VOL.984

2012.9.3 VOL.984
9月は「高齢者被害防止キャンペーン月間」
●高齢者被害は 3 年連続増加
買ってほしいという電話があり購入をした。全部で 4,500
平成 23 年度に都内消費生活センターに寄せられた、利
万円を支払ったが、購入した未公開株等は買い取ってもら
殖商法などの高齢者の消費生活相談件数は約 3 万 5,000 件
にのぼり、3 年連続で過去最多を更新しています。
えず、多くの業者とは連絡が取れなくなり騙されたことに
気がついた(契約当事者:70 歳代)
」
。
東京都では、高齢者の消費者被害未然防止・早期発見
訪問販売の事例は、
「高齢の両親宅に東日本大震災以降
容と最近の相談事例について紹介します。
ると屋根工事や浄水器、会員権など様々な契約書が出て
を目的に、
9 月を「高齢者被害防止キャンペーン月間」とし、 に業者が訪問。話を聞いたところ床下の映像を見せられ補
さまざまな啓発事業を実施します。このキャンペーンの内 強が必要と言われ補強工事をしたようす。また、調べてみ
●ポスターやリーフレットなどで啓発活動
今年度より関東甲信越ブロック共同で実施されることに
きた(契約当事者:70 歳代)
」
。
次の事例は催眠商法による被害。
「友人に誘われ、店舗
らしきところへ出かけた。すでに何人か来ていて、100 円
なった 9 月の
「高齢者被害防止キャンペーン」
。具体的には、 では買えないような梅干しや昆布などが売られていた。自
高齢者関連施設・区市町村消費生活センターなどにポス
分も話し相手が見つかることもあり何度か通った。そのう
ターを配布し、見守りの大切さや相談窓口の周知を図りま
ち健康食品の話が出て、説明を受けた。持病もあったため、
す。併せて、高齢者を狙う悪質商法の手口や、周囲の人
1 瓶 9 万円だったが、健康になれればと現金で購入。購入
の気づきや対応のポイントを解説したリーフレットも高齢
後は、サポートを受けながら健康食品を食べていたが、何
者施設および関係機関に配布します。
度目かに値上がりするため販売できなくなると説明され
また、9 月 1 日~ 30 日のキャンペーン期間中、JR 東日本、 た。今のうちに買っておくほうがいいと言われ、4 袋 124
都内私鉄各線、地下鉄各線、民営バス(多摩地域)
、都バス、 万円と高額だったが定期預金を解約して購入した。今さら
」
。
都電でも車内広告を実施。シルバーパス交付申請者には、 だが、効果が感じられない(契約当事者:70 歳代)
啓発用パスケースが配られます。
介護事業者に対しては、
「高齢者被害 110 番」
「高齢消
●高齢者被害特別相談を実施
費者見守りホットライン」などの相談電話番号を掲載した
キャンペーン期間中の 9 月12日
(水)
・13日
(木)
・14日
(金)
は、
ステッカーを配付。
午前 9 時~午後 5 時まで『東京都消費生活総合センター高齢
●こんな相談事例がありました
が行われます。
万が一、
被害に遭ってしまった、
周りで被害があっ
では、高齢者を狙った犯罪はどういった手口で行われて
たという場合は、
迷わず相談しましょう。
〈問合せ先〉
【啓発事業】
いるのか、都に寄せられた相談事例をみてみましょう。
東京都消費生活総合センター活動推進課(03-3235-1157)
【特
者被害 110 番』
(03-3235-3366)にて、
「高齢者被害特別相談」
利殖商法の例では、
「未公開株を一度購入したところ、 別相談】東京都消費生活総合センター相談課(03-3235-9294)
多数の業者から電話やダイレクトメールで次々と勧誘があ
また、都内の区市町および消費者団体でも「高齢者被
り、未公開株や社債を購入。その後も、ある会社の株や
害特別相談」を実施。詳しくは、各機関の消費生活相談
社債を買いたいが個人でないと買えないので、代わりに
窓口等にお問い合わせください。
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