HP Integrity サーバ ブレードの管理容易性に優れた - Hewlett-Packard

HP Integrity サーバ ブレードの管理容易性に優れた
ソリューション
White paper
目次
はじめに .......................................................................................................................................2
インフラストラクチャ管理 ..................................................................................................................2
概要 .........................................................................................................................................2
ブレード固有の管理 ....................................................................................................................3
Insight Control - ProLiant BladeSystem による共通管理 ...............................................................4
ProLiant ブレードの管理との比較..................................................................................................4
Onboard Administrator ..................................................................................................................5
ラック概要 .................................................................................................................................5
エンクロージャ情報 .....................................................................................................................6
デバイス ベイ情報......................................................................................................................7
iLO 情報...................................................................................................................................9
Integrity iLO 2 .............................................................................................................................10
HP Systems Insight Manager .........................................................................................................12
中央管理サーバの留意事項.......................................................................................................19
Extensions for HP SIM on Microsoft Windows .............................................................................20
HP システム マネジメント ホームページ..........................................................................................23
ホーム ページ .........................................................................................................................23
SysFaultMgmt ..........................................................................................................................25
HP バーチャル コネクト ................................................................................................................27
まとめ.........................................................................................................................................27
詳細情報 ....................................................................................................................................28
はじめに
HP Integrity BL860c サーバ ブレードおよび BL870c サーバ ブレードは、HP BladeSystem c-Class エンク
ロージャ用 の Integrity ブレード サーバです。本書では、BL860c および BL870c 用の管理容易性に優れ
たソリューションについて説明します。BL860c および BL870c がサポートする OS (オペレーティング システ
ム) は、HP-UX 11i、Microsoft Windows Server、Red Hat Enterprise Linux (RHEL)、SUSE Linux Enterprise
Server (SLES)、OpenVMS です。ユーザーは、これらの OS に対する既存のシステム管理ソリューションの利
点に加え、ブレード固有の管理ツールの利点を得られます。
本書では、次に示すシステム管理ソリューションについて詳細に説明します。
• HP SIM (Systems Insight Manager)
• HP SMH (システム マネジメント ホームページ) および Integrity Essentials
• HP VSE (Virtual Server Environment)
• ProLiant ブレードの管理機能との比較
• OA (Onboard Administrator)
• Integrity iLO (Integrated Lights-Out) 2
インフラストラクチャ管理
概要
図 1 に示すように、HP は HP Integrity サーバ用の包括的なソフトウェア ポートフォリオを提供します。
図 1: HP 統合インフラストラクチャ管理
Virtualization Manager
iLO/管理プロセッサ
–
–
–
–
Capacity Advisor
gWLM
HP SIM (Systems Insight Manager)
共通ソリューション
サーバ、ストレージ、クライアント
