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SASユーザー総会 アカデミア・テクノロジー&ソリューション セッション
医療圏分析と医薬品マーケティング
武藤 猛
MarkeTech Consulting 代表
Healthcare Area Analysis and
Pharmaceutical Marketing
Takeshi Muto
President, MarkeTech Consulting
Copyright 2009 © by MarkeTech Consulting. All Rights Reserved.
医療圏分析と医薬品マーケティング
1.医療圏分析の考え方
2.都道府県単位の医療圏分析
3.二次医療圏の患者フロー分析
4.医療圏に対する重力モデルの適用
5.まとめ
2
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1
1.医療圏分析の考え方
[1]医療計画と医療圏
医療計画の考え方(特に医療連携)
これまでの医療計画の考え方
3次医療
2次医療
1次医療
新たな医療計画の考え方(イメージ)
先進的な技術や特殊な医療、
発生頻度が低い疾病に関するもの
などの医療需要に対応した医療
住 民
患 者
救急医療
機能
入院治療を主体とした医療
活動がおおむね完了する医療
介護・福祉
かかりつけ医機能 サービス機能
(診療所・一般病院)
専門的
治療機能
普段からの健康相談が受けられる、
かかりつけ医を中心とした
地域医療体制の確立を目指した医療
回復期リハ
ビリ機能
療養提供
機能
3
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1.医療圏分析の考え方
[2]医療圏分析の目的とその応用例
医療圏分析の目的と応用例
分析レベル
分析の目的
応用の例
・医療施設数の充足率分析
三次医療圏分析
(都道府県別分析)
・医師数の充足率分析
都道府県単位の患者
数、および医療施設や ・新薬の販売ポテンシャル分析
医師数の構造を分析す ・MR数の最適配置分析
る
・大規模病院のマーケティング分析
データ源の例
・厚生労働省:医師・歯科医師・薬剤師調査(2005年)
・厚生労働省:医療施設調査(2005年)
・矢野恒太記念会:データで見る県勢2008
・厚生労働省:患者調査(2005年)
・国勢調査(2000年)
・医療施設数の充足率分析
・厚生労働省:医師・歯科医師・薬剤師調査(2005年)
・医師数の充足率分析
・厚生労働省:医療施設調査(2005年)
・患者フロー分析
二次医療圏単位の患者
数、および医療施設や ・MR数の最適配置分析
二次医療圏別分析
医師数の構造を分析す ・中規模病院のマーケティング分析
る
・医療連携分析
・厚生労働省:患者調査(2005年)
・厚生労働省:診療報酬調査専門組織・DPC評価分科会資料
・伏見清秀編著:DPCデータ活用ブック(じほう、2006年)
・データマップ'06(「医療経営情報」2005年11月増刊号)
・国勢調査(2000年)
・小規模病院のマーケティング分析
個別の医療施設(病院、 ・診療所のマーケティング分析
一次医療圏別分析 診療所、薬局)のエリア ・調剤薬局のマーケティング分析
マーケティングを行う
・医療連携分析
・厚生労働省:患者調査(2005年)
・国勢調査(2000年)
・個別医療施設の患者調査(レセプト、アンケート等)
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2
2.都道府県単位の医療圏分析
[1]分析の目的と使用データ
■分析の目的:
-医薬品マーケティングにおける販売ポテンシャルを都道府県単位で分析
-特に高血圧症治療薬ARBの売上高を決定する要因を検討
■使用データ:
-人口、病院・診療所数など:データでみる県勢2007(矢野恒太郎記念会)
-患者数:厚生労働省 患者調査(2005年)
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2.都道府県単位の医療圏分析
[2]ARB売上高と各種変数の相関係数
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
各種変数
年齢別人口_0~14歳_2005
年齢別人口_15~44歳_2005
年齢別人口_45~64歳_2005
年齢別人口_65歳以上_2005
年齢別人口_総計_2005
人口密度_2005
1人当り所得_2003
医療費総額_2002
施設数2004_病院
施設数2004_一般診療所
病床数2004_病院
病床数2004_一般診療所
医師数_2004
死亡数_悪性新生物
死亡数_心疾患
死亡数_脳血管疾患
死亡数_肺炎
平均寿命_男_2000
平均寿命_女_2000
000_総数_患者数
090_循環器系の疾患_患者数
091_高血圧性疾患_患者数
091_(心疾患(高血圧性のものを除く))_患者数
092_虚血性心疾患_患者数
093_その他の心疾患_患者数
094_(脳血管疾患)_患者数
095_脳梗塞_患者数
096_その他の脳血管疾患_患者数
097_その他の循環器系の疾患_患者数
000_総数_患者数_65歳以上
090_循環器系の疾患_患者数_65歳以上
091_高血圧性疾患_患者数_65歳以上
091_(心疾患(高血圧性のものを除く))_患者数_65歳以上
092_虚血性心疾患_患者数_65歳以上
093_その他の心疾患_患者数_65歳以上
