H26年度試験問題・解答

平成 26 年度神経病態学試験問題・解答
4.乳頭体
5.縁上回
1.1本の神経線維を電気刺激した場合の興奮伝導
の説明で誤っているのはどれか.
6.線条体に含まれるものはどれか
1.興奮は両方向に伝わる.
1.歯状核
2.興奮は太い線維ほど速く伝わる.
2.視床
3.有髄線維では跳躍伝導が起こる.
3.淡蒼球
4.興奮は隣接する別の線維に伝わる.
4.前障
5.興奮の大きさは変わらずに伝わる.
5.尾状核
7.視覚の伝導路に含まれるのはどれか.
2.誤っているのはどれか.
1.外側膝状体
1.神経突起には樹状突起と軸索とがある.
2.レンズ核
2.神経伝達物質は軸索輸送によって神経終末に
3.放線冠
送られる.
4.脳弓
3.ランヴィエの絞輪は電気的絶縁部分である.
5.下丘
4.有髄線維に比べて無髄線維は興奮伝導の速度
が遅い.
8.小脳について誤っているのはどれか.
5.末梢神経の髄鞘はシュワン細胞が形成する.
1.小脳は左右半球と虫部とからなる.
2.小脳脚は上・中・下の三つからなる.
3.前頭葉に含まれるのはどれか.
3.小脳核の一つにオリーブ核がある.
1.角回
4.小脳皮質は3層からなる.
2.紡錘状回
5.プルキンエ細胞は小脳皮質からの出力を担っ
3.中心後回
ている.
4.Wernicke 野
5.Broca 野
9.前交通動脈はどれか.
1.
4.後頭葉に含まれる機能はどれか.
2.
1.発語
3.
2.視覚
4.
3.聴覚
5.
4.嗅覚
5.一般体性感覚
5.Papez 回路に含まれないのはどれか.
1.海馬傍回
2.視床前核
3.帯状回
1
10.動脈と主な支配領域との組合せで正しいのは
15.運動麻痺を示す徴候はどれか.
どれか.
1.マーフィー徴候
1.内頸動脈:延髄の腹側
2.バレー徴候
2.前大脳動脈:頭頂葉の外側面
3.レルミット徴候
3.中大脳動脈:側頭葉の外側面
4.マイヤーソン徴候
4.後大脳動脈:小脳半球の下面
5.ロンベルグ徴候
5.脳底動脈:前頭葉の内側面
16.深部腱反射亢進がみられるのはどれか.
11.脳脊髄液について誤っているのはどれか.
1.ギラン・バレー症候群
1.成人では1日約 50ml 産生される.
2.多発性硬化症
2.脈絡叢から産生される.
3.重症筋無力症
3.クモ膜顆粒より吸収される.
4.デュシャンヌ型筋ジストロフィー
4.正常では無色透明である.
5.皮膚筋炎
5.血糖値の 1/2~2/3 の糖を含む.
17.大脳基底核の障害でみられないのはどれか
12.痛み刺激に対して開眼しないが、払いのける
1.痙縮
動作がある場合、Japan Coma Scale (JCS)での評価
2.バリスム
は以下のうちどれか.
3.アテトーシス
1.3
4.ジストニア
2.20
5.固縮
3.30
4.100
18.律動性不随意運動はどれか.
5.300
1.振戦
2.ジストニー
13.頭蓋内圧亢進でみられない症状はどれか.
3.バリスム
1.頭痛
4.舞踏運動
2.嘔気
5.アテトーゼ
3.頻脈
4.血圧上昇
19.右大脳半球の損傷で生じやすいのはどれか.
5.うっ血乳頭
1.失読
2.失算
14.上位運動ニューロンの障害でみられる症状は
3.左右失認
どれか.
4.手指失認
1.振戦
5.着衣失行
2.ミオクローヌス
3.腱反射消失
4.筋線維束攣縮
5.病的反射陽性
2
25.頭部 CT を示す.診断は?
20.優位半球損傷に特徴的な症状はどれか.
1.検者が示した指先への注視運動ができずに視
1.脳梗塞
点も定まらない.