複数のオペレーティング システム
GUI/CLI
パーティショ
ニング
– Partition Manager
– Integrity VM Manager
エレメント管理
HP Integrity Essentials
HP SMH (システム マネジメント
ホームページ)
ユーザーの利点:
–
–
–
–
自動検出
イベント通知
集中リポジトリ
モニタリング/レポーティング
–
–
–
–
ロール ベースのセキュリティ
ロギング
タスクの分散
ツール定義
OS 管理
可用性
– Serviceguard Manager
–
–
–
–
–
–
–
–
–
ソフトウェアの展開
構成
セキュリティ
ワークロード
Ignite-UX、SD-UX、Update-UX、Software Package Builder
Pdweb、kcweb、ugweb、fsweb
Bastille、secweb、SWA、DRD
PRM、WLM、gWLM
GUI、CLI、TUI、WBEM 機能
•共通ソリューション (HP SIM、HP SMH など) により、これまでの経験を活かして迅速に価値を実現
•レポーティング/モニタリング機能により、サーバ追跡のコスト、時間、労力を削減
•マルチシステム機能により、拡張性を向上し、時間と労力を削減
2
左側の四角形は、コマンド ラインによる制御と iLO (Integrated Lights-Out) の GUI ベースのリモート管理機
能の両方を備えた管理プロセッサである、Integrity iLO 2 を示しています。HP SIM (Systems Insight Manager)
は、さまざまな OS が動作するサーバ、ストレージ、クライアント、およびその他のデバイスを一元管理するソ
リューションを提供し、GUI (グラフィカル ユーザー インタフェース) と CLI (コマンド ライン インタフェース) の
両方を備えています。
HP SIM は環境内のエレメントを自動的に検出して、その情報を (モニタリングとレポーティングに使用するた
めに) 中央リポジトリに保管し、(イベント受信時に実行するアクションを定義する機能によって) イベントを通知
します。これらの機能は、ロールベースのセキュリティや詳細ログ機能とともに提供されます。HP SIM には 1
つまたは複数のサーバにタスクを分散する機能があり、ツールの追加定義が可能な、拡張性の高いアーキテ
クチャを採用しています。
HP SIM は、Virtualization Manager、Capacity Advisor、HP gWLM (Global Workload Manager) などの付
加的なマルチシステム管理製品の基盤として機能します。HP VSE (Virtual Server Environment) には、HP SIM
および上記の製品の他、HP Serviceguard クラスタやパーティショニング製品が含まれます。Integrity ブレー
ド サーバに関連する、パーティショニング ソリューションのエレメントには、(1 台の BL860c または BL870c
の VM ゲストで複数の OS を実行できる) HP Integrity VM (Virtual Machine) と、(1 つの HP-UX OS 内で
プ ロ セ ス を 分 離 で き る ) セ キ ュ ア リ ソ ー ス パ ー テ ィ シ ョ ン が あ り ま す 。 VSE の 詳 細 に つ い て は 、
http://www.hp.com/go/vse (英語) http://h50146.www5.hp.com/products/servers/integrity/vse/ (日
本語) を参照してください。
エレメント管理は、パーティショニング、可用性、OS 管理を囲む水色の四角形で示されています。HP Integrity
Essentials 製品は、サポートされる OS ごとに異なります。HP SMH (システム マネジメント ホームページ)
は、単体のエンティティ (単一のシステムまたはクラスタ) の共通管理フレームワークを提供します。SMH は
複数の OS に共通のソリューションを提供し、HP SIM と高度に統合されるため、ユーザーは複数のサーバを
ひと目で確認でき、SMH にクリック操作でアクセスできる、障害時追跡機能を備えています。SMH およびそ
の管理ツールを通じて、システム コンポーネントに関する詳細な情報が得られることで、問題の評価 (および
修正アクション) が可能になります。Integrity Essentials、SMH および各種の OS 管理ツールの詳細は、HP
の Web サイト http://www.hp.com/go/integrityessentials (英語) http://h50146.www5.hp.com/
products/servers/integrity/management/ (日本語) を参照してください。
HP-UX 11i 上 の ソフトウェア展開用の OS 管理ツールには、Ignite-UX、 SD-UX、 Update-UX、 Software
Package Builder があります。HP-UX の構成管理は、SMH および管理用の統合ツールを介して行われます。
ツールには、pdweb (Peripherals and Devices)、kcweb (Kernel Configuration)、ugweb (Users and Groups)、
fsweb (File Systems)、LVM (論理ボリューム マネージャ) があります。HP-UX 用のセキュリティ ツールには、
HP-UX Bastille と secweb (Security Attributes Configuration) があります。またワークロード管理ツールには、
gWLM に加え、PRM (Process Resource Manager) および WLM (Workload Manager) があります。これら
のツールには、GUI および CLI が用意されており、TUI (テキストベース ユーザー インタフェース) や情報表
示機能が備わっているものも多くあります。
これらの機能は、Integrity ブレード サーバなどの HP-UX サーバで利用できます。HP SIM および SMH は、
ProLiant サーバおよび Integrity サーバ共通のソリューションです。そのため IT スタッフは、これまでの経験
を生かし、新たなハードウェア、OS、管理ドメインなどで、ソリューションの構成と展開をより迅速に行えます。
HP SIM のレポート機能とモニタリング機能を利用することにより、サーバを追跡するための時間と労力を大幅
に削減できます。HP SIM はもともとマルチシステム環境に対応しており、単一の操作で複数のサーバを管理
できます (これによって処理時間を短縮し、潜在的なエラーを減らします)。
ラックマウント型の Integrity サーバで使用しているツールを使って Integrity サーバ ブレードを管理できます。
BL860c および BL870c には、以上の標準的な管理機能に加え、ブレード固有の機能もいくつか用意されて
います。これについては、次のセクションで説明します。
ブレード固有の管理
Integrity BL860c および BL870c サーバ ブレードは、c-Class システム用の BladeSystem ツールを使用し
て、他の c-Class ブレードと同様に管理できます。使用ツールは、c-Class エンクロージャ OA (Onboard
Administrator)、Insight Display、HP SIM および BladeSystem Integrated Manager、バーチャル コネクト、そ
して VCEM (Virtual Connect Enterprise Manager) です。さらに、HP の Insight Control 製品を使用すること
で、異機種環境のデータ センターを一括管理するための SIM 管理環境の構築が容易になります (Insight
Control の詳細については後述します)。
OA は、HP BladeSystem c-Class エンクロージャおよびそのコンポーネントのリモート管理を行います。この
ツールには、グラフィック表示、電源/冷却/コンポーネントの稼動状況に関するリアルタイムな情報の表示、お
よびその他の管理機能が備わっています。OA については、後のセクションで詳しく説明します。
