平成24年度 福島県森林審議会議事録 (第5回) 日時:平成24年12月21日(金) 場所:福島テルサ 3階 「あぶくま」 福島県農林水産部 森林計画課 平成24年度森林審議会議事録 1 日 時 平成24年12月21日(金) 2 場 所 福島テルサ 3 出席委員 司会 3階 14時30分~16時30分 「あぶくま」 12名 本日は御多忙のところ、福島県森林審議会に御出席をいただきありがと (本田総括主 うございます。私、本日の進行役を務めます森林計画課総括主幹の本田と 幹) 申します。お配りした次第により進めさせていただきますので、よろしく お願いします。 開会に先立ち確認させていただきます。本審議会は森林法に基づき設置 されており、「附属機関等の会議の公開に関する指針」により、会場に傍 聴席を設け、一般県民に公開することとなっておりますので御了承願いま す。傍聴者の方へお願いいたします。傍聴に当たりましては、お配りした 「傍聴に当たっての留意事項」のとおりとなっておりますので御協力をお 願いします。 それでは、只今より、福島県森林審議会を開催いたします。 はじめに、会長よりごあいさつをお願いいたします。 木村会長 委員の皆様には、年末のお忙しいところ、また寒い中、お集まりいただ き、誠にありがとうございます。 本日の審議会は、磐城地域森林計画(案)並びに阿武隈川、奥久慈及び 会津地域森林計画の変更(案)について審議するものです。10月に実施 しました現地調査の結果なども踏まえまして、それぞれの立場から忌憚の ない御意見をお聞かせいただきますようお願いします。 司会 ありがとうございました。 (本田総括主 続きまして、農林水産部技監よりあいさつを申し上げます。 幹) 農林水産部 福島県農林水産部技監の田村でございます。本来であれば部長がごあい 技監 さつを申し上げるところでございますが、所用のため出席できませんの (田村技監) で、私がごあいさつを申し上げたいと思います。 委員の皆様には、年末のお忙しいところ御出席をいただきまして、誠に ありがとうございます。また、日ごろより本県の森林・林業行政の推進に つきまして、御指導、御助言を賜り、厚くお礼を申し上げます。 これまで三回にわたり御審議をいただきました「福島県農林水産業振興 計画」の見直しにつきましては、中間整理案として取りまとめ、現在パブ リック・コメントを実施しているところであります。限られた時間の中、 1 熱心な御議論をいただきまして、誠にありがとうございました。来る1月 17日のパブリック・コメント終了後、県民の皆様から寄せられた御意見 等も踏まえ、答申案をお示ししてまいりますので、引き続きよろしくお願 いいたします。 さて、本日御審議をいただく地域森林計画は、地域の特性に応じた森林 整備及び保全の目標等を明らかにするとともに、市町村長がたてる市町村 森林整備計画の指針となるものです。今年度樹立となる磐城地域森林計画 は、計画区内の市町村が東日本大震災及び原子力災害で大きな影響を受け ていることを踏まえ、放射性物質対策をはじめ、木質バイオマス利活用の 推進、路網整備と高性能林業機械の導入による生産基盤の強化などを盛り 込み、林業の再生を見据えた計画案としております。特に喫緊の放射性物 質対策については、適切な森林除染や森林整備と一体となった放射性物質 の除去・低減に関する指針等を追加したところです。また、阿武隈川、奥 久慈及び会津地域森林計画につきましては、治山や林道等の計画量を変更 し、豪雨災等からの復旧を押し進める計画としております。 県といたしましては、地域森林計画をはじめ、福島県農林水産業振興計 画等関係する計画に基づき、市町村や関係機関とも連携を図りながら、一 日も早い復旧・復興に努めてまいりたいと考えておりますので、委員の皆 様には十分なる御審議をお願い申し上げまして、あいさつといたします。 どうぞよろしくお願いいたします。 司会 (本田総括主 幹) 続きまして、県側の職員の紹介でございますが、お手元の座席表及び出 席者名簿での紹介とさせていただきます。 ここで、お手元の資料の確認をお願いします。配布資料一覧表を御覧く ださい。資料は事前にお配りしました資料1「磐城地域森林計画書案」、 資料2「阿武隈川地域森林計画書変更案」、資料3「奥久慈地域森林計画 書変更案」、資料4「会津地域森林計画書変更案」、資料6「東日本大震災 復興特別区域法に基づく地域森林計画の変更について」、資料7「地域森 林計画書案及び変更案の訂正表」、参考1「磐城地域森林計画の策定につ いて」、参考2「平成24年度地域森林計画樹立案及び変更案の概要」、そ れから本日配布しました資料5「地域森林計画案及び変更案に対する意見 等」、また一覧表にはございませんが参考3の資料と新聞の切抜きをお配 りしております。そのほか、次第、委員名簿、出席者名簿、座席表、諮問 文(写)、スライド画像集をお配りしております。お持ちでない資料がござ いましたらお申し付けください。よろしいでしょうか。 それでは、次第4の「報告」に移らせていただきます。委員の出席状況 でございますが、大波委員、大平委員から欠席の御報告をいただいており ます。また、山本委員につきましては少し遅れるという御連絡がございま したので、委員総数14名のところ11名の出席となっております。福島 県森林審議会規程第3条に規定する委員の過半数の出席を得ておりますの 2 で、当審議会は成立しておりますことを御報告いたします。 それでは、次第5の「議事」に移らせていただきます。議長は森林審議 会規程により、会長が就くこととされておりますので、議事進行を木村会 長にお願いします。 議長 それでは、議長を務めさせていただきます。 (木村会長) はじめに、審議会規程第6条第2項により、議事録署名人を指名いたし ます。中山委員と菅野委員にお願いします。 本日の議事案件は、知事から諮問を受けております地域森林計画の樹 立・変更に関する事項となっております。 それでは、議案第1号「磐城地域森林計画(案)並びに阿武隈川、奥久 慈及び会津地域森林計画変更(案)」について、説明をお願いします。 事務局 森林計画課主幹の飯沼でございます。よろしくお願いします。 (飯沼主幹) 説明の進め方でございますが、はじめに地域森林計画案及び変更案につ いて御説明をさせていただきます。次に計画案に対する縦覧等の結果並び に委員の皆様からの事前の質問等について御説明をさせていただきます。 なお、資料1から4及び参考1、2につきましては、資料7の訂正表の とおり一部訂正させていただいております。訂正の中身は、用語の統一及 び四捨五入による数字の訂正となっておりますので、よろしくお願いしま す。 それでは、スクリーンを御覧ください。なお、説明に用いる画像につき ましては、お手元にスライド画像集をお配りしておりますので、そちらも 参考になさってください。 はじめに森林計画制度について御説明します。図は、森林法に基づく森 林計画制度の体系図です。本日御審議いただく地域森林計画は、民有林を 対象に知事がたてる計画で、全国森林計画に即してたてることとされてい ます。また、市町村森林整備計画の指針となる計画でもあります。 地域森林計画の主な計画事項は、計画対象森林等の区域、伐採・造林等 に関する指針や基準、伐採量等の計画量、などとなっています。 県内は、阿武隈川、奥久慈、会津、磐城の4つの森林計画区に分けられ ており、それぞれ計画期間10年の地域森林計画をたてています。計画の 樹立は5年ごととなっていて、今年度は磐城が樹立の年にあたります。 次に樹立となる磐城地域森林計画について御説明します。 まず位置でございます。磐城森林計画区は、いわゆる浜通りと同じ区域 で、13市町村からなっています。計画区の森林面積は205千haで、総 土地面積の約7割を占めています。また、森林の約6割が地域森林計画の 対象となる民有林となっています。 民有林のうち、人工林は63千haで、その99%が針葉樹です。自然条 件等に恵まれていることから、人工林率は県平均の37%を大幅に上回る 3 53%となっています。 図は、人工林の樹種別・齢級別の構成です。齢級とは、5年間を1とす る林齢の単位です。樹種では、人工林面積の53%がスギ、ついでアカマ ツ・クロマツが36%、ヒノキが10%となっています。また、齢級構成 を見ますと、9齢級以上、いわゆる41年生以上ですが、これが7割以上 を占めています。 林道密度はヘクタール当たり9mとなっており、県平均の7.2mを大 きく上回っています。写真の林道は、いわき市の清道石畑線です。 磐城森林計画区の概況ですが、東日本大震災及び原子力災害により、社 会経済情勢が急激に変化しております。計画区内の森林・林業・木材産業 についても、林地や林道の崩壊、林産施設の損壊、海岸防災林の流失、放 射性物質による森林の汚染など、大きな影響を受けています。 次に前計画の実行結果ですが、造林と要整備森林が低い値となっていま す。造林のうち、人工造林につきましては、造林意欲の低下に加え、震災 や原子力災害の影響がみられます。また、天然更新につきましては、更新 完了の現地確認ができない箇所が発生しており、実行歩合を下げていま す。なお、今後とも低コスト造林の推進などにより、更新の確保を図って まいりたいと考えております。また、要整備森林につきましては、震災に より実施が困難な箇所もあるため、優先順位を考え、改めて所有者に働き かけてまいります。 続きまして、「樹立に当たっての基本的な考え方」でございます。計画 区の概況等を踏まえ、基本的な考え方に、「東日本大震災及び原子力災害 からの復旧・復興」を新たに追加し、早期復旧と森林環境の回復、県産材 の安定供給体制の構築、木質バイオマスの利活用等を推進する、といたし ました。 次に計画事項の概要について御説明します。 まず対象森林面積は、5年前の樹立時と比べて403ha増加していま す。異動の主な内容は、開発による「減少」が153ha、森林GIS導入 に伴う精度向上による「増加」などが557haとなっています。 次に「森林の整備及び保全の目標」について御説明します。先程の「樹 立に当たっての基本的な考え方」を受けまして、適切な森林除染や放射性 物質の除去・低減を進め、放射性物質による影響のない森林を目指すこと を目標に追加しました。この目標に誘導するため、「森林の整備及び保全 の基本方針」に、森林整備と一体となった放射性物質の除去・低減の推進 を追加しました。また、放射性物質の汚染対策については、汚染状況に応 じた森林除染の推進を追加したところです。 なお、放射性物質の影響は不明な点も多いため、本計画は現時点におけ る考え方を示しており、計画の実施に当たりましては、技術開発や知見の 集積を図りながら、地域の実情に応じた方法等により、取組を進めるもの としております。さらに、持続可能な社会づくりや放射性物質の除去・低 4 減を進めるためにも、木質バイオマスの利活用を推進する、としておりま す。 なお、森林除染と放射性物質の除去・低減でございますが、森林除染に つきましては、現在、生活圏から20m程度と限定されております。その ため県では国に対し、一日も早い森林全体の除染方針の決定と計画的な推 進を強く求めるとともに、県自らも調査等を実施し、国と情報や意見の交 換をしながら森林除染を推進してまいる考えでございます。また、除染地 区以外のその他の森林につきましては、森林施業と放射性物質の影響低減 を一体的に推進することとしております。 