川監委収第 118 号 平成 24 年 10 月 1 日 請 求 人 様 川越市監査委員

川 監 委 収 第 118 号
平成 24 年 10 月 1 日
請 求
人
様
川越市監査委員
同
江
川
田
村
俊
光
雄
房
川越市職員措置請求書の監査結果について(通知)
平成 24 年 8 月 10 日付けで提出された平成 23 年度政務調査費に関する川越市職
員措置請求書について、監査した結果を地方自治法第 242 条第 4 項の規定により、
次のとおり通知する。
第1 監査委員の除斥
監査委員のうち新井喜一委員及び加藤昇委員については、地方自治法(以下
「法」という。)第 199 条の 2 の規定により除斥した。
第2 請求の受理
本請求は、所定の法定要件を具備しているものと認め、これを受理した。
なお、議員 NAVI の 25,200 円(資料 3)については、収支報告書の閲覧開始日
が平成 23 年 7 月 30 日であり、閲覧開始日から1年を経過しているため、法第
242 条第 2 項により、却下した。
第3 監査の実施
川越市職員措置請求書、事実を証する書面及び請求人の陳述書に基づき、請求
の要旨を次のように解し、監査を実施した。
1 請求の要旨
市長が川越市議会に平成 23 年度中に交付した政務調査費の使途について、不
適切な支出がある。市長が、各会派に対し交付した政務調査費のうち、不当に支
出された金額の返還請求をするよう求めるとするものである。
2 不当とする主な理由
(1) 領収書部分はあるが、明細部分が切り取られている。購入品の内容を、公
開すべきであり、わざわざ手書きによって「インク代」と記載していること
1
は、透明性の確保がなされていない。透明性の確保ができていない支出につ
いては、返還請求の対象となる。
(2) 国会便覧について、市議会には何ら関係の無い資料は、議員個人として購
入すべき物であると判断する。
(3) 議員 NAVI について、一冊の購読なのか、年間購読なのかの説明がない。
また、平成 23 年の政務調査費から平成 24 年中の購読分として先払いで支払
ったのか、平成 23 年度内の購読分を後払いで支払ったのかについての説明
が無い。透明性の確保がなされていない。
(4) 明解・選挙法・政治資金法の手引きについて、選挙のために購入した手引
書は、購入者自身の選挙のために役立つ書籍ではあるが、交付条例にある「市
政に関する調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはならな
い。」に抵触する。当該手引きは、市政に関する調査研究の資料ではない。
(5) レシートには、手書きで「コピー用紙」と書かれているが、「デザイン画
材・他 2 コ」と印字されており、種類の違う 2 点の商品の購入と思われる。
「他」と印字されている購入品が説明されておらず、説明責任が果たされて
いない。レシートに支出者が「コピー用紙」との手書きで虚偽の記載をした
ものと判断する。
(6) 一期に1台ずつのパソコン購入は、不当である。また、前期で購入したパ
ソコンの所在を明らかにすべきである。
3 監査対象部局等
(1)
(2)
対象部局
議会事務局
事情を聴取した職員
議会事務局参事、同庶務課主査
4 請求人の証拠の提出及び陳述の機会
法第 242 条第 6 項の規定により、請求人に対し証拠の提出及び陳述の機会を
与えたが、請求人から出席に代え、陳述書が提出された。なお、新たな証拠の
提出はなかった。
第4 事実確認
1 政務調査費支出の根拠法令等は次のとおりである。
(1) 法第 100 条第 14 項では、「普通地方公共団体は、条例の定めるところに
より、その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部として、そ
の議会における会派又は議員に対し、政務調査費を交付することができる。
この場合において、当該政務調査費の交付の対象、額及び交付の方法は、条
2
例で定めなければならない。」と、また、同条第 15 項では、「前項の政務調