HP SIM は、HP サーバおよびストレージ用のさまざまな管理機能を提供します。HP SIM は、組み込みの
BladeSystem Integrated Manager と連携することで、Integrity サーバ ブレード、Integrity iLO 2 管理プロ
3
セッサ、OA、およびこれらのエンティティと VSE のコンポーネント間の関連付けを検出できます (コンポーネ
ントとは Integrity VM、Serviceguard などです)。HP SIM は、これらのさまざまなエレメントとその関連付けを
検出すると、稼動状況のモニタリングやインベントリ レポートの作成とともに、テーブル ビュー、ツリー ビュー、
ピクチャ ビューで表示します。
HP バーチャル コネクト ソリューションを Integrity ブレードで使用することで、ネットワークの構築を簡素化し、
数日かかっていたサーバの変更を、数分で行えるようになります。
Insight Control - ProLiant BladeSystem による共通管理
ProLiant および Integrity ブレードの双方を同一の管理コンソールで管理したいユーザー、または Windows
CMS 上で SIM を実行するユーザーは、HP の Insight Control ツールを使用することで、共通 SIM 管理環
境をかつてないほど容易に構築できます。HP Insight Control のインストール ソフトウェアは、「ウィザード」を
使用して、短時間で Windows CMS を SIM 用にセットアップでき、ProLiant サーバおよび Integrity サーバ
の両方に使用できるツールを提供します。ツールをアクティブ化して特定の ProLiant サーバまたは Integrity
サーバで使用するには、ライセンス キーを追加します。
Insight Control 製品のライセンス取得には、いくつかの方法があります。HP のライセンス供与にはいくつか
の方法があり、その方法は、管理するプラットフォームにより異なります。ProLiant サーバおよび ProLiant ブ
レードの場合、ライセンスは、ProLiant サーバ用の Insight Control スイートに含まれています (Insight
Control Environment 製品および iLO Power Management Pack 製品)。Integrity サーバおよび Integrity ブ
レード の場合、HP-UX 11i のツールのライセンスは、HP-UX 11i OE (オペレーティング環境) に含まれていま
す。Integrity と ProLiant どちらのシステムの場合も、多くのツールのライセンスを、パッケージとしてではなく、
個別に購入することも可能です。その場合 Integrity ユーザーは、Insight Control Environment スイート全体
を購入する代わりに、ProLiant Essentials 製品を介して個別のライセンス キーを購入するだけで、いくつかの
ProLiant Essentials ツ ー ル を 利 用 で き ま す 。 具 体 的 に は 、 IPM (Insight Power Manager) 、 RDP (Rapid
Deployment Pack)、および PMP (Performance Management Pack) です。Integrity サーバおよび個別の
Integrity の OS をサポートする製品、およびライセンス キーの購入方法の詳細については、HP の Web
サイト www.hp.com/go/proliantessentials (英語) http://h50146.www5.hp.com/products/servers/
proliant/management/index.html (日本語) を参照してください。
ProLiant ブレードの管理との比較
Integrity ブレードおよび ProLiant ブレードは、数多くのツールを共有しています。そのツールとは、HP SIM お
よび BladeSystem Integrated Manager、BladeSystem OA、SMH、IPM、RDP (Windows および Linux 用)、
そして PMP (Windows 用)、さらに HP iLO 2 リモート管理ソリューションです。BL860c および BL870c を含
むすべての HP c-Class ブレードには、HP Integrity iLO 2 管理プロセッサが装備されています。また、工場出
荷時に Integrity iLO 2 アドバンス パック オプションがインストール済みです。iLO のライセンスを別途購入
する必要はありません。Integrity iLO 2 の詳細については、本書で後述します。
Integrity ブレードの HP-UX 11i 環境は、Windows または Linux 搭載の ProLiant ブレードと類似した機能
を提供しますが、使用するツールが異なります。HP-UX 11i の OS 展開は、Ignite-UX を介して行われます。
これに対し、Windows および Linux のユーザーは、RDP を使用して、これらの OS が動作する ProLiant
サーバまたは Integrity サーバを展開できます。HP-UX 11i の性能管理は、HP GlancePlus および HP
Performance Agent/Performance Manager を介して実行できます (Linux も同様)。Windows ユーザーは、
Windows 搭載の ProLiant サーバおよび Integrity サーバの両方で、ProLiant Essentials PMP を使用できま
す。また PMP は、Linux が動作する ProLiant システムの性能も管理します。現在、ProLiant サーバ用の
PMP のライセンスは、Insight Control Environment スイートを介してのみ付与されます。PMP による、
Windows が動作する Integrity サーバの管理は無料です (ICE ライセンス パッケージを購入する必要はあ
りません)。
4
Onboard Administrator
OA (Onboard Administrator) には、HP BladeSystem c-Class エンクロージャのリモート管理機能があります
(詳細は、HP の Web サイト http://www.hp.com/go/blades (英語) http://h50146.www5.hp.com/
products/servers/bladesystem/ (日本語) を参照してください)。このセクションでは、OA のさまざまな画面で
BL860c および BL870c がどのように表示されるかを見ていきます。本書の内容のより詳細な説明について
は、OA のマニュアルをご覧ください。
図 3 は、HP Onboard Administrator のインタフェースを示しています。画面左側部分は、システム ステータ
スの概要を示しています。[Systems and Devices] 下のツリー ビューから、各種の画面にすばやく移動できま
す。ボタンをクリックすると、ツリーの各部分を展開または折りたたむことができます。
ラック概要
この画面の大部分は、[Rack Overview] で構成されています (図は「AutoZone」という名前のラックの例で
す)。
図 3: HP Onboard Administrator のインタフェース
図 3 の [Rack Topology] タブは、エンクロージャ「BMW」の前面図と背面図、およびシリアル番号などの各
種プロパティを表示しています。このエンクロージャには、ハーフハイトの ProLiant ブレードが 4 台、Integrity
BL860c ブレードが 2 台、ダブルワイドの BL870c ブレードが 2 台 (デバイス ベイ 5~6 および 7~8
に) 格納されています。この図では、BL870c にマウスオーバーしており、デバイス ベイ 6 に Integrity
BL870c が 格納されていることを示す画面が表示されています。
5
図 4 の [Rack Power and Thermal] タブは、温度/電源サブシステムの状態と観察された動作に関する情報
を、リアルタイムに表示します。OA のステータス アイコンには、HP SIM および HP SMH と同じものが採用