次は「森林の機能ごとの基本方針」です。この計画では、森林の有する 機能ごとに整備・保全の基本的な考え方を定めています。例えば、水源涵 養機能のところには、放射性物質の除去・低減と拡散抑制を図る観点か ら、保育・間伐を促進する、といった方針を追加しております。なお、こ れらの基本方針を受けまして、市町村森林整備計画で森林をゾーニングす る際の基準や指針を定めている「公益的機能別施業森林」の事項にも、同 様の考え方を追加しております。 表は、基本方針に基づき誘導しようとする10年後の森林資源の状態で す。適正な間伐の実施や機能の低下した天然生林への更新補助、伐採跡地 への植栽、松くい虫被害地の樹種転換や抜き伐り後の天然更新による針葉 樹と広葉樹の混交林化などにより、多様な森林を整備する計画としており ます。なお、森林の蓄積は、伐採計画を上回る成長量があるため、現在よ りも増加しております。 今ほどの表にありました、森づくりの区分についてですが、森林計画で は森林を「育成林」と「天然生林」とに区分しております。手を加えて機 能を発揮させるのが育成林、天然力に任せるのが天然生林ということで す。さらに「育成林」については、一度に伐って育てる「育成単層林」 と、部分的に伐って育てる「育成複層林」とに区分しています。この計画 では期待する機能の発揮に向けて、区分に応じた誘導の考え方を示してい るところです。 次は「森林の整備に関する事項」です。先程御説明した基本方針に基づ き、伐採や造林等の各事項に放射性物質対策をはじめ、木質バイオマスの 利活用の推進、路網整備と高性能林業機械の導入による生産基盤の強化等 に関する考え方を追加しております。 次に「計画量」について御説明します。 まずは、伐採立木材積の計画量です。382万㎥を計画しました。審議 会でも御審議いただいております、見直し中の農林水産業振興計画の指標 を踏まえた計画量としており、間伐や放射性物質の除去・低減、木質バイ オマスの利活用、森林資源の有効活用を推進する計画としています。 なお、当計画では、森林環境の回復を図るため、避難指示区域内も含め て計画量を計上し、森林除染や放射性物質の除去・低減を進める、として 5 おります。そのため、計画の実施に当たりましては、避難指示区域の見直 しや国直轄除染の進捗と調整しながら進める、としたところです。 続きまして、造林面積の計画量です。人工造林5,289ha、天然更新 5,364haを計画しました。伐採後の的確な更新を図るため、伐採量に応 じた計画量としています。なお、間伐面積は、21,874haを計画してお ります。 次は林道の計画量です。効率的な施業や放射性物質の除去・低減、復興 資材の安定供給等に必要な路網を整備する計画としています。状況の変化 に即し速やかに対応するため、現計画の未実施箇所は基本的に継続するこ ととしました。また、市町村の要望を反映し、必要な新規路線を計上して います。 次は保安林の計画期末の面積です。保安林の指定・解除については、保 全すべき森林や保安林の配置状況、社会的要請等を踏まえて計画していま す。10年後の保安林総数は、17,482haとなっています。 次は治山事業の計画で、121箇所を計画しています。海岸防災林の復 旧や住民生活の安全を確保するため、必要な治山施設を計画しているとこ ろです。 次に特定保安林と要整備森林について御説明します。特定保安林とは、 機能が低下した保安林について、農林水産大臣が指定するものです。この うち、早急に保育等を必要とするものを「要整備森林」として定め、実施 すべき施業の方法を地域森林計画で明示しています。本計画では、新地 町、広野町、富岡町、大熊町、双葉町、いわき市で要整備森林を指定し、 間伐を計画しているところです。なお、富岡町、大熊町、双葉町につきま しては、避難指示区域となっているため、実施時期は未定としておりま す。 以上で磐城地域森林計画案の説明を終わります。 引き続き、変更案について概要を御説明します。 阿武隈川、奥久慈、会津の各計画区で、対象森林の区域や天然更新の指 針、林道、保安林、治山事業に関する変更がございます。 まず「対象森林の区域」ですが、阿武隈川計画区で林地開発行為の完了 により、44haの減となっています。 次に「天然更新の指針」についてです。市町村が天然更新の完了を適切 に判断し、確実な更新を図るための技術基準として、県は8月に「天然更 新完了基準」を定めましたので、その旨を地域森林計画に記載するもので す。これを受け、市町村においては独自に基準を定める場合を除き、市町 村森林整備計画に完了基準を位置づけ、伐採業者等を指導することになり ます。なお、この完了基準については、樹立となる磐城も含め、全計画に 追加するものです。 「林道」については計画量を変更し、台風15号災による被災箇所の安 全確保や緊急時の避難路の確保、効率的な森林施業の推進等を進めてまい 6 ります。 「保安林」については、震災や台風の被災箇所における災害防備機能を 早急に発揮させるため、指定面積を追加しています。また、道路など公益 上の用途に供するため、解除面積を追加しています。 「治山事業」についても計画量を変更し、震災、あるいは台風災による 被災箇所等の早期復旧を図ってまいります。 樹立・変更に関する今後のスケジュールについては、森林審議会の答申 をいただいたのち、農林水産大臣に協議しまして、年明けには計画を公表 したいと考えております。 以上で地域森林計画案及び変更案の御説明を終わります。 続きまして、資料5により「縦覧及び県民意見公募の結果等」について 御説明します。 1ページをお開きください。県民意見公募、いわゆるパブリック・コメン トについては7件の御意見を、関係市町村長からは1件の御意見をいただ いております。