松岡研究室業績一覧 (解説など) - Keio University

松 岡 研 究 室 業 績 一 覧 (解説など)
平成 25 年 8 月 1 日現在
番号
著書、学術論文等の名称
著者
発行又は
発表の年月
039.
「多空間」デザインのすすめ
松岡由幸
平成25年7月
038.
走行場を学習し判断する創発型制御
システムの研究
古郡了
平成24年11月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
日刊工業新聞、
日本のものづくりに対する期待として、
2013 年 7 月 25 日、 これまでの先進性とデザイン科学とい
う新たな学問の所産である多空間の
14 面
デザイン思考を活かした、「自由な思
考」と「理にかなった思考」の両立によ
る新たな価値創造の実現可能性につ
いて述べた。
マツダ技報、
山﨑卓
No.30、
黒田康秀
209-213
農沢隆秀
末冨隆雅
氏家良樹
中澤和夫
松岡由幸
037.
「タイムアクシス」デザインのすすめ
松岡由幸
平成24年7月
036.
タイムアクシス・デザイン理論を応用し
たバイオインスパイヤード・ビークル
氏家良樹
平成24年4月
次世代モビリティにおける価値成長デ
ザイン
横幹、
高野修治
Vol.6, No.1,
中澤和夫
3 4 - 41
古郡了
平成24年4月
横幹、
山﨑卓
Vol.6, No.1,
黒田康秀
2 7 - 33
末富隆雅
農沢隆秀
氏家良樹
中澤和夫
松岡由幸
本稿で提案する創発型制御システム
は、未知の走行場を走行しても、走行
場を判断し獲得にしていく機能を持
ち、走行場に対応した新しい制御を創
発していくシステムである。今回、創発
型制御システムの基本アルゴリズムを
開発し、低燃費化とバッテリー寿命向
上を目的としたハイブリッド車のエンジ
ン制御に適用した。走行場を推定し、
走行場ごとに制御を運転者に適応さ
せることにより、より大きな燃費・バッ
テリー寿命向上効果があることを確認
した。
日刊工業新聞、
日本独自の産業化と再生に向けて、
2012 年 7 月 26 日、 時間軸に注目する「タイムアクシス・デ
ザイン」を論じた。タイムアクシス・デザ
14 面
インを実現するための「育つ」技術と
「育てる」技術を述べるとともに、手工
芸品に見られる価値成長デザインに
ついても紹介した。
松岡由幸
035.
概要
本稿では、バイオインスパイヤード・ビ
ークルシステムの概念デザインをうけ
て実施された、さまざまな技術シーズ
の活用とそれに基づくビークル本体の
基本デザインを中心に述べた。具体
的には、ビークルのデザイン展開に用
いる多空間デザイン法の概要、マルチ
タイムスケールモデルおよびバイオイ
ンスパイヤード・デザインを導入した多
空間デザイン法によるビークルのデザ
イン展開、ビークルの概要およびタイ
ムアクシス・デザインを観点とした考察
を述べた。
実用価値と精神価値が購入時よりも
向上していく価値成長デザインの一例
として価値成長モビリティを提案した。
その価値成長を長期的に管理するコ
アモジュールとして、創発型制御シス
テムを考案した。本論文では、開発し
た創発型制御システムのコンセプトと
基本デザインの概要を述べ、創発型
制御システムを用いることにより価値
成長効果を検証した一事例について
示した。
番号
034.
033.
著書、学術論文等の名称
著者
タイムアクシス・デザインの具現化に
向けた価値成長デザインモデルの提
案
佐藤浩一郎
タイムアクシス・デザインの概念
松岡由幸
発行又は
発表の年月
平成24年4月
松岡由幸
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
横幹、
Vol.6, No.1,
2 1 - 26
平成24年4月
横幹、
Vol.6, No.1,
9 - 16
032.
インダストリアルデザインとエンジニア
リングデザインの「あいだ」
松岡由幸
平成23年11月
精密工学会誌、
Vol.77, No.11,
9 9 8 - 1002
031.
「ロバスト」デザインのすすめ
松岡由幸
平成23年7月
030.
多空間を用いた設計手法の開発
松岡由幸
平成22年11月
機械設計、
7 6 - 77
「状態」デザインのすすめ
松岡由幸
平成22年7月
028.