されており、アプリケーションの外観が統一されています。
図 4: [Rack Power and Thermal] タブ
エンクロージャ情報
図 5 に示すエンクロージャ ビューにアクセスするには、画面左側部分にある [Enclosure information] をク
リックします。エンクロージャ情報は [Status]、[Information]、[Virtual Buttons] の 3 つのタブで表示されます。
図 5 では [Enclosure Status] の情報が表示されています。ここには、エンクロージャのステータス、アクティブ
な OA、オプションのスタンバイ (冗長) OA、電源および冷却コンポーネントなどの情報が含まれています。ま
た、[Device Bay] および [Interconnect Bay] コンポーネントの情報も表示されます。エンクロージャの前面お
よび背面のピクチャ ビューが、画面の右側に表示されます。
図 5: エンクロージャ ビュー
6
デバイス ベイ情報
[Device Bay] ビューには、ベイに格納されている ProLiant ブレードまたは Integrity ブレードに関する情報が
表示されます。図 6 では、ベイ 1 内の ProLiant ブレードの情報が表示され、図 7 では、ベイ 3 内の
Integrity BL860c ブレードの情報が表示されています。どちらのビューでも、デバイス ベイとブレードが、右側
のピクチャ ビューで強調表示されます。また、それぞれのビューに [Status]、[Information]、[Virtual Buttons]
のタブがあります。また、ProLiant ブレードのビューには [Boot Options] タブおよび [IML Log] タブもありま
す。Integrity iLO 2 のログファイルには、Integrity iLO 2 インタフェースからアクセスできます (OA からインタ
フェースを起動する方法については、このセクションの後半で説明します)。
図 6: [Device Bay] ビュー
図 7: ブレード ビュー (BL860c ブレードの情報表示)
7
[Status] タブには、リアルタイムなステータスおよびセンサ情報と、iLO (ProLiant iLO 2 または Integrity iLO 2)
およびポート マッピング情報にアクセスできるリンクが表示されます。図 8 は、[Device Bay Information]
ページで参照できる追加情報です (図は、2 台の BL860c ブレードを格納しているエンクロージャ のベイ 1
の場合です)。
図 8: [Device Bay Information] ページの [Status] タブ
8
iLO 情報
[Device Bay] ページからリンクをたどる (または、左側のツリーから iLO を選択して直接移動する) ことで、
アドレス、モデル、ファームウェア バージョンなどの管理プロセッサ情報を参照できます。この画面の下部にも、
iLO Web ユーザー インタフェースを起動するリンクがあります (図 9)。Integrity ブレードで使用する iLO は、
ProLiant ブレードの iLO と同じように、管理ネットワークの DHCP または固定 IP アドレスを使用して、OA
から構成できます。
図 9: iLO Web ユーザー インタフェースの起動リンク ([Device Bay] ページ内)
注記:
OA には、Web ベースのインタフェースに加えて、コマンド ライン インタ
フェースも用意されています。
9
Integrity iLO 2
Integrity iLO 2 のリモート管理は、ProLiant iLO システムに類似した、使い勝手の良い Web GUI インタ
フェースと、HP 9000/HP Integrity サーバ用 MP (管理プロセッサ) および MP のコマンド ライン インタ
フェースを兼ね備えています。Integrity iLO 2 は現在、ブレード サーバから Superdome sx2000 まで、すべ
ての Integrity サーバで使用できます。Integrity iLO 2 Web インタフェースは、Integrity iLO の IP アドレスを
Web ブラウザに入力するか、OA または SMH のリンクをクリックして、直接起動できます。図 10 は、
Integrity iLO 2 Web インタフェースです。
図 10: Integrity iLO2 Web インタフェース ([System Status] タブ)
このインタフェースの標準タブには、[System Status]、[Remote Console]、[Virtual Devices]、[Administration]、
[Help] タブがあります (図 11 参照)。Integrity iLO2 アドバンス パックのライセンス キーをインストールする
と、新たに Virtual Media ([Virtual Devices] タブの下) および高性能グラフィックス Integrated Remote
Console ([Remote Console] タブの下) の機能が使用できるようになります。これらの拡張機能は、OS から
直接使用できるツールを使用して、iLO のリモート管理制御を強化します。サポートは環境により異なります。
これらのツールの最新情報については、HP の Web サイト http://h50146.www5.hp.com/products/
servers/integrity/technology/ilo.html (日本語) を参照してください。
Integrity BL860c および BL870c には、Integrity iLO 2 アドバンス パックが標準装備されており、ライセンス
キーが工場出荷時にインストールされています。つまり、箱を開けてすぐに、すべての iLO ツールを使用でき、
ライセンスを追加購入する必要もありません。Integrity iLO 2 アドバンス パックのライセンスには、iLO 電源レ
ギュレータおよび IPM との統合も含まれています。IPM のライセンスを SIM に追加するだけで、Integrity
サーバ ブレードの IPM 電源管理機能が使用できます。
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特に Integrity サーバ ブレードの場合は、iLO の新しいタブである [BL c-Class] に、ブレード固有の情報が
表示されます。図 11 は、このタブの表示内容を示しています。ここには OA のアドレス情報 (および OA
Web インタフェースを起動するリンク) や、ラックとエンクロージャに関する情報なども表示されます。Integrity
iLO 2 インタフェースには、エンクロージャ ロケータ UID の LED をオン/オフする機能があります (ブレード
サーバのロケータ LED を [Status] タブから制御する機能もあります)。
図 11: iLO2 の新しいタブ [BL c-Class] (OA Web インタフェースを起動するリンク)
注記:
Integrity iLO 2 には、Web ベースのインタフェースに加えて、コマンド ラ
イン インタフェースも用意されています。
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HP Systems Insight Manager
HP SIM (Systems Insight Manager) は、中央管理型のマルチシステム管理ソリューションで、CMS (中央管理
サーバ) を利用して、幅広い管理対象ノード (サーバ、クライアント、スイッチなど) の監視および管理を行いま
す。HP SIM は環境内のエレメントを自動的に検出して、その情報を (モニタリングとレポーティングに使用する
ために) 集中リポジトリに保管し、イベントを通知します (イベント受信時に実行するアクションを定義する機能
があります)。これらの機能とともに、ロールベースのセキュリティや詳細ログの機能が利用できます。HP SIM
には 1 つまたは複数のサーバにタスクを分散する機能があり、ツールの追加定義が可能な、拡張性の高い
アーキテクチャを採用しています。
Integrity サーバ ブレードの管理の鍵は、HP SIM が (BladeSystem Integrated Manager と連携して)
