ファモチジン錠 20mg「アメル」 生物学的同等性試験に関する資料 (抜粋) 共和薬品工業株式会社 作成年月日:2012.11.26 FAM-D-2(2) はじめに ファモチジン製剤であるファモチジン錠 20mg「アメル」の医薬品製造販売承認申請を行 うに当たり、ファモチジン錠 20mg「アメル」又はガスター錠 20mg を健康成人男子 20 例 (1 群 10 例)に単回経口投与し、血漿中の未変化体濃度を測定して、薬物動態から両製 剤の生物学的同等性を検証した。 1.試験方法 (1)治験薬 試験製剤:ファモチジン錠 20mg「アメル」 LOT No. 3A (共和薬品工業㈱製造) 標準製剤:ガスター錠 20mg LOT No. E155N01 (アステラス製薬㈱製造) (2)治験デザイン 「後発医薬品の生物学的同等性試験ガイドラインについて (平成 9 年 12 月 22 日 医薬審第 487 号) 」に準じ、 非盲検下における 2 剤 2 期のクロスオーバー法を用いた。 初めの 2 泊 3 日の入院期間を第Ⅰ期とし、2 回目の入院期間を第Ⅱ期とした。なお、 第Ⅰ期と第Ⅱ期の間の休薬期間は 1 週間とした。 【投薬スケジュール】 第Ⅰ期 試験製剤先行群 標準製剤先行群 休薬期間 ファモチジン錠 20mg「アメル」 第Ⅱ期 ガスター錠 20mg 1 週間 ガスター錠 20mg ファモチジン錠 20mg「アメル」 (3)投与条件 被験者に対して 10 時間以上の絶食下において、1 錠中にファモチジンとして 20mg 含有するファモチジン錠 20mg「アメル」1 錠又はガスター錠 20mg 1 錠を、150mL の 水とともに単回経口投与した。投与後 4 時間までは、絶食かつ、安静にさせた。 (4)採血時点 第Ⅰ期及び第Ⅱ期ともに治験薬の投与前、投与後 0.5、1、1.5、2、2.5、3、3.5、4、 5、6、9、12 及び 24 時間後の 14 時点とした。 採血量は 1 回につき 10mL(血漿として約 4mL)とした。 (5)分析法 HPLC 法 1 2.試験結果 (1)薬物動態パラメータ ファモチジン錠 20mg「アメル」 ガスター錠 20mg AUC(0→24) Cmax Tmax T1/2 (ng・hr/mL) (ng/mL) (hr.) (hr.) 480.3±122.5 74.3±21.5 2.95±0.67 3.37±1.04 478.8±128.4 73.8±22.1 2.73±0.60 3.79±1.60 (Mean±S.D., n=20) ファモチジン錠 20mg「アメル」及びガスター錠 20mg の各採血時間における血中濃度 の推移を図に示した。両製剤とも投与後約 3 時間で最高血中濃度に達し、以後消失 し、同様の血中濃度推移を示した。 図 単回経口投与後の平均血漿中未変化体濃度の経時的推移(n=20) (2)同等性の判定 得られた薬物動態パラメータ(AUC、Cmax)について 90%信頼区間法にて統計解 析を行った結果、log(0.80)~log(1.25)の範囲内であり、両剤の生物学的同等性が確認 された。 AUC(0→24) Cmax 2 製剤間の平均値の差(%) 0.31 0.63 90%信頼区間 log(0.955)~log(1.059) log(0.966)~log(1.049) 2 3.安全性の評価 自他覚症状及び生理学的検査(血圧、脈拍、体温)は特記すべき異常所見は認められ なかった。臨床検査値は基準値から逸脱する項目が散見されたが、いずれも投薬によ る異常変動ではなく、被験者固有の生理的変動範囲内のものと思われ、治験薬との関 連はないと判断された。 以上より本剤の安全性に問題はないと判断された。 3
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