平成18(2006)年度 事業計画 - 社団法人 日本マーケティング・リサーチ

平成18(2006)年度
自
至
事業計画
平成18(2006)年4月 1日
平成19(2007)年3月31日
平成18(2006)年度
事業計画基本方針
昨年11月には創立30周年を記念したカンファレンスを開催し、過去最大の参加者を
迎え、業界の内外に協会の存在を大きくアピールすることができました。カンファレンス
の開催に当たっては多くの方にご尽力をいただいたことをまず、最初に御礼申し上げます。
カンファレンスでも強調いたしましたが、これまでの30年を懐かしむだけでは業界の
進歩はありません。さまざまな環境変化の中でマーケティング・リサーチ業界は大きな転
換期を迎えております。個人情報に対する意識の高まりを背景にした調査拒否の増加、MR
のための住民基本台帳閲覧禁止の動き、一方でネット上に登場した能動的な情報発信者の
存在、さらにはクライアントからの要求の高度化、国際化の流れ等々、これまでの30年
の大きく上回るスピードでマーケティング・リサーチは変化への対応を求められています。
まさにマーケティング・リサーチのパラダイムが問われている時代であり、切磋琢磨しな
がら、マーケティング・リサーチの社会的役割を果たし、リサーチャーのプレゼンスの向
上を図っていく必要があります。
これまでの協会活動についての反省は、その活動が業界内部に閉じられがちだったこと
です。会員社に所属する人だけではなく、クライアント、調査協力者そして海外の調査機
関に対して、メッセージや最新技術情報を発信することによって、新たな成長スパイラル
を作っていくことが重要です。今年度の協会活動は、新たな30年作りに向けて「内から
外に」向けた活動を本格的に展開する年です。
この一年間を正会員社の皆様のご協力・ご支援を得ながら、各種施策を展開してまいり
ます。よろしくご協力のほど、お願い申し上げます。
こうした認識に基づいて平成18(2006)年度の協会活動の基本方針と重点課題を
以下のように設定します。
情報発信のできる協会活動の実現
1.協会の情報発信力強化のための諸活動の推進
2.マーケティング・リサーチの変化対応のための研究活動の充実
3.財政基盤の安定化など、協会改革に向けた活動の推進
1.協会の情報発信力強化のための諸活動の推進
業界プレゼンスの向上のためには、業界の外に向かってマーケティング・リサーチの
社会的な有用性とプロフェッショナルとしての専門性を積極的アピールしていくことが
重要です。これまでの協会からの情報発信活動は、業界内部に重点をおいてきましたが、
2006年度は、外部(クライアント、調査協力者、業界志望者、海外機関等)に対し
て、最新情報や技術研究等を発信してまいります。
(1)業界内から業界外への情報発信の強化
−カンファレンス事業を今年度からは「アニュアル・カンファレンス」として定例化
します。会員社の協力を得て、日本のマーケティング・リサーチ業界の最も優良な
コンテンツが発表される場と位置づけられるよう運営に注力していきます。また近
い将来には、このカンファレンスを収益が見込める事業に転換していきます。
本年度のアニュアル・カンファレンスの開催要領は、以下の通りです。
○開催時期:2006年11月30日(木)全日
○会
場:センチュリーハイアット東京
発表者の募集等に関する詳細は、後日発表いたします。
−昨年、日本、韓国、中国のマーケティング・リサーチ団体との情報交換を行い、本
年度はさらに一歩踏み込んだ実のある交流を促進します。本年度より、日本、韓国
で開催されるアニュアル・カンファレンスでの相互交流を促進します。
−協会のホームページを刷新し、コンテンツの充実をはかります。最新の情報を盛り
込みながら、協会活動の活性化のためのプラットフォームとして活用いたします。
また業界へのポータルとしての位置づけも意識した編集を行います。
−『マーケティング・リサーチャー』誌のリニューアルを101号より実施し、内容
の充実をはかります。また JMRA
NEWS は廃止し、リニューアル後のホームペー
ジに移行します。
−国際広報委員会を設置し、海外機関との提携・交流、情報交換のための協会の窓口
を一本化します。
(2)社会的信頼性の確立のための活動
−プライバシーマーク100%取得を目指し、引き続き取得説明会を開催いたします。
−JIS Q
15001 の改訂に伴う「マーケティング・リサーチ産業
個人情報保護ガイ
ドライン」の改訂版の説明会を開催します。
−マーケティング・リサーチの国際規格であるISO/TC225(適用範囲:市場
調査、世論調査、社会調査)が、2006年度中に採択され、2007年から施行
される見通しです。国内対策委員会を中心に、第三者認証機関の設立や取得のため
のマニュアル作成などの作業を推進します。これによって、現在のJMRQS(J
MRA市場調査品質管理基準)は、JISへと移行されます。
−競合他社の「CMを利用する場合の著作権問題」について、合法的なビジネス展開
可能な法的解釈を研究し、統一見解を提案します。
−入会資格規程を見直すとともに入会審査手続き等の資料を作成し、また罰則規程を
新たに作成します。
−調査協力者に対して、業界として信頼を得るための認定個人情報保護団体として認
定を受ける諸準備を進めます。
−これまでどおり、調査協力者にマーケティング・リサーチに対する理解を得るため
の「挨拶状」及び調査終了後の「サンキューカード」を作成します。
2.マーケティング・リサーチの変化対応のための研究活動の充実
