平成 24 年度 圧入施工技能審査学科試験問題 (2 級 - 全国圧入協会

平成 24 年度
圧入施工技能審査学科試験問題
(2 級)
問題用紙はお持ち帰り下さい
全国圧入協会
H24 2 級学科試験(○×)
○×問題
(配点 64 点)
問 1 正しいものには○、誤っているものには×を別紙の解答用紙に記入しなさい。
1.
オイルやフィルタ等の消耗品の管理は、アワー計だけではなく、場合によっては期間で判断するこ
ともある。
2.
杭基礎とは、既製杭と場所打ち杭の大きく2つに分類される。
3.
原動機には、冷機関と熱機関があり、燃料の燃焼による熱エネルギーを運動エネルギーに変える
装置を熱機関という。
4.
施工管理においての事前調査とは家屋調査の事であり、支障物件調査は含まない。
5.
工事現場は違っても平均N値が同じであれば、圧入施工を行う地盤条件は同じと判断してもよい。
6.
重力単位1tをSI単位系における力の単位N(ニュートン)で表記すると、約980Nとなる。
7.
作動油は油温が高くなると流れにくくなり、油温が低くなると流れやすくなるので寒い地方で使用す
る場合は流動性を考慮しなければならない。
8.
圧入杭の杭先端のみが完成法線に対して変位していると前方傾斜や側方傾斜になっていると言え
る。
9.
カーブ施工をする場合、1枚1枚同じ角度を付けて圧入すると、圧入後自走した時にクランプも掴み
易くなるので好ましい。
10.
ウォータージェットは潤滑剤の役目をし、圧入杭の周面摩擦抵抗、継手間抵抗を軽減させる。
11.
吊上げ荷重が1トン未満のクレーン、移動式クレーン等の玉掛けの業務は玉掛けに関する安全の
ための特別教育の修了者で行えるが、制限荷重が1トン以上の玉掛けの業務を行うには玉掛技能
講習を修了した者でなければならない。
12.
鋼矢板の引抜作業は圧入作業の終了地点から圧入開始位置へ向かって引抜くことが原則であ
る。
13.
圧入工法は U 形鋼矢板、ハット形鋼矢板、H形鋼矢板、鋼管矢板など、さまざまな種類の鋼矢板の
施工が可能であり、更に無公害工法として信頼性が高い。
14.
油圧式杭圧入引抜機のパワーユニットは何らかの異状が発生すると自動的にエンジンが止まるエ
ンジン非常停止がついているので月例点検のみの実施で作業開始前点検の必要はない。
1
H24 2 級学科試験(○×)
15.
原動機の熱機関の中で、最も熱効率が高く、運転経済性に優れているものが、ディーゼルエンジン
である。
16.
U形鋼矢板の形状は、曲げ剛性を増すための形状であり、鋼矢板の形状が圧入施工に直接影響
することはない。
17.
カーブ施工の場合、完成杭(既設杭)に圧入機本体のクランプがしっかりとセットできるか検討する
必要がある。
18.
鋼矢板の引抜抵抗力には土の付着力は大きく関わってくるが、圧入してから数ヶ月経ってもその付
着力は変化しない。
19.
バイブロハンマで施工した鋼矢板は、油圧式杭圧入引抜機での引抜作業は不可能である。
20.
物体に外部から作用する力を荷重といい、荷重のかかり方によって引張荷重、圧縮荷重、せん断
荷重、曲げ荷重等に分けられる。
21.
油圧の特徴としては、①小さな力で大きな力を出す、②円滑な動きが得られる、③1台のポンプで
多数のシリンダ、モーターを動かせる等メリットが多い。よって建設機械に多く使われている。
22.
ウォータージェットを併用して圧入する時は、打抜きのストロークを大きくとるほうが良い。
23.
ガス溶接の容器は40℃以下に保つ。
24.
油圧式杭圧入引抜機は、他の基礎工事用の機械に比べ大型で重量があり、運搬や組立、解体に
多くの経費がかかる。
25.
鋼矢板土留工としては、バイブロハンマによる施工は振動により確実に打込みが出来るが、圧入
工法は適していない。
26.