査費の交付を受けた会派又は議員は、条例の定めるところにより、当該政務
調査費に係る収入及び支出の報告書を議長に提出するものとする。」と規定
されている。
(2) 川越市議会政務調査費交付条例(以下「条例」という。)第 2 条では、
「政
務調査費は、川越市議会における会派(所属議員が一人の場合を含む。以下
「会派」という。)に対して交付する。」と規定されている。
(3) 川越市議会政務調査費交付条例施行規程(以下「規程」という。)第 3
条第 1 項では、
「政務調査費の交付を受けようとする会派の代表者は、毎年
度、市長に対し、議長を経由して政務調査費交付申請書を提出しなければ
ならない。」と、また、規程第 4 条では、「会派の代表者は、政務調査費の
交付に係る市長の決定があったときは、条例第 3 条第 6 項に規定する政務
調査費の交付日の 10 日前までに、市長に対し、政務調査費交付請求書を提
出するものとする。」と規定されている。
(4) 政務調査費の使途に係わるガイドライン(平成 24 年 4 月 1 日改正) (以下
「ガイドライン」という。)は、次のとおりである。
政務調査費の使途に係わるガイドライン
1、基本的事項
(1) 政務調査費は会派(議員)がおこなう調査研究に必要な経費の一部として
交付されるものである。従って、調査研究活動以外の経費に使用すること
は認められない。
(2) 税金からの交付金でありその使途については適正な取り扱いと透明性を確
保しなければならない。
(3) 「按分」での使用は認めない。
(4) 領収証書の全額が政務調査費に該当すること。ただし、領収証書の明細に、
内容及び個々の金額が明確な場合で、政務調査費での支出に該当しないも
のがあるときは、その部分を削除することができる。
(5) 政務調査活動と議員個別の議員活動は一体となっている場合も多く、政務
調査費の使用にあたっては、ガイドラインの使途に沿って支出し、川越市
政の発展と市民福祉の向上に寄与するよう心がける。
3
2、具体的な使途についての事例
規程項目
研究研修費
規程使途基準
事例
支出できる例
支出できない例
研究会、研修会を
研究会・研修会
会場費、音響機
講師旅費(謝金
主催または他の団
を主催(単なる
器などの借り上
に含めて領収書
体の開催する研究
懇談会の場とな
げ、講師謝金、
受領)、食事代、
会、研修会に参加
らないように、
茶菓代、資料印
運転代行
するために要する
資料などを作成
刷・コピー費、
経費
し保管)
交通費(公共交
通機関代・燃料
代・駐車場代
等)、タクシー代
(相当の理由が
ある場合に限り
会派経理責任者
の承認を得て利
用することがで
きる)
研究会・研修会
出席者負担金、
政治資金パーテ
に参加(酒食を
会費、旅費(交通 ィー、個人的な
共にする会合や
費・宿泊費・日
個人的な資格で
当)、タクシー代 団体の会費(青
加入する会合に
(上記ただし書
年会議所、ロー
は支出しない)
き)
タリークラブ、
資格で参加する
趣味の会、サー
クル等)
調査研究費
市の事務及び地方
市内調査(比較
交通費(公共交
行財政に関する調
的近距離)、市外 通機関代・燃料
理費、事故に係
査研究活動のため
調査(比較的遠
代・駐車場代・
わる費用、食事
に要する経費
距離)など
高速代等)、タク 先等への移動費
シー代(上記た
車の維持費、修
用、交通費の精
だし書き)、宿泊 算は別紙の旅費
費・日当、資料
精算書にて精算
等の購入、視察
をおこなう、旅
先手みやげ(1 カ
費は「議会の議
所 3000 円を限
員の報酬等に関
度とする)
する条例」の例
により算出する
4
資料作成費
調査研究活動のた
印刷製本
印刷代(印刷、用
めに必要な資料の
紙、インクな
作成に要する経費
ど)、事務機器
(印刷機、パソコ
ン、プリンタ、
折り機など)リ
ース代、事務機
器(同上)購入、
記録媒体(CD
Rなど)、文房具
翻訳料
外国文献の翻
訳、資料の音訳
化や点字化
原稿料・市政分
外部の団体や企
析
業などへの調査