マーケティング・リサーチに関する最新の理論、技術について研究を推進し、業界
内外に協会の存在をアピールします。昨年度より、調査技術研究部会を立ち上げて、
今日的な課題を取り上げ、次の三つの研究テーマに着手しています。研究成果はアニ
ュアル・カンファレンスの場において発表を予定しております。
−「非名簿フレームによる無作為抽出法の研究」
−「被調査者の調査研究」
−「インターネット調査に関する研究」
3.財政基盤の安定化など、協会改革に向けた活動の推進
「これからの 30 年」のための新しい出発点として、協会改革に取り組みます。
(1)法人賛助会員の拡大
外部への情報発信力の強化と財政基盤の充実を一体のものとして進めます。正会員
社の協力を得ながら賛助会員の拡大をはかっていきます。
(2)事務局体制の強化
協会の事業を推進するにあたり、これまでは会員社の委員の方々のお力添えがあっ
てなりたっております。もっと気軽に協会活動にご参加いただくために事務局体制、
とりわけ人材の充実が急務となっております。また、事務所の環境も整備する必要が
でてまいりました。財政基盤の充実とにらみ合わせながら推進いたします。
(3)正会員会費の改定
別途の議案としてご提案いたします。
協会活動の推進を担う委員会の運営、及び事務局の運営は、ひとえに正会員社各位
のご支援・ご協力によるものであります。また活動の成果を業界全体のものとするた
めには、各位のご理解と行動が前提となります。
正会員社各位のお力添えをここに改めてお願いいたしますとともに、今期も一層の
ご理解とご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。
以下に、平成18(2006)年度の事業計画をご提案いたします。
2006年委員会組織と活動計画
Ⅰ.委員会組織について
従来の委員会組織は、横並びであるために、各委員会における活動がややもすると重
複し、調整がとりづらい状況となっていた。昨年度より機動的な対応を可能にするため
に、部会制を導入した。また本年度より、海外機関との提携・交流を推進するため、新
たに国際広報委員会を設置する。(以下、組織図参照)
会
長
理事会
Pマーク審査会
業務執行委員会
国際広報委員会
コンプライアンス&QS部会
事業推進部会
調査技術研究部会
倫理綱領委員会
出版委員会
非名簿フレームによる無作
為抽出法の研究
法務委員会
研修委員会
被調査者の調査研究
QS委員会
ISO/TC225 国内委員会
カンファレンス委員会
インターネット調調査に関す
る調査研究
Ⅱ.各委員会の活動計画について
各委員会の今年度の活動計画を述べます。
Ⅱ.1コンプライアンス&QS部会
1−1倫理綱領委員会
倫理綱領委員会は、マーケティング・リサーチ倫理の確立とマーケティング・リサーチ
綱領の普及、啓発を主たる目的として活動する。またマーケティング・リサーチをめぐ
る環境、業界構造が大きく変化する中で、協会がその本来的目的を達成するために適切
な会員制度のあり方の見直しを行う。
(1)マーケティング・リサーチ綱領PR活動
①
調査対象者向けに、コンプライアンスを踏まえた挨拶状、サンキューカードの作
成(インターネット調査用の電子版も含む)配布
②
マーケティング・リサーチ、マーケティング・リサーチ綱領の啓蒙を兼ねたリーフ
レット(電子版を含む)の検討・作成と説明会の実施
(2)ESOMAR ガイドラインの改訂等に関する検討
① ESOMAR インターネットリサーチガイドラインを参考に、日本版(JMRA 版)インタ
ーネットリサーチガイドラインを作成
②
ESOMAR ガイドラインの一覧表・要約を作成し、優先度の高いものについて日本語
訳を作成する(併せて説明会を開催)
(3)協会がその本来的目的を達成するために適切な会員制度のあり方を検討
① 入会規程の見直し
(a)会員資格(≒入会資格)の明確化
(b)承認基準の見直し
例えば、紹介社の条件、国籍および資本関係、事業内容(調査事業比率や再委託
など)、賞罰に関する条件(法的制裁中など)、その他
(c)審査・承認プロセス(運用細則)の見直し、改定→審査体制及びプロセス、審査
期間の短縮化・スピードアップなど
(d)紹介社の責任に関する検討→紹介社の責任はどこまで及ぶか
② 会員資格の維持に関する検討
(a)会員資格の定期的な検証の必要性について
(b)検証するとした場合、運用方法→具体的運用方法、不適合の場合の対応、など
③ 制裁・退会規程の整備
→報告・通報、審議の発動、審議体制・プロセス、制裁規程の細分化など
1−2 法務委員会
法務委員会の“使命”は、「調査の現場の人が、読んで分かりやすい法律問題とその
対処をまとめたものを刊行する」ことにあり、「法務ハンドブック」を2003年、2
005年(改訂版)と発行してきた。
本年度は、昨年までの研究課題として残されている重要なテーマである「著作権」問
題に重点的に取り組む。現在の著作権制度の上では、マーケティング・リサーチのひと
つのテーマであるTVCFの評価テストの実施は極めて難しくなっている。今期の事業
活動は、以下の通りである。
(1)TVCF が使用されている現状把握のための実態調査(全体市場の推計の試み)
①対クライアントTVCF 調査の評価(含む金額)
②調査会社のTVCF 調査の実態(含む金額)
(2)マーケティング・リサーチ業界としての緊急課題に関する実態調査
①Web調査時代のセキュリティ(主にIT調査会社)
②海外のTVCF 調査の実態調査
・海外における著作権情報の収集(アメリカを中心)
・海外(ヨーロッパ)調査団の派遣(調査会社及び弁護士等を訪問)