094_(脳血管疾患)_患者数_65歳以上
095_脳梗塞_患者数_65歳以上
096_その他の脳血管疾患_患者数_65歳以上
097_その他の循環器系の疾患_患者数_65歳以上
ARB売上高との相関係数
0.952
0.976
0.967
0.979
0.974
0.884
0.715
0.953
0.863
0.972
0.920
0.479
0.973
0.976
0.975
0.967
0.967
0.153
-0.336
0.971
0.945
0.952
0.932
0.920
0.937
0.893
0.888
0.893
0.855
0.957
0.933
0.945
0.912
0.907
0.909
0.882
0.880
0.872
0.855
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3
2.都道府県単位の医療圏分析
[3]ARB売上高と各種変数の散布図
ARB売上高対総人口(都道府県別分析)
8,000
7,000
東京
6,000
y = 0.4476x
R2 = 0.945
ARB売上高
5,000
4,000
大阪
愛知
3,000
神奈川
2,000
1,000
0
0
2000
4000
6000
8000
10000
12000
14000
総人口
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[1]分析の目的と使用データ
■分析の目的:
-入院患者の充足率を都道府県および二次医療圏単位で分析
■使用データ:
-厚生労働省 患者調査(2005年)
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[2]二次医療圏間の患者フローと「充足率」の定義
二次医療圏間の患者フローと「充足率」の定義
二次医療圏C
二次医療圏A
二次
医療圏B
二次医療圏
間の患者移動
(県外との移動は
図示していない)
二次医療圏D
充足率=(当該医療圏に居住する患者が当該医療圏で受療した患者数)
÷(当該医療圏に居住する患者数)
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[3]入院に関する二次医療圏別充足率
充足率別の二次医療圏の数
0
0%~10%
0
10%~20%
0
20%~30%
30%~40%
充足率
20
40%~50%
50%~60%
60%~70%
70%~80%
40
60
80
100
120
140
二次医療圏の総数=369
1
2
3
18
38
68
80%~90%
117
90%~100%
122
10
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[4]群馬県二次医療圏の概要
人口集中医療圏
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[5]群馬県二次医療圏間の患者移動①:患者数
医療機関所在地
■入院患者
二次医療圏_患者居住
前橋
高崎・安中
桐生
伊勢崎
太田・館林
渋川
藤岡
富岡
吾妻
沼田
群馬県全体
前橋 高崎・安中
2,403
328
512
2,705
168
25
250
86
87
12
293
128
76
174
36
73
62
38
72
32
4,104
3,729
桐生
前橋 高崎・安中
13,787
874
1,328
17,843
299
35
615
373
152
44
836
375
107
708
61
287
117
60
115
53
4,104
3,729
桐生
57
341
1,682
53
147
5
7
33
1
2
2,455
伊勢崎 太田・館林
169
11
100
21
106
121
1,394
55
294
2,413
7
1
23
4
29
1
7
2
3
2
2,309
3,148
渋川
258
297
28
67
26
812
49
24
122
181
1,980
藤岡
伊勢崎 太田・館林
445
33
168
25
286
230
9,212
229
467
14,833
16
2
50
6
13
2
5
1
8
4
2,309
3,148
渋川
333
202
9
43
12
4,218
18
8
211
102
1,980
藤岡
8
145
3
10
2
3
517
18
0
3
911
富岡
3
177
0
2
4
2
114
812
1
1
1,147
吾妻
29
35
10
11
6
59
5
7
658
41
961
沼田
15
7
3
4
0
28
3
2
41
834
992
入院患者合計
3,281
4,340
2,146
1,932
2,991
1,338
972
1,035
932
1,171
20,138
■外来患者
二次医療圏_患者居住
前橋
高崎・安中
桐生
伊勢崎
太田・館林
渋川
藤岡
富岡
吾妻
沼田
群馬県全体
96
6
8,041
144
351
4
3
1
0
2
2,455
13
262
3
37
4
3
3,150
78
0
0
911
富岡
9
308
0
5
1
2
165
3,251
1
6
1,147
吾妻
5
12
0
3
0
59
2
1
1,968
8
961
沼田
7
7
2
4
2
28
1
1
46
4,146
992
[注]平成19年群馬県患者調査 調査結果(http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=67188)
外来患者合計
15,602
