自穿孔型リピートアンカー - 地盤試験所

国土交通省新技術活用促進システム
NETIS 登録 No:KT-000010 号
(REPEAT
ANCHOR)
支持力保証時代のご提案
杭の鉛直載荷試験を迅速に、廉価に
地盤試験所
株式会社
■ 革新のアンカー工法「リピートアンカー」のご案内
弊社では、この度、革新のアンカー工法を開発いたしました。
リピートアンカー(特許第 2936260)は、移動式クレーンにアースオーガーを搭載し、定着
地盤まで自己掘削した後、アンカー体を開脚すれば直ちに最大 1200kN の引抜耐力が確保でき
る画期的な仮設アンカー工法です。
すでに米国特許を取得し、ついで韓国、中国で特許出願・審査中であります。
今後、杭や立坑の圧入工法、静的地盤改良工法、仮設送電鉄塔の基礎、海洋構造物の係留用
アンカーなど、多様な用途が考えられ、従来より用いられてきた除去式アンカーと比べはるか
に安価に、かつ大幅な工期の短縮が計れると確信しております。
これを広くご活用頂きたくご案内申し上げます。
■ リピートアンカーの特徴
1.
高い施工性・信頼性
設置は移動式クレーンによるため、場所を選ばず簡便です。
クーロンの破壊基準が適用でき、信頼性の高い引抜力力が予測できます。
掘削が困難な地盤では、エアーまたは水による補助処置が可能です。
2.
環境への配慮
施工工程においてセメントグラウト材を使用しないので、地下水を汚染しません。
材料を一切使用しないので、省資源に役立ち、また建設廃棄物を排出しません。
3.
工期短縮
養生期間を必要とせず、施工後、直ちにアンカーとして使用できます。
杭の鉛直載荷試験では、機材の搬入から搬出まで、4∼5日で完了します。
4.
高い経済性
開脚アンカー体は、回収して半永久的に使用できます。
N 値 20∼30 の中間層が有効に活用できます。
■ リピートアンカーの規格・寸法
T-1200 型規格・寸法表
T-1200 型リピートアンカー
名
称
開脚アンカー体
外径φ450mm 有効長 2500mm
スクリュー
ピッチ@250
能力(押し 400kN、引き 204kN)
開脚ジャッキ
最大圧 62.9N/mm2
ストローク 110mm
SP6―80(特)4P
オーガーロッド
重 量
1773kg
開脚した状態の
加圧正面図
加圧側面図
■ 簡単に施工、すばやく回収
杭打機・RA 搬入
■ 施工
杭打機組立
アボロンなどのオーガ併用杭打機で簡単に設置で
きます。
ことにより低トルクな掘削が可能です。
地盤に適したオーガーヘッドと交換できます。
設置後、地上部の油圧ポンプを操作して、アンカー
リーダー移動・据付
RA 施工
RA 開脚
す。
開脚の際、開脚量検出機能付き油圧ポンプを用いて、
より精度の高い施工管理が可能です。
載荷試験
体を開脚すれば、直ちにアンカーとして使用できま
本数分繰り返し
掘削が困難な地盤では、エアーまたは水を併用する
足場作り
RA 閉脚
リピートアンカーは、PC より線または PC 鋼棒用
RA 回収・撤去
のアダプターロッドを介し、圧入装置あるいは沈設
穴埋め・整地
装置と簡単に連結できます。
使用後はアンカー体を閉脚し、逆回転を与えれば簡
単に回収できます。
杭打機解体
杭打機・RA 搬出
施工フローチャート
(RA はリピートアンカー)
リピートアンカー施工図
開脚用油圧ポンプ
(左は開脚量検出装置)
リピートアンカー設置後
油圧ポンプで開脚
■ 精度の高い極限引抜力の推定が可能です。
■ 原理
リピートアンカーは、一面せん断試験の原理を応用したもので、基本的にクーロンの
破壊基準に準じます。
Tu=(C+σftanφ)A+W=C・A+Hutanφ+W ―――――――①
ただし、 Tu :極限引抜き力 C:粘着力
σf :極限時の開脚応力(≒Hu/A)
Hu :極限時の開脚力(ただし、荷重ロスがあるため、0.87Hu とする)
φ :土の内部摩擦角(平均値はφ=√20N+15 大崎)
A :有効せん断面積 A=β・L=58.1×250=14,530cm2
β :有効載荷幅 実測値から、β=πD×148/360=58.1cm
W :リピートアンカーの重量 オーガーロッド 137.4kg/m=1.3kN/m
ヘッド+リピートアンカー+スクリューロッド=2,587kgf=25.4kN
実測値と N 値との関係を最小二乗法で求めると極限引抜力は下式になります。
Tu=19.1N+515(kN) ただし、砂質土の場合
仮設時の許容引抜き力は、Ta=2/3 Tu とすれば変位量が 20mm 以下になり安定し
た載荷が得られます。
リピートアンカーの開脚部は長さ 2.5m ですので、層厚 3m 程度の中間薄層を有効に
