日呼吸会誌 44(6) ,2006. 447 ●症 例 ステロイド治療に抵抗性を示し免疫抑制薬併用が奏功した 難治性過敏性肺炎の 1 例 川上 真樹1) 河井 誠1) 鈴木 勝1) 田下 浩之1) 廣田 信哲1) 坂本 芳雄1) 吉川 理子1) 岡 輝明2) 北川 堀内 洋1) 正3) 要旨:症例は 28 歳男性.発熱・咳嗽が出現し,胸部 X 線写真上,両肺野にび漫性粒状影を認め入院となっ た.気管支肺胞洗浄液(BALF) ・経気管支肺生検(TBLB) 所見より過敏性肺炎と診断した.抗原回避のみ では改善しなかったためステロイド治療を行った.投与後,症状,画像上も軽快したため住居を変更し退院 した.外来にて経過中,発熱・呼吸困難等の症状が出現したため過敏性肺炎の増悪と診断し入院となった. ステロイド治療を行ったが改善しなかったため,診断確定目的で胸腔鏡下肺生検を施行し,急性過敏性肺炎 と診断した.その後も酸素化の低下が遷延し,KL-6 高値を示したためステロイドのみでは効果不十分と判 断しシクロスポリン A の併用を開始した.併用後,症状,理学所見,検査所見,画像所見の改善を認めた. 慢性過敏性肺炎ではステロイド抵抗性の場合,シクロスポリン A の投与例が報告されているが,検索した 範囲で急性過敏性肺炎での投与報告はなかった. キーワード:過敏性肺炎,外因性アレルギー性胞隔炎,免疫抑制薬,シクロスポリン A Hypersensitivity pneumonitis (HP),Extrinsic allergic alveolitis,Immunosuppressive drug, Cyclosporin A 緒 言 過敏性肺炎(hypersensitivity 症 pneumonitis : HP)は 例 症例:28 歳男性,清掃職員(公園清掃) . 原因抗原を繰り返し吸入することで感作が成立し,抗原 主訴:発熱,咳嗽,呼吸困難. 再吸入によるアレルギー反応の結果び漫性肉芽腫性間質 既往歴:精神発達遅滞. 性肺炎を発症するもので,別名外因性アレルギー性胞隔 家族歴:特記事項なし. 炎(extrinsic allergic alveolitis)といわれる.発症の機 生活歴:喫煙歴なし,ペット飼育歴なし,加湿器の使 序は不明な点も多いが,III 型,IV 型アレルギー反応が 関わっていると考えられている.病型は急性,亜急性, 用なし. 現病歴:2002 年 11 月中旬より 38℃ 台の発熱,咳嗽 慢性に分けられ,通常起因抗原からの隔離で改善を認め, が出現した.近医受診し胸部 X 線写真にて浸潤影を認 重症例でもステロイド治療に対する反応は良好であると め当院紹介受診,2002 年 12 月上旬入院となった. されるが,劇症例や慢性過敏性肺炎において治療抵抗性 1) ∼3) 入院時 現 症:身 長 165cm ,体 重 52kg ,血 圧 114! 80 .今回我々はステロイド mmHg ,脈拍 110! 分,整,体温 36.6℃,貧血・黄疸 は に治療抵抗性を示し,免疫抑制薬併用にて改善を得た急 なく,表在リンパ節は触知しなかった.右下背部に軽度 性過敏性肺炎を経験したので報告する. fine crackles を聴取した.腹部に異常なく,ばち指なし. を示し死亡した報告もある 入院時検査所見(Table 1) :血算に異常なく,生化学・ 血清で LDH,CRP,KL-6,sIL2-R,の上昇,寒冷凝集 反応,血沈の亢進を認めた. ツベルクリン反応は陰性(0× 〒158―8531 東京都世田谷区上用賀 6 丁目 25―1 1) 公立学校共済組合関東中央病院呼吸器科 2) 同 検査科 〒949―7114 新潟県南魚沼市泉甲 154 番地 1 3) 南魚沼市立城内病院内科 (受付日平成 17 年 8 月 8 日) 0mm ) ,室内気吸入下の動脈血液ガス分析で低酸素血症 を認め,AaDO2の開大を認めた.入院当日に行った気 管支肺胞洗浄液(BALF)では好中球,リンパ球の増加, CD4! 8 比の低下を認めた. 入院時胸部 X 線写真(Fig. 1)では両側び漫性に粒状 448 日呼吸会誌 44(6),2006. Tabl e 1 La bo r a t o r yda t ao na dmi s s i o n He ma t o l o gy WBC Se g Eo s Ba s Mo n Lym Hb Pl t Che mi s t r y TP Al b GOT GPT LDH ALP γ GTP TBi l BUN Cr e 8 , 8 0 0/ μl 7 1 . 5 % 0 % 0 . 4 % 1 0 . 9 % 1 7 . 2 % 1 4 . 6g/ dl 4 2 4 . 9 ×1 0 / μl 6 . 3g/ dl 3 . 7g/ dl 1 9I U/ l 1 7I U/ l 4 7 0I U/ l 2 4 7I U/ l 5 4I U/ l 0 . 5mg/ dl 1 2mg/ dl 0 . 8mg/ dl Se r o l o gy CRP I gG I gE CH50 ANA HI V HTLV1 bD gl uc a n ACE 3 . 