20,161
8,905
10,665
15,866
5,543
4,210
3,703
2,409
4,444
91,508
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[5]群馬県二次医療圏間の患者移動②:入院患者
群馬県の二次医療圏間の患者移動(入院)
患者数
3,000
2,500
2,000
1,500
1,000
沼田
吾妻
富岡
藤岡
渋川
500
太田・館林
0
医療機関が存在する医療圏
妻
沼
田
岡
富
前橋
吾
川
藤
岡
林
・館
太
田
渋
生
崎
勢
伊
高
崎
桐
・安
前
中
橋
伊勢崎
桐生
高崎・安中
患者が居住する医療圏
[注]平成19年群馬県患者調査 調査結果(http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=67188)
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[5]群馬県二次医療圏間の患者移動③:外来患者
群馬県の二次医療圏間の患者移動(外来)
患者数
18,000
16,000
14,000
12,000
10,000
8,000
6,000
4,000
沼田
吾妻
富岡
藤岡
2,000
渋川
太田・館林
0
医療機関が存在する医療圏
田
吾
妻
前橋
沼
岡
岡
富
渋
川
高崎・安中
藤
崎
林
太
田
・館
伊
勢
中
生
桐生
桐
・安
高
崎
前
橋
伊勢崎
患者が居住する医療圏
[注]平成19年群馬県患者調査 調査結果(http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=67188)
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[6]群馬県二次医療圏の充足率①:入院
入院に関する各医療圏の充足率
50%
55%
60%
65%
70%
75%
80%
85%
90%
95%
100%
73.2%
前橋
62.3%
高崎・安中
78.4%
桐生
72.2%
伊勢崎
80.7%
太田・館林
60.7%
渋川
53.2%
藤岡
78.5%
富岡
70.6%
吾妻
沼田
71.2%
70.7%
群馬県全体
[注]平成19年群馬県患者調査 調査結果(http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=67188)
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3.二次医療圏の患者フロー分析
[6]群馬県二次医療圏の充足率②:外来
外来に関する各医療圏の充足率
50%
55%
60%
65%
70%
75%
80%
85%
90%
前橋
88.4%
高崎・安中
88.5%
86.4%
伊勢崎
太田・館林
藤岡
93.5%
76.1%
74.8%
87.8%
富岡
吾妻
100%
90.3%
桐生
渋川
95%
81.7%
93.3%
沼田
87.9%
群馬県全体
[注]平成19年群馬県患者調査 調査結果(http://www.pref.gunma.jp/cts/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=67188)
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8
4.医療圏に対する重力モデルの適用
[1]重力モデル①
■ニュートンの万有引力の法則
m1m2
d2
F : 引力
F G
m1 , m:物体の質量
2
d:物体間の距離
■地域間における人(患者)の移動モデル(重力モデル)
M ij  k
Pi Q j
d ij
M :地域
iから地域jへの移動数
ij
P:地域
iの人口(地域iを出発地とする総移動数)
i
Q:地域
jの人口(地域jを到着地とする総移動数)
j
d:地域
iと地域j間の距離
ij
k:比例定数
 ,  , :パラメータ
[出典]大山達雄:最適化モデル分析、日科技連(1993年)
17
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4.医療圏に対する重力モデルの適用
[1]重力モデル②
■発生量制約モデル
・一般的な重力モデルを改良したもので、顧客数は店舗の魅力に比例し、店
舗までの距離に反比例するという店舗選択行動をモデル化したものである。
・このモデルでは、それぞれの地域からの移動数(患者数)総量は所与(一定)
とし、上記の基準で各患者が最適と考える地域(の病院)を選ぶと仮定する。
■医療版重力モデル
・医療圏間の移動患者数は次の式で求められる。
M ij 

Si Q j


Q d
 k ij
k  N d ik
M :医療圏
iから医療圏jへの移動患者数
ij
S:医療圏
iから医療圏jへの移動患者数の総数
i
Q:医療圏
jの病院数
j
d:医療圏
iと医療圏jへの移動距離
ij
 , :パラメータ
[出典]大場久照、他:空間的相互作用モデルと地理情報システム(GIS)を用いた受療行動モデルの構築と空間分析、医療情報学(26巻5号、2006)
18
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9
4.医療圏に対する重力モデルの適用
[2]パラメータの推定
■Nakanishi-Cooperによるパラメータ推定方法
 M ij 
Q
   log j
log

Q
 M i. 