活用できます。
1800
1200
Tu=PHtanφ:(PH=1570kN)
φ=√20N+15(大崎)
1400
T-1200型
Tu=19.1N+515(kN)
1200
極限引抜き力 Tu (kN)
Ts5-1
Ts5-2
線形 (Ts5-1)
線形 (Ts5-2)
1000
極限引抜力τu(kN/m2)
1600
1000
800
τu = 0.76σH + 45.7
600
400
τu = 0.83σH
200
800
Tu=PHtanφ:(PH=1200kN)
φ=√20N+15(大崎)
0
0
200
試験
No
均等係数の小さな微細砂
400
●ーーー●T-1200型実測値
PH 開脚力(kN)
200
Ts5-1
Ts5-2
0
0
10
20
30
40
開脚部の平均N値
50
平均 N 値と極限引抜き力の関係図
400
600
800
1000
1200
開脚応力σH(kN/m2)
600
60
三軸圧縮試験結果
C
(kN/m2)
φ(度)
0.00
39.4
74.1
5.2
57.9
35.2
引抜試験結果
C
(kN/m2)
φ(度)
45.7
37.2
0.0
39.7
開脚圧を 1177kN、1570kN として夫々引抜試験
を行ない、一面せん断試験の手法に準じてc、φ
を算出した。
試験結果はリピートアンカーの開脚
部 2.5m 区間の平均的な強度定数である。
クーロンの式の適用性を実証した例
■ 小さなコストで大きな力。環境・省資源に対応します。
コスト
リピートアンカー2 本で最大 2,400kN、4 本で最大 4,800kN、8 本で最大 9,600kN
の圧入装置が簡易に組立てられます。
沈設工事などの補助工法としてお役立てください。
材料をなにも使用しないので、建設廃棄物を出しません。地下水も汚染しません。
養生期間を必要としないので迅速です。
グランドアンカーと比較すると、鉛直
載荷試験の場合、50%のコスト縮減が実現
します。
載荷装置もコンパクトで、高所作業も激
減します。
反力杭方式によるP=4,000kN載荷装置
コスト比較に使用した柱状図
リピートアンカー4本によるP=4,800kN載荷装置
経 済 比 較 例
検討条件
鉛直載荷試験の反力装置
杭打ち工法
埋込み杭認定工法 反力杭 8 本が利用できる
杭種
PHC 杭φ500mm 場合の反力装置
杭先端支持力 Rup
2,400kN グランドアンカーによる
杭周面摩擦力 Ruf
800kN 反力装置
杭の許容支持力
1,066kN リピートアンカーによる
試験計画荷重 Pm
4,000kN 反力装置
試験費比
1.00
1.40
0.75
■ 試験杭 1 本で、直ちに鉛直載荷試験が可能です。
(試験 No Ts5)
■ PHC 杭の鉛直載荷試験例
試験杭が 1 本あれば、どんな場所でも支
持力確認が可能です。
載荷装置は 7m×5m×H3.2m とコンパクト
で、高所作業、溶接作業が激減します。
リピートアンカーを 8 本用いればで最大
9,600kN の鉛直載荷試験が可能です。
試験は搬入から搬出まで、3∼4 日で完了
します。
Max=4,800kN 載荷装置全景
試験杭とリピートアンカー配置図
柱状図とリピートアンカー定着位置
反力アンカーの引抜荷重と引抜量の関係
引抜力計算例
Ts5-1
Ts5-2(GL-21.45∼GL-22.10:シルト)
※ モール・クーロンの破壊基準①式より
Tu=Hutanφ+W
※ ①式より
Tu=C・A+Hutanφ+W
Hu=1,570×0.87=1,366kN
C=74.05kN/m2(土質試験結果)
Ns=26.5, φ=√20N+15=38.0
Ns=44.8,φ=√20N+15=44.9
Tu=1,366×tan38.0+42.3=1,110kN
※ 近似式より
Tu=19.1Ns+515+42.3=1,063kN
Tu=74.05×0.581×0.65+1,366×
tan44.9×1.89/2.50+48.8
=1,106kN
■ 中間薄層を有効に活用できます。
(試験 No Ts4)
■ 締固め砂杭の大型平板載荷試験例
大型平板載荷試験配置図
リピートアンカー設置状況
平板載荷装置
引抜荷重と引抜量の関係
引抜力計算(Ts4)
※ モール・クーロンの破壊基準①式より
Tu=Hutanφ+W
Hu=1,570×0. 87=1366kN
Ns=35.2、φ=√20N+15=41.5°
Tu=1,366×tan41.5+63.7=1,272 kN
近似式より
Tu=19.1Ns+515+63.7=1,251 kN
柱状図とリピートアンカー定着位置