なお、関係機関との協議では、特に意見はございませんで した。 まずは県民意見公募について御説明します。2ページを御覧ください。 1番目は磐城計画と阿武隈川計画に対するもので、「帰還困難区域・居 住制限区域に指定された山林は、放射線量が7割近く下がると予測されて いる6年を経過するまで除染作業を控えるべき」という御意見です。これ に対しましては、原案どおりとさせていただきたいと考えております。避 難生活を余儀なくされている方々にとっては、帰還を進めるために除染が 重要な課題でございます。そのため、国直轄による森林除染について、早 期に実施するよう国に要望しているところであり、県自らも先程お話しし ましたように調査等を実施し、成果を出しながら国と情報交換し、森林除 染を推進してまいる考えです。 2番目は会津計画に対する御意見です。「森林は公益的機能も有してい るので、国有林、全国森林計画と共同して森林の保続へのさらなる努力と 県民への説明責任を履行するよう」という要請でございます。これにつき ましては、今後の施策推進に当たっての参考とさせていただきたいと考え ております。地域森林計画の樹立・変更に当たっては、全国森林計画を所 管する農林水産大臣と協議しているところです。今後とも森林の有する多 面的機能を総合的かつ高度に発揮させるため、県民の皆様の御理解をいた だきながら、地域森林計画に基づき適正な森林の整備と保全を推進してま いりたいと考えております。 続きまして、3番目は会津森林計画区に対する御意見です。「近年、外 国資本による森林の買収が進行しているという新聞報道もある中で、県内 においても監視と水源林の保全の仕組みを検討するよう」という要請でご ざいます。これにつきましては、今後の施策推進に当たっての参考とさせ ていただきます。新たに森林の土地の所有者になられた方については、今 7 年度より届出が義務づけられたところです。県といたしましては、森林の 保続培養と森林生産力の増進を図る観点から、市町村と森林所有者の情報 を共有し、関係機関とも連携を図りながら、水源地における森林保全に努 めてまいりたいと考えております。 3ページを御覧ください。4番目は会津森林計画区に対するもので、 「森林土木事業について、不要な箇所もあるのではないか」という御意見 です。これにつきましては、原案のどおりとさせていただきます。森林を 健全な状態へと誘導し、森林の有する山地災害防止機能を高めるため、ま ずは適切な森林整備を推進する考えでおります。その上で、さらに安全安 心な暮らしを確保するため、必要不可欠な地区について、地元要望等に基 づき治山施設の整備を推進しているところです。 5番目も会津計画に対する御意見です。「会津地域の除染対策等、ある いは特用林産物等対策について明示するように」という要請です。まず除 染対策等につきましては、原案どおりとさせていただきたいと考えており ます。平成23年度の会津地域森林計画樹立時に、除染技術の開発状況も 踏まえ、適正な森林整備を推進する等の記述を追加させていただいたとこ ろです。次に特用林産物等対策については、当計画への反映は困難と考え ております。地域森林計画は森林整備の指針等を定めるものであり、産業 施策については、福島県農林水産業振興計画の見直しの中で検討している ところです。 4ページを御覧ください。6番目の御意見も会津計画に対するもので す。「間伐等への助成、税制上での優遇措置等の施策を要望する」という 内容です。これにつきましては、当計画への反映は困難と考えておりま す。先程と同様になりますが、地域森林計画は、森林整備の指針等を定め るものですので、計画への反映は困難と考えております。なお、間伐等へ の助成については、森林環境基金森林整備事業等の事業で支援を行ってい るところです。また、税制上の優遇措置の御意見については、参考とさせ ていただきたいと思います。 7番目も会津計画に対する御意見です。「旧緑資源幹線林道は国の事業 として推進することは中止されている。会津では森林基幹道として名称を 変え、飯豊・一ノ木、新鶴・柳津区間等でさらに推進する計画とのことだ が中止を要請する」という内容です。これにつきましては、原案どおりと させていただく考えです。県では、緑資源幹線林道事業の廃止に伴い、規 模の縮小等計画を見直したところです。その上で、当該路線は、効率的に 利用区域内の森林施業等を進めるため必要な路線であることから、今後と も地元市町村等の要望に基づき、計画的な整備に取り組んでまいりたいと 考えているところです。 5ページを御覧ください。磐城計画区に対し、双葉町長より御意見をい ただいております。「地域森林計画は5年毎の10ヵ年計画であることか ら、現状を踏まえた計画を策定し、状況に変化があれば計画を見直してい 8 くことが必要。また、区域再編等が進む中での、これは避難指示区域等の 内容と理解しておりますが、磐城森林計画区、双葉郡内の森林について は、今後、県としてどのような方向性で対応するのか、計画に盛り込んで いくことも大切ではないか」という御意見です。対応といたしましては、 原案どおりとさせていただきたいと考えております。当計画では森林環境 の回復を図るため、避難指示区域内を含めて、森林除染や森林整備と一体 となった放射性物質の除去・低減を進める、としております。そのため、 計画の実施に当たっては、避難指示区域の見直しや国直轄除染の進捗等と 調整しながら進める、としたところであり、今後の状況変化を踏まえ、地 域の実情に応じて必要な見直しを行っていきたいと考えております。