
全セグメントの売上及び資産の合計に占める本邦の割合が90%超であるため、
開示していません。
海外売上高が連結売上高に対して重要性がないため、海外売上高の情報は開示していません。
57
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
15. 固定資産減損損失
ᕄ 上記以外の事業用固定資産については、
原則として事業
(1)グルーピング
ᕃ ガス事業に使用している固定資産は、
ガスの製造から販
売まで全ての資産が一体となってキャッシュ・フローを
管理単位ごととしています。
ᕅ それ以外の固定資産については、
原則として個別の資産
生成していることから、
全体を1つの資産グループとして
ごととしています。
います。
(2)具体的な減損損失
(1)
のグルーピングをもとに2007年3月期に認識された減損損失は1,872百万円
(15,878千ドル)
であり、
このうち、
重要な減損
損失は以下のとおりです。
固定資産減損損失
資産
場所
種類
単位:百万円
福利厚生施設
鳥取県西伯郡伯耆町
単位:千ドル
建物等
¥955
$8,090
福利厚生施設
長野県茅野市
建物等
712
6,031
これらの資産に係る回収可能価額は、
正味売却価額により
これらの資産は、
グループの福利厚生施設として保有してき
測定しています。
時価の算定は、
原則として不動産鑑定評価額
ましたが、
経営環境の変化などにより、
施設の廃止及び売却を決
によっています。
定しました。
それに伴い、
帳簿価額を回収可能価額まで減額し、
当該減少額を減損損失として特別損失に計上したものです。
16. 重要な後発事象
利益処分案の承認
当社は、
2007年6月28日開催の株主総会決議において、
2007
年3月31日現在の株主に対して1株当たり3.5円、
合計7,788百
58
万円
(65,972千ドル)
の配当金を支払う内容の利益処分案が取
締役会から提案され、承認されました。
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
和文アニュアルレポートの監査について
和文アニュアルレポート所収の連結財務諸表につきましては、
監査済英文連結財務諸表の和訳を掲載して
います。和訳された英文連結財務諸表の日本語の記載自体は、あずさ監査法人(KPMG AZSA & Co.)の監査
対象とはなっていません。したがって、和文アニュアルレポート所収の監査報告書は正文である英文の監査
報告書の和訳です。
独立監査人の監査報告書
大阪ガス株式会社
株主各位及び取締役会御中
当監査法人は、
添付の大阪ガス株式会社及び連結子会社の日本円で表示された2006年及び2007年3月31日
現在の連結貸借対照表、
並びに同日をもって終了する2事業年度の連結損益計算書、
2006年3月31日をもって
終了する事業年度の連結株主持分計算書、
2007年3月31日をもって終了する事業年度の連結株主資本等変動
計算書及び同日をもって終了する2事業年度の連結キャッシュ・フロー計算書について監査を行った。
これら
連結財務諸表の作成責任は経営者にあり、
当監査法人の責任は監査の結果に基づいてこれら連結財務諸表に
ついて独立の立場から意見を表明することにある。
当監査法人は、
日本において一般に公正妥当と認められる監査の基準に準拠して監査を行った。
監査の基準
は、
当監査法人に連結財務諸表に重要な虚偽記載がないかどうかの合理的な保証を得るために、
監査を計画し
実施することを求めている。
監査は試査を基礎として行われ、
経営者が採用した会計方針及びその適用方法並
びに経営者によって行われた重要な見積りの評価も含め全体としての連結財務諸表の表示を検討することを
含んでいる。
当監査法人は、
監査の結果として意見表明のための合理的な基礎を得たと判断している。
当監査法人は、
上記の連結財務諸表が、
連結財務諸表の注記1に記載した通り日本において一般に公正妥当
と認められる企業会計の基準に準拠して、
大阪ガス株式会社及び連結子会社の2006年及び2007年3月31日現
在の財政状態並びに同日をもって終了する2事業年度の経営成績及びキャッシュ・フローの状況をすべての
重要な点において適正に表示しているものと認める。
2007年3月31日現在の連結財務諸表の米国ドルは、
利便性を考慮して表示している。
また、
当監査法人の監
査は、
日本円の米国ドルへの換算を含んでおり、
当該換算は、連結財務諸表の注記1に記載された方法にした
がっているものと認める。
大阪、
日本
2007年6月28日
59
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
大阪ガスグループの沿革
明 治
平 成
30年(1897) 資本金35万円をもって設立
元年(1989) 近畿幹線第2西部ライン全線開通
オーストラリアLNG導入開始
38年(1905) 岩崎工場を設立し、