 .
ここで、

d 
   log ij 

d 

 i. 
M:
,
, n)の幾何平均
i . M(
ij j  1,2・・・
S:
(
,
, n)の幾何平均(したがってSiに等しい)
i S
i j  1,2・・・
Q:
(
,
, n)の幾何平均
. Q
j j  1,2・・・
d:
,
, n)の幾何平均
i . d(
ij j  1,2・・・
[出典]Masao Nakanishi and Lee G. Cooper:Parameter Estimation for Multiplicative Competitive Interaction Model – Least Squares
Approach、Journal of Marketing (August 1974)
19
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4.医療圏に対する重力モデルの適用
[3]分析用データベース
i
i
i/j
i
i
i/j
M11
M21
・・・
Mn1
Q1
d11
d21
・・・
dn1
M1.
・・・
Mn.
Q.
d1.
・・・
M12
M22
・・・
Mn2
Q2
d12
d22
・・・
dn2
M1.
・・・
Mn.
Q.
d1.
・・・
dn.
dn.
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
M1n
M2n
・・・
Mnn
Qn
d1n
d2n
・・・
dnn
M1.
・・・
Mn.
Q.
d1.
・・・
dn.
j
i=1の回帰分析用データ
i=2の回帰分析用データ
log(M11/M1.)
log(Q1/Q.)
log(d11/d1.)
log(M21/M2.)
log(Q1/Q.)
log(d21/d2.)
log(M12/M1.)
log(Q2/Q.)
log(d12/d1.)
log(M22/M2.)
log(Q2/Q.)
log(d22/d2.)
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
・・・
log(M1n/M1.)
log(Qn/Q.)
log(d1n/d1.)
log(M2n/M2.)
log(Qn/Q.)
log(d2n/d2.)
j
20
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10
4.医療圏に対する重力モデルの適用
[4]先行研究:北海道の医療圏分析
[出典]大場久照、他:空間的相互作用モデルと地理情報システム(GIS)を用いた受療行動モデルの構築と空間分析、医療情報学(26巻5号、2006)
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4.医療圏に対する重力モデルの適用
[5]重力モデルの適用結果(群馬県vs北海道)
吸引
要因
道・県
群馬県
(N=100)
先行研究
の結果と
ほぼ一致
(差は2%)
北海道
(N=441)
距離
入院患者
吸引要因
外来患者
β
γ
自由度調整済
み
決定係数
病院数
0.71
-2.92
0.477
0.73
-4.18
0.552
病床数
0.41
-2.95
0.454
0.71
-4.22
0.554
医師数
0.44
-2.96
0.463
0.75
-4.22
0.569
(平均)
0.52
-2.94
-
0.73
-4.21
-
病院数
1.24
-2.65
0.741
1.41
-2.88
0.798
病床数
1.08
-2.66
0.749
1.23
-2.90
0.805
医師数
0.94
-2.62
0.746
1.07
-2.84
0.802
(平均)
1.08
-2.64
-
1.24
-2.87
-
M ij 
β
γ
自由度調整済
み
決定係数
Q j
Si
Qk d ij
 d
kN
ik
M :医療圏
iから医療圏jへの移動患者数
ij
S:医療圏
iから医療圏jへの移動患者数の総数
i
Q:医療圏
jの病院数(または病床数あるいは医師数)
j
d:医療圏
iと医療圏jへの移動距離
ij
 , :パラメータ
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4.医療圏に対する重力モデルの適用
[6]医療機関の患者吸引に関する距離効果の例
医療版重力モデルにおける距離の効果
患者吸引における距離の効果(.0.5kmを100とした場合の相対比)
100
90
入院患者
入院患者の
96%
80
外来患者
70
外来患者の
99%
60
50
40
30
20
10
0
0.0
0.5
1.0
1.5
2.0
2.5
3.0
3.5
4.0
4.5
5.0
医療機関から患者居住地までの距離(km)
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5.まとめ
■医療圏分析の医薬品マーケティングへの応用:
-三次医療圏(都道府県単位)における医薬品売上高と人口構成の高い相関
⇒MRの最適配置(中長期的視点)
-二次医療圏間の患者フロー分析
⇒医療連携
-医療版重力モデルによる患者の吸引効果
⇒病院マーケティング
■今後の課題:
-地理情報システム(GIS)を活用した、医療圏分析の「見える化」
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