メンテナンスモニタの冷却水量ランプが点灯していたので、冷却水補給用サブタンクに水道水を補
充し復帰させた。
27.
鋼矢板工として鋼管矢板が採用されることもある。
28.
施工計画を立てる場合、自己の経験のみによる計画は、避けるべきである。
29.
土質柱状図に書かれてある標高とは、水準点、三角点、または監督官が適当と認めた基準点から
の高さを表したものである。
30.
圧入力を発揮するための絶対反力は、油圧式杭圧入引抜機のクランプの数・掴み長さ・掴み力に
よって大きく違ってくる。
2
H24 2 級学科試験(○×)
31.
U形鋼矢板の標準回転角度は6°であるが全ての鋼矢板に同じ方向で6°の角度をつけてカーブ
施工した場合、圧入機本体全てのクランプは鋼矢板を掴むことができない。
32.
力の3要素とは、力の大きさ、力の方向、力の作用点である。
33.
油圧式杭圧入引抜機で使用される作動油を選定する場合、作動油は高粘度指数耐摩耗性作動油
を使用しなければならない。
34.
圧入工法には単独工法と補助併用工法がある。
35.
事業者は労働者を雇い入れたときは、当該労働者に対し厚生労働省令で定めるところにより、その
従事する業務に関する技術または衛生の教育だけは最低でも行わなければならない。
36.
鋼矢板を引き抜いた後に空隙が生じた場合は、土砂等の埋め戻し処置を行うことも考慮すべきで
ある。
37.
圧入工法による鋼矢板の施工は、バイブロハンマ工法や打撃工法に比べ、施工精度が低い。
38.
ラジオコントロール装置のデッドマン機能はラジコン送信機を大きく傾けた際に、パワーユニットを
停止させる機能である。
39.
同一メーカーであれば、広幅型鋼矢板のⅢw型と普通型鋼矢板Ⅱ型の継手のかん合は可能であ
る。
40.
施工前には支障物件調査を行うべきであるが、上空障害も大きな調査確認事項となる。
41.
土留め面から湧水がある場合は、水とともに土砂が流出しないよう適切な処置をしなければならな
い。
42.
圧入杭を垂直に圧入するために、圧入機本体の機械姿勢は重要な要素の一つである。
43.
油圧式杭圧入引抜機は、立坑施工等によるコーナー施工においても圧入することができる。
44.
物体は、ある範囲内の大きさの荷重であれば、荷重を取り除くと元の形に戻る。この性質を弾性と
いう。
45.
作動油には粘さによる種類があるので、補給する場合には確認する必要がある。
3
H24 2 級学科試験(○×)
46.
地下水位が高い地盤では圧入時にウォータージェットを使っているのと同じ効果が土中で起こって
いる。
47.
クレーン運転士に対する合図は、複数人が行っても問題ない。
48.
地盤改良のため薬液注入を行った地盤では、鋼矢板の引抜き作業ができない場合がある。
49.
打撃工法、振動工法による基礎工事は多くの実績もあり、無公害工法の代名詞である。
50.
圧入機本体の操作は主にラジオコントロール装置で行うので、オペレータの安全の確保や肉体疲
労は軽減される。
51.
現在、国内で主に使用されているU形鋼矢板の継手形状はラカワナ形である。
52.
鋼矢板は鋼材により製造されており剛性が非常に強い。よって鋼矢板の保管方法は、スペースさ
えあればどこに配置しても全く問題はない。
53.
実行予算計画とは、工事にかかる費用を予め算出し計画するものである。
54.
土の構造は単粒構造、はちの巣構造、綿毛構造の3つに分類される。
55.
鋼矢板の前方傾斜を防止する方法の一つに、圧入機本体を少し前方傾斜の姿勢にセットし、圧入
杭に加える力の方向を反力杭の延長線上にクロスさせることがある。
56.
油圧式杭圧入引抜機は反力杭を掴んでいるが、高天端での圧入施工を行う場合、圧入機本体の
安定が保ちにくくなるため、大きい圧入力の設定では、側方傾斜になり易い。
57.