ガスの供給開始
(顧客数3,351戸)
「(株)
アーバネックス」設立
昭 和
8年(1933)
2年(1990)
本社ビル竣工
3年(1991) 「(株)
リキッドガス」
と「大阪ガスケミカル(株)」
15年(1940) 酉島工場完成
を設立
25年(1950) 京阪連絡管完成(現第1京阪線)
生活誕生館「DILIPA」開館
27年(1952) 阪神連絡管完成(現第1阪神線)
4年(1992) 「(株)
オージス総研」
設立
30年(1955) 第1回「ガス展」を開催
6年(1994)
33年(1958) ガス自動炊飯器発売
お客さま数100万戸突破
3
近畿幹線第3西部ライン完成
酉島製造所コークス炉停止
7年(1995)
39年(1964) 京阪神地区のカロリーアップ実施
阪神・淡路大震災発生(約86万戸の都市ガス供給
を停止)
3
(3,600kcal/m から4,500kcal/m )
マレーシアLNG導入開始
41年(1966) お客さま数200万戸突破
8年(1996)
原料費調整(スライド)料金制度スタート
42年(1967) 神戸市立中央体育館のガスエンジン式冷房
9年(1997)
一般家庭にマイコンメーター取り付け完了
第1号機運転開始
お客さま数600万戸突破
44年(1969) ガス吸収冷温水機第1号機を大阪塗料会館に納入
10年(1998) カタールLNG導入開始
45年(1970) 千里中央地区で日本初の地域冷暖房事業開始
11年(1999) 初の自己株式消却を実施
近畿幹線第1西部ライン完成
12年(2000) 大口ガス事業向け「接続供給約款」
の届け出
46年(1971) 泉北工場操業開始
「日商岩井石油ガス
(株)
(現:日商LPガス
(株)
)
」
編入
お客さま数300万戸突破
オマーンLNG導入開始
15年(2003) 供給ガスの熱量変更
(11,000kcal/m3から
47年(1972) ブルネイLNG導入開始
10,750kcal/m3(45MJ/m3))
近畿幹線第1東部ライン完成
50年(1975) 天然ガス転換開始
3
家庭用コージェネレーションシステム
3
(4,500kcal/m から11,000kal/m )
52年(1977) 泉北製造所第二工場操業開始
インドネシアLNG導入開始
53年(1978) 近畿幹線第2東部ライン完成
お客さま数400万戸突破
54年(1979) 世界初の冷熱発電用プラント操業
56年(1981) 米国のブルックリン・ユニオン・ガス社と技術交
流契約を結ぶ
57年(1982) 「ガス科学館」開館
コージェネレーションシステム第1号機を
ニチイ加古川店に納入
59年(1984) ロンドン事務所開設
姫路製造所操業開始
62年(1987) マイコンメーター導入開始
63年(1988) お客さま数500万戸突破
60
天然ガス転換完了
「エコウィル」の発売
近畿幹線京滋ライン・姫路ライン完成
16年(2004) 米国IPP事業及びスペインIPP事業に参画
姫路製造所の発電設備が営業運転開始
17年(2005) 創業100周年
新ブランドスロ−ガン
「Design Your Energy 夢ある明日を」を発表
エコウィル販売台数が1万台突破
18年(2006) 近畿幹線滋賀ライン完成
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
主な連結子会社
(2007年6月28日現在)
会社の名称
大阪ガス・カスタマーリレーションズ㈱
資本金(百万円)
議決権所有割合
(%)
50
100
100
66.7
100
100
100
85
3,190
100
100
70
450
100
2,148
100
400
56
300
95
450
95
1,726
52.5
60
100
1,030
100
A$184百万
100
US$1
100
20
100
30
100
450
100
50
100
300
100
112
100
85
98.8
ガス設備及び機器の保守点検/ガスメーターの検針/ガス料金の回収
篠山都市ガス㈱
ガ
ス
ガスの製造、供給、販売
豊岡エネルギー㈱
ガスの製造、供給、販売
名張近鉄ガス㈱
ガスの製造、供給、販売/LPG等の販売
大阪ガスインターナショナルトランスポート㈱
LNG輸送タンカーの賃貸
大阪ガスサミットリソーシズ㈱
石油及び天然ガスに関する開発、投資等
㈱ガスアンドパワー
電気供給事業
㈱ガスアンドパワーインベストメント
エネルギー供給事業に関する調査、投資/熱供給事業
L
P
G
・
電
力
・
そ
の
他
エ
ネ
ル
ギ
ー
㈱コージェネテクノサービス
コージェネレーションシステムの設計、施工、販売、メンテナンス
中山共同発電㈱
電気供給事業
中山名古屋共同発電㈱
電気供給事業
日商LPガス㈱
LPG等の販売
日商プロパン石油㈱
LPG等の販売
㈱リキッドガス
LPG、産業用ガス等の販売
Osaka Gas Australia Pty.Ltd.