6 2mg/ dl 8 9 2mg/ dl 2 9 0I U/ dl 5 8 . 6U/ ml (- ) (- ) (- ) 6 . 8pg/ ml 1 0 . 6I U/ l ESR 2 5mm/ hr Co l da ggl ut i ni n 6 4 × Tumo rma r ke r s KL6 s I L2 R 2 , 2 1 0U/ ml 2 , 8 7 0U/ ml PPD s ki nt e s t 0 ×0mm Fi g.1 Che s t Xr a yo na dmi s s i o ns ho wi ng di f f us e gr a nul a ra nd gr o undgl a s so pa c i t i e si n bo t hl ung f i e l ds . 影,スリガラス影を認めた.胸部 CT(Fig. Bl o o dga sa na l ys i s( r o o ma i r ) pH 7 . 4 3 6 Pa CO2 3 8To r r Pa O2 5 5To r r HCO3- 2 6mEq/ L Aa DO2 4 8To r r BALF To t a lc e l l Ne u Lym Eo s Mϕ CD4 / 8r a t i o Spi r o me t r y %VC FEV1. 0 % %DLCO/ VA 5 2 ×1 0 / ml 2 2 % 3 0 % 4 % 4 4 % 0 . 1 0 4 8 % 7 1 % 6 6 % Fi g.2 Che s tCT s c a no na dmi s s i o ns ho wi ng c e nt r i l o bul a rmi c r o no dul e sa ndgr o undgl a s so pa c i t i e swi t h c o ns o l i da t i o n. 2)では全 ドニゾロン 1g! 日・3 日間)を行った.後療法としてプ 肺野に小葉中心性の粒状影と周囲に一部 consolidation レドニゾロン(40mg! 日 )投与,徐々に漸減したとこ を伴うスリガラス影を認めた. ろ,症状,検査所見とも改善傾向を示した.入院中に一 入 院 後 経 過:入 院 時,異 型 肺 炎 等 も 考 え 抗 生 剤 時帰宅したところ発熱,咳嗽,呼吸状態の悪化,炎症反 (clarithromycin)投与にて治療を開始したが,症状は 応の上昇,LDH の上昇を認めた.また血清沈降抗体反 改善しなかった.診断のため経気管支肺生検(TBLB) 応では,Trichosporon asahii ,Aspergillus fumigatus ,Ther- を行ったところ,リンパ球浸潤を伴う胞隔の軽度肥厚, moactinomyces vulgaris ,Pigeon droppings など検索した II 型肺胞上皮細胞の腫大,気腔内の浮腫性・ポリープ状 範囲でいずれも陰性であったが,自室にカビが多数生息 の肉芽組織を認めた.類上皮細胞肉芽腫は認めなかった していたことより自宅関連の過敏性肺炎と考えた.その が,過敏性肺炎に一致する所見と考えられた.症状も強 後症状が落ち着き,別の家屋に居住することとし 2003 く,プレドニゾロン(40mg! 日 )投与を開始したが症 年 1 月下旬退院となった.外来通院中,再び呼吸困難の 状が遷延したため,ステロイドパルス療法(メチルプレ 増悪を認めたため,2 月中旬再入院となった.胸部 X 線 免疫抑制薬併用が奏功した難治性過敏性肺炎 449 得られた.精神発達遅滞があり独立した生活が不可能で あったため自宅近くに別室を賃貸し,食事等は家人が運 ぶという生活環境に変更の上退院したが,入浴のために 一時帰宅したことを契機に症状の再燃があり第二回入院 となった.二回目のステロイドパルス療法および後療法 に対しては治療抵抗性を示し炎症が遷延した. ステロイド薬(glucocorticoid ; GC)は細胞内に存在 する glucocorticoid receptor(GR)と結合し複合体を形 成,核内に移行後 AP-1 や NFκB といった転写因子プロ モーター領域に結合し転写因子の活性化を抑制する.そ の結果,各種サイトカイン産生の抑制,接着因子の発現 Fi g.3 Tho r a c o s c o pi cl ung bi o ps ys pe c i me ns ho wi ng a l ve o l i t i sduet oi nf i l t r a t i o no fl ympho c yt e sa ndhi s t i o c yt e s , a ndapa r t l yt hi c ke ne d, o r ga ni z e da l ve o l a rwa l l . I nt r a a l ve o l a ri nf l a mma t o r yc e l la c c umul a t i o n wi t h gr a nul o ma( HEs t a i ni ng, 2 0 0 ×) . を抑制し免疫作用を抑制すると考えられている.