別俣地区資源保全会

モデル支援事業地区の活動状況
【位置図】
べつまたちくしげんほぜんかい
ふりがな
【平成18年10月13日時点】
活動組織名
別俣地区資源保全会
ふりがな
べつまたちく ・ にいがたけんかしわざきし
地区名・所在
別俣地区 ・ 新潟県柏崎市
地域協議会名
農地・水・環境保全向上対策柏崎刈羽地域協議会
1.対象地域の概要
農業地域類型
中間農業地域
地区の類型
水田型
農作物
米
地区設定主要因
複数集落単位
具体的設定理由
(自由記載)
湿地や湿原の環境指標に指定されている、日本一小さいとさ
れるハッチョウトンボの生息地と隣接した水田地帯である。
中央には地域の用水源となる清流水上川が縦貫している。
・環境保全活動としてハッチョウトンボの生息地再生とホタル
の群生池保全のための草刈りや除草剤規制を行っている。
・旧小学校区でまとまりある活動を実施しており、学校区単
位の地区設定のモデルケースになると考えている。
総人口
農業者
総世帯数
担い手等
555人
74人
169世帯
うち65歳以上
認定農業者数
2人
1
無
経営面積
1戸
0戸
面積
面積
25.0ha
0.0ha
100人
うち農業者
80人
法人・組織
集落営農
環境保全型農業
水田作戸数
野菜作・果樹作・飼料作
うち65歳以上
農家数
207人
65人
74世帯
経営面積
経営面積
非農家数
95世帯
3.0ha
70.0ha
0.0ha
2.活動組織(規約に規定)
構成員数
構成員
代表等役職員の所属
組織づくりの気運
の醸成、参加者の
募集、規約づくり
で苦労した点、工
夫した内容
農業関係団体
4団体
内訳
その他の団体
9団体
内訳
代表
農業用施設
20人
水土里ネット柏崎、JA 柏崎、別俣地区コミニュティ振興協議会、
別俣農業振興会
久米町内会、水上町内会、細越町内会、別俣地区協議会、新道
小学校PTA、老人クラブ、別俣子ども会、地区消防団、別俣田ん
ぼの分校
自治会
○ 水路やため池は、農業者の生産共同活動により保全していたが、農業者の高齢・減少
化により維持保全管理が次第にできなくなってきている。
○ 当地区では平成12年から「田んぼの分校」組織を中心に自然・農業体験等の取り組み
を独自で実施してきているため、非農業者の参加についての理解や活動組織の設立が比
較的容易に合意された。
○ H16年集落の農業アンケート結果において、10年後に約9割の農家が離農する(高齢
化、担い手不足)ことが判明した。このままでは農村であっても農村集落の環境を保つこと
ができないとの危機感を共有した。
○ 「別俣を考える会」ではH15年に住民アンケートを実施した。その中に「花の多い地域に
したい」、「ホタルやトンボの豊かな自然を保全したい」、「若者が地域(ふるさと)に目を向け
誇れるものとしたい」、「みんなが生きいきと暮らせる地域にしたい」といった結果であった。
○役員の選出にあたっては、若手層を当てたことから逆に代表者の決定に難航した。
3.協定の対象となる資源の範囲
田
農用地
久米町内会役員 事務局(会計等)
うち非農業者数
130.0ha
用水路
(開水路)
17,750m
畑
草地
3.0ha
用水路
(パイプライン)
3,320m
0.0ha
排水路
7,480m
計
133.0ha
ため池
3箇所
計
うち中山間協定対象
農道
3300m
0.0ha
4.活動計画
農業・農村を取り巻く環境は厳しい状況にあり、過疎化、高齢化、混住化等の進行に伴い集落の自治機能にま
で影響を及ぼし、資源の適切な保全・管理が困難な状況となってきている。
子どもたちが地域の人や自然に関わりながら、ふるさとに誇りを持つことが地域の活性化となることを理念とし
ている。平成12年度から地域の発意で「田んぼの分校」を独自に開校し、農業・自然体験活動を地域ぐるみで展