(3)フェアユースに準ずる最近の判例及び引用の解釈に関するガイドライン作成を中
心に報告書を作成し、会員各社に説明会を開催する。
(4)その他、法律講座を随時開催する。
1−3クォリティ・スタンダード委員会/ISO/TC225 国内対策委員会
(1)品質管理と標準化の取り組み
JMRAでは、10 年ほど前からわが国における市場調査の品質管理や調査手法別運
営管理方法等の標準化に取り組んできた。1998 年 9 月を起点に各種調査マネジメント・
ガイドラインを発表し、2002 年 4 月からは国際標準に準拠した JMRQS(日本版市場調
査品質管理基準)を完全施行させている。現在では、こうした諸管理基準を ISO の国
際規格として確立しようと ISO/TC225 国内対策委員会が活動中であり、2006 年中にも
市場/世論/社会調査専用の新品質マネジメントシステムが制定される予定である。
(2)クォリティ・スタンダード委員会の活動
クォリティ・スタンダード委員会(以下「QS 委員会」)は、JMRQS の普及及び定着の
促進とともに、ISO/TC225 国内対策委員会(経済産業省所管)の実質的な推進役を担っ
ている。
① JMRQS 運用状況実態調査の実施
JMRQS の運用については、協会全体としては比較的定着してきたのではないかと
考えられる。ただし、ここ数年正会員社の増加が続く中で、JMRQS が新しい ISO 規
格に衣替えしようとしていることをまだ知らない正会員社もあり、いっそうの啓発
・普及活動を促進する。
今期の活動計画は、以下の通りである。
−第7回 JMRQS 運用状況実態調査の実施
−JMRQS の適正な運用を推進するための説明会の開催
② 国際会議を含む ISO/TC225 への対応
国際的な品質管理基準(案)は最終ドラフトの段階を迎えており、2006 年中にも
TC225 起案文書が新 ISO 規格となる。正式発効は時間の問題であり、ISO として発
効すれば、ほぼそのまま日本の JIS 規格としても適用されることになる。
今期のQS委員会では、新規格に沿った運用マニュアルのひな型作成を検討する
など、制定後の普及活動(第三者認証、官公庁へのPR等)をにらんだ取り組みを
行う。
(3)今後の使命
QS の新 ISO 規格化は、ある意味で啓蒙・普及の大チャンスである。この機会に品質
管理活動のミニマム・スタンダードを強固に確立することを通じ、クライアントに確
かな品質の調査結果を保証するとともに、当業界の社会的地位の向上を果たしたいと
考えている。
Ⅱ.2業務推進部会
2−1出版委員会
出版委員会は、日本マーケティング・リサーチ協会機関誌等の編集・発行を通じて、調
査機関と調査ユーザーとのパートナーシップをはかり、マーケティング・リサーチの役
割や意義を高めてゆくことをミッションとしてきた。具体的には、正会員・賛助会員向
けの機関誌『マーケティング・リサーチャー』や、市場調査業界の動向や関連情報を網
羅した『市場調査白書』を発行してきた。
創立30周年を迎え、協会は、外部に向けて従来以上に開かれた存在を目指しており、
そのために情報発信力強化に積極的に取り組もうとしている。マーケティング・リサー
チ関連情報のみならず、マーケティング・インテリジェンスといえば、あるいは、ビジ
ネスに必用な情報といえば、真っ先に当協会がその情報提供源として想起されるような
存在でなければならないと考える。
出版委員会は、そのような協会のミッションに2つの方向から取り組むことにしてい
る。
一点目は、『マーケティング・リサーチャー』等の媒体を通じて発信される情報の広が
りと質のさらなる充実である。市場調査業に携わる者もさることながら、むしろ業界外
のリサーチ・ユーザー、リサーチ・バイヤー、社会学や心理学等リサーチと深い関わりを
持つ大学関係者・研究者・学生の変化する情報ニーズに応えることを目指す。
二点目は、情報発信方法の技術革新である。過去10年間に起きたインターネットを
はじめとする情報・通信技術の進歩により、情報発信の方法は劇的に変化を遂げている。
日常生活でもビジネスでも、「何かを知りたい・調べたい」という時には、何はともあれ
まずウェブで検索することが最初のアクションとなっている。文芸作品においてすら、
インターネットの世界で人気になった作品が後から書籍として出版されたり、携帯電話
で作品が配信される時代になっている。さらに、情報発信自体は印刷媒体によったとし
ても、情報を求める人々が容易にその出版物の存在を知り、入手できるようなインフラ
の整備には IT の活用が不可欠である。また、インフラ整備により、カンファレンス等、
出版以外の当協会の情報発信活動とも有意義な連携を期待している。
今期は、『マーケティング・リサーチャー』第100号を節目に、これらの目標が目に
見える成果に結実することを目指して活動を展開する。
2−2研修委員会
(1)研修委員会の役割
研修委員会は、JMRAリサーチャー研修を主催し、JMRAが発足した当初か
ら形や内容の変更を繰り返し、30年の歴史の中で進化させて来た。マーケティン
グ・リサーチ(MR)を職業に選んだ仲間に対する教育活動は、JMRAの設立当
初から取り組んできた重要な課題であった。個別研修の内容は時代の要請を受けて
変わっているが、研修委員会が一貫して取り組んできた重要なテーマが、入門編と
して実施している「新人リサーチャー合宿セミナー」である。1977年4月に代々
木のオリンピック青少年総合センターで、10社23名の参加を得て始まって以来、
2006年4月で第30回目の開催となる。29回全体の総参加人数の合計は1,