2.被殻出血
2.損傷した脳の反対側から呼びかけても顔面を
3.尾状核出血
向けられない.
4.クモ膜下出血
3.検者が出したジャンケンのチョキの模倣動作
5.頭頂葉皮質下出血
ができない.
4.裏返しになった衣服を正しく着ることができ
ない.
5.閉眼したまま挺舌を 20 秒以上持続できない.
26.クモ膜下出血の重症度分類はどれか.
1.Hoehn-Yahr 分類
21.Gerstmann 症候群に含まれないものはどれか.
2.Hunt & Kosnik 分類
1.作話
3.NIHSS
2.左右失認
4.Spetzler-Martin 分類
3.手指失認
5.TCDB 分類
4.失算
5.失書
27.クモ膜下出血発症1ヶ月後,徐々に認知機能
障害,歩行障害,尿失禁を呈した.原因として最も
22.小脳症状でないのはどれか.
疑われるのはどれか.
1.眼振
1.再出血
2.構音障害
2.脳血管攣縮
3.体幹動揺
3.脳梗塞
4.協調運動障害
4.水頭症
5.腱反射亢進
5.慢性硬膜下血腫
23.脊髄後索の損傷によって生じるのはどれか.
28.心原性脳塞栓症の原因として最も多い不整脈
1.振戦
はどれか.
2.運動麻痺
1.心室性期外収縮
3.温痛覚障害
2.上室性期外収縮
4.振動覚障害
3.房室ブロック
5.Babinski 徴候
4.心房細動
5.洞性徐脈
24.排尿機構で誤っているのはどれか.
1.外尿道括約筋は陰部神経支配である.
29.以下のうち,びまん性軸索損傷が最も起こり
2.内尿道括約筋は交感神経支配である.
やすい部位はどれか.
3.脊髄排尿中枢は第2~4仙髄節にある.
1.脳梁
4.副交感神経を刺激すると膀胱は弛緩する.
2.側頭極
5.膀胱体部からの求心性神経は骨盤神経である.
3.側頭葉外側面
3
4.側頭葉内側面
5.前頭葉眼窩面
右
30.65 歳男性.1か月ほど前に軽い頭部打撲の既
左
往がある。徐々に頭痛,右片麻痺,失語が出現・増
悪してきた.原因として最も考えられるのはどれか.
1.脳梗塞
2.脳出血
34.頸椎 CT 像を示す.
3.脳腫瘍
この症例でみられるのはどれか.
4.髄膜炎
1.筋線維束攣縮
5.慢性硬膜下血腫
2.舌の萎縮
3.筋固縮
31.脊髄損傷に対する ASIA の評価法で誤ってい
4.膝蓋腱反射の低下
るのはどれか.
5.Babinski 反射陽性
1.感覚障害は5段階で規定されている.
2.肛門括約筋収縮の有無が規定されている.
3.C7 レベルの感覚は中指で検査する.
35.以下の原発性脳腫瘍で最も予後が悪いのはど
4.L5 レベルの key muscle は足趾伸展筋群であ
れか.
る.
1.膠芽腫
5.機能障害スケールはフランケル分類を改変し
2.上衣腫
たものである.
3.下垂体腺腫
4.星細胞腫
32.中心性脊髄損傷の特徴はどれか.
5.乏突起膠腫
1.若年者に多い.
2.大きな外力によって生じる.
36.以下の脊髄腫瘍のうち,硬膜内髄外に多く発
3.頚椎の脱臼骨折を伴う.
生するものはどれか.
4.受傷機転として頸椎の過屈曲が多い.
1.上衣腫
5.下肢よりも上肢の運動障害が著しい.
2.星細胞腫
3.血管芽腫
33.第 5 胸髄レベルの脊髄横断面の模式図に損傷
4.神経鞘腫
部位を斜線で示す.右下肢にみられる症状はどれか.
5.脊索腫
1.運動麻痺
2.痛覚鈍麻
37.髄膜刺激症状で誤っているのはどれか.