委託
資料購入費
調査研究活動のた
書籍購入・購読
新聞、書籍、各
スポーツ紙、一
めに必要な図書、
料(領収書に書
種情報誌、会派
般週刊誌、1人
資料等の購入に要
籍名などを表書
インターネット
のひとが同じ資
する経費
きする。書籍の
使用料(接続
料を複数冊購入
表紙のコピーを
料・プロバイダ
することは認め
添付する)
料)、CD-RO ない
M、DVD-R
OM、購入資料
の送料
広報広聴費
調査研究活動、議
広報活動
広報紙、報告書
会活動及び政策に
(領収書に報告
の印刷製本費、
ついて住民に報
書等印刷物又は
送付費用(封筒、
告・PRならびに
コピーを添付す
送料など)、新聞
要望、意見を聴す
る)
折り込み、ポス
るために要する経
ティング、会派
費
ホームページ維
持管理費用(ホ
ームページ管
理、サーバー借
用)
5
広聴活動
アンケートなど
固定・携帯電話
印刷費、広聴会
代、食事代
開催会場費な
ど、茶菓代
人件費
調査研究活動を補
(調査研究活動
賃金、手当、社
3親等内親族に
助する為に雇用さ
として明確な業
会保険料
対する支出は認
れた者に要する経
務内容であり、
費
具体的に雇用契
めない
約を結ぶこと)
その他経費
上記以外の経費で
調査研究に必要
その都度必要に
議長が認めてい
調査研究活動に必
な経費で議長が
応じて議長が認
ない経費
要な経費
認めたもの
める
3、領収証書の公開について
(1) 領収書その他支出を証する書面は事務局にていつでも閲覧することがで
きる。
(9:00 ~ 16:00 まで)
(2) 領収書その他支出を証する書面の写しを求める場合は「川越市情報公開条
例」の例により公開する。
4、領収証書の事務局提出について
(1) 提出は領収証添付書(様式第1号)により収支報告書と共に提出する。
5、旅費は、議会の議員の報酬等に関する条例(昭和 46 年条例第 9 号)第 4 条
第 2 項の例により算出した額とする。
6、自家用車を利用した場合の旅費精算について
(1) 旅費精算書(様式第 2 号)により旅費金額を求め、会派経理責任者の確認
を得ること。
(2) 燃料費は満タン方式で給油時に領収書を得るか、走行1kmあたり 20 円
で精算する。
(3) 高速道路でETCを利用した場合は、精算書に出入インター名と金額を明
記する。 ※(領収書がある場合は添付する)
7、支出金の帰属する会計年度について
(1) 支出金の帰属する会計年度は、使途に係る役務の提供に対する債務が政務
調査費交付年度内に確定し、かつ、これについての支出が同一年度内になさ
れたものであることを原則とする。
(2) 当該債務が、政務調査費交付年度内に確定した場合であっても、翌年度に
請求がなされこれを支出した場合については、翌年度の支出金として取り扱
う。
(3) 支払い方法が前金払い制をとっており、当該支払い方法が社会通念上一般
的なものと考えられるものについては、上記の規定にかかわらず支払日の属
する年度の支出金として取り扱う。
2 支出科目については、平成 23 年度一般会計 (款)議会費、(項)議会費、(目)
議会費、(節)負担金、補助及び交付金、(細節)交付金から支出されている。
6
3 住民監査請求の対象となった政務調査費については、領収書等件数 7 件、金
額 150,469 円である。うち、収支報告に誤りがあったためとの理由により、1
件、2,600 円の返還の申し出がなされ、収入書等により返還の事実を確認した。
これにより、返還された部分については、請求に理由がなくなったことによ
り監査の対象から除外した。
この結果、領収書等件数 6 件、合計金額 147,869 円を監査対象とした。
4 監査対象とした 6 件について、川越市議会議長に文書による調査を行った結
果は次のとおりである。
(1) 請求人が、領収書部分はあるが、明細部分が切り取られている。透明性
の確保がなされていないと主張するもの
領収書
ファイル
日付
P4
H23.11.16
金額
(円)
内
容
3,569 インク代
