土崎中学校 研究部だより No.2 2012.10. 5 第2学年版 響き合う個性・高め合う力 蒸し暑い日が続いた夏休み明けの前学期後半は,総合テストⅡに始まりました。 そして,土中祭や合唱コンクールなどの大きな行事を成功させることによって,子どもたちは一回 りたくましく成長しました。 また,8月29日に全校生徒が参加して「東日本大震災に学ぶ」被災地訪問活動が行われました。 1.2年生は塩竃市・名取市閖上地区,3年生は気仙沼市を訪問し,津波被害の甚大さを目の当た りにし,被災当時の状況を聞き,復興の状態を自分の足で立ち見ることから改めて防災に対する意識 を強くもつことができたと思います。 そして,被災地の方々の復興に懸ける強い思いを肌で感じ取ることができました。学習の成果を各 自がレポートにまとめ,土中祭で発表する機会を設けました。お子さんのレポートをご覧になってい ただけたことと思います。 日一日と日が短くなり,朝晩は肌寒さを覚えるほどになってきました。衣替えを終えた今,平成24 年度もいよいよ折り返し点です。 この後は,生徒の学力向上(同時に教師の授業力向上)を目指し,学 習指導を充実させていく大切な時期です。10月,11月には土崎小学校・ 港北小学校の先生方をはじめ,秋田市教育委員や秋田市教育委員会指導 主事などたくさんのお客様が本校を訪れ,授業の様子を参観したり,本 校の全職員が授業を提示し,互いに見合って研修を深めたりする期間を 設定しています。 生徒にとっては,一層緊張感をもって授業に臨む機会が多くなります。 夏休みの学習相談風景(8/22 朝) また,秋休み明けの10月18日(木)には1,2年生の総合的な学習の時間の「校外学習」が計画され ており,3年生は,同じ日に「進路PTA」が計画されています。 「学びの秋」を実りあるものにしていきたいものです。 ここで,4月に3年生を対象に実施された全国学力・学習状況調査の結果(学習・生活習慣に関する 内容)について一部紹介します。 <朝食を毎日食べている> 1.している 本 2.どちらかといえば,している 3.あまりしていない 4.全くしていない その他 無回答 90% 100% 校 秋田 県 全 国 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 「食べている」と答えた生徒が,全国・県の数値を上回っています。学習で大切な「早寝・早起き・朝ご飯」。 これからも学習 意欲を向上させていくためにも朝食を取るように心がけたいものです。 <平日,1時間以上勉強している> 1.3時間以上 4.30分以上,1時間より少ない その他 2.2時間以上,3時間より少ない 5.30分より少ない 無回答 3.1時間以上,2時間より少ない 6.全くしない 本 校 秋田県 全 国 0% 10% 20% 30% 40% 50% - 1 - 60% 70% 80% 90% 100% 全国の数値を上回っているものの,68.6%(県比較-6.5%)と県の数値を下回っています。秋田市は,県と同数 値。 <インターネットを1日2時間以上する> 1.4時間以上 4.1時間以上,2時間より少ない その他 2.3時間以上,4時間より少ない 5.1時間より少ない 無回答 3.2時間以上,3時間より少ない 6.全くしない 本 校 秋田 県 全 国 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100% 本校は,29.7%(県:20.5%)秋田市は,県と同数値。また,<家庭での復習にかける時間>についても6ポイ ントど県の数値を下回っています。意欲をもって授業に臨んでも,定着を図るための復習をおろそかにしていては, 効果が期待できません。 以上のことから,学習効率・学習成果を上げていくために,インターネットをはじめゲームなどの 時間を減らし,計画的な学習に努めて,学習に取り組む時間を多くしていくことが大切です。 