520名を数える。この新人リサーチャー合宿セミナーでは、数多くのリサーチャ
ーを業界に迎えたことに加え、現在のJMRAリサーチャー研修の基礎を築き、
「M
R用語辞典」の編纂、各社におけるMRテキスト作成の基盤を作るなど、有形・無
形の実績を数えることが出来た。
(2)研修委員会の目標
JMRAリサーチャー研修では、MRに関与している正会員・賛助会員・一般企業
の全ての「若手や中堅社員のスキルアップと知識修得の機会を提供すること」を目的
に掲げている。MRの基礎である統計理論・調査手法及び解析手法の解説等々に関す
るセミナーは市中にたくさんある。しかしながら、リサーチャーにとって真に役立つ
セミナーは数多くあるわけではない。市中にあるセミナーと一線を画し、リサーチャ
ーに真に役立つ研修が必要である。
このようなことを背景に、研修委員会の基本コンセプトは、
『リサーチャーとして恥
ずかしくない資質の共有』としている。具体的には、「①理解しやすい」「②高い満足
度が得られる」「③幅広い分野(質的調査、量的調査等)に対応する」「④段階別のカ
リキュラム(入門編、基礎編、実践編)」の構成をめざして内容の充実を図って活動し
てきた。
今後に向けた研修委員会活動では、個人情報保護法の施行に伴い対象者抽出方法の
変化やインターネット調査の普及など新しい調査環境に対する対応といった方法論上
のニーズや、アジア地域をはじめとして海外に向けたJMRAの情報発信の必要性な
ど研修委員会の新しい課題として受け止めなければならないと考えている。
本年度予定している人材育成のための研修活動は、以下の通り。
●第30回新人リサーチャー合宿セミナーの開催
−2006年4月19日∼21日(2泊3日)
●第12回統計基礎講座の開催
●第3回基礎統計学講座の開催
●第11回多変量解析の使い方入門講座の開催
●第8回グループ・インタビュー実践講座を開催
●第16回多変量解析の活用講座の開催
●新規講座の検討
2−3カンファレンス委員会
(1)活動方針:
創立30周年記念カンファレンスを契機として、マーケティング・リサーチ業界
のさらなる飛躍と、調査専門機関とリサーチ・ユーザー企業のより強力なパートナ
ーシップ構築を目指して活動を行う。正会員各社や賛助会員、さらにマーケティン
グ・リサーチにかかわる全ての関係者に対して、情報発信と次世代を担う人材同士
の情報交流の場と位置づけ、カンファレンスを毎年開催する。将来的には本カンフ
ァレンスを JMRA の収益事業とすることを目指す。
また、アジア地域の国際交流として、将来、中国 CMRA や韓国 KOSOMAR とも共同し
てカンファレンスを行うことも視野に入れる。
本年度のアニュアル・カンファレンスの開催は、以下の通りである。
●開 催 日:2006年11月30日(木)全日
●開催場所:センチュリー・ハイアット東京
●参加予定規模:500名
●開催方法、運営方法、参加者募集のあり方、ポスターの作成等を検討
●アニュアル・カンファレンスの国内発表者募集及びアジアからの発表者募集の検討
また、韓国(KOSOMAR)主催のカンファレンスへの参加を予定している。
なお、今年度は東京懇親会の開催時期がアニュアル・カンファレンスとほぼ同時
期のため、第二部の情報交流の場を兼ねて開催する。
Ⅱ.3調査技術研究部会
3−1非名簿フレームによる無作為抽出法の研究
総務省は住民基本台帳法を2006年にも改正するための検討・準備に入った。2
005年末までの議論では、標本調査のための抽出台帳としての閲覧も「原則非公開」
とする方向で議論が進んでいる。例外として閲覧可能になるのは「公益性の有無」を
基準として学術調査、マスコミ世論調査などであり、市場調査は含まれていない。判
断基準のあいまいさが指摘されているものの、このまま推移すれば、調査機関が個人
情報保護に万全の対策をとっているか否かに関わらず、無作為標本に対して「市場調
査」を実施する目的で住民基本台帳を閲覧することはできなくなる可能性が高い。
市場調査の方法は多岐にわたっているため、目的に応じた最適手法が考案されると
は思われるが、全国の消費者という母集団を統計科学的に推定するための無作為標本
に対する調査の必要がなくなるわけではない。そこで市場調査機関は住民基本台帳を
閲覧しないで無作為標本を作る課題を共通して抱えることになった。
しかしながら、日本では諸外国に比べて精度の高い住民基本台帳(あるいは選挙人名
簿)が利用可能であったために、この分野における方法上の蓄積が豊富だとはいえな
い。そこで各社から参加する委員により業界全体の問題として取り組むことが「非名
簿フレームによる無作為抽出法の研究」委員会の役割である。
<活動方針>
各委員が分担して(1)内外の先行研究・事例を確認、(2)英語文献の抄訳作成、
(3)住宅地図データベースの利用可能性の検討、(4)調査員マニュアル作成、
(5)
調査概要の作成、(6)諸問題(インスペクション、事前依頼状、集合住宅)の解決策
検討――などの作業をしながら、全体として報告をまとめていく。
調査方法の研究は、各社独自のノウハウとして差別化戦略となるものでもあるが、
業界全体として共有すべき財産となる場合もある。今回の法改正に対応するための標
本抽出方法研究に関しては、業界全体で協力することのメリットが多いという合意が
得られると考えられる。もちろん細部の運用は各社の独自性を追加すればよい。
<最終目標>
今回の研究で以下の成果を期待している。
(1)住民基本台帳からの抽出に代替する新しい無作為抽出法が妥当なものであるこ