BL860c/BL870c、Integrity iLO 2、エンクロージャ、ラック、OA 間の関連付けを決定し、表示できること、およ
び Serviceguard クラスタのメンバーに参加する、または HP Integrity の VM ホストとして動作するという
VSE の機能にあります。
こ の セ ク シ ョ ン で は 、 HP SIM の 機 能 概 要 を 抜 粋 し て 説 明 し ま す 。 詳 細 に つ い て は 、 HP Web サイ ト
http://www.hp.com/go/hpsim (英語) http://h50146.www5.hp.com/products/software/management/
hpsim/ (日本語) にある HP SIM の資料を参照してください。
図 12: HP Systems Insight Manager (HP SIM) の Web インタフェース
図 12 は、HP SIM の Web インタフェースを示しています (CLI もあります)。画面左側には、数多くの定義
済みのコレクションが表示されます。画面中心部を占めるのは「HP BladeSystem」のコレクションです (ツリー
形式で表示されます)。ツリーは、展開または折りたたむことができます。定義済みのコレクションには、他に
[All Management Processors] および [Systems by Operating System] があります (これにより、すべての
HP-UX サーバ、またはすべての Linux サーバを表示できます)。
図 12 の HP [BladeSystem] ビューの内容をよく見ると、ラック、エンクロージャおよびサーバ/スイッチの階
層構造になっていることが分かります。正式なホスト名を持たないエレメント (たとえばスイッチや OS がイン
ストールされていないブレード) には、BladeSystem Integrated Manager がラック名、エンクロージャ名、ベイ
のロケーション情報をもとに作成した名前が与えられます。
12
ステータス情報は、各ツリー エントリの左側に表示されます。ツリーの末端ノードでないものは、その子ノード
のステータスを収集し、最も問題のあるケースのステータスが左側に表示されます。末端ノードではないものに
ついては、ステータス値が右側に表示されることがあります。このステータス値は、末端ノードから収集され、適
切なアルゴリズム (エレメント全体のステータス悪化の原因となる、下位エレメントの障害をインテリジェントに
認識するもの) により決定されます。HP SIM では、右の括弧内にエレメントのタイプも表示されるため、そのエ
ントリがラック、サーバ エンクロージャ、または個別のブレードのどれなのかを容易に判断できます。
[HP SIM] ビュー (ツリー ビューおよびテーブル ビューを含む) には、HP VSE の状態に関する情報も表示さ
れます。たとえば、あるサーバが Serviceguard クラスタのメンバーである場合には、その状態が表示されま
す。同様に、サーバが HP Integrity VM のホストである場合には、ホスト サーバの下にゲスト VM がネスト
表示されます。図 13 は、4 つの HP Integrity VM ゲストをホストする、gstl0112 サーバの例です。
図 13: [HP SIM] ビュー (ツリー ビュー) での HP VSE の状態表示 (HP Integrity VM ゲストおよびホスト)
ツリー内の各エントリには、詳細情報へのリンクがあります。たとえば、ラック名やエンクロージャ名をクリックす
ると、そのラックまたはエンクロージャのピクチャ ビューが表示されます。サーバ名をクリックすると、そのサー
バに関するシステム ページの情報が表示されます。
13
図 14 は、テーブル ビューです。gstl0112 サーバの情報が表示されており、このサーバがエンクロージャ内
に格納され、4 つの Integrity VM ゲストをホストしていることが分かります。また、管理プロセッサ cupwin45
がサーバに搭載されていることなど、他の関連付けも確認できます。
図 14: [HP SIM] ビューでのテーブル ビュー表示
14
すでに述べたように、それぞれのエレメント名が詳細情報のページにリンクしています。ラックまたはエンクロー
ジャ名をクリックすると、そのラックまたはエンクロージャのピクチャ ビューが表示されます (図 15 参照)。
図 15: エンクロージャのピクチャ ビュー
ピクチャ ビューには、「AutoZone」ラックと「BMW」エンクロージャが表示されています。このエンクロージャに
は、4 台のハーフハイト ProLiant ブレード、1 台のフルハイト Integrity BL860c ブレード、および 2 台のダ
ブルワイド Integrity BL870c ブレードが格納されています。デバイス ベイ 5~6 に格納されている BL870c
ブレードにマウスオーバーすると、プロパティ情報 (名前、シリアル番号、モデル、その他の情報) が表示され
ます。ピクチャ ビューには、エンクロージャの背面図、エンクロージャ名、ラック名、エンクロージャのシリアル
番号、OA などのプロパティ、および稼動状況が表示されます。
15
ブレード サーバ名をクリックすると、図 16 の画面が表示されます (このブレード サーバの HP SIM のシス
テム ページです)。このページの [System] タブには、サーバおよび管理プロセッサの稼動状況に関する情報
が表示されます。展開表示できるエリアには、詳細な識別情報および製品情報 (シリアル番号、モデル、サー
バの HP SIM のタイプおよびサブタイプなど) が含まれています。
図 16: サーバのシステム ページ (HP SIM)
IPM ツールは、OS に関係なく、あらゆる Integrity ブレードの電源測定に使用できます。また、ご使用の
Integrity ブレード に HP-UX 11i v3 または Windows Server 2008 などの省電力 OS がインストールされ
ている場合は、電源管理にも使用できます。IPM を使用するには、IPM と Integrity iLO 2 アドバンス パック
の両方のライセンスが必要です。なお、Integrity c-Class ブレードは、工場出荷時に Integrity iLO 2 アドバン
ス パック ライセンス キーがインストール済みです。
16
図 17 は、[Management Processor] および [Associations] セクションを展開した画面です。MP、エンクロー
ジャおよびラック名は、対応する詳細ビューにリンクしています。詳細ビューでは、管理プロセッサのモデル、エ
ンクロージャ内のブレードのベイ番号 (スロット)、寸法など、その他の関連情報が表示されます。
図 17: サーバのシステム ページ ([System] タブ内で [Management Processor] および [Associations] セクションを展開)
システム ページのその他のタブからは、[Tools & Links]、[Events]、[Performance]、[Essentials] の各ページに
アクセスできます。図 18 に示すように、[Port Mapping/Mezzanine Cards] タブで、[Interconnect Bays] お
よびポートに関するブレード固有の情報 (稼動状況など) が表示されます。
図 18: ブレード固有情報 ([Port Mapping/Mezzanine Cards] タブ)
17
すでに述べたように、HP SIM には多様なレポート機能もあります。データ収集が定期的に実行され、ターゲッ
ト システムから情報を収集します。収集された情報は HP SIM のデータベースに格納され、さまざまなレポー
ト (単一のシステムに着目したもの、1 つのシステムの異なる時点の情報を比較したもの、複数のシステムを
比較したもの) が出力されます。図 19 は、レポートの上位カテゴリを示しています。なお、レポートは HTML
形式でのリアルタイム表示、または XML 形式、CSV (コンマ区切り) 形式で表示できます。[General] カテゴ
リで、[HP BladeSystem Rack] レポートが出力できます (図 20 は、プロパティおよび出力結果です)。
図 19: HP SIM のレポート機能
