危険の「見える化」安全衛生活動事例 - 長野労働局

危険の「見える化」安全衛生活動事例
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製造業編 ≫
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長野地区『信州・危険の「見える化」推進協議会』
会社概要
本社所在地 〒389-0688 長野県埴科郡坂城町坂城 9165
商 号
KYB-YS株式会社
代
創 業
1946年6月1日
事 業 内 容 コントロールバルブ、油圧シリンダ
設 立
1953年4月1日
OSHMS 適格認定 2009 年 12 月
表 者 代表取締役社長 柳沢次夫
ガススプリング(自動車・一般産業用)
エンジン部品などの開発・設計・製造・販売
安全衛生活動を進める上での基盤となるのが安全衛生組
安全衛生のライン化
織。当社は専門に安全衛生を担当する部門が無い為、間
接部門を含む全ての部門に安全管理者、衛生管理者を配
安全人財の育成
安全組織づくり
置し、社長から一般社員までトップダウン・ボトムアッ
プの徹底による「安全衛生のライン化」を図っている。
安全衛生活動のライン化を支えるには安全人財の育成が
階層別教育
安全管理者
安全レベルの数値化
衛生管理者
不可欠。階層別教育の他、個人の安全レベルを5段階で
数値化しレベルアップ教育を行っている。
新規設備や既存の設備等を対象
とした設備安全基準を作成。新
設備本質安全化
規設備を製作する際は設備安全
指針
JIS
基準
過去労災
基準で定めた基準値に基づき設
計する。既存設備の安全点検監
設備安全基準
査で指摘された不安全箇所の対
策も設備安全基準に準じた方法
安全監査要領
で改善を行うことによって、不安全箇所の改善方法が統
一され、設備安全のレベルアップにつながる。
第三者による安全点検監査を行う際、違った目で職場の
第三者による現場点検
不安全箇所を確認できるメリットがある。さらに指摘内
容に根拠・統一性を持たすため、安全監査要領に基づき
社内安全推進専門部会による点検
安全管理者による職場巡回
グループ内安全担当者による相互点検
職場を点検する。
<点検例>
起動後ボタンを押し
続けても連続起動し
ない事。
安全体感訓練道場は労働災害を模擬的に体験し、従業員
の危険感受性を向上させることにより、労働災害未然防
安全体感訓練道場
の一翼を担う。体感機メニューは「回転体(挟まれ、巻
自社労災
グループ労災
全国労災
き込まれ)
:9事例」をはじめ39項目。
新入社員(派遣・期間社員も含む)は配属前に約3時間
の危険体感訓練を受講する。これにより機械の危険性を
体感設備 39 台
説明パネル
知り、危険に対する感受性も向上できる。中堅社員(3
年から5年)は忘れかけた危険感受性を再教育により復
活させる。管理職は関係法令を理解し、業界・グループ
の災害事例の知識を深め、部下への教育指導にあたる。
「安全体感訓練道場」
体感訓練道場の入り口「安全の門」
労災安全宣言は労働災害が発生した場合に当該設備及び
労災安全宣言
誰が
手順、行動並びに類似の工程において同様の労働災害を
何を
発生させない為の再発防止の仕組み。
発生した労災の対策が全て完了したら発生部門の責任者
労災発生部門
安全管理者
総括安全衛生管理者
その他製造部門
設備管理部門
労働組合
対策実施状況
リスク評価の見直し
が労災安全宣言実施を安全管理者宛に申請する。申請を
作業手順書の改定
受けた安全管理者は総括安全管理者と協議し関係者を招
作業者教育実施状況
集し以下を確認する。
横展会の実施状況
①対策の実施状況
②作業手順書の改定
③対策前後のリスク評価
現認会
現認会
災害報告書
による対策
オペレーターへの
確認
④作業者教育の実施状況
⑤横展開の実施状況
これらについて災害発生職場および関係職場を確認し
作業手順書
変更確認
労災
労災
発生
発生
安全衛生委員会
で確認
問題が無ければ、労働災害指定職場を解除し安全宣言と
する。
横展開の
確認
設備変更
実施の確認
設備点検基準書
変更確認
労災安全宣言の流れ
OSHMS(JISHA 方式)適格認定後の成果として、設備
本質安全化への取組み、安全体感訓練道場の設置、労災
安全宣言の導入など安全職場実現に向けて活動を推進。