新たに添付された明細書により、購入品はプリンタインク 4 色パックであっ
たことを確認した。
(2)
請求人が、議員個人として購入すべき物であると主張するもの
領収書
ファイル
日付
P117
H24.3.12
金額
(円)
内
容
3,140 国会便覧
地方自治に関連する国の動向、問い合わせ等のための連絡、訪問先や委員会
所属などの確認について活用しているものであった。
(3) 請求人が、一冊の購読なのか、年間購読なのかの説明がない。また、平
成 23 年の政務調査費から平成 24 年中の購読分として先払いで支払ったのか、
平成 23 年度内の購読分を後払いで支払ったのかについての説明が無い。透明
性の確保がなされていないと主張するもの
領収書
ファイル
日付
P96
H24.3.22
金額
(円)
内
容
25,200 議員 NAVI
平成 24 年 5 月から 1 年間の購読料を先払いしたものであった。
(4) 請求人が、選挙のために購入した手引書は、購入者自身の選挙のために
役立つ書籍ではあるが、交付条例にある「市政に関する調査研究に資するため
必要な経費以外のものに充ててはならない。」に抵触する。当該手引きは、市
7
政に関する調査研究の資料ではないと主張するもの
領収書
ファイル
日付
P48
H23.12.27
金額
(円)
3,700
内
容
明解 選挙法・政治資金法の手引き
追録 36
当該書籍は、加除式のものであり、法律改正が行われた場合に追録として定
期的に整備しているものであった。
市民に周知することも含めて、市政発展の基本資料として会派で購入してい
るものであった。
(5) 請求人が、レシートには、手書きで「コピー用紙」と書かれているが、
「他」と印字されている購入品が説明されておらず、説明責任が果たされてい
ないと主張するもの
領収書
ファイル
日付
P20
H23.11.20
金額
(円)
内
4,410 デザイン画材・他
容
2コ
いろがみ
色紙200 枚を購入したものであった。
(6) 請求人が、一期に1台ずつのパソコン購入は、不当である。また、前期
で購入したパソコンの所在を明らかにすべきであると主張するもの
領収書
ファイル
日付
P21
H24.2.22
金額
(円)
内
容
107,850 パソコン
前期に購入したパソコンでは、機能的に能力の要件を満たさなくなったため、
購入したものであり、前期に購入したパソコンは、現在も所有しているとのこ
とであった。
第5 監査の結果
請求の内容について確認した事実に基づき、慎重な監査を行った結果は、以下
のとおりである。
政務調査費は、法第 100 条第 14 項の規定に基づき、条例の定めるところによ
り、その議会の議員の調査研究に資するため必要な経費の一部としてその議会に
おける会派又は議員に対し、交付することができるとされている。
条例第 2 条においては、会派(所属議員が一人の場合を含む。)を交付対象とし、
また、条例第 6 条においては、会派は議長が定める使途基準に従って使用するも
8
のとし、市政に関する調査研究に資するため必要な経費以外のものに充ててはな
らないとされ、規程第 5 条の規定により、その使途基準が、別表において定めら
れている。
議会においては、使途基準について利用事例等を示すことにより、政務調査費
の適正な運用に資するためのガイドラインを定めている。
まず、請求人は、明細部分が切り取られている領収書について、購入品の内容
を公開すべきであり、わざわざ手書きによって「インク代」と記載していること
は、透明性の確保がなされていないと主張している。これについては、調査の過
程において、新たに政務調査費収支報告書に添付された明細書により、購入品は
プリンタインクであったことを確認した。よって、政務調査費からの支出として
不当であるとは認められない。
次に、請求人は、国会便覧について、市議会には何ら関係の無い資料であり、
議員個人として購入すべき物であると主張している。国会便覧は、国会議員及び
官公庁幹部職員の名簿、また、主要官庁や各都道府県庁の所在地及び連絡先等が