図 20: レポート機能による [HP BladeSystem Rack] のインベントリ レポート例
標準的な HP-UX のインベントリ レポートに加え、
ブレード固有のレポート (ラック/エンクロージャ名、
シリアル番号、モデル、タイプ、スロット番号に関する
情報) が取得可能
注記: 形式上の文言は Bay Number ですが、
HP SIM では、 OA、iLO、SMH で使用するブレード
およびブレード以外のベイに共通の文言が必要です
18
中央管理サーバの留意事項
HP SIM は、多様な HP システム (HP Integrity/HP 9000 サーバ上の Windows ProLiant、Linux ProLiant、
HP-UX 11i) の、さまざまな CMS (中央管理サーバ) 構成をサポートします。サポートされる具体的な構成に
ついては、HP の Web サイト http://h18013.www1.hp.com/products/servers/management/hpsim/
quickspecs.html (英語) にある Quickspecs を参照してください。
すべての環境で、HP SIM 機能の同じコア セットが利用できます (自動検出、関連付け、稼動状況およびプロ
パティ情報のビジュアル表示、監査機能付きのロールベースのアクセス、インベントリ レポート、マルチシステ
ム ツールの起動など)。利用する他の管理ツールの要件に基づき、現在の環境に最適な管理サーバを選択で
きます。各種管理ツールの CMS 要件については、HP の Web サイト http://h18013.www1.hp.com/
products/servers/management/hpsim/plugin-apps.html (英語) http://h50146.www5.hp.com/products/
software/management/hpsim/plug-in.html (日本語) を参照してください。
RDP などの多くの ProLiant Essentials 製品には、Windows ベースの HP SIM 環境が必要です。また、
Insight Control Environment パッケージにも Windows CMS が必要です。IPM はすべての SIM CMS 環境
でサポートされています。gWLM、Capacity Advisor、Virtualization Manager などの VSE 製品は、HP-UX
CMS に最初に導入されました。そして最近、Windows CMS の ProLiant ユーザーも、Insight Dynamics –
VSE という製品を通じて利用できるようになりました。Serviceguard や Integrity VM などの VSE 製品は、
Windows および HP-UX 両方の CMS 環境でサポートされています。
管理を簡素化するために、HP SIM の各環境は、機能が設定済みの状態でリリースされます。たとえば、
HP-UX 11i 用の HP SIM には、HP-UX 11i システムを管理するための数多くのツールを選択できるメニュー
が用意されています。
Windows 用の HP SIM は、「Extensions for HP SIM on Microsoft Windows」というパックで機能拡張するこ
とにより、HP-UX サーバの管理機能を利用できます。ProLiant および Integrity ブレード サーバの混在など、
異機種環境が増加する中、これらの機能拡張により、Windows ベースの HP SIM 環境を選択するユーザー
は、1 つの SIM CMS から、ProLiant サーバおよび Integrity サーバの両方を容易に管理できるようになりま
す。
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Extensions for HP SIM on Microsoft Windows
Extensions for HP SIM on Microsoft Windows は、Windows の CMS で実行されている HP SIM を拡張し、
機能を追加するソフトウェア パッケージです。バージョン 1.0 には、HP-UX 11i および Linux 用のサーバ管
理ツールへのリンクが含まれています。HP-UX 11i および Linux の管理対象システム上で動作するこのサー
バ管理ツールには、HP GlancePlus や、Ignite-UX、Software Distributor、HP-UX WLM および Web ベース
のシステム構成ツールといった HP-UX 11i ツールがあります。HP-UX 11i および Linux のサーバ管理ツー
ルのライセンスは、個別に付与される場合があります (HP-UX 11i OE の一部の場合など)。
Extensions for HP SIM on Microsoft Windows バージョン 1.0 には、HP SIM の 5 つのカテゴリの追加機能
が含まれています。インストール ダイアログで、インストールするカテゴリを選択できます。
• Ignite-UX (HP-UX 11i OS の展開)
• Software Distributor (HP-UX 11i ソフトウェアの管理)
• HP-UX Configuration (周辺機器/デバイス、カーネル、ファイル システム、LVM、ユーザー等の管理)
• HP-UX WLM (CPU 使用率の最適化) および gWLM
• HP GlancePlus (HP-UX 11i、Linux 等の性能監視)
Extensions for HP SIM on Microsoft Windows パッケージは、SIM 5.2 SP2 およびそれ以降のバージョンに
含まれています。また、Insight Control Environment スイートにもバンドルされています。Extensions for HP
SIM on Windows が正常にインストールされると、HP SIM に新たなメニュー オプションが組み込まれ、そこ
から HP-UX 11i および Linux 用のシステム管理ツールを起動できます。これまでと同様、HP SIM から
SMH を起動して各種管理ツールを利用することもできますが、新しいメニュー オプションを使用すれば、ツー
ルを直接起動できます。
次の表は、新たに利用可能となったメニュー オプションと、HP SIM の既存のメニュー オプションの概要を示
しています。各ツールについての説明は、HP の Web サイトを参照してください (「詳細情報」セクションにあ
るリンクをご利用ください)。
機能
HP SIM のメニュー
HP-UX 11i または Linux (X ベース) 用 HP GlancePlus の起動
[診断]
HP-UX OS デプロイメント用 Ignite-UX (X ウィンドウ ベース、CLI) の起動
[展開]
HP-UX Disk and File Systems 管理ツール (SMH/fsweb) の起動
[設定]
HP-UX Kernel Configuration ツール (SMH/kcweb) の起動
[設定]
HP-UX Peripherals and Devices 管理ツール (SMH/pdweb) の起動
[設定]
HP-UX Users and Groups 管理ツール (SMH/ugweb) の起動
[設定]
CMS 上で実行される Software Distributor ツールの起動
[展開]
WLM ツールの起動
[最適化]
HP SIM for Microsoft Windows の既存の機能
SMH の起動
[ツール] → [システム情報]
PRM の起動
[最適化]
EMS (Event Monitoring System) ツール (X ベース) の起動
[診断]
SAM ベース ツール (X ベース、旧 HP-UX システム用) の起動
[設定]
管理対象システム上で実行される Software Distributor ツールの起動
[展開]
単純なコマンド ライン ツール (bdf、ls など) の起動
[ツール] → [コマンドライン]
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CMS にインストールすると、HP SIM から起動できるようになるツールもあります。たとえば、Windows ベー