ま た、避難指示区域等については、森林除染がふるさと帰還に向けての重要 な課題であり、一日も早い除染方針の決定と計画的な推進が必要であるこ とから、国に強く要望していくとともに、県自らも調査等を実施し、国と 情報や意見を交換しながら森林除染を推進する考えです。そのため、当計 画では放射性物質対策について、技術開発や知見の集積を図りながら、地 域の実情に応じた方法等により取組を進める、としたところです。 6ページを御覧ください。ここからは森林審議会委員の皆様からの事前 質問等となります。 まずは菅野委員から御意見をいただいております。「磐城と阿武隈川森 林計画区の一部については、樹木や土壌に放射性物質が蓄積しており、当 面はまずこの森林区域から搬出される木材の安全性を『森林資源の質』と 考えるべき。風評被害からの脱却を図る意味においても、県産木材の安全 性を最重視すべきであり、『県産製材品の安全基準の設置』と安全を確保 するための『測定の徹底』が必要」というものです。これにつきまして は、原案どおりとさせていただきたいと考えております。県産材の安全性 の確保については、35ページのⅡ第3の6(4)に、「放射線検査体制 の整備等による安全性が確認された県産材の供給を促進」と記載したとこ ろです。なお、木材業界の取り組む安全性確保の取組に対し、製材品の放 射線量を測定する機器の導入や自主検査体制の整備を支援するとともに、 県自らも定期的に製材工場において製材品の表面線量を測定し、その都 度、専門家による評価を受けながら安全を確認しているところです。今後 も消費者が安心して県産材を利用できるように、国・県・木材業界が連携 し、情報の収集及び調査を継続してまいります。 続きまして、10番目でございます。阿武隈川計画について、緑川洋一 委員から御意見をいただいております。「磐城地域森林計画は、原子力災 害を踏まえた計画となっているが、阿武隈川地域森林計画についても、空 間線量が高い森林があることから、放射性物質対策について、明確に記載 していただきたい」という御意見です。これにつきましては、原案どおり とさせていただきたいと考えております。平成23年度の樹立・変更時 に、復興に当たっての基本理念・主要施策を定めた福島県復興ビジョンを 9 踏まえ、除染技術の開発状況も踏まえ、適正な森林整備を推進する等の記 述を全ての地域森林計画に追加したところです。磐城地域森林計画につき ましては、樹立に当たり、計画区の現状を踏まえながら必要な見直しを行 っており、阿武隈川地域森林計画につきましても、今後の状況の変化等を 踏まえ、樹立時に必要な見直しを行ってまいる考えでございます。 以上、説明させていただきました。 議長 ありがとうございました。 (木村会長) それでは、これまでの説明に関して、御質問等がありましたらお願いし ます。 中山委員 磐城地域森林計画の造林関係の(4)その他、資料1の21ページです が、アの優良種苗生産体制の整備と、ウの低コスト造林の推進についてで す。特に福島県では海岸防災林が未曾有の被害を受けており、復旧してい くに当たって、ここにあります優良種苗生産体制の整備は非常に大事なこ とと思いますし、それと合わせて伐採後の更新のためのコンテナ苗の利用 等、これは低コスト造林の観点にはなるのですが、そういう苗木の供給の 話がでております。是非ともこれは、しっかり推進をお願いしたいと思い ます。 そこでこの苗木について、特に海岸林の関係はクロマツの抵抗性苗の調 達に御苦労されているのではないかと思います。また、コンテナ苗という 新しい分野の部分もありますので、こういった苗木の生産体制ですとか、 低コスト造林のためのコンテナ苗の利用という観点から、現状の取組状況 と、計画期間である5年とか10年後の目標といいますか見通しについ て、お示しいただきたいと思います。 森林整備課長 (加藤課長) 海岸林の復旧については、クロマツ・アカマツを植栽していきたいと 考えておりますが、松くい虫の被害がありますので、植えるのであれば 松くい虫に対する抵抗性を持つ苗木ということになろうかと思っており ます。ク ロ マ ツ ・ アカ マ ツ 苗 については、震災前には非常に需要が少 ないこともあり、苗木を作る種については必ずしも十分な量が確保されて おりませんでした。そういうこともございまして、今年度から既に援助し ているのですが、各県に抵抗性を持つ種、本来はクロマツ中心でいきたい のですが、非常時ということもありアカマツも含めて提供していただくこ とから始めまして、国の補助事業も活用して準備をしているところです。 海岸防災林のためには460万本くらい、だいたいマツの苗木は1haに 1万本程度植栽しますので、それに見合うだけの苗木を準備します。マツ の苗木が山行き苗になるまでには、コンテナ苗の場合ですと2年かかるた め、来年平成25年についてはまだ十分ではありませんが、平成26年以 降には、毎年70万本程度の苗木を準備して、海岸防災林の復旧に活用し 10 ていきたいと考えております。 コンテナ苗を使いますと色々とメリットがありまして、植栽の時期を選 ばなくてもある程度復興事業の進捗に合わせて一年中植えられるというこ とがございます。それから、植栽も専用の器具等を使い比較的植え穴等も 簡単に作れるということで、総じて低コストの造林をするつもりでござい ます。県の内部でも県内産の種の供給体制整備を今進めておりまして、他 県や団体等からも御協力をいただきながら、苗木生産や復旧が進んでいく ように努めてまいりたいと考えております。 (スクリーンに資料映像)左上の写真にあります黒いプラスチックのよ うな箱がコンテナといわれるもので、この場合はスギの苗木ですけど、コ ンテナのひと穴毎に一本の苗木を育てています。