掲載されている書籍であり、調査の結果、地方自治に関連する国の動向、問い合
わせ等のための連絡、訪問先や委員会所属などの確認について活用しているもの
であることを確認した。市政は、国政及び県政と全く切り離して考えることはで
きず、国及び県の機関と連絡をとり、情報を得ることは必要なことであると思わ
れる。よって、不当な政務調査費の支出とは認められない。
次に、請求人は、議員 NAVI(資料 4)について、一冊の購読なのか、年間購読
なのかの説明がない。また、平成 24 年中の購読分として先払いで支払ったのか、
また平成 23 年度内の購読分を後払いで支払ったのかについての説明が無い。透
明性の確保がなされていないと主張している。調査の結果、平成 24 年 5 月から
1年間の購読料を先払いしたものであることを確認した。これについては、ガイ
ドラインに則り支出されたものであるため、不当な政務調査費の支出とは認めら
れない。
次に、請求人は、明解・選挙法・政治資金法の手引きについて、選挙のために
購入した手引き書は、交付条例にある「市政に関する調査研究に資するため必要
な経費以外のものに充ててはならない。」に抵触すると主張している。調査の結
果、当該書籍は、加除式のものであり、公職選挙法及び政治資金規正法の改正が
行われた場合に正確な改正内容と解釈資料を追録として定期的に整備している
もので、市民に周知することも含めて、購入しているものであった。また、当該
書籍の内容は、選挙を通じて選ばれ、活動を行う市議会議員にとって必要なもの
であると考えられるため、当該書籍は、市政に資するものと判断するのが相当で
ある。よって、請求人の、選挙のために購入したとの主張は、認めることができ
ない。
次に、請求人は、レシートには、手書きで「コピー用紙」と書かれているが、
9
「デザイン画材・他 2 コ」と印字されており、種類の違う 2 点の商品の購入と思
われる。
「他」と印字されている購入品が説明されておらず、説明責任が果たさ
れていない。レシートに支出者が「コピー用紙」との手書きで虚偽の記載をした
ものと判断すると主張している。調査の結果、当該レシートは、色紙 200 枚を購
入したものであることを確認した。これについては、監査対象部局への事情聴取
によると、大宮ロフト内にある専門店で色紙を購入した場合は、大宮ロフトの機
械処理上、領収証の商品名は「デザイン画材・他」となってしまうとのことであ
った。また、領収証に記載のある販売責任者の連絡先は、4 階の文具・カードデ
ザイン用品売場であり、
「2 コ」と印字がされているのは、100 枚束の色紙を 2〆
購入したという意味であった。さらに、領収証の上部に「場所:5 階バラエティ
雑貨売場」と記載があるのは、その上の「クリスマスデコレーションセンター」
が開催されている場所を示しており、大宮ロフトの宣伝部分であった。購入した
色紙をコピー用紙として使用したため、領収証にコピー用紙と手書きしたもので
あり、不当な政務調査費の支出とは認められない。
次に、請求人は、一期に1台ずつのパソコン購入は、不当である、また、前期
で購入したパソコンの所在を明らかにすべきであると主張している。調査の結果、
平成 19 年に購入したパソコンでは、機能的に能力の要件を満たさなくなったた
め、新たにパソコンを購入したものであり、平成 19 年に購入したパソコンは、
現在も所有しているとのことであった。本市のガイドラインには、パソコンの購
入基準について明確な規定はないが、減価償却資産の耐用年数等に関する省令別
表第 1 において、パソコンの耐用年数が 4 年と規定されていることなどを考慮す
ると、政務調査費からの支出として不当であるとは認められない。
以上のことから、本請求には理由がなく、措置する必要がないと判断する。
第6 付言
政務調査費は、本市行政に真に有益となる調査研究活動に、有効に活用される
べきである。特にパソコンのような高額なものの取扱いに関しては、今後、購入
基準の作成及び管理台帳等を早期に整備されるよう要望する。
10