スの HP SIM CMS に Serviceguard Manager をインストールすると、直接起動用のリンクが作成されます。
図 22 は、[Ignite-UX] のメニュー オプションです (Extensions for HP SIM on Microsoft Windows が正常に
インストールされると、HP-UX CMS または Windows ベースの HP SIM CMS で使用できます)。
図 22: [Ignite-UX] のオプション メニュー
図 23 は、[Software Distributor] のオプションです (HP SIM の [展開] メニューからも選択できます)。
図 23: [Software Distributor] のオプション メニュー
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図 24 は、[HP-UX Configuration] のオプションです。HP-UX 管理の機能は、エントリが複数になる場合があ
ります。HP-UX 11i のツールには特定のバージョンの HP-UX を必要とするものがあります。たとえば、fsweb
では HP-UX 11i v2 以降のバージョンが必要で、この場合、HP-UX 11i v1 システムではこのツールを使用で
きません (ただし、SAM (System Administrator Manager) の [Disks and File Systems] 機能エリアは利用で
きます)。
図 24: [HP-UX Configuration] のオプションメニュー
図 25 は、HP SIM の [Optimize] メニューです。PRM および HP-UX WLM のオプションが表示されます。
図 25: [Optimize] メニュー
HP SIM の[Optimize] メニューの下には、[HP GlancePlus] もあります (図には表示されていません)。
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HP システム マネジメント ホームページ
HP SMH (システム マネジメント ホームページ) は、単体のエンティティ (物理サーバ、仮想サーバ、クラスタ
など) を管理するための HP の共通ソリューションです。SMH では、各種のシステム コンポーネントのス
テータスが色分けされ、ドリルダウンによって詳細な情報を表示します。HP SMH には、直接移動することも
(OS で Web ブラウザを指定)、HP SIM 経由でアクセスすることも可能です。HP SIM には、マルチシステム
ビューが用意されており、各システムの全体的な稼動状況の概要が表示されます。一方 SMH では、システ
ム コンポーネントおよびそのステータスに関して、より詳細な情報を確認できます。
SMH の [Tools] タブで、HP-UX 11i の各種機能を利用できます (カーネル構成管理、ユーザーおよびグ
ループの管理、ファイル システムおよび LVM の管理、周辺デバイス管理など)。[Logs] タブからは、syslog
などの各種ログにアクセスできます。
ホーム ページ
図 26 は、ブレード以外のサーバの SMH です。SMH で使用されているステータス アイコンは、HP SIM で
使用されているものと同じです (ツール間での使用を容易にするため)。[System] ボックスの [Cooling] リンク
をクリックすると、冷却サブシステム全体と個々のファンに関する情報を表示するページに移動します。同様に、
[Power] リンクからは、電源サブシステムおよび個々の電源装置に関する情報を表示できます。SMH で表示
される情報は HP SIM にも収集され、各種レポートで利用されます。OS およびソフトウェアの情報も参照でき
ますが、現在のところ、システム ステータスは表示されません。
図 26: HP System Management Homepage (HP SMH) (ブレード サーバ以外の例)
ブレード サーバ (HP Integrity BL870c など) の場合、[Power] および [Cooling] の情報は表示されません。
[Power Supplies] および [Fans] はエンクロージャにあり、稼動状況などの詳細情報は、OA によってレポー
トされます。[Temperature] および [Voltage] の情報は、センサにより、OS が (ステータス値に反映される)
温度または電圧のあらゆる問題を確実に認識するため表示されます。HP-UX 11i には、Integrity サーバ ブ
レード用の付加的な OS の機能 (Web-Based Enterprise Management 用 WBEM プロバイダ) が含まれ
ており、エンクロージャ全体の稼動状況および OA の詳細情報を参照できます。
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この機能は、SFM (System Fault Management) のバンドルで入手できます (他のハードウェア機能および HP
SMH 用の単一システムのイベント ビューアである evweb も含まれています)。
図 27 は 、 サ ー バ が ブ レ ー ド 型 の 場 合 に SMH に 表 示 さ れ る [Enclosure] ボ ッ ク ス で す 。 [Enclosure
Information] の左にあるステータス アイコンは、エンクロージャ全体の稼動状況を表しています。[Enclosure
Information] リンクをクリックすると、エンクロージャ情報のページに移動できます (図 28 参照)。
図 27: HP System Management Homepage (HP SMH) (ブレード サーバの例)
図 28: ブレード サーバが搭載されたエンクロージャの情報
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バージョン 2.2.5 以降の HP SMH には、URL をクリックして直接ターゲットを起動する機能があります (OA
の Web インタフェースの URL など)。HP SMH のダウンロードやホワイト ペーパーなどの情報については、
本書の「詳細情報」セクションにあるリンクをご利用ください。
SysFaultMgmt
SysFaultMgmt バンドルには、HP-UX のハードウェア機能および SMH 用の単一システムのイベント ビュー
アが入っています。この機能では、WBEM (Web-Based Enterprise Management) 標準を使用して、ハード
ウ ェ ア の プ ロ パ テ ィ お よ び 兆 候 ( イ ベ ン ト ) を 表 示 し ま す 。 詳 細 に つ い て は 、 HP の Web サ イ ト
http://www.hp.com/go/sysfaultmgmt (英語) を参照してください。
図 29 は、SMH イベント ビューア (evweb)です。単体のサーバのさまざまなイベントが表示されます。HP
SIM は、豊富なマルチシステム イベント表示機能を提供します (サーバ、iLO、OA からのイベント表示な
ど)。
図 29: SMH イベント ビューア (evweb)
図 29 の上部は、システム上のさまざまなイベントを表示するテーブル ビューです。1 つのイベントを選択す
ると、画面下部に詳細情報が表示されます。
この情報は、HP Integrity BL860c でロケーション情報 (ラック、エンクロージャおよびブレードのベイ番号) ま
で表示されるようになりました。図 30 に、その詳細情報を示します。
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図 30: イベントの詳細情報 (エンクロージャのロケーション情報等)
•ブレードのロケーション情報には、エンクロージャ名、
ラック名、ラック UID、ベイ番号が含まれます
•その他の標準的なイベント情報には、ホスト名、
OS バージョン、モデル、シリアル番号、
その他の情報が含まれます
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HP バーチャル コネクト
HP バーチャル コネクト テクノロジおよび HP VCEM (Virtual Connect Enterprise Manager) は、Integrity