デザインの科学
松岡由幸
平成21年8月
本稿では、価値成長デザイン方法論
の構築の一助とするため、人工物の
価値成長における特徴の明確化と事
例調査や文献調査に対する解析を行
った。そして、これらの結果に基づいた
価値成長デザインモデルの提案をし
た。さらに、提案した価値成長デザイ
ンモデルに有用であると考えられる視
点について述べた。
本稿においては時間軸を組み込んだ
新たなデザインのパラダイムとして提
唱されている「タイムアクシス・デザイ
ン」の概念を紹介した。2章にて、未来
社会展望とそれらの課題、3章にて未
来社会展望に基づく新たなデザインコ
ンセプトであるタイムアクシス・デザイ
ン、4章にてタイムアクシス・デザイン
に用いるモデルを述べ、最後にタイム
アクシス・デザインがもたらす新たな可
能性について言及した。
本稿では,インダストリアルデザインと
エンジニアリングデザインの「あいだ」
に関して、その分業化・専門化の文
脈、両デザインの特徴比較、さらに
Design 統合のための視点を論考する
ことで、その統合に向けた一つの枠組
みとしての多空間デザインモデルを提
案した。また、本モデルをデザインの
実務面や研究面へ応用した事例を紹
介することで、そのモデルの Design 統
合における枠組みとしての有効性を論
説した。
日刊工業新聞、
東日本大震災においても浮き彫りとな
2011 年 7 月 26 日、 った安全とコストというトレードオフ問
題とそこから発生する想定外問題の
14 面
解決の糸口となる方法のひとつとし
て、ロバストデザインを概説した。さら
に、ロバストデザインにより生まれる製
品のロバスト性に注目するものづくり
の再考について述べた。
Vol.54, No.12,
029.
概要
設計開発に関する様々な要素を分
類・整理し、設計開発内容のチェック
から設計開発プロセスの構築まで、設
計開発における様々な意思決定の際
に有効である多空間 QFD について、
その特徴・効果を交えながら紹介し
た。
日刊工業新聞、
デザイナとエンジニア(設計者)の両者
2010 年 7 月 27 日、 におけるマインドの違いを示すととも
に、製品と使用環境などの場の関係
16 面
性を示す「状態」に注目したデザイン
の重要性について概説した。
日本機械学会誌、
Vol.112, No.1089,
60
デザインシンポジウム 2008 開催の概
要を述べるとともに、今日までのデザ
インが抱える課題を示し、それら課題
に取り組むためのデザイン科学の必
要性を概説した。
番号
著書、学術論文等の名称
027.
デザイン シンポジウム 2008 開催報
告
著者
松岡由幸
発行又は
発表の年月
平成21年4月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
日本機械学会 設
計工学システム部
門、
Newsletter, No.30,
026.
Artificial Joint System Interacting
with Organism
井上全人
デザイン学研究特
集号、
稲場公崇
Vol.15, No.4,
播野修
54-57
亀山雄高
平成20年3月
守谷徳広
概要
平成 20 年 11 月 21 日(金)、22 日(土)
の両日に渡り、慶應義塾大学理工学
部矢上キャンパスを会場として、本日
本機械学会 設計工学・システム部門
のほか、日本デザイン学会、日本設計
工学会、日本建築学会、精密工学
会、人工知能学会の 6 学会による合
同共催のもと、デザイン シンポジウム
2008 が開催の概要を述べた。
「生命と対話人工関節システム」という
コンセプトのもと、人工関節を使用す
る患者の QOL (Quality of Life)の向上
を目標として、ミクロ・メゾ・マクロスケ
ールの3つのアスペクトから新しい人
工関節システムを提案した。
加藤健郎
須賀孝太郎
渡邉誠
松岡由幸
025.
Life - Support Vehicle for 2
北村武士
デザイン学研究特
集号、
弓矢将成
Vol.15, No.4,
吾妻真人
50-53
氏家良樹
平成20年3月
平山崇司
仁戸田健吾
車椅子利用者とそのパートナーの関
係における新しいライフスタイルの創
生を目指し、基礎研究の技術シーズ
を活用した「Vehicle-car」と
「Vehicle-chair」のインテグレーション
による、新しいビークルシステムの提
案を行った。
日尾遼兵
池町優太
大内眞紀
古屋繁
松岡由幸
024.