今回の研究部だより「まなび」No. 2 は,教科通信∼前学期後半(7月∼9月)の各教科の学習に ついてお伝えします。お子さんと一緒にお読みください。 教科通信 内容: ①7月∼9月の学習内容 ②前学期後半の学習を振り返って(成果と課題) ■国 語 7月 ① 学 ・やさしい日本語 習 ・説明文 内 ・類義語・対義語・多義語 8月 ・書写の基本 9月 ・書写 ・新しい短歌のために 容 ② ・普段使っている日本語を,災害時に外国人に分かりやすく伝えるためには,どんな工夫が必要かという 成 果 と 筆者の考えを読み取りました。東日本大震災から1年半,東北で暮らす外国人もたくさんいます。自分 たちの暮らしを振り返りながら,分かりやすく伝えるためにどうしたらいいか,考えてみましょう。 ・短歌に触れる機会が少なく,難しいという印象をもつ人が多いことから,「短歌に親しみを感じること」 を学習目標にしました。表現技法やリズムの特徴を押さえ,その効果を考えたり,情景をイメージしな がら作者の感動をとらえたりすることで,徐々に短歌のよさを味わえるようになってきました。 ・書写の学習では,行書に挑戦しました。「読書」「雷鳴」を行書の特徴をつかんで書きました。初めは, 連続や丸みが上手くできず,楷書のようになる人も多く見られましたが,練習を重ねるうちに,特徴を 捉えた作品に仕上がってきました。普段毛筆で字を書くことはあまりないと思いますが,もし機会が今 あったら今回の学習の成果を,ぜひ生かしてみてください。 課 題 ■社 ① 会 7月 8月 - 2 - 9月 学 第3章 日本の諸地域 第3章 習 1節 2節 九州地方 日本の諸地域 中国・四国地方 第1章 日本の諸地域 3節 近畿地方 内 4節 中部地方 容 5節 関東地方 ② ・日本をいくつかの地域に区分し,それぞれの地域の特色について資料をもとにして特色を学習しました。 成 果 と 課 題 ・近畿地方は,伝統的な生活・文化に関する事例を取り上げ,歴史的な内容と関連付けて考えました。図 や写真などを多く読み取る活動を多くした結果,思考力・判断力が向上した生徒が多く見られるように なりました。 ・中部地方の学習では,自然地形と雨温図を活用して北陸・中央高地・東海の気候の特色を考えました。 ・関東地方・東北地方の学習に関しては,学習プリントやワークを活用しながらまとめました。 ・秋田や東北地方について学習した内容について,この後行われる校外学習や家族で出かけた際に見たり 触れたりして実感してほしいと思います。 ・後学期からは,歴史の学習に移行します。地理の分野については,秋休み中にワークや学習プリントで 十分に復習してほしいと思います ・学習内容をより定着させる方法として新聞やニュース,旅番組や情報番組から得られる知識も多くあり ます。学習意欲を高め,理解を深めるために様々な方法で取り組む工夫をしてみましょう。 ■数 学 ① 7月 8月 学 習 内 容 2章「連立方程式」 ② ・2章では,文字を2つ使うことと方程式を連立することにより,方程式を応用する範囲が広がるなど, 成 果 と 課 題 連立方程式のよさを意識させながら学習を進めてきました。 ・連立方程式の利用では,日常的な問題を扱い,図や表を活用しながら式を立てました。特に計算問題は, 夏休みに学習した成果が出ていました。 ・3章では,1次関数の特徴を調べるために,比例,反比例の学習経験を生かし,表,式,グラフを活用 して学習に取り組みました。関数の学習は苦手とされる内容の一つですが,何度も問題を解いたり,家 庭学習で復習をしたりして着実に理解力が身に付いてきました。 ・後学期も授業を大切にし,家庭学習で復習しながら理解力の向上に努めてほしいと思います。 ■理 2章「連立方程式」 3章「1次関数」 9月 3章「1次関数」 科 ① 7月 8月 学 習 内 容 単元2 動物の生活と生物の変遷 第1章 生物と細胞 第2章 動物のつくりとはたらき 単元2 動物の生活と生物の変遷 第2章 動物のつくりとはたらき ② ・ほおの内側の細胞を採取し顕微鏡で観察しました。自分自身の細胞を観察することにより,興味・関心を 成 果 と 課 題 もって生物の基本単位である細胞を理解することができました。 ・「消化と吸収」では,だ液を採取してデンプンを分解する実験に取り組みました。日常生活の中で行われ ている「消化と吸収」という現象について深く考える姿勢が見られました。 ・「呼吸のしくみ」や「血液循環」「心臓のはたらき」「感覚器官及び刺激の伝わり方」などについてインタ ーネット教材(映像)を活用し,視覚から観察力や理解力の向上に努めました。 ・思考力,表現力の育成のために実験結果から考察する場面において,グループの話合い活動に際してホ ワイトボードを活用して意見を集約する活動を積極的に取り入れました。その結果,自分の意見をしっ かりと話すこと,分かりやすくまとめることができる生徒が増えてきました。今後もホワイトボードを - 3 - 9月 単元2 第3章 第4章 動物の生活と生物の変遷 動物の分類 生物の変遷と進化 活用した試みを授業の中に取り入れていきたいと思います。 ・後学期は,単元3「電気の世界」から学習がスタートします。家庭の電気配線が直列つなぎなのか並列 つなぎなのか秋休み中に考えてみましょう。 ■音 楽 7月 ① 学 習 内 容 ② 成 果 と 課 題 8月 歌唱: 「変わらないもの」 「学級合唱曲」 9月 歌唱:「変わらないもの」 「学級合唱曲」 鑑賞:いろいろな合唱曲 歌唱: 「変わらないもの」 「学級合唱曲」 鑑賞:合 唱 コ ン ク ー ル の 記 録 ・歌唱中心の学習になりましたが,意欲的に取り組みました。合唱曲の特徴を理解し,表情豊かに表現す ことができるようになってきました。特に合唱コンクールに向けた学習では,歌詞の発音や呼吸法,表 現方法を工夫し学習を進め,理解を深めることができたと考えています。 ・合唱コンクール当日の演奏は,各学級とも練習の成果を披露することができました。また,全校合唱「変 わらないもの」を会場いっぱいに響かせて歌うことができた喜びや各学級の合唱に感動したことは,合 唱のすばらしさを体感すると同時に,今後の学習課題を発見することにつながりました。 ・後学期はさらに響きのある歌声を目指し,発声法の改善を図りながら,豊かな音楽表現ができるよう指 導していきたいと考えています。 ■美 術 ① 7月 8月 9月 学 習 内 容 心の模様を刻む ∼レリーフ表現∼ ・4 つ の 彫 りの 技 法 ・彫り ハーモニーを表そう ・彫り ・下地作り ・彫りに合わせた着色 ・アクリル絵の具の扱い ・テーマ設定 ② ・「心の模様を刻もう∼レリーフ表現∼」という題材に取り組みました。スタイロフォームと いうのは建築材料として使用されている断熱材です。初めて手にする素材の扱いに戸惑いを 感じながらも,一人一人試行錯誤しながら一生懸命に制作に取り組むことができました。 ・彫刻刀ではなくカッターでの『彫る』『刻む』という作業の難しさに悪戦苦闘しながらも, 根気強く制作に向かうことができるようになり,たくさんの優れた作品ができ上がりました。 ・土中祭では,作品を展示することができませんでしたが,10月中に全クラスの作品が仕上がり,展示に入 ります。校内の壁面を飾りますので,来校の際にはぜひご覧ください。 成 果 と 課 題 ■保健体育 ① 7月 8月 9月 学 習 内 容 ・球技Ⅰ (バレーボール・ソフトボール) ・水泳 ・球技Ⅰ (バレーボール・ソフトボール) ・球技Ⅱ (サッカー・バスケットボール) ② 成 果 と 課 題 ・球技では集団スポーツの楽しさを味わうためにさらに学び合い・教え合う活動を中心にして,意欲や技 能の向上を図っていきたいと考えています。 ・バレーボールでは,男女とも基本技能が身に付き,チームで三段攻撃を目指してゲームを楽しむことが できました。 ・ソフトボールでは,女子は昨年より基本技能が身に付き,より特性に触れたゲームができるようになり ました。男子は攻撃や守備の連携などを練習し,それを生かしたゲームを行うことができました。 ・バスケットボールとサッカーはチームで作戦を立て,協力して練習やゲームを進めることができました。 ・水泳では,水に親しみクロールや平泳ぎなどに挑戦することができました。 - 4 - ■技術・家庭科 ① 7月 学 習 内 容 技:情報とコンピュータ プレゼンテーションソフトの 使い方 ② 成 果 と 課 題 技:プレゼンテーションソフトについては,興味をもって学習に取り組む生徒も多く,使い方の学習でも 意欲的でした。課題学習では,電気エネルギーを発生させる発電の方法やその課題,再生可能エネル ギーについてのレポートをプレゼンソフトを活用して作成しました。また,制御の学習ではプロロボ というロボットを使い簡単なプログラムよって動きをコントロールする制御の学習をしました。興味 をもって学習に参加する生徒が多く見られました。 家:5月から製作してきたフェルトマスコットが完成し,土中祭で展示しました。ネーム入れも作り,個 性あふれるオリジナルマスコットができました。早くできた人は,2つ目3つ目の作品も作ってたい へん意欲的でした。ブランケットステッチは,9割以上の生徒ができるようになりました。スナップ 付けは,ループに下から針を入れて引き締めるという方法を使いましたが,定着できなかったことが 残念でした。夏休み明けは郷土量料理や行事食について学習しました。食文化の伝承という役割を理 解し,「私も秋田の味を守っていきたい」「家族の味を伝えたい」という感想がみられ,うれしく思い ました。実習では郷土料理の稲庭うどんをゆで,秋田の食材を使ったうさぎリンゴを作りました。今 後家庭でも,様々な郷土料理に挑戦してほしいと願っています。また,「快適に住まう」では,住まい のはたらきやルールについて考えました。 ■英 ① 8月 技:情報とコンピュータ プレゼンソフトの活用 「電気エネルギー利用につい て」課題学習 家:「子どもの成長」 家: 「子どもの成長」 幼児の成長(心と体の発達), 生活習慣,環境 幼児のおもちゃ(フェルトマ 「豊かに楽しく食べる」 スコット)の製作,生活習慣 郷土料理,行事食 9月 技:情報とコンピュータ プレゼン課題学習 制御「簡単なプログラムの 作成」 家: 「豊かに楽しく食べる」 郷土料理,行事食 調理実習(稲庭うどん・錦糸 卵・青菜のごまあえ・うさぎ リンゴ) 「快適に住まう」 住まいのはたらき,家族とと もに住まう 語 7月 8月 9月 学 習 内 容 ・Unit 3 My Future Job ・Writing Plus 2 メール ・Multi Plus 1 夏休み ・Let's Read 1 A Magic Box ② 成 果 と 課 題 ・Unit 3では不定詞の3つの用法(副詞的用法・名詞的用法・形容詞的用法)を学習しましたが,まだ理 解が十分ではない生徒も見られます。ワークや授業で使用したプリントなどを利用して,しっかりと復 習しましょう。 ・Let's Read 1では,音読を中心に学習しました。発音の難しい単語が多くありましたが,意欲的に音読 練習に取り組み,だいぶ上手に英文を読めるようになってきました。 ・ 後学期は,助動詞や接続詞などの重要な表現を学習します。授業に真剣に取り組むことはもちろんです が,毎日の予習・復習を欠かさずに行いましょう。 - 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