第二回 入院時,ステロイドに抵抗性を示した原因については不 明であるが,IL-2,IL-4 や IL-13 など炎症性サイトカイ ン存在下においてリンパ球,単球等を培養すると GC-GR 結合の親和性が低下したとの報告もあり8)9),強い炎症の 遷延によってステロイド抵抗性が誘導された可能性も考 えられる. 写真上,粒状網状影の増悪,室内気吸入下の動脈血液ガ 本症例では,シクロスポリン A 併用後より症状が改 ス分析で低酸素血症を認めたため,過敏性肺炎の増悪と 善した.時間的経過よりシクロスポリン A 併用が明ら 考えステロイドパルス療法,後療法を行ったが,検査所 かに効果的であったと思われる.シクロスポリン A の 見,低酸素血症とも改善が乏しかった.診断をさらに確 用量については,トラフ値をモニタリングし調節を行っ 定するために胸腔鏡下肺生検を行ったところ,胞隔の肥 た.当初,100mg! 日 にて開始し,段階的に 200mg! 日 厚,組織球,リンパ球の浸潤を伴う強い胞隔炎,さらに (4.0mg! kg! 日 )に増量,トラフ値として 90ng! ml を維 一部器質化を認めた.また肺胞内にも組織球,リンパ球 持量とした.乾癬やステロイド抵抗性ネフローゼ症候群 の浸潤を認め,一部には肉芽腫の形成もみられた(Fig. など,シクロスポリン A にて治療が行われている疾患 3) .以上より急性過敏性肺炎と診断したが,症状,低酸 ではトラフ値目標は 100∼150ng! ml とされており,本 素血症ともに遷延し,血液検査でも KL-6 が 4,000IU! L, 症例もほぼそれに準じた用量であった. LDH も高値が持続したためステロイドのみでは効果が 過敏性肺炎の発生機序としては III 型および IV 型ア 不十分と判断し, シクロスポリン A の併用を開始した. レルギーの関与が指摘されている.症状が抗原暴露後3∼ 併用開始後,呼吸状態も改善し血液検査でもKL-6,LDH 6 時間で出現すること,末梢血中に好中球増加と免疫複 の改善(Fig. 4) ,胸部 X 線写真(Fig. 5) ,胸部 CT 所 合体の増加がみられること,BALF 中に好中球および 見(Fig. 6)にて粒状影の改善を認めた.さらに住居を 補体の増加が認められることが III 型アレルギー反応と 変更し帰宅誘発試験にて再燃ないことを確認の上退院と 考えられ,さらに肺内から抗原が除去できない場合には なった.外来にてプレドニゾロン,およびシクロスポリ 引き続き IV 型アレルギー反応が起こると考えられてい ン A の漸減を行い投与を中止したが,その後も症状増 る.これは,BALF 中に T 細胞の増加がみられること 悪なく経過している. などから推測されている4)∼7).特に,過敏性肺炎に特徴 考 察 的な肉芽腫性胞隔炎は,吸入抗原により感作 T 細胞が 活性化し IL-2 を産生,そこで T 細胞の局所増殖が起こ 本例は当初診断に苦慮したが,臨床所見,検査所見お り,IFN-γ,macrophage inflammatory protein-1α(MIP- よび帰宅誘発にて症状の再燃がある点より過敏性肺炎と 1α)などのサイトカインが産生され,マクロファージ 診断した.血清沈降抗体反応では原因抗原を特定できな を活性化し類上皮細胞への転化を促す機序が考えられて かったが,厚生省特定疾患「びまん性肺疾患」調査研究 いる4)10). 一方,シクロスポリン A は T 細胞内のシクロフィリ 班による過敏性肺炎手引きならびに診断基準(1990)の うち,I.臨床像,II.発症環境,IV.吸入誘発試験,V. ンと結合し複合体を形成,それがカルシニューリンに結 病理学的所見,の 4 項を満たし確実例と診断した.第一 合し,IL-2 遺伝子の転写因子 nuclear factor of activated 回入院ではステロイドパルス療法にて良好な治療効果が T cells(NFAT)の核内移行を阻害し IL-2 蛋白の産生 450 日呼吸会誌 44(6),2006. Fi g.4 Cl i ni c a lc o ur s e Fi g.5 Che s tXr a yt a ke na f t e rt r e a t me ntwi t hc yc l o s po r i n A,s ho wi ng i mpr o ve me nto fdi f f us egr a nul a r a ndgr o undgl a s so pa c i t i e s . Fi g.6 Che s tCT s c a nt a ke na f t e rt r e a t me ntwi t hc yc l o s po r i nA, s ho wi ngi mpr o ve me nto fmi c r o no dul e s . おいてステロイド治療抵抗性の場合投与された例は報告 されているが2),予後不良であり治療効果に関してはほ を抑制することによって T 細胞の局所増殖を押さえ, とんど評価されていない.