Biologically Inspired Medical
Operation System - BIMOS -
氏家良樹
上田祐介
平成20年3月
デザイン学研究特
集号、
緒方仁是
Vol.15, No.4,
樋野俊之
46-49
向坊由佳
患者と医師の両者に対する負担が少
ない医療を目指し、デザインと工学の
二つのアスペクトに焦点を合わせた
「基礎研究型協調デザイン」と「生命シ
ステムの模倣」の適用による、新しい
手術システムを提案した。
森田宏
吉原和歌子
松本大
五十嵐浩也
松岡由幸
023.
“Inventive Creation” of Digital Design 松岡由幸
平成20年3月
デザイン学研究特
集号、
Vol.15, No.4,
1
022.
デザイン哲学と科学は、「安心」と「欲
望」の狭間で何を考えるか?
松岡由幸
平成20年3月
デザイン学研究特
集号、
Vol.15, No.3,
55
現状のデザインを取り巻く環境におけ
る課題の解決に向けて,デジタルデザ
インの成長が期待されていること、お
よびその成長を見守りつづけ,それを
在るべき方向へ育てていく必要性につ
いて述べた。
「安心」を確保するために、デザイン哲
学を再生させ、これまでの経済至上主
義に立ち向かうこと、また、新たなデザ
イン科学とその枠組みを構築すること
で 21 世紀に増加する想定外問題に対
応することも、ある意味、いずれも人
類の「欲望」との戦いであり、「安心」と
「欲望」の狭間で、より良い社会を実
現させることこそが、21 世紀のデザイ
ンに真に問われている重要課題であ
ることを述べた。
番号
著書、学術論文等の名称
021.
System Design : Paradigm Shift from
Intelligence to Life
共著
「21 世紀、デザイン教育の再考」参加
報告
氏家良樹
020.
著者
松岡由幸
松岡由幸
発行又は
発表の年月
平成20年3月
平成19年12月
発行所、発表雑誌等
又は
概要
発表学会等の名称
21st Century COE
まず、「Section 3.3, Incorporating
Program, Keio
Life-based Concept into Design, its
University
Context and Viewpoint」において、デ
ザインの文脈として、18 世紀には「機
p.60-68、149-158
械化」、19 世紀には「分業化」、20 世
紀には「専門化」が行われことを述
べ、その流れに基づき、21 世紀にはデ
ザインの「統合化」が進んでいく可能
性を示した。そして、統合化の1つであ
る「生命化」の概念を「目的」「対象」
「方法」という3つの項目についてまと
めるとともに、デザインの一般性を記
述する統合デザインモデルの観点か
ら生命化の具体的な方策について考
察を行った。つぎに、「Section 4.4, Life
Inspired Design」において、慶應先端
デザインスクールで行われたデザイン
事例のうち、デザインの生命化におけ
る「目的」「対象」「方法」の項目につい
てそれぞれ対応するものを挙げ、生命
化に基づくデザイン展開の具体的な
内容を紹介した。
JIDA Hotline
News、
Vol.79
4- 5
019.
創発設計とその応用の可能性
松岡由幸
平成19年10月
設計工学、
Vol.42, No.10,
1- 9
018.
ロバスト設計方法の展望
松岡由幸
平成17年10月
デザイン学研究特
集号、
Vol.13, No.2,
36- 37
017.
生体と対話する人工関節システム
亀山雄高
デザイン学研究特
集号、
守谷徳広
Vol.12, No.4,
井上全人
89 - 98
加藤健郎
平成17年 3月
渡邉誠
日本デザイン学会第 54 回研究発表
大会(平成 19 年 6 月 22 日~24 日、
静岡文化芸術大学)において開催さ
れたオーガナイズドセッション「21 世
紀、デザイン教育の再考」(オーガナイ
ザ:松岡由幸)の参加報告を行った。
大域的な解探索を行い、多様な設計
解を導出することが可能な「創発設
計」の概要について述べ、「創発設計」
の応用の 1 つである創発設計システ
ムと適用事例について紹介した。
平成 13 年度デザイン学研究掲載論
文「多様場対応型ロバスト設計方法
の構築」(年間論文賞受賞)の概説お
よびその後の展開について解説した。
人工関節を使用する患者の QOL
(Quality of Life)の向上を目指し、ミク
ロ・メゾ・マクロスケールの3つのアス
ペクトから提案した表面、形状、外部
デバイスを有する、新しい人工関節シ
ステムを提案した。
松岡由幸
016.