とをクライアントや、さらには社会全体に対して説明できる情報を準備する
(2)法改正の背景には個人情報保護という理念がある。新しい抽出法を考案した場
合にもこの理念が達成されるべきであるが、これを業界全体として訴える資料と
する
(3)住民基本台帳にかわるデータベースが必要になるとの結論になる可能性もある
が、その場合には業界全体で対応することで各社の負担を軽減する
以上の目標に向けて実験調査を実施する。これにより抽出フレームとしての住
民基本台帳と比較した新しい方法の母集団カバレジ、および標本調査の結果の差
異などの情報を用意する。また実践的問題を明らかにすることを通じて新しい方
法の特性や限界などを明示しておく。
さらに、研究結果を JMRA カンファレンスで発表することで積極的にステーク
ホルダーに訴え、理解の醸成を目指す。
3−2被調査者の調査研究
インターネットを中心とする情報インフラの定着またそれと並行して高度情報社会
における個人情報防衛意識の高まりは、MR における 1 次情報収集の現場を大きく変え
つつある。
回答が国民の義務とされる国勢調査も、今回はこれまで以上に回収に苦戦したとい
われる。住民基本台帳に基づくサンプリングと訪問面接調査の組み合せは、標本調査
法としてわが国の世論調査や市場調査に定着してきた手法であるが、草創期にくらべ、
最近は回収率の低下が懸念される状況になってきた。現状を知り、ビジネスとして無
理のないしかも有効な調査設計を築く上で、このような基本的な手法の回収率の検証
とその向上のための模索は、業界全体で取り組まねばならない。また一方でインター
ネット調査を代表とするオプトイン登録されたパネルを対象とする調査は回収率など
の問題はさておき、回収スピードや低コストも相まって、多くのリサーチユーザーに
取り入れられつつある。モニターともアクセスパネルと呼ばれるこれらの層が MR の
被調査者としてどのように位置づけされるのか、いまだ明確ではない。
本研究の狙いは JMRA の役割の1つである調査対象者への MR の社会的意義の理解
と協力啓蒙活動に欠かせない被調査者の意識・満足度測定を継続的に行うこと、そし
てその被調査者の意識実態をリサーチユーザーに発信し、共有し、業界としてより有
効で高品質な MR 活動をサポートする資料づくりにある。
<活動方針と2つのテーマ>
我々が行う MR をランダム抽出など確率的に抽出された被調査者に対する標本調査
(一般調査)とあらかじめ調査に対するオプトイン登録した被調査者(アクセスパネ
ル)を区別した上で次の 2 つの分科会として進める。
A 分科会
一般調査における協力率とその向上策の研究
B 分科会
一般調査の協力者とアクセスパネルの比較研究
成果は JMRA の年次カンファレンスをはじめ内外に公表する。また今後被調査者の
満足度測定という形で、継続的な活動としたい。
<活動目標>
この2つの研究においてめざすゴールは次のようなものがあげられよう。
1)回収率を向上させることにより効果的な手法セット、依頼方法、依頼ツール、
インセンティブなどを探り、今後の一般調査の協力率を高めるための技術を得る
2)現社会環境における業界で妥当とする一般調査の目安回収率をリサーチユーザ
ーに提示し、今後の調査企画における手法や回収率をガイドする
3)一般調査の調査協力者と今後増えつつあるアクセスパネルからの収集データを
精度や偏りなどさまざまな角度から比べ、リサーチャー及びリサーチユーザーに
よる使い分けや、調査結果の読み取りに役立てる
3−3インターネット調査に関する研究
20 世紀最後の歴史的産物として産声をあげ、急速に普及したインターネットは、瞬
く間に世界中のヒト・モノ・カネを結びつけ、現在の「ネットワーク社会」が構築さ
れる基盤をつくった。我が日本においても、90 年代後半からインターネット人口は爆
発的に増加し、いまや社会活動に欠かせないコミュニケーションツールへと発展して
いる。平成 17 年 5 月 10 日に公表された総務省の「通信利用動向調査」によると、2004
年における日本国内のインターネット利用者数は 7,948 万人、人口普及率は 62.3%と
年々大きく伸長しており、世代別にインターネット利用率を見ても、50 歳∼59 歳が
前年比 3.2 ポイント増の 65.8%、60 歳∼69 歳が 10 ポイント増の 49.0%、65 歳以上
が 2.6 ポイント増の 17.5%と伸びを見せ、90%前後を占める 13 歳∼39 歳までとの世
代間格差は、以前に比べかなり縮小してきた。世帯に占めるブロードバンド利用率
などは、実に 62%にまで達している。
そうした中、インターネット調査はかかる社会的背景のもと、従来から行われてい
る調査手法へ新たに加わるかたちで誕生した。そして、インターネット自体の普及と
歩調を合わせるようにMR市場におけるシェアを拡大させ続けている。しかしながら、
同調査には従来からの一般的な調査に求められる母集団フレームが規定されぬまま
実施されているものもあり、その有用性を問う声は少なくない。また、上記「通信利
用動向調査」の中で、総務省は年収別や男女別・都市規模別による利用率格差も依然
として存在すると指摘しており、いわゆる「アクセスパネル」の特徴を認識した上で
のインターネット調査の活用が今後重要となるだろう。
《委員会の役割》
当委員会は、インターネット調査がおかれている現状を正確に把握し、インターネ
ット調査が健全性を担保しながら、実用的なサービスとして地位を確立してゆくた
めの要件について検討する。さらに、MR全体に関するクオリティ・スタンダード
