東北電力(株)東通原子力発電所第1号機の安全性に関する総合評価(一次評価)に係る 報告書に対する審査のためのヒアリング状況(議事概要) 平成24年4月12日 原子力安全・保安院 (独)原子力安全基盤機構 1.日時 平成24年4月12日(木) 13:30~18:30 2.場所 経済産業省内会議室 3.議題 標記報告書に関する確認 4.議事要旨 原子力安全・保安院及び(独)原子力安全基盤機構(以下「保安院及び基盤機構」とい う。 )は、平成23年12月27日に東北電力(株)から提出のあった「東京電力株式会社福 島第一原子力発電所における事故を踏まえた東通原子力発電所第1号機の安全性に関する 総合評価(一次評価)の結果について(報告)」報告書に関して内容の確認を進めた。これ までに保安院及び基盤機構から説明を求めた事項について同社から説明がなされた。説明 が十分でなかった点及び新たな事項として、以下の内容について次回以降のヒアリングで 説明を求めることとした。 (1) 「地震、津波及び地震・津波の重畳の各評価において、それぞれの事象発生後、 燃料の重大な損傷に至るまでに、どれくらいの時間的余裕があるか、 「冷却成功」の定 義を明確にしたうえで、冷却に使用可能な水源の健全性及び消防ポンプ、電源車等に 使用する燃料の貯蔵設備の健全性を考慮して示すこと。この際、地震、津波及び地震・ 津波の重畳を起因として全交流電源喪失(SBO)、最終ヒートシンクの喪失(LUH S)に至る事故シナリオについて、炉心及び使用済燃料プールを冷却継続できる時間 を評価すること。 」 (H24.1.17 質問事項)について ① 地震、津波及びその重畳評価における注水機能及び電源機能に係る設備の利用可否 について判断基準を明確にすること。 ② 地震、津波及び地震・津波の重畳における炉心及び使用済燃料貯蔵プールの冷却継 続時間の評価に使用した事故シナリオについて、防護機能に係るイベントツリーを 明示して説明すること。 ③ 地震、津波及び地震・津波の重畳における原子炉格納容器からの除熱対策について 説明すること。 (2) 「緊急安全対策等、事象の進展に応じて必要となる防護措置に関して、防護措置 の成立性や信頼性を確認するため、措置に係る設備、その設置場所、アクセスルート 等の地震及び津波に対する耐性並びに措置の準備に必要な時間について説明するこ と。 」 (H24.1.17 質問事項)について ① 電源車等の防護措置に係る車両の耐震性評価並びに防護措置に係る設備の設置地盤 の耐震性評価について、評価結果の妥当性を示すこと。また、防護措置に係る設備 等の保管管理について説明すること。 ② 防火水槽の耐震性について、具体的なデータを示して説明すること。 ③ 事務本館等の緊急時指揮所の設置に係る考え方を説明すること。 ④ 防護措置の所要時間について、津波来襲後の構内作業開始に係る考え方を説明する こと。また、要員の確保の内訳および参集ルートについて、緊急時に想定される状 況を踏まえて説明すること。 ⑤ 注水機能としての河川水、主蒸気逃がし安全弁及び格納容器ベントの地震・津波に 対する耐性を説明すること。 (3) 「防護措置の実施が可能であることを、要員、資材確保状況、連絡体制等の観点から 示すこと。要員については、参集時間、参集方法、参集ルート、参集人員等について示す こと。 」 (H24.3.16 質問事項)について ① 全交流電源喪失時(地震・津波の重畳)における対応時間について、格納容器ベン トに関する準備等に係る時間、作動が必要となるまでの許容時間及びその根拠を示 すこと。 (4) 「耐震バックチェック評価と、ストレステスト評価について、解析手法、解析モデル、 解析条件、許容値の相違を整理して説明すること。対象は全ての耐震Sクラス設備等(機 器、配管、弁、直接支持構造物、それらを間接支持する建屋及び構造物、波及的影響を検 討する下位クラス施設を含む)とする。なお、耐震Sクラス以外の設備等(緊急安全対策 に係る設備、措置に用いる下位クラス設備等)については、検討に用いた解析手法、解析 モデル、解析条件、許容値について説明すること。 」 (H24.1.17 質問事項)について ① 局部出力領域モニタ検出器集合体の評価における燃料集合体の取り扱いを具体的に 説明すること。 ② 復水給水系弁の時刻歴応答解析について説明すること。 ③ 排気筒の耐震性について、排気筒に風荷重が及ぼす影響を説明すること。 ④ サプレッションチェンバにおけるスロッシングについて、解析方法及びモデル等を具 体的に示して説明すること。 以上
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