スギの苗木を作る時に は、その後の活着・根の張り等を考えて根切りという作業も必要になりま すが、こういう長いコンテナを使いますと根切り効果も合わせて発揮され ることになり、そうした作業が必要ありません。右上の写真がコンテナか ら出した苗でございます。左下の写真がコンテナ苗を植え付けるための植 穴を掘る器具で、これに体重をかけて地面に穴を開け、コンテナ苗の根の 形に合わせた植え穴が掘られる様子です。従来は唐鍬で植え穴を掘ってい ましたけれども、それが必要ありません。右下が植え付け時の状況です。 森林保全課長 海岸防災林の復旧について、御説明いたします。 (稲本課長) 海岸防災林、海岸線にある保安林ですが、261haほど民有林の部分が ございます。その中の155ha、約6割が今回の津波で無くなってしまっ たということで、特に相馬・南相馬については95%くらいの被害が出た という状況にあります。 その復旧に当たりまして、堤防等護岸施設の復旧と併せ、背後地に今ま でありました松林等についてもう一度復旧しようということで取り組んで おります。国の検討委員会等の知見では、やはりハイウォーターから低い ところについては、どうしても被害が多かったということでございまし た。今回地盤沈下もしているものですから、今まであったような松林を再 現するには、3m程の盛土をして植栽をしないと中々木が育っていかない ということです。今現在、被害地に盛土を3m程度しまして、あと幅です が、これまでは狭いところでは10mとか50mくらいの幅で海岸防災林 があった訳ですけれども、そこについてはある程度の幅を持った形で整備 をしていこうということです。県としては、約200m程度の幅を確保し ながら背後地の買収をしまして、そこに盛土して植栽して、そうした形で 造成していきたいと考えております。 その際に、通常の苗木ですと直根を切ってある程度苗木を育てて山に植 えるのですけれども、今ほど紹介ありましたコンテナ苗の場合は直根が傷 んでいないものですから、そのまま直根を生かしていくということが出来 る。そうした意味合いがありまして、コンテナ苗を植栽していくというこ 11 とで計画させていただきたいと考えております。 議長 海岸の森林の再生について説明がありました。よろしいでしょうか。 (木村会長) 他に御意見はありませんか。 秋元委員 計画とはちょっと離れるかも知れないですが、磐城地域で双葉郡は帰れ ない状況にある中、農業関係は20㎞圏内に入って、例えば米の展示圃を つくってみたり、いろいろやっております。 そこで、林業としても何かできないかと考えたのですが、今まで双葉郡 では海岸とか公共施設周辺は松くい虫の航空防除をやって来ました。とこ ろが、今全然出来ないような状況で、これから5年6年帰らないとなる と、松くい虫の被害が相当出て来ると思っています。 その中で県の林業として、双葉郡に帰った時、松くい虫は増やさないよ うにしているというような、一つのPRというか、林業に対する被災地の 中の一つの事業としてやったらいいのではないかと。例えば、海岸の松林 とか公共施設周辺の記念になるようなマツが相当あると思いますので、そ れらが松くい虫にならないように周辺に発生したらすぐ伐るような、被災 地の中のマツの保存というか、そういうものを何かやったらいいんじゃな いかと思ったものですから。どうでしょうか。 森林保全課長 (稲本課長) 御指摘のとおり、今回の震災で海岸線の松林もだいぶ被害を受けている 状況の中、今後の病害虫の防除等についても心配しているところです。従 来海岸沿線についてはヘリによる防除事業を実施していたところですが、 昨年は震災があったものですから取りやめた経緯がありますけれども、こ れらについては計画していきたいと思っているところです。もう1つの予 防策は樹幹注入ということで、健全なマツに薬剤を注入して事前に防除す る方法等がありますが、先程お話しにありましたように、被害を受けたも のを早く処理するという事が重要かなと思っております。 その中で、伐倒駆除という、被害木を伐って被覆して薬剤で燻蒸処理 し、被害を防止する事業を実施しておりますが、今後ともそうした被害地 を中心に、守るべき重要な森林等の周囲について積極的に実施していきた いと思います。逆にその他の森林につきましては、樹種転換という、マツ を他の樹種に変えていくというようなことで、森林の整備と合わせた里山 の再生事業とか、そういう形のもので森林を整備することにより松くい虫 の被害区画を整備していくという方法を考えているところです。 ちなみに松くい虫につきましては、今現在空散による防除については 400haほどやらせていただいております。伐倒駆除につきましては 7,000㎥くらいのものを伐って防除をしているところです。 今後、被災地の松くい虫被害の推移については、注意深く観察しながら こうした形で防除対策を図っていきたいと思います。 12 議長 松くい虫の防除に関する話題でしたが、よろしいでしょうか。 (木村会長) 他に何かありましたらよろしくお願いします。 早矢仕委員 磐城森林計画の中の同じく21ページですけれども、スギ花粉対策と いうことで、スギ花粉の発生を抑えた苗木を使用することを推進します と書かれていますが、現在そういった品種改良したスギというのは、進 捗状況というか、どの程度使われているのか教えていただきたいと思い ます。 森林整備課長 (加藤課長) 春先になりますとスギ花粉に悩まされる方が非常に多いと思います。 私どもの方でも、県の林業研究センターでスギ 花粉の少ない、少花 粉 とか無花粉と か、そういうスギを見出して増やしていこうと思っていま す。 現在、県で認定された花粉症の対策品種は、花粉の比較的少ないスギと いうことで5クローン、5系統、それから花粉が全くないレベルの無花粉 スギということで3個体が発見されている段階です。