の検討とも連携しながら、JMRAとして会員企業などに示す「ガイドライン」に
ついても考察・提言してゆく。
《活動方針》
委員会全体を 3 つのワーキンググループに分け、それぞれ並列に研究活動を行う。
①調査パネルWGでは、パネルサプライヤーに推奨する収集基準や管理基準、そし
て顧客などに開示するパネル情報のフォーマット
②調査データWGでは、精度の高いデータを取得するための回答負荷を考慮した調
査票作成ガイドライン策定、ならびにインターネット調査特有のシステムが回答
に与える影響(回答誤差)やパネルそのものの回答傾向の把握
③テクノロジWGでは、インターネットならではの調査手法や表現手法、その一方
で発生するセキュリティ面およびリーガル面の課題
──などについて研究を進める。
《最終目標》
もはやフェイズは、「インターネット調査は本当に使えるのか?」から「どういっ
たインターネット調査ならば使えるのか?」へ移行しつつある。顧客にとって安心で
き高い信頼性を寄せられる魅力ある調査手法として、インターネット調査を「育成→
発展」させる一助を担うことが当委員会の最終目標だと考える。
4.国際広報委員会
国際広報委員会は、海外のマーケティング・リサーチ団体との提携を図り、共通
の問題に有効的に対応する。また、従来 ESOMAR を中心とした活動を個人ベース
で展開してきたが、本年度以降は、協会(組織)として新たに本委員会を設置し、
組織としての継続性のある活動を行う。
−KOSOMAR、CMRAとの情報交換、カンファレンス等への参加
−ESOMAR 発行の月刊誌「RESEARCH
Asia
WORLD」−WORLD
WATCH /
Pacific 欄に日本国内の情報記事を執筆
−ESOMAR 活動のひとつである WIN(WORLD
INDUSTRY NETWORK)会議
への参加。WIN は①法規制問題、②品質マネジメントシステム、③綱領の改訂等を
目的に開催され、毎年日本から委員を派遣。
−AfR(Alliance
for
Research)会議への参加。AfR は世界各国におけるマーケ
ティング・リサーチに関する法規制に対する情報収集と発信する活動を中心に開催
され、本会議へ日本から毎年委員を派遣。
Ⅲ.事務局の活動について
Ⅲ.1.プライバシーマーク審査会
(1)プライバシーマーク審査会とは
1998年4月に財団法人日本情報処理開発協会(JIPDEC)によって、個
人情報保護を確実に図っている事業者を認定する『プライバシーマーク制度』が創
設された。当協会は、1999年1月にJIPDECより、正会員社を対象とした、
プライバシーマーク付与認定指定機関として認定され、JMRA内に「プライバシ
ーマーク審査会」を設置し、本格的な活動を開始した。
プライバシーマーク審査会では、審査体制の中立・公平を確立すべく外部から学
者、消費者団体役員等学識者の方々にご協力をいただき、2003年10月から新
体制でスタートした。また、プライバシーマーク取得者において、事故が発生した
場合に事故報告書の提出を義務付けており、その内容を審議、処分を決定し、申請
事業者に伝えるとともにJIPDECに報告を行っている。
(2)プライバシーマーク審査業務部について
現在 JIS Q 15001(1999年バージョン)を2005年4月施行の個人情報保
護法との整合性やISOのマネジメントシステムの導入等が検討された後、200
6年バージョンとして大幅な改訂が行われることになっている。JMRA事務局プ
ライバシーマーク審査業務部では、新バージョンにおける「JMRAガイドライン
改訂案」を作成し、倫理綱領委員会及び審査会に提案し、本年度からの運用を開始
することにしている。
また正会員社全てが、プライバシーマークの取得に向けた説明会及び書類審査、
現地調査を行い、その結果の報告書を作成し、プライバシーマーク審査会に報告し
可否の手続きを行っている。
その他の活動は、以下のものがある。
―プライバシーマーク取得申請手続きの事前相談の受付を行い、取得正会員社10
0%を目指す3カ年計画の最終年、未取得社への説明会を開催。
―JIS Q 15001 の改訂が行われ、マーケティング・リサーチ産業 個人情報保護ガイ
ドラインの改訂/プライバシーマーク関連資料の改訂を推進、説明会を開催。
Ⅲ.2.協会改革に向けた活動
(1)消費者との情報交流
調査協力者に対して、調査の重要性や理解、協会の存在意義など広く認知を得る
ための活動が不足しているとの意見がある。何か事が発生した時に、協会にアドバ
イスやサポートいただける組織化が必要と痛切に感じている。そのための活動とし
て、消費者団体等を巻き込んだ情報交換の場(懇談会)を設置し、協会活動やマー
ケティング・リサーチに関する認識や誤解を解き、さらには理解を得、そこから新
たな活動を模索したい。また、調査を活用した社会還元の方策を検討する。
(2)会員拡大の推進と財政安定化
「情報発信ができる協会活動の実現」のために法人賛助会員の拡大に積極的に取
り組む。
優良なコンテンツの発信、会員の拡大、財政基盤の安定化はまさに三位一体の改
革として推進する必要がある。会員拡大の具体的方法については今後、検討を進め
るが、正会員社1社が、最低でも法人賛助会員1社の入会を推進するくらいの決意
でご協力をお願いしたい。
また、協会活動をさらに充実させるためには、事務所環境(スペース)の整備も
急務であり、あわせて事務局体制・人材の充実も大きな課題である。
協会財政基盤の安定化に向け、2004年の通常総会において承認された会費改
