委員会開催時の資料(4) - 秋田市

第3章
みなとのにぎわい創出に向けた基本構想
本章では、みなとのにぎわい創出に向けた将来像を定め、その実現に向け
た基本方針を設定します。
さらに、具体的な施策の検討のため、施策のテーマを設定し、現状分析から
抽出された検討の視点を区分することで活用できる素材、にぎわい創出に向
けた取り組みの方向性を明確にします。
第3章
にぎわい創出の将来像
基本方針の設定
第2章
市民ニーズの
整理
1
主体別に施策を整理
※現状評価に
基づいて、にぎ
わい創出のた
め活用したい
「検討の視点」
を抽出
第5章
ハード、ソフト、ハート施策及び時期を検討
上位関連計画
の整理
検討の視点の
抽出
施策のテーマの設定
秋田港周辺地
域の現状と課
題
施策のテーマ毎に取り組み施策を検討
セリオン周辺
地域の現状と
課題
第4章
1.目指すべき将来像
第 11 次秋田市総合計画では、広域的な観光ルートの形成や、新たな観光拠点を掘り起
こし、まちの魅力を高める必要性について、また、秋田市観光振興計画(平成 18 年3月策
定)においては、男鹿等と連携し、観光ルートの設定や、その観光情報を提供するなど、面
的な観光魅力を創出することとしております。さらに、平成 18 年度以降、
「県都と男鹿の四
季・祭・食を結ぶ新たな観光軸づくり」について、秋田県と秋田市のプロジェクトチームを
結成し、研究・検討を進めています。秋田市ポートタワー周辺一帯が男鹿市へ向かう観光動
線上にあることを踏まえ、秋田−男鹿観光軸の拠点として位置付け、多くの観光客が集える
魅力づくりを目指します。
また、平成 17 年7月、秋田市ポートタワー周辺一帯は、国土交通省から「みなとオアシ
スあきた」として認定され、港と海による地域活性化の取り組みに対し、各種支援を受けて
います。今後も、各施設の持つ特性や、地域特性を活かした地域住民参加によるイベント等
を通じて、市民がみなとと親しみ、憩い、集い、潤える空間づくりを目指します。
本計画において、にぎわい創出とは、
「秋田市ポートタワー周辺に多くの人が訪れること、そして、地域住民との協働に
よる交流拠点となること」
の実現を将来像として描くものです。
2
2.基本方針
にぎわい創出の将来像を実現するための、基本方針について、以下に整理します。
①周辺施設との一体化による観光やレジャーの「目的地」「立寄場所」としての位置付
けを強化します。
秋田市ポートタワーは、秋田港の商港区地区に位置し、セリオンリスタ、秋田港振興セン
ター(セリオンプラザ)、秋田フェリーターミナルなどが近接しています。海、港、タワー
からの展望、屋内緑地、物産施設、陸と海との交通結節点など、秋田県内において特有の素
材を有したベイサイド空間を形成しています。
さらに、秋田県内の主要な観光地であり、年間2百万人を超える観光客が訪れる主要な広
域観光地域である男鹿半島の南からのアクセス動線にあり、ゲートウェイとしての位置にあ
ります。
このような多様な魅力を持ったベイサイド空間を活かした観光、レジャーの目的地となる
機能の強化を図ります。同時に主要観光動線上の利便性の高い立ち寄り施設としての機能強
化を図ることで、来訪者の拡大を目指します。
②「非日常性」「日常性」の共存による土崎地区との有機的な連携を強化します。
観光やレジャー拠点としての「非日常性」に併せて、土崎地区に近接している立地特性を
いかして、日常的な来訪機会の創出や、ポートタワー周辺地域と土崎地域との新たな人の往
来を実現することにより有機的な連携を強化します。
また、非日常と日常の接点、ベイサイト空間と土崎地区の接点としての機能強化を目指し
ます。
この実現に向けた取り組みには、
③多様な主体の参加によるハード、ソフトさらにハートづくりによる持続性ある取り組み
を目指します。
秋田市ポートタワーや秋田港振興センター(セリオンプラザ)は秋田市所有の施設であり、
セリオンリスタは秋田県の管理施設となっています。また、この地域は港湾法に基づく、港
湾区域であり、前面の道路管理者、土地の所有は秋田県となっています。また、土崎地区と
の連携を実現するためには、土崎地区住民や商業者等との関わりなどが重要であり、セリオ
ン周辺地域及び秋田港周辺地域のにぎわい創出のためには多様な主体の参画が求められま
す。
実現に向けた取り組みは、施設の改修などに関わるハードづくり、周辺施設との連携によ
るソフトづくり、さらに来訪者や土崎地区の方々等に対するハートづくりの3つの融合を図
っていきます。
とくにソフトやハートづくりは、持続的な取り組みとして重要な視点となります。