また,本症例のような急性過 免疫抑制効果を発揮するとされている.このことにより, 敏性肺炎においては投与報告も皆無であった. シクロスポリン A は過敏性肺炎に対しても抗炎症的に 急性・亜急性過敏性肺炎は可逆性であるが反復するう 働き,動物モデルにおいて過敏性肺炎の抑制効果が報告 ちに慢性へ移行する場合があり13),慢性過敏性肺炎は抗 されている11)12). 原回避を行っても不可逆性で進行し,肺の線維化・気腫 一般的にアレルギー・自己免疫疾患において,重症例 化から呼吸不全が進行し予後不良な経過をたどる.従っ やステロイド治療に抵抗性の場合,免疫抑制薬治療が行 て,急性・亜急性の時点で確定診断し十分な治療を行う われることが多い.特に,多発性筋炎! 皮膚筋炎(PM! 必要がある.急性過敏性肺炎はステロイド治療に抵抗性 DM)に合併する間質性肺炎においてシクロスポリン A を示すこと自体が希な疾患であるが,さらに免疫抑制薬 の有用性が広く知られている.しかし,臨床的に過敏性 併用にて改善を認めた極めて貴重な症例を経験した.本 肺炎は抗原回避にて改善することが多く,重症例でもス 症でも重症例,難治例ではシクロスポリン A 等の免疫 テロイドに対する反応は良好である.慢性過敏性肺炎に 抑制薬投与を検討する必要があると考える. 免疫抑制薬併用が奏功した難治性過敏性肺炎 文 8)Kam JC, Szefler SJ, Surs W, et al. Combination 献 451 IL-2 and IL-4 reduces glucocorticoid receptor-binding af- 1)三輪清一,井手協太郎,中野秀樹,他.慢性過敏性 肺炎の臨床的検討.日呼吸会誌 2002 ; 40 : 732―737. finity and T cell response to glucocorticoids. J Immunol 1993 ; 151 : 3460―3466. 2)稲瀬直彦,大谷義夫,十河容子,他.公園に群棲す 9)Spahn JD, Szefler SJ, Surs W, et al. A novel action of る鳩により発症した慢性鳥飼病の 1 例.日胸 2004 ; IL-13 : induction of diminished monocyte glucocorti- 63 : 299―304. coid receptor-binding affinity. J Immunol 1996 ; 157 : 3)稲瀬直彦,張本彩歌,遠藤順治,他.急性増悪をき 2654―2659. 10)Suga M, Yamasaki H, Nakagawa K, et al. Mechani- たした慢性夏型過敏性肺炎の 1 例.日呼吸会誌 sms accounting for granulomatous responses in hy- 2004 ; 42 : 347―352. 4)Patel AM, Ryu JH, Reed CE. Hypersensitivity pneumonitis : current concepts and future questions. J persensitivity pneumonitis. Sarcoidosis Vasc Diffuse Lung Dis 1997 ; 14 : 131―138. 11)Takizawa H, Suko M, Kobayashi N, et al. Experime- Allergy Clin Immunol 2001 ; 108 : 661―670. 5)毛利 孝,小原秋穂,小西一樹,他.ハト飼い病の ntal hypersensitivity pneumonitis in the mouse : histologic and immunologic features and their modula- 一例.日胸疾会誌 1990 ; 28 : 165―171. 6)Soda K, Ando M, Sakata T, et al. C1q and C3 in bronchoalveolar lavage fluid from patient with summer-type hypersensitivity pneumonitis. Chest 1988 ; tion with cyclosporin A. J Allergy Clin Immunol 1988 ; 81 : 391―400. 