定については、2006年度をもって再改定することを提案する。詳細は第三号議
案において提案する。
Ⅲ3.定例活動
上記委員会活動の他、事務局活動として、以下のようなルーチンワークがある。
(1)経済産業省との対応
2006年の通常国会において公益法人改革法案が提出されたのを受けて、内閣
府を中心に、公益法人の見直しが行われている。今後は、所管官庁を通さずに内閣
府に設置される委員会において、機械的に公益社団法人及び一般社団法人への振り
分けが検討されている。協会としては、公益あるいは一般のどちらかを選択し、新
たに法人申請書を提出することになり、対応策を検討の上、経済産業省からの情報
を基に折衝を行う。
(2)「認定個人情報保護団体」認定の検討
調査協力者に対して、業界として国民から信頼を得るための「認定個人情報保護
団体」として認定を受けることにより、マーケティング・リサーチの理解を得る良
い機会と考え、認定手続きのための諸準備を進める。
(3)マーケティング・リサーチに関する苦情の処理
マーケティング・リサーチに関する問題及びプライバシーマーク申請事業者に関
する問題等について、調査対象者や消費者センター、財団法人日本情報処理開発
協会(プライバシーマーク付与機関)等からの問い合わせ、苦情等に対応すると
ともに正会員社に処理を要請する。
(4)その他の活動
−ホームページの編集・更新
−2007年版リサーチャーズ手帳の発行
−正会員証明書/調査員証明書の発行
−調査資材及び調査員保険、PL保険等の斡旋
−内外関連機関等の交流及び協力
−アカデミア(社会調査士認定機構など)との交流
−第10回経営問題経営者懇談会の開催
−第9回委員会合同発表会・懇親会の開催−6月21日開催
−JMRAトピックス・セミナーの開催
−協会顧問弁護士による「法律相談」を月1回開催
−広告界賀詞交換会−2007年1月10日、帝国ホテルにて開催
など
上記「委員会組織と活動計画」を定款第4条に基づいて整理し、ご提案いたします。
Ⅰ.マーケティング・リサーチ倫理の確立とマーケティング・リサーチ綱領の
普及、啓発
マーケティング・リサーチ綱領のPRをリサーチャー、学界、リサーチユーザー等へ
展開します。
1.(1)正会員社、リサーチユーザーに対するマーケティング・リサーチ綱領のPR。
−新規入会社に対するマーケティング・リサーチ綱領に関する説明会を開催−
−正会員社に対し「入会資格規程及び罰則規程」に関する説明会の開催−
−消費者に対し、マーケティング・リサーチ及びマーケティング・リサーチ綱
領等の啓蒙を兼ねたリーフレット(サンキューカード、挨拶状)等の作成の
検討−
(2)ESOMARガイドラインの改訂等に関する検討
−正会員社を対象にESOMARガイドラインに関する説明会を開催−
−ESOMARインターネットリサーチガイドラインを参考に日本版インター
ネットリサーチガイドラインの作成と説明会の開催−
2.「認定個人情報保護団体」認定の検討
−認定を受けることによる効果(業界として国民から信頼を得る)の検討
3.プライバシーマーク付与制度の取得申請手続きに関する説明会及び研修会の開催
―プライバシーマーク取得申請手続きの事前相談の受付を行い、取得正会員社10
0%を目指す3カ年計画の最終年、未取得社への説明会を開催。
―JIS Q 15001 の改訂が行われ、マーケティング・リサーチ産業個人情報保護ガイド
ラインの改訂/プライバシーマーク関連資料の改訂を推進、説明会を開催する。
Ⅱ.マーケティング・リサーチに関する人材の育成
調査機関の資質向上とリサーチャーの社会的地位の向上を目指し、業界としてリサー
チャー育成のための標準化されたテキストの翻訳と出版を推進します。
1. MRII発行の「プリンシプル・オブ・マーケティング・リサーチ」テキストの
翻訳・出版推進。
(1) 同友館を出版社として、日本語版テキストの2006年秋の発行を目指す。
(2) 完成されたテキストの販売のプロモーションを行う(初版2000部を2年
間で販売)。
2.人材育成のための研修活動
(1)第30回新人リサーチャー合宿セミナーの開催
−2006年4月19日∼21日(2泊3日)
(2) 第12回統計基礎講座の開催
(3) 第3回基礎統計学講座の開催
(4) 第11回多変量解析の使い方入門講座の開催
(5) 第8回グループ・インタビュー実践講座を開催
(6) 第16回多変量解析の活用講座の開催
(7) JMRAトピックス・セミナーの開催
(8) 新規講座の検討
2. リサーチャーのレベルアップとマーケティング・リサーチの社会的地位の向上のた
めのアニュアル・カンファレンスの開催
(1) アニュアル・カンファレンスを『全員参加』のもとで推進する。
−開 催 日:2006年11月30日(木)全日
−開催場所:センチュリー・ハイアット東京
−開催方法、運営方法、参加者募集のあり方、ポスターの作成等を検討
−アニュアル・カンファレンスの発表者募集及びアジアからの発表者の検討
Ⅲ.マーケティング・リサーチに関する調査及び研究
時代に対応するマーケティング・リサーチ業及び業務のあるべき姿等を研究し、その
成果を「アニュアル・カンファレンス」開催時において業界内外に新たな提言を行いま
す。
1.調査研究活動
(1) 「非名簿フレームによる無作為抽出法の研究」成果の公表
① 住民基本台帳に変わる「住宅地図を利用した標本抽出」の検証調査・研究
② インスペクションの方法の研究及び海外事例の収集
(2) 「被調査者の調査研究」成果の公表
①
一般調査における協力率とその向上策の研究
②
対象者フレームによる違いの研究(一般調査の協力者とアクセスパネルの