石油及び天然ガスに関する開発、投資等
Osaka Gas Energy America Corporation
エネルギー供給事業に関する調査、投資等
㈱エネテック大阪
ガス機器及び住宅設備機器の販売/ガス機器工事
エネテック京都㈱
ガス機器及び住宅設備機器の販売/ガス機器工事
大阪ガス住宅設備㈱
器
具
及
び
ガ
ス
工
事
住宅設備機器の販売
㈱オージーロード
掘削残土の再生処理等
㈱きんぱい
ガス配管工事/ガス機器及び住宅設備機器の販売
㈱きんぱいコーポレーション
きんぱいグループの経営管理業務等
㈱ハーツ
ガス機器及び住宅設備機器の販売/ガス機器工事
61
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
会社の名称
㈱アーバネックス
資本金(百万円)
議決権所有割合
(%)
1,570
100
50
67.3
100
100
3,000
100
100
100
40
100
100
100
100
100
2,500
100
100
100
100
100
100
100
400
100
600
100
2,055
100
不動産の開発、賃貸、管理、
分譲
オー・エス・シー・エンジニアリング㈱
建物及び設備の運転、
管理、メンテナンス等
不
動
産
㈱大阪ガストータルファシリティーズ
建物及び設備の運転、
管理、メンテナンス等
㈱オージーキャピタル
不動産の開発、賃貸、管理
京都リサーチパーク㈱
不動産の開発、賃貸、管理
㈱エルネット
地域情報誌の編集、発行等
大阪ガスエンジニアリング㈱
ガス及び環境保全等に関する各種プラントの設計、施工等
大阪ガスオートサービス㈱
自動車のリース、整備等
大阪ガスケミカル㈱
化成品及び炭素材製品等の製造、
販売
大阪ガスセキュリティサービス㈱
そ
の
他
警備及び防災業務の受託/ホームセキュリティシステムの販売
大阪ガスビジネスクリエイト㈱
人材派遣/施設の運営
㈱オージースポーツ
スポーツ施設の経営、
運営受託
㈱オージス総研
ソフトウェア開発/コンピュータによる情報処理サービス
㈱オージック
事務機器のリース/ガス機器等のクレジット/保険代理店業
日本エンバイロケミカルズ㈱
活性炭及び木材保護塗料等の製造、販売
等 計127社
62
OSAKA GAS ANNUAL REPORT 2007
会社概要
(2007年6月28日現在)
事業所所在地
本社
大阪市中央区平野町4-1-2 (06)6205-4715(企画部IRチーム)
東京支社
東京都千代田区大手町2-2-1 新大手町ビル6F (03)3211-2551
ロンドン事務所
3rd Floor, Mutual House, 70 Conduit Street, London W1S 2GF, U.K. (+44)-20-7287-8606
アメリカ拠点(Osaka Gas Energy America Corporation)
One North Lexington Avenue, Suite 504, White Plains, NY 10601, U.S.A. (+1)-914-253-5500
株式情報
設立年月日
1897年4月10日
会計監査法人
あずさ監査法人
定時株主総会
6月(2007年は6月28日に開催しました。
)
株主名簿管理人
〒183-8701 東京都府中市日鋼町1番10
住友信託銀行株式会社 証券代行部
電話 0120-176-417
株式の状況
発行可能株式総数:3,707,506,909株
発行済株式総数: 2,235,669,539株
当社インターネットホームページ内において、投資家の皆さまに関するページを設
け、随時更新しています。
上場証券取引所
大阪・東京・名古屋の各証券取引所
大阪ガスホームページアドレス
http://www.osakagas.co.jp
2007年3月期末株主数
177,042名
この冊子に関するお問い合わせ、その他資料のご請求などは下記にて承ります。
大阪ガス株式会社
E-mail:[email protected]
1単元の株式数
1,000株
メールでの添付ファイル(画像など)はお受けできなくなってます。
あらかじめご了承下さい。
株価の推移(円)
(東京証券取引所)
第1四半期
第2四半期
第3四半期
第4四半期
2006年3月期
高値
安値
2007年3月期
高値
安値
349
412
440
460
443
442
450
513
315
345
380
403
344
366
409
440
単位換算表
体積(気体)
重さ
kg
1
1,000
1,016.0
907.19
メトリック・トン
-3
ショート・トン
-3
米トン
1.102×10
1.1023
1.1200
1
-3
3
m(n)
3
m(s)
標準立方フィート(SCF)
1
0.9476
0.0268
1.055
1
0.0283
37.33
35.37
1
1×10
1
1.0160
0.9072
0.984×10
0.9842
1
0.8927
m(メートル)
ft(フィート)
(
y ヤード)
mile(マイル)
kcal
英国熱量単位(Btu) メガジュール(MJ) mile(マイル)
1
0.3048
0.9144
1,609
3.2808
1
3
5,280
1.0936
0.333
1
1,760
0.622×10-3
0.189×10-3
0.568×10-3
1
1
0.2520
238.9
860.1
3.969
1
948.2
3,414
3
m(kl)
立方フィート
英ガロン
米ガロン
3
kcal/m(n)
Btu/SCF
3
MJ/m(s)
1
28.32×10-3
4.55×10-3
3.78×10-3
35.315
1
0.1606
0.1337
219.97
6.288
1
0.8327
264.17
7.481
1.2011
1
1
9.406
252.1
0.1063
1
26.81
3.97×10-3
3.73×10-3
1
n:0:、S:15:、SCF:101.33kPa、15.5:(60°
F)
仕事及び熱量
長さ
4.186×10-3
1.055×10-3
1
3.600
1.162×10-3
0.2929×10-3
0.2778
1
単位当たり熱量
(ガス)
体積(液体)
LNG1トン=13×106kcal=52×106 Btu
1kl=6.29バレル、1バレル(42米ガロン)=0.159kl
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