[研究トピックス] SU UMa 型矮新星 VW CrB のアウトバースト中の測光観測

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[研究トピックス]SU UMa型矮新星VW CrBのアウトバー
スト中の測光観測
野上, 大作
京都大学大学院理学研究科附属天文台年次報告 (2004),
2003年(平成15年): 22-22
2004-09
http://hdl.handle.net/2433/172281
Right
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Departmental Bulletin Paper
publisher
Kyoto University
SUUMa型媛新星 VWCrBのアウトバース卜中の測光観測
綾新星は激変星の 1種で、白色媛星(主星)と晩期型主系列星(伴星)からなる連星系で
ある。伴星からロッシュローブオーバーフローにより、 L1点を通して表面大気が主星側
に流れ込み、主星の回りに降着円盤を形成している。降着円盤は様々な天体の活動性のエ
ンジンの役割を担い、嬢新星はその基本的な物理の究明のために重要な天体である。
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m 反射望遠鏡)を含む国際共同観測チームを組織し、 8UUMa型
我々は飛騨天文台 (
媛新星 V WCrBの 2003年 7月のスーパーアウトパースト他、計 3回のアウトパースト
において詳しい時間分解能測光観測を行なった。左下図は 2003年 7月のスーパーアウト
パーストの光度曲線である。このアウトパースト中には、右下図のようにスーパーハンプ
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1分)が観測された。このスーパーハンプ周期とアウ
という微小変動現象(周期 1
1
1
1pcと推定される。
トバーストの最大光度などから、この星までの距離は 69OZ
スーパーハンフ。を詳しく調べると、短周期の 8UU Ma型媛新星に特徴的に見られるよ
うに、周期がアウトパーストの進行とともに長くなっていく様子が観測された。 VWCrB
はこの現象が観測された系の中では、最長のスーパーハンプ周期(c:::::軌道周期)を持つ。ま
た今回のスーパーアウトバーストでは、緩やかな減光から急速減光に移る最後の段階直
前に、もう一度明るくなる再増光現象が見られた(左下図)。このような再増光現象はスー
パーハンプの再成長現象と共に観測されることが多いが、果たしてこの系でもスーパーハ
ンプの再成長が観測されている(右下図)。これらの現象が何故起こるのか、またそれらは
物理的に関連しているのかは未解明のままである。しかし、今回のアウトバーストでは、
再増光現象はスーパーハンプの再成長よりも 2日、あるいはそれ以上早く起こることが示
された。このことは今後なされるであろう解釈に大きな制限を付けることになるだろう。
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左図 :
2003年 7月のスーパーアウトバーストの光度曲線。このアウトバーストは約 2
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き、指数関数的に減光していったが、 JD2452856より減光が遅くなる現象(再増光)が見
られた。右図:短周期変動現象スーパーハンフ。の日毎の光度曲線。観測初日が最も振幅が
大きく、だんだん減少していったが、 JD2452858辺りで再び振幅が大きくなった。
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(野上大作記)