12)Denis M, Cormier Y, Laviolette M. Murine hypersensitivity pneumonitis : a study of cellular infiltrates 93 : 76―80. in and cytokine production and its modulation by cy- the phenotypes of bronchoalveolar lavage lympho- closporin A. Am J Respir Cell Mol Biol 1992 ; 6 : 68― 7)Ando M, Konishi K, Yoneda R, et al. Difference cytes in patients with summer-type hypersensitiv- 74. ity pneumonitis, farmer’ s lung, ventilation pneu- 13)Ohtani Y, Saiki S, Sumi Y, et al. Clinical features of monitis, and bird fancier’ s lung : report of a nation- recurrent and insidious chronic bird fancier’ s lung. wide epidemiologic study in Japan. J Allergy Clin Ann Allergy Asthma Immunol 2003 ; 90 : 604―610. Immunol 1991 ; 87 : 1002―1009. 452 日呼吸会誌 44(6),2006. Abstract A case of steroid-resistant acute hypersensitivity pneumonitis successfully treated with an immunosuppressive drug Masaki Kawakami1), Masaru Suzuki1), Nobuaki Hirota1), Yoshiko Kichikawa1), Hiroshi Kitagawa1), Makoto Kawai1), Hiroyuki Tashimo1), Yoshio Sakamoto1), Teruaki Oka2)and Tadashi Horiuchi3) 1) Department of Respiratory Medicine, Department of Pathology, Kanto Central Hospital 3) Department of Internal Medicine, Johnai Hospital 2) A 28-year-old man complaining of cough and fever was hospitalized because of bilateral diffuse granular lung shadows. Hypersensitivity pneumonitis was diagnosed based on bronchoalveolar lavage fluid (BALF) and transbronchial lung biopsy (TBLB). Since antigen avoidance alone was not effective, steroid pulse therapy was started, and his symptoms and chest X-ray findings improved. After discharge, he moved to another residence. A few weeks later, fever and dyspnea recurred, then he was hospitalized on the suspicion of acute exacerbation of hypersensitivity pneumonitis. Steroid therapy resulted in no improvement on this occasion. Lung biopsy under video-assisted thoracoscopy was performed, and acute hypersensitivity pneumonitis was diagnosed pathologically. Although steroid therapy was continued, hypoxia still remained and a KL-6 level markedly increased. Combined therapy with steroid and cyclosporin A was started, and his symptoms, physical findings, laboratory data, and chest X-ray findings gradually improved. There has been no report in which cyclosporin A was used for acute hypersensitivity pneumonitis but this case indicates that cyclosporin A is efficacious for its treatment.
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