無花粉スギについて は、会津地方の西会津町で平成15年から平成18年までの間に見つけら れました。それから少花粉については、中通り、会津のスギ林の中から選 び出していますが、こちらは少し早く平成12年に5クローン確認されて います。ちなみに少花粉スギというのは、全国的には平成20年度末に 135品種認定されています。それから無花粉スギについては、既に富山 県等では実用化されて市販等の状態になっており、今年あたりは実際に 山行き苗に使用されています。 本県におきましては、ただいま母樹となる苗木を仕立てているところ です。計画としては、今年・来年で挿し木ですね、結局花粉が無いか少花 粉ということは交配によって苗木を増やしていくことが出来ないものです から、どうしても挿し木で対応することになるのですけれども、予定とし ては平成26年度までにまず4,000本ほどの苗木を確保して、それを採 種園、採穂園用の台木として植栽する。それでその台木が充実しますの は、平成28年度以降になりますので、それらを基に実際の苗を採取す るための穂木の供給を行っていきたいと考えております。多少時間はか かりますが、計画的に取り組んでいきたいと考えています。 議長 (木村会長) 森林整備課長 (加藤課長) 県内に植栽するものに関しては、全国的に流通しているものを使うの ではなくて、県の独自のもので確保していくということでしょうか。 基本的には地元で精英樹ということで育ててきた品種の中から選び出 していこうということですので、地域特性に合ったものを植えていきた いと考えております。 13 議長 (木村会長) 他に御意見はないでしょうか。議案第1の地域森林計画に関して、提 案や変更等がないのであれば、原案どおりで答申したいと考えますがよ ろしいでしょうか。 (委員から異議なしの声) それでは、議案第1号に関しては原案に異議がないものとして、答申 したいと思います。なお、答申書につきましては、最後にこの場におい て、県に提出したいと思いますのでよろしくお願いします。 それでは、議事の(2)です。報告事項「東日本大震災復興特別区域 法に基づく地域森林計画の変更について」の説明をお願いします。 事務局 (飯沼主幹) それでは、説 明させていただき ます。資料6をお手元に御用意くだ さい。東日本大震災復興特別区域法に基づく地域森林計画の変更につい てです。 通常ですと委員の皆様御承知のとおり、開発や土地利用の見直しにつ いては、個別法による規制に基づき様々な手続きが必要となります。森 林法につきましては、保安林の解除ですとか、林地開発の許可、そうい う手続きが必要になってまいります。 この復興特区法という法律におきましては、津波で被災した住宅地の 高台移転や市街地での整備等に必要な復興整備事業、これらを 円滑かつ 迅速に進める ために、土地利用の再 編に関する特例 が設けられてお り ます。この特例といいますのは、地方公共団体が復興整備計画を作成 し、復興整備協議会の協議・同意等を経て公表することで、受けること ができる仕組みとなっております。 この特例の対象になる事業について、3ページ目に例示をさせていた だいております。3ページの上半分を御覧ください。例えばイのところ に土地区画整理事業があります。ふたつ飛んでニのところに集 団移転促 進事業、今一番報道等で注目されて いるのはこれだと 思います。これ らの事業 につきまして、こ の特例の対象になるということでございま す。 この特例を地域森林計画区域の変更手続きの際も受けられる形になっ ていますが、同じ3ページの下の方に変更手続きについて簡単に書いて おります。中ほどに通常の手続きについて書いてございます。まさに本 日御審議いただきましたとおり、当森林審議会の審議を経まして、農林 水産大臣の同意をいただき変更する、という形が通常の手続きです。そ れに対して特例と申します のが、右側に書 いてございます。意見聴取・ 同意につきましては、協議会において御審議いただく。いわゆるワンス トップで手続きが進められるというような形になっています。 このような形で、既に地域森林計画の変更を行った事例がございま す。2ページ目の中ほどにこれまでの実績を記載しております。「3 14 特区法に基づく地域森林計画の変更について」ということで、今までの 実績が3件ございます。相馬市での2件、新地町での1件。これにつき ましては、参考までに4ページに位置図を付けてお ります。この位置図 に斜線で示した部分、これが特例により地域森林計画対象森林を除外し た箇所でございます。この場所に集団移転先が求められた、という段取り になっております。 今後もこのような事例は、その都度、各市町村の復興整備計画に追加し て、協議会の中で御審議いただくということになっています。具体的な今 後の予定としては、いわき市でこの特例を適用し、土地区画整理事業によ る市街地整備について、御審議をいただくような考えで今進んでいるとこ ろでございます。 このようなことで、地域森林計画の変更について、特区法による特例 の対象になっており、事務手続を進めさせていただいている、という報 告でございます。以上でございます。 森林計画課長 (松本課長) 引き続き、報告案件でございます。参考資料3を御覧ください。「市町 村森林整備計画の策定及び森林経営計画の作成について」です。 今ほど御審議を賜り、御答申をいただく磐城地域森林計画につきまして は、予め国有林との調整を経ておりまして、この後、市町村長が作成し ますのが市町村森林整備計画です。これは基本的には、地域森林計画の樹 立を受け、今年度中に樹立することになっています。