活動によって地域が 開している。
目指している方向
子ども会や地区コミュニティとの連携により、農業体験の他、地域の環境美化を農家を中心に地域住民が一体
となって取り組んでいる。今後はほたるやハッチョウトンボ等の生態系保全や再生活動をさらに展開していく。
これらの生産資源と農村環境資源の保全向上活動を併せた取組により、「地域のみんながいきいきと張り合い
を持って暮らせること」を目指し、ゆとりと潤いと安らぎに満ちた農村アメニティの確保を推進する。
活動の区分
活動の概要
点検活動・作業計画策定(6月、7月)
定期的な見回り実施(10月予定)
役割分担及び参加の状況
農7名、非8名、改良区、別俣農業振興会、自治会
草刈り、草の適正処理(4月、8月、10月~11月予定) 農20名、非12名、別俣農業振興会
基礎部分
農地・水向上活動
農道の砂利補充(10月予定)
コンクリート補修、簡易な舗装(4月、8月)
用排水路の泥上げ(4月、6月、8月)
遊休農地発生防止のための保全管理(10月)
ポンプ吸水槽等の泥上げ(10月)
簡易な補修・改修(4月、6月、8月)
見回り実施(6月、9月、11月予定)
ため池破損施設の改修・ゲート類の保守管理等(11月予定)
農20名、非12名、別俣農業振興会
農4、非2名、自治会
農3、非2名、自治会
農10名、非12名、別俣農業振興会
農10名、非12名、別俣農業振興会
農3、非2名、自治会
農20名、非12名、別俣農業振興会
農20名、非12名、別俣農業振興会
【実践活動取組割
合】
70%
景観形成のための植栽(5月~8月)
地域用水の利用(10月~11月予定)
農村環境向上活動 伝統的な農法等の保全(7月)
地域住民等との交流活動(6月~7月)
クリーン作戦の実施(9月)
【選択テーマ】
景観形成・生活環境保全 看板やパンフレット(9月)
農18名、非20名、別俣農業振興会、自治会、老人会、女性会、コミュニティ振興協議会、ボラントピア
農2名、非10名、別俣農業振興会、自治会、老人会、コミュニティ振興協議会
農10名、非30名、子供会、コミュニティ振興協議会、別俣田んぼの分校、ボラントピア
農3名、非4名、子供会、学校・PTA
農2名、非10名、別俣農業振興会、自治会、老人会、コミュニティ振興協議会
農2名、非10名、別俣農業振興会、自治会、老人会、コミュニティ振興協議会
地域のみんなが生きいきと暮らせるような地域づくりには何をおこない。また、何ができるの
か。
【住民アンケート】 H15年に実施した小学生からお年寄りまでを対象に、「こんな別俣になる
といいな」といった住民アンケートを基に計画作りした。地域のよいところはほたる、ハッチョ
ウトンボ、サワガニ、、かたくり、きれいな川、空気が澄んでいる、別俣盆地など自然がいっ
ぱい。近所づきあいがよく人情豊である、まとまりがある、地域に大規模の農業法人がある
活動計画づくりで苦 など安心して暮らせるところである。 また、心配や不安なところでは街灯が少ない、雇用
労した点、工夫した
の場が無い、バスの便数が少なくバス停まで遠い、農地や山林の荒廃がある、後継者いなく
内容
離農者が多い、水路や農道の草刈りなどの維持保全管理が大変であることが確認された。
【事業啓蒙活動】 アンケート結果をパンフレットにまとめ各戸に配布。今回の計画内容につ
いても地区コミュニテイで事業趣旨を説明した。当初は新たな管理作業等が強いられるので
と不安が強く、非農業者の参加が難しいと危惧されたが、具体的な項目を掲げ、自治会と田
んぼの分校及びコミセンと連携を取る事で理解が得られた。実際に各活動に非農業者も参
加して貰うことができた。
市町村との協定締結
地域協議会のこまめな指導を頂きながら、順調に協定締結を行うことができた。
において苦労した