3.位置覚異常
1.頭痛
4.振動覚低下
2.項部強直
5.腱反射亢進
3.ケルニッヒ徴候
4.フーバー徴候
5.ブルジンスキー徴候
4
38.中枢神経系の感染症と病原体との組み合わせ
43.筋萎縮性側索硬化症で通常みられないのはど
で誤っているのはどれか。
れか.
1.脊髄癆:細菌
1.舌の線維束攣縮
2.亜急性硬化性全脳炎(SSPE):ウイルス
2.流涎
3.進行性多巣性白質脳症(PML):真菌
3.肺活量低下
4.クロイツフェルト・ヤコブ病:プリオン
4.深部感覚障害
5.ヘルペス脳炎:ウイルス
5.歩行障害
39.ポストポリオ症候群について正しいのはどれ
44.多発性硬化症について正しいのはどれか.
か。
1.男性に多い.
1.ポリオウイルスの再感染により生じる。
2.高齢者に多い.
2.ポリオ経験者の 2~3%に生じる。
3.脳神経のうち聴神経が障害されやすい.
3.50~60 歳代に発症することが多い。
4.脱髄病変がみられる.
4.筋力低下はほとんど回復しない。
5.運動負荷に制限を設ける必要はない.
5.積極的に筋力増強訓練を行う。
45.ギラン・バレー症候群について正しいのはど
40.顕在性二分脊椎について誤っているのはどれ
れか.
か。
1.罹患した部位に痙縮がみられる.
1.発生要因の一つに母体の葉酸不足がある。
2.細菌性腸炎や上気道炎が先行することが多い.
2.人種や地域により発生率に相違がある。
3.軸索変性型は脱髄型よりも予後がよい.
3.頸椎、胸椎、腰仙椎のうち、胸椎に最も多く
4.髄液所見としては、細胞数、蛋白値ともに上
発生する。
昇する.
4.水頭症の合併が多い。
5.症状は数か月かけて徐々に進行することが多
5.キアリ奇形の合併が多い。
い.
41.アルツハイマー病に関して正しいのはどれか。
46.家族性アミロイド多発ニューロパチーについ
1.男性に多い.
て正しいのはどれか.
2.症状は階段状に悪化する.
1.伴性劣性遺伝疾患である.
3.記憶障害が初期からみられる.
2.幼少時に発症する.
4.CT で大脳白質の低吸収域病巣が散在する.
3.自律神経障害は生じない.
5.薬物療法の適応はない.
4.セルロプラスミン遺伝子の変異が原因である.
5.根治的治療は肝移植である.
42.パーキンソン病の徴候でないのはどれか.
1.固縮
2.病的反射
3.安静時振戦
4.仮面様顔貌
5.寡動
5
47.手根管症候群で陽性になるのはどれか.
解答
1.Allen 試験
1.4
2.3
3.5
4.2
5.5
2.Roos 試験
6.5
7.1
8.3
9.1
10.3
3.Phalen 徴候
11.1
12.4
13.3
14.5
15.2
4.Fromen 徴候
16.2
17.1
18.1
19.5
20.3
5.Romberg 徴候
21.1
22.5
23.4
24.4
25.2
26.2
27.4
28.4
29.1
30.5
48.Duchenne 型筋ジストロフィーについて正し
31.1
32.5
33.2
34.5
35.1
いのはどれか.
36.4
37.4
38.3
39.3
40.3
1.横隔神経麻痺を生じる.
41.3
42.2
43.4
44.4
45.2
2.閉塞性換気障害を生じる.
46.5
47.3
48.4
49.5
50.4
3.側彎症は呼吸機能に影響しない.
4.呼吸障害では PaCO2 が上昇する.
平均点 42.9 点,最高点 48 点,最低点 24 点
5.呼吸不全は 5 歳以下から生じることが多い.
(50 点満点,合格ライン 30 点)
49.重症筋無力症を合併することが多いのはどれ
か.
1.肺癌
2.乳癌
3.食道癌
4.中皮腫
5.胸腺腫
50.皮膚筋炎で誤っているのはどれか.
1.女性に多い.
2.四肢近位筋の筋力が低下する.
3.赤沈が亢進する.
4.血中 CK 値が低下する.
5.悪性腫瘍を高率に合併する.
6