SURE: Shizuoka University REpository http://ir.lib.shizuoka.ac.jp/ Title 小笠山礫層からMetasequoiaの産出 Author(s) 土, 隆一; 黒田, 啓介; 松井, 由紀乃 Citation Issue Date URL Version 静岡大学地学研究報告 : 地学しずはた. 1(1), p. 1-2 1967-12-25 http://dx.doi.org/10.14945/00005768 publisher Rights This document is downloaded at: 2014-11-01T16:51:17Z 月 第 1巻 第 l 小3 霊 山 ' ? 認 7 J 隆一七黒田啓子三松井由紀 料 掛川市の臨南方にある小笠山を中心として西北方へのび 3 袋井から 原台地の下乏で広く分布す る撲躍は小笠山探題と呼ばれる O 乙の穣層は曾我寵群を不整合にお::..~\西部では磐田標語三警に K おおわれる O 全体として s wにゆるく額き買層厚は小笠山で 160m ,磐田原で 100m ほどである O 大部分は擦!脅からなるが,小笠山西部から袋井にかけては?しばしばシルト躍をはさみ,その中から 淡水棲貝類の化石や植物遺体の産出が知られている O らは?これらのシノレト罷中の植物遺体の調査をすすめている折 2 袋 井 市 北 方 の 西 浦 賄 近 で 民 家 壌の崖から Met αs e q ωi ad i s t i c h α Miki の球果数倍と葉片を見出した O 本種の消長は鮮 世頃の i n d e xと考えられ,叉静関県下では初めての産出なのでこ ζ に報告する O シノレト j 替の層住は小笠山磯麗全体から見れば下部代属する O シノレト層の層厚は 5 mで 空 中 部 i と い暗祷色砂層をはさみ p この砂層より上位の塊状シルト中に産する。 Metasequο i α の遺鉢の数は 少なく,出現部分は葉片よりも強果の方が目立つにと,毛主果の柄がとれていることなどからみると, 現地堆讃ではないかも知れな ~'\o しかし?強果は磨粍,破損をほとんど受けていないので遠方から ばれてきたとは思われない。当時?袋井付近の平地託生育していたものと考えることができる O 現 在 のところ p 小笠山磯罷からの産出は ζ こからだけで,かっ F 産出量は多くないので?当時の癒山積で はなかったように見える O らは , Met αs e q u o i α 以外には このシノレト ハゼ屯 P ali u r u sn i p p機 s p ., l r i s sト Sapium s e b i f e r u mv a r .,コナンキン シキシマハマナツメ ,B erchemia racemosa ,N ajas sp・,Rosa lCUS Cyperus sp., Cα r e x sp., Sci' 1 ・ p u s sp・が採集された O 小笠山操層の地費時代 i とついては,まだ時代を決定できるような資料に乏しいが, ζ の地方の洪積 統は,吉い方から1 1 時 ζ F 曾我層群?小笠山線層,牧ノ原擦膚(磐田原繰膚) ,長者原棟層 K大きく 4 分する ζ とができ も考えられるが 7 p 曾我層群と磐田原磯層の関に位置することは間違いない。曾我層群は鮮新世末と 化石貝類群からみると洪積世初期と考えた方がよい。一方,磐田原撲層は のグ中位段丘グ堆積物で関東の下末吉層 K対応し 現在のと ζ R-W関氷期の形成と考えている O ζ の地方 いずれにしても, ろ?小笠山燦層の時代は洪積世前期ないし中期と云える程度である O 小 笠 山 傑 層 と 同 時 代 と考えられるものとしては, り,これらは ζ の地方では渥美累層,東鴨江累層 F 坂部原線層 F 久能山燦層むどがあ N 高位段丘グ堆積物として一括することはできるが,縮かく見れば 2時代にわけられる 可能性もないとは云えな~ ' 0 ところで , Met αs e q u o i a * 静岡大学理学部地学教室 d i s t i c h α は近畿地方を中心として各地から産出しているが F 大 阪 麗 群 料 東海大学第一高等学校 -1 材申 袋井市立周南中学校 では最下部および下部には知られるが上部かちは 物群の消滅期とされ 2 ら 気候の寒冷イヒの予想、の下に? かれている O したがって ?ζ の の るならば貴 方では い立い O そして?下部は Met a se Q ; uoi a と最下部の間 i と鮮新世と洪積世との境界がひ けから p 小笠山機層と大阪層詳の対比を よち新しくはないかもしれな ~\o は p しかし p αs eQ ; u o i α が生存していた可能性もないとは予えない。 /レト躍の植物組成の特徴を考察してみると,絶滅種としては S αpiumseb- i p p o n i c u s があるのみで?しかも多産する O Pal如 何 s n '0 γa x ら しかし ?ζ ζ の点は大阪罷群上部の のシルト層上位下位それぞれ近い層準のシルト麿中の植物の中には?下位か micγocarpa コミエゴノキ?上位から Cunninghamia Konishiiランダイスギ, : P t eγocaγya l a t y c e r a t a 仕どのいわゆる MetaseQ ; uoi a 植物群の要素が p a l i u r u s サワク守ルミの類 , Trapa p 出するので F この点では大阪層群下部の例えば芦屋ゴルフ場東端トックリ谷の植物群代近 ~'o これら の 植 物 群 は ,Metase Q ; u o i aは含むが ,Pinus t r i f o r i a オオミツバマツ ,Li Q ; uidambar ,K eteleeria, Pseudoolarix, られるような i w a n i aなどが現れる鮮新世とされる型とは全くちがう P抑 制 的 問 iensi s O しかし?大阪層群下部に チョウセンマツ ,Me nyanthes ミツガシワなどの紫冷事素はこ o r i b a i オオノくラモミ , J u g l a n s c i n e r e av a r . megacinereaオオノミ こでは見られなし ' 0 Picea k 。 タグノレミもこの地方ではまだ、見出されていえEい 以上のように p 従来関連の乏しかったこの地方と近畿地方との対比が今後研究をすすめる乙とによ って可能 K 怠ると思われる O 小笠山操躍については 査が終ってから改めて述べる O 植物遺体 についても詳しくは別の機会にゆずり?乙こでは Metase Q ; u o i a が産出した をあげるにとどめ るO 終加し植物遺体の同定について御教示頂いた三木茂博士記厚く御礼申しあげる O HUJITA, K. ( 1 9 5 4 ),S t r a f i g r a p h i cs i g n i f i c a n c eo ft h ep l a n t remains c o n t a i n e di nt h e Late Cenozoic Formations i nc e n t r a l Kinki, J a p a n .J o u r .I n s t .P o l . ,O s a k aC i t yU n i v . ,G,vol . 2,p . 75-88. 市原突( 1 9 6 0 ),大阪,明石地域の第四紀層に関する諸問題.地球科学, n o . 49, p .1 5-25. 摸山次郎・坂本亨 ( 1 9 5 7 ),地質問幅、見付グ 1 :5 0 . 0 0 0 0並びに -2-
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