点、工夫した内容
5.活動の実践
【水路の機能診断・補修】パイプラインがあるので水土里ネットや水管理人から指導を受け
て実施している。 4月~8月末までの水管理期間は管理人の水配分と施設の巡回を実施
している。
【生態系保全】ホタルの保全のために、どのように取り組めば良いか話し合った結果、ほた
るの幼虫の餌となるカワニナを放流する事にした。小学校環境学習の一環として、稲作と食
と生命などを地元農家に指導協力を得ることができた。田んぼの周辺の水路ではサワガニ
活動の実践において やヤゴなどいろんな生き物を観察できた。その指導に当たっては事前に学習会を行った。
苦労した点、工夫し
【広報活動】当初は集落内へのお知らせとして考えていたが、別俣地区資源保全会の取組
た内容
が始り地域が活気づいてきたことから、今後、積極的な情報発信に力を入れることとしてい
る。
【活動全般】活動は楽しみながら参加でき、疲労感が残らないよう心がけている。稲刈り体
験など都市との交流をとおして交流人口が拡大し、話題性が多く、地域住民がいきづいてい
る。夏の夜には飛び交うホタルの観察会を楽しんでいる。今後地域外への情報発信を積極
的に行い地域をアピールしていく。
代表的活動又は特徴的活動の写真
大排水路草刈り・適正処理
咲き揃ったヒマワリ
用水路布設替え
水路江浚い
フラワーロード除草
フラワーロード除草
棚田畦畔草刈り
ゲート点検
6.情報発信
【これまでの取組】 まず、事業主旨・概要及
び活動写真を掲載した事業PR版を地区内
全戸に配布し、9月から3~4回活動紹介を
兼ねたPR版を発行する。同じ実験支援事業
である県内五泉市から現地視察に来た。ま
た、ヒマワリが咲きそろった時期に地元情報
誌、地域FM「ピッカラ」にも紹介され取り組
情報発信への取組
みへの注目が高まったことで構成員に活気
み状況
が生まれ、活動参加者も増えている。
【今後の取組予定】秋に予定しているほたる
の保全について、構成員に参加者を募集し
ていく計画である。
また、活動組織独自のものではないが関連
する地区の活動を個別ホームページで紹介
中である。
【地域で作成している広報資料等の写真】
【本地区の活動を紹介しているサイト】
http://www.asahi-net.or.jp/~hd2t-iksm
7.支援交付金の使途 【 9月30日時点(支出済額+支出見込額)】
(1)活動区分別内訳
基礎部分
予算額
農地・水向上
農村環境向上 活動組織運営費
合計
2,493千円
1,239千円
1,008千円
980千円
5,720千円
44%
22%
18%
17%
100%
(2)活動区分毎の使途別内訳
労務費
基礎部分
農地・水向上
農村環境向上
機械経費
物材費
外注費
その他経費
1,676千円
493千円
190千円
0千円
135千円
29%
9%
3%
0%
2%
319千円
683千円
163千円
0千円
74千円
6%
12%
3%
0%
1%
587千円
154千円
236千円
6千円
25千円
10%
3%
4%
0%
0%
8.これまでに受けた指導・助言
地域協議会(県、市、県土連)からの指導・助言
地域協議会、NPO等 ○モデル支援事業の制度の内容、必要な事務手続き、施設の機能診断の概要等の説明。
からの組織づくり、計 ○作業日報の書き方、活動写真の整理等の事務関係の説明。
画づくりに当たっての ○事業検証の実施結果に基づき今後の活動対応についての指導・助言。
具体的な指導・助言 ○事業申請書類の作成方法の説明。
○H19からの制度2階建て部分について説明。
この地区の活動に関するお問い合せ先
別俣地区資源保全会事務局(自治会)
TEL 0257(29)2403
FAX 0257(29)2403 tel兼用
e-Mail:[email protected]