BL860c および BL870c をサポートしています。サーバ管理者は、HP バーチャル コネクト テクノロジにより、
ネットワークおよびブレードへの SAN 接続を仮想化できます。ローカル管理のみで、LAN および SAN 接
続の変更を数分で実行できます。図 31 は、Virtual Connect Manager の画面で、すべてのバーチャル コネ
クト プロファイルを集約しています。
図 31: HP Virtual Connect Manager (Server Profiles 画面)
HP VCEM ソフトウェアは、LAN および SAN のアドレス管理用の単一のリソース プールで、最大 100 台
のエンクロージャを管理する集中コンソールを備えています。VCEM は、エンクロージャ単位で販売されます。
HP バーチャル コネクト テクノロジおよびそのソリューションの詳細については、 HP の Web サイト
http://h71028.www7.hp.com/enterprise/cache/459411-0-0-0-121.html?jumpid=reg_R1002_USEN
(英語) http://h50146.www5.hp.com/products/servers/bladesystem/c/component/vc/ (日本語) 参照し
てください。
まとめ
HP Integrity BL860c および BL870c は、Integrity サーバ ソフトウェアの既存の強力なスイートと、ブレード
固有の管理機能を兼ね備えています。HP VSE および HP Integrity Essentials は、HP SIM と SMH を活用し、
幅広いソリューション ポートフォリオを提供します。OA および Integrity iLO 2 は、強力な管理インタフェース
(Web ベースおよびコマンド ライン インタフェース) を備えています。Insight Control は、ProLiant および
Integrity ブレード用のツールによって Windows ベースの CMS SIM 管理環境を短時間でセットアップでき
る手段を提供します。
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詳細情報
HP Integrity サーバ ブレード
HP ブレード サーバ
http://www.hp.com/go/blades (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/bladesystem/ (日本語)
HP Integrity BL860c
http://www.hp.com/go/BL860c (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/integrity/bl860c/ (日本語)
HP Integrity BL870c
http://www.hp.com/go/BL870c (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/integrity/bl870c/ (日本語)
ブレード ファームウェア、ソフトウェア、および最新バージョン
http://www.hp.com/go/bladesystemupdates (英語) を参照してください。
HP Integrity Essentials および管理性
HP Integrity Essentials
http://www.hp.com/go/integrityessentials (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/integrity/management/ (日本語)
HP-UX 11i の管理性
http://www.hp.com/go/managehpux11i (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/software/oe/hpux/value/management/ (日本語)
Linux 用 HP Integrity 製品
http://h71028.www7.hp.com/enterprise/cache/386488-0-0-0-121.html (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/software/oe/linux/ (日本語)
Rapid Deployment Pack
http://www.hp.com/go/rdp (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/essentials/rdp/ (日本語)
HP-UX System Fault Management ソフトウェア (機能および HP SMH イベント ビューア (evweb))
http://www.hp.com/go/sysfaultmgmt (英語)
HP-UX SMS (システム マネジメント ホームページ)
HP SMH
http://www.hp.com/go/smh (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/proliant/essentials/sysmanhp_sh.html (日本語)
HP-UX 用の HP SMH の使用に関するホワイト ペーパー
http://h71028.www7.hp.com/ERC/downloads/4AA0-4052ENW.pdf?jumpid=reg_R1002_USEN (英
語)
HP SIM (Systems Insight Manager)
HP SIM
http://www.hp.com/go/hpsim (英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/software/management/hpsim/ (日本語)
HP SIM のトレーニング (HP-UX 用 HP SIM 3 日間実践クラス (HB508S) など)
http://h18013.www1.hp.com/products/servers/management/hpsim/training.html (英語)
Extensions for HP SIM on Microsoft Windows のドキュメント
http://h71028.www7.hp.com/ERC/downloads/4AA1-0110ENW.pdf (英語)
HP バーチャル コネクト テクノロジ
HP バーチャル コネクト テクノロジおよびソリューション
http://h71028.www7.hp.com/enterprise/cache/459411-0-0-0-121.html?jumpid=reg_R1002_USEN
(英語)
http://h50146.www5.hp.com/products/servers/bladesystem/c/component/vc/ (日本語)
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お問い合わせはカスタマ インフォメーション センタへ
03-6416-6660
月~金9:00~19:00 土10:00~18:00 (日、祝祭日、年末年始および5/1を除く)
HP-UX 製品に関する情報は
HP-UX に関する技術情報は
http://www.hp.com/jp/hpux
http://www.hp.com/jp/developer
Microsoft、WindowsおよびWindows NTは、米国におけるMicrosoft Corporationの登録商標です。
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または登録商標です。
記載事項は2008年10月現在のものです。
本書に記載された内容は、予告なく変更されることがあります。
本書中の技術的あるいは校正上の誤り、省略に対して、
いかなる責任も負いかねますのでご了承ください。
本書は、『HP Integrity Server Blades Manageability Solutions (4AA1-1238ENW Rev. 2, September 2008)』 (英語)
をもとに加筆・修正して日本語で提供するものです。
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