実は今回、市町村と の意見交換の中で、特に森林除染の推進については盛り込んで欲しいとい う要望がございました。本日御審議をいただいた地域森林計画につきまし ては、森林除染にかなり踏み込んでおりまして、これほど踏み込んだのは 今までの計画の中でも初めてです。 これを受けまして市町村では、森林林業のマスタープランとして市町村 森林整備計画を作成し、伐採・更新等の基準を定め、指導の根拠とするも のであります。この中で、避難指示区域につきましても、森林除染や林業 活動の再開に向け、基本的な方向を明らかにしていただく考えですが、こ れにつきましては事務量も多く、さらには町村自体が避難されている場合 もあります。そこで、いかに市町村の意思を市町村森林整備計画に盛り込 んでいただくかについて国と協議し、調整が完了しております。これに基 づき、避難指示区域のある町村については、必要最小限の記載内容でも樹 立を可能とするなど、円滑な計画策定を支援しているところでございま す。 さらに森林経営計画につきましては、平成24年度からスタートした森 林施業計画に代わる計画で、森林施業の集約化さらには効率的な森林整備 を進め、持続可能な林業経営を行うための新たな計画制度であり、市町村 森林整備計画に基づく市町村長の認定が必要となっています。これにつき ましても、積極的に計画的な森林施業が進みますよう、認定権者の市町 村 15 とともに支援 してまいる考えでござ います。 以上、報告させていただきました。 議長 (木村会長) ありがとうございました。只今の説明は報告事項ですけれども、質問 等ありましたらお願いします。 他に御意見等もありましたらお願いします。 酒井委員 別件ですが、私福島県農林水産部のメールマガジンを拝読しておりま して、先日送られてきたメールが「休刊」というお知らせのメールでし た。前回の審議会の時の計画案では、メールマガジンとか継続していくと いう内容が記載されていたと思うんですけど。やはり情報を発信していく という中でも、このメールマガジンはものすごく大事なツールのひとつだ と思っておりまして、これからどうなってしまうのかお聞きしたいと思い ます。 農林企画課長 (佐藤課長) 酒井委員 早速帰って事実を 確認しますが、 やめるつもりはないこ とから、続 けるようにし たいと思います。 食に関する内容がすごく多いんですけど、せっかく農林水産部という メールマガジンで情報を発信していますので、できれば、先程から話に あったように、県産材の安全だとか、そういった情報も是非発信してほ しいと思います。 議長 他に御意見はございませんか。よろしいでしょうか。 (木村会長) 森林計画課長 (松本課長) これは「その他」に近いのですが、折角ですので、もう一つ資料をお 配りしております。産経新聞の記事でございます。 今程情報発信を積極的にやるということでございましたが、実は大阪木 材相互市場で本県の県産材の支援をしていただいております。その中で、 読んでいきますと、木材も風評被害をどういうするかという問題はござい ますが、関西の方が積極的にPRするということで取り組んでいただいて いるということです。いわきの大平さんのコメントも掲載されてございま す。全国的に安心安全ということを、当然木材もそうでございますが、発 信をしているということを参考までに資料として作らせていただきまし た。 議長 (木村会長) 大平さんが休みなのが残念です。本当は御本人に説明していただきたか ったですね。 それではよろしいでしょうか。特に御意見がないようでしたら、本日 16 の審議を終了したいと思います。御協力ありがとうございました。 司会 木村会長、ありがとうございました。 (本田総括主 また、委員の皆様には、長時間にわたりまして御審議をいただき誠に 幹) ありがとうございました。 それでは、次第の6「その他」に移らせていただきます。連絡事項に つきまして、事務局より御説明いたします。 事務局 (飯沼主幹) まず一点目でございますが、本日の議事録につきましては、整理の 上、御発言いただいた各委員に御確認をいただきまして、議事録署名人 の押印をいただいた後、写しを全委員へ送るようにいたします。なお、 議事録につき ましては、森林計画課 ホームページで 公表いたします の で、申し添え させていただきます。 二点目でございます。次回森林審議会の開催予定についてです。福島 県農林水産業振興計画の見直しに関する最終審議を1月下旬か、2月上 旬に予定しております。詳細が決まり次第、お知らせしますので、よろ しくお願いします。 連絡事項は以上でございます。 司会 (本田総括主 幹) 最後に、委員の皆様から何かございますでしょうか。 (委員から特になしの声) それでは、地域森林計画に関する答申に移らせていただ きます。 只今から答申をお願いいたします。 答申書を木村会長から田村技監へお渡しいただきます。 木村会長 福島県知事様、福島県森林審議会長。「磐城地域森林計画(案)並びに 阿武隈川、奥久慈及び会津地域森林計画変更(案)」について、答申。 平成24年12月7日付け24森第1982号で諮問ありましたこのこ とについては、審議の結果、適当と認めます。 田村技監 答申していただきました内容に基づき、今後とも適正な森林管理と施 業の推進に取り組みたいと思います。ありがとうございました。 司会 以上をもちまして、本日の森林審議会を閉会とさせていただきます。 (本田総括主 長時間の御審議、誠にありがとうございました。 幹) (以上を以て閉会となる) 17 以上の議事録内容に相違ありません。 18 19
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