平成２０年６月７日（土）に，千葉県立君津商業高等学校（遠山光則校長・生徒数７８２名）にて，学校を核とした県内１０００か所ミニ集会「『みんなでつくる明日の君商』２００８フォーラム～地域に根ざした学校改革～」が開催しました。地元企業５社（新日本製鐵・三井造船・東京電力・京葉銀行・君津信用組合）の人事担当者・卒業生・富津市教育長・富津市内の小・中学校長・千葉県教育委員会・南房総教育事務所・ＰＴＡ・君津商業高校職員など，計７２名が参加者してくださり意見交換が行われました。千葉県では「学校を核とした県内１０００か所ミニ集会」が行われてきましたたが，今回のように，企業・教育委員会・ＰＴＡ等多様な面々が顔を合わせる大規模なフォーラムは，県内初の試みです。当日は「地域に根ざした学校改革」「こどものモラル」の２つにいて意見発表および活発な意見交換が行われ，君津商業高校にとって，また，千葉県にとっても大変意義のあるフォーラムとなりました。開催校の遠山校長は，「『正面の理，側面の情』を教育理念として掲げ，良いことは良い，悪いことは悪いと教えると同時に，常に愛情を持って生徒に接することを学校全体で取り組んでいること。学習面では資格取得を通して，常に目標を持ってチャレンジし，合格することで達成感を得，勉強する姿勢を身につけさせる指導を行っていること。また，挨拶等の躾指導にも熱心に取り組み，人間力の向上に努めていること。さらに，富津市内の小中学校と連携を取っていること。」が挨拶ありました。また，県教育庁企画管理部長の篠塚俊夫氏から「今日のフォーラムが君商の応援になるとともに，今日の成果を今後の魅力ある学校づくりに活かして欲しい」との挨拶を、続いて富津市教育長の渡辺隆二氏からは「君商在校生の３割が富津市内の生徒で、君商卒業生は地元に根を下ろして活躍しており、富津市にとって大切な学校です。」という挨拶をそれぞれいただきました。テーマ１の「地域に根ざした学校改革」については，「平成２１年度学科改編の取り組み」について岡本教頭より説明しました。現在，商業科（２学級）・国際経済科(１学級)・情報処理科（１学級）・会計科(２学級)の計６学級で構成されている。これを，商業科（仮称・４学級）・情報管理科（仮称・２学級）に大幅な学科改編を行うというものです。両学科とも，一年次において商業の基礎基本を学び，２年次より生徒の進路に応じた学習ができるようコース制を置き，就職・進学いずれの進路選択も可能なカリキュラムになります。学科改編を行うことにより，生徒は自らの興味関心・特性に合った学習をし，幅広い進路への実現が可能となるものです。意見交換の場では，卒業生の大竹さん（富津市在住・東京電力勤務）から君商を卒業して思うことや後輩への期待が話され，佐貫中学校長の丸先生からは、「君商は地域から信頼されており、資格指導や躾指導がよくなされている。様々な面で期待されている学校であり、今回の学科改編は中学生にとっても望ましい。」との意見発表がされました。参加した地元企業からは，今の君津商業高校にある「躾」「コミュニケーション能力の育成」「向上心」の指導は，しっかりと継承してほしいとのことであった。地元企業にとって，地元で育ち，地元に根付いてくれる人材，なおかつ基本的生活習慣等の躾がしっかりとされている君商卒業生は，とても貴重な人材のようです。また，製造業の人事担当者からは「もの作り」の視点も入れた教育をしてほしいという要望もありました。また，「このフォーラムに参加して，君商はなんと地域から愛されている学校であるかと驚いた。地域のためにも学科改編には賛成である」という発言もありました。２つめのテーマとして「こどものモラル」について話し合われました。君津商業高校は「４つのＳ・しつけの君商・資格の君商・就職の君商・進学の君商」というキャッチフレーズを掲げている。地元中学校長からは，「こどものモラルの低下」が懸念されているが，「しつけの君商」をしっかりと守っていってほしいという意見が上がりました。「君商はキビシイ」と言う子どもは多い。厳しいと，子どもたちは敬遠するかもしれない。それでも，「君商なら安心」という地域･保護者の信頼を裏切らないでほしい。こどもたちが地域で学び・巣立ち・根付いていく教育をしてほしい。このような，君商に対する期待が聞かれました。閉会の挨拶では遠山校長より，「今の君商の良さをさらに発展させるためにも，商業高校として，地域と協力して，地域の要望にそえる学校づくりをできることからやっていく。今回の学科改編について，多くの賛同をいただき大変嬉しい」と，力強い決意が述べられました。予定時間はややオーバーしたものの，活発な意見交換とともに，君津商業高校の学科改編への賛成の意見が多く聞かれ，大盛況のうちにフォーラムは幕を閉じることができました。挨拶をする遠山校長挨拶をする富津市教育長挨拶をする教育庁企画管理部長渡辺隆二氏篠塚俊夫氏意見発表をする平成１９年度卒大竹祐美さん（東京電力勤務）意見発表をする佐貫中学校長丸光昭氏