3
3.にぎわい創出の視点と施策の体系
にぎわい創出の基本方針に基づいて、施策のテーマとして、4 つのテーマを掲げます。こ
の 4 つの施策テーマごとに、現状分析から抽出された検討の視点を区分することで活用でき
る素材、にぎわい創出に向けた取り組みの方向性を明確にします。
にぎわい創出の将来像
秋田市ポートタワー周辺に多くの人が訪れること、そして、地域住民と
の協働による交流拠点となること
基本方針
① 周辺施設との一体化による
観光やレジャーの「目的地」
「立寄場所」としての位置付
けを強化します。
② 「非日常性」「日常性」の共存
による土崎地区との有機的な
連携を強化します。
③ 多様な主体の参加によるハード、ソフトさらにハートづくりによる持続
性ある取り組みを目指します。
施策テーマ
テーマ1
目的観光地として機能強化
テーマ3
「土崎みなとまち めぐり館」の構築
みなと観光「みなとオアシス」としての素
材と機能強化
テーマ2
土崎地区への連携中継点としての機能強化
立寄施設としての機能強化
テーマ4
心のふれあいの拠点としての機能強化
「フレンドシップ みなとまち」の構築
「道の駅 セリオン」としての素材と機能
強化
4
にぎわい創出に向けた施策のテーマごとに、素材の活用や機能強化のための検討の種とし
て「検討の視点」を整理します。
テーマ1
目的観光地として機能強化
みなと観光「みなとオアシス」としての素材と機能強化
目的観光地としての機能強化のため「みなと観光「みなとオアシス」としての素材と機能
強化」を施策テーマとしては、秋田港地域にある特徴的な施設や地域素材個別の魅力磨くこ
とそしてこれらを如何につなぎ合わせることにより、一体的な地域「みなとオアシス」とし
て、目的地となりうるための取り組みを充実していくことが必要となります。
<活用したい「検討の視点」>
(1)セリオンの展望者数が増加した今が好機。この好機を活かせないか?
(2)効果的なイベントを定期的に開催できないか?
(3)定期フェリーによる観光客誘致を狙えないか?
(4)セリオン付近への大型観光船の係留はできないか?
(5)中島ふ頭とセリオンをつなぐ移動手段を用意できないか?
(6)セリオン周辺に必要な構築物は無いか?
(8)セリオンと秋田マリーナの連続性を持たせられないか?
(14)セリオンとその周辺施設の魅力を高めるために、市民ニーズを反映できないか?
テーマ2
立寄施設としての機能強化
「道の駅 セリオン」としての素材と機能強化
男鹿半島などの多くの観光客が訪れる観光地への主要な動線上に位置していること、そし
て、西日本や北海道などより広域的な地域をつなぐフェリーターミナルが近接していること
など、海と陸の交通結節機能を持っていることなど、観光交通などの立地特性を活かして、
立寄拠点としての機能を強化することが必要です。
<活用したい「検討の視点」>
(1)セリオンの展望者数が増加した今が好機。この好機を活かせないか?
(3)定期フェリーによる観光客誘致を狙えないか?
(6)セリオン前を通過する男鹿観光客をセリオンに立ち寄らせることはできないか?
(12)幹線道路から臨港道路 13 号線及びセリオンへのアクセス性の改善はできないか?
5
テーマ3
土崎地区への連携中継点としての機能強化
「土崎みなとまち めぐり館」の構築
土崎地区には、みなとまちとしての歴史的、文化な資源が点在しています。さらに、温泉
施設や商店街が形成されていることから、これらの資源を活用することが必要です。
さらに、土崎地区には約2万人の方が住んでおり、市民の日常的な交流の場として、湊周
辺地域を活用することで非日常的な場所としてだけではなく、日常的な場所として多くの方
画の来訪、交流が期待されます。
<活用したい「検討の視点」>
(10)土崎地域の歴史・文化的な素材を活用できないか?
(11)セリオンと地元商店街が連携した取り組みはできないか?
テーマ4
心のふれあいの拠点としての機能強化
「フレンドシップ みなとまち」の構築
地域がにぎわうためには、その地域を愛し、心がふれあえることが重要です。観光地とし
ても、もてなしの心を育成していくことが、リピートしたくなる場所として重要な要素の一
つといえます。このため、市民との共同や、みなとまちを愛する人を増やすことなど心のた
めの取り組みが必要です。
<活用したい「検討の視点」>
(13)市民協働による“みなとまち”づくりはできないか?
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