比較研究)
(3) 「インターネット調査に関する研究」成果の公表
①
パネル品質向上のための構築方法及び管理方法の調査・研究
②
セキュリティ向上のための課題抽出と今後の可能性の調査・研究
③ データ品質保証のための調査・研究
(4) 第31回経営業務統計実態調査の実施
(5) 第25・26回(上・下半期)経営動向調査の実施
Ⅳ.マーケティング・リサーチに関する技術の向上及び普及
1. 正会員社がマーケティング・リサーチにおける、「JMRQS(JMRA市場調査
品質管理基準)」の運用と実行性の継続のための普及、啓発を行う。
(1)第6回JMRQS運用状況実態調査
(2)JMRQSの適正な運用を推進するための説明会の開催
2. ISO/TC225専門委員会及びワーキンググループへの派遣及び国内対策委
員会の運営
ISO/TC225専門委員会で審議されたFDIS(最終ドラフト)を日本国
内で運用を検討審議する。
ISO規格化は、早くとも2007年7月となる予定だが、これを見越して日本
国内では、①ISO対応のハンドブックの作成、②JMRA正会員社の認証取得方
法(第三者認証)の検討、③N69(統計的技術委員会)との情報・意見交換、④
官公庁へのPR方法の検討等、具体的な実行方法を含めて検討を行う。
JMRAでは、クオリティー・スタンダード委員会及びISO/TC225国内
対策委員会を中心に推進する。
3. マーケティング・リサーチ事業に関わるTVCFに関する調査の現状と法律的問
題を実務に即した報告書(ひな型)を作成
−TVCFが使用されている現状把握のための実態調査(全体市場の推計の試み)
①対クライアントTVCF調査の評価(含む金額)
②調査会社のTVCF調査の実態(含む金額)
−マーケティング・リサーチ業界としての緊急課題に関する実態調査
①Web調査時代のセキュリティ(主にIT調査会社)
②海外のTVCF調査の実態調査
・海外における著作権情報の収集(アメリカを中心)
・海外(ヨーロッパ)調査団の派遣(調査会社及び弁護士等に)
−フェアユースに準ずる最近の判例及び引用の解釈に関するガイドライン作成
を中心に報告書を作成し、会員各社に説明会を開催する。
その他、法律講座を随時開催する。
4. マーケティング・リサーチ事業に関わる各種法律相談を協会顧問弁護士による毎
月1回開催を継続する。
5.出版活動
マーケティング・リサーチのアイデンティティの表明、意識の改革、調査機関と
クライアントとのパートナーシップを図り、マーケティング・リサーチの役割・意
義を推進します。
特に、マーケティング・リサーチャー誌の体裁等を刷新し、MRを巡る「上質な」
情報を盛り込んだ、専門性をもった業界誌を編集方針を定め、本年度より推進する。
(1) マーケティング・リサーチャー誌の発行(年4回)
(2) 2007年版リサーチャーズ手帳の発行
(3)JMRA
NEWS(協会機関誌)は、本年度よりホームページに掲載し、投
稿しやすい状況を目指す
6.協会活動における各種広報活動
会員間及び海外との情報・交流の活発化及び連携強化を推進します。
(1)広報機能の充実化を検討−ホームページを刷新し、目に見える広報活動の展
開−
(2)正会員各社が新たに調査手法や技法の開発等に関する活動についての情報を
プレスにリリースとして継続実施
(3)就職希望者のための協会ホームページでの掲載を継続
(5)国内外情報を会員社へ紹介
(6)海外情報をホームページを通じて国内に発信
(7)英語版の充実化を推進
(8)ESOMAR、EFAMRO、CASRO等との連携・交流
(9)ホームページに掲載している正会員社紹介欄の基本情報(代表者、所在地、
電話、FAX、Eメール、Web、売上げ、従業員数、登録調査員数)のリ
ニューアルを推進
7.その他の活動
(1) 正会員証明書/調査員証明書の発行
(2) 調査資材及び調査員保険、PL保険等の斡旋
Ⅴ.マーケティング・リサーチに関する苦情の処理
マーケティング・リサーチに関する事項及びプライバシーマーク申請事業者に関する
事項等について、調査対象者や消費者センター、財団法人日本情報処理開発協会(プラ
イバシーマーク付与機関)等からの問い合わせ、苦情等に対応するとともに正会員社に
処理を要請いたします。
Ⅵ.マーケティング・リサーチに関する内外関係機関等との交流及び協力
正会員、賛助会員、国内・海外等の諸団体と交流を図ります。
1.会員社及び関連機関(海外含む)等の交流
①東京懇親会の開催
②アカデミア(社会調査士認定機構など)との交流
③ESOMARによる「WIN(World Industry Network)」へのアジアパシフィ
ックの代表団としての参加
④AfR(Alliance for Research)各国の法規制に関する情報交換、データベース
作成などへの参加
⑥第10回経営問題経営者懇談会の開催
⑦第9回委員会合同発表会・懇親会の開催−6月21日開催
⑧広告界賀詞交換会−2007年1月10日、帝国ホテルにて開催
2.協会組織の見直しの検討
(1)協会の将来像(あるべき姿)の検討
−調査の重要性や理解を得るため、またJMRAの存在意義等について、消
費者団体等との意見・情報交換の場の設置を検討する。
−調査を通じて、社会貢献するための方策を検討する。
−協会財政基盤安定化に向けた検討
(2)公益法人改革法への対応策を検討
−公益社団法人か一般社団法人の選択を検討
3.会員の拡大を推進
賛助会員の拡大を正会員社の協力のもとに推進いたします。
−正会員社1社が法人賛助会員1社の入会を推進し、協会財政の安定化を目指す