油圧式杭圧入引抜機は、コーナー施工においても自走により施工をすすめることができる。
58.
物体に荷重をかけると物体の内部にはその荷重に抵抗し、つりあいを保とうとして内力が発生す
る。この内力を応力という。
59.
油圧ポンプを大別すると歯車を利用したギヤポンプ、羽根でポンプの作用をさせるベーンポンプ、
ピストンを使用したピストンポンプの3種類がある。一般にギヤポンプは高圧用でピストンポンプは
低圧用である。
60.
ウォータージェット補助併用圧入工法は粘性土より砂質土に、より効果を発揮する。
4
H24 2 級学科試験(○×)
61.
油圧式杭圧入引抜機の運転業務は満18才以上の者で、特別教育修了者でなければならない。
62.
鋼矢板の引抜き作業で地盤との縁切りを行う場合の手順として、最初に完成杭を押し込む方向に
力を加えて一旦停止し、次に引抜きに転じることで、地盤と完成杭の間で発生する周面摩擦抵抗を
軽減しやすく、引抜き作業を円滑にすることができる。
63.
高圧線下や橋梁下の限定された空間での基礎工事には、三点杭打機による作業が最適である。
64.
圧入杭の前方傾斜は、杭材の形状による原因が大きく、オペレータ自身の技量には直接関係な
い。
5
H24 2 級学科試験(記述)
記述問題
(配点 16 点)
問 2 次の設問の解答を別紙の解答用紙に記入しなさい。
1.鋼矢板についての問題である。
U 形鋼矢板(広幅型鋼矢板含む)の継手部で規定されている標準回転角度について正しいものを下記の語
群 A から 1 つ選択し、番号で答えなさい。
語群 A
①
±4°
②
±6°
③
±10°
④
±20°
2.鋼矢板についての問題である。
下図の U 形鋼矢板の A、B、C の名称を語群 B から選択し、番号で答えなさい。
語群 B
①
セクション
②
フランジ
③
ガイド
④
インターロック
⑤
ウエブ
⑥
アーム
3.油圧式杭圧入引抜機の安全装置についての問題である。
油圧式杭圧入引抜機に設けられている過負荷防止装置は圧入機本体の姿勢が 2 枚目圧入状態のとき、あ
る一定の負荷が加わると過負荷防止装置が働き、圧入機本体の機械動作が停止する。停止する動作を語
群 C よりひとつ選択し、番号で答えなさい。
語群 C
①
チャック上下
②
マスト前後
③
チャック回転
④
マスト旋回
⑤
クランプ開閉
⑥
クランプ左右
6
H24 2 級学科試験(記述)
4.圧入機本体の自走についての問題である。
自走補助バーを使った自走手順として適切な手順を下記の語群 D から選択し、番号で答えなさい。
【自走手順】
1) 1 枚目の鋼矢板を所定の位置まで圧入する。
↓
リーダーマストを 2 枚目位置まで前進させ、2 枚目の鋼矢板を途中
2)
まで圧入する。
↓
3)
(イ)
↓
4)
(ロ)
↓
5)
(ハ)
↓
6) 圧入機本体を上昇させる。
↓
上昇が完了したら、サドルを前方にスライドさせ、クランプ位置を左
7)
右逆に動かし、杭天端の位置にクランプを合わせる。
↓
クランプ位置と杭天端の位置が合っていることを確認し、圧入機本
8)
体をゆっくり降下させる。
↓
9)
(二)
↓
10)
(ホ)
語群 D
① 前後左右の傾斜、及び圧入機本体を計画法線と平行になるように調整しクランプを閉じる。
②
チャック下の微操作を行ない、チャックをフック B 部にセットする。セットが完了したら、圧入機
本体から離れる。
③
チャック安全ランプ確認後、クランプを開く。
④
チャック上の微操作を行ない、自走補助バーがチャックから外れたことを確認し、自走補助
バーを回収する。
⑤
自走補助バーA 溝部を 1 枚目の鋼矢板天端にセットする。自走補助バーは必ず取手を持つ
ようにする。
7