2人のためのライフサポートビークル
北村武士
デザイン学研究特
集号、
池町優太
Vol.12, No.4,
日尾僚兵
80 - 88
弓矢将成
平成17年 3月
氏家良樹
古屋繁
車椅子利用者とそのパートナーの関
係における新しいライフスタイルの創
生を目指し、基礎研究の技術シーズ
を活用した「Vehicle-car」と
「Vehicle-chair」のインテグレーション
による、新しいビークルシステムの提
案を行った。
松岡由幸
015.
生命化された手術システム -BIMOS-
松本大
吉原和歌子
デザイン学研究特
集号、
氏家良樹
Vol.12, No.4,
五十嵐浩也
70 - 79
松岡由幸
平成17年 3月
患者と医師の両者に対する負担が少
ない医療を目指し、デザインと工学の
二つのアスペクトに焦点を合わせた
「基礎研究型協調デザイン」と「生命シ
ステムの模倣」の適用による、新しい
手術システムを提案した。
番号
014.
著書、学術論文等の名称
慶應先端デザインスクールの試み
著者
発行又は
発表の年月
松岡由幸
平成17年 3月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
デザイン学研究特
集号、
Vol.12, No.4,
67- 69
013.
生命模倣のデザイン -ゲシュタル
ト,創発-
浅沼尚
田尾繁
平成17年 3月
デザイン学研究特
集号、
氏家良樹
Vol.12, No.4,
井上全人
33 - 39
松岡由幸
012.
もうひとつのデザイン(特集号の趣旨)
松岡由幸
平成17年 3月
デザイン学研究特
集号、
Vol.12, No.4,
1- 2
011.
オーガナイザとしての所感 -創造性の 松岡由幸
意味論と価値論-
平成17年 1月
デザイン学研究特
集号、
Vol.12, No.3,
8- 9
010.
二つのデザイン
松岡由幸
平成17年 1月
日本機械学会誌、
Vol.108, No.1034,
14 - 17
009.
生物に学ぶ人工物設計
松岡由幸
平成10年11月
Boundary,
Vol.14, No11,
22 - 27
008.
創発デザイン方法
松岡由幸
平成10年 6月
設計工学、
Vol.33, No.6,
208 - 213
概要
もうひとつのデザインとしての生命デ
ザインをテーマとして行われた、慶應
義塾大学先端デザインスクール(プロ
ダクト&システムデザインコース)の概
要について述べ、その場での重要な
視点となった、「生命から学ぶデザイ
ン」、および「生命システムと人工シス
テムの融合」について言及した。
ゲシュタルトのような巨視的形状情報
のデジタル化による「デザイン情報の
デジタル化」研究の重要性を示すとと
もに、創発にもとづく「デザインシステ
ムの複合化」研究の重要性を示し、両
者にもとづく生命模倣のデザインにつ
いて総括した。
21 世紀に増加する非日常のデザイン
の主な対象として生命デザインが挙げ
られる。生命デザインを行ううえで従
来のデザインプロセスが適用困難であ
ることを述べるとともに、生命デザイン
のための新しいデザイン研究を取り上
げた本特集号の概要および趣旨をま
とめた。
日本デザイン学会創造性研究部会発
足にあたり、オーガナイズドセッション
の概要、創造性に関する概念の多様
性、創造性の議論における意味論と
価値論の混在、について述べ、創造
性研究に関する今後の展望をまとめ
た。
「デザイン」に代表されるインダストリア
ルデザインと「設計」の手段であるエン
ジニアリングデザインに注目し、これら
二つのデザインの発展の歴史やデザ
イン過程の整理および両者の比較を
行った。さらに、両デザインを包含する
デザイン学研究のフレームワークを提
示するとともに、それを用いて両者の
特徴を考察した。
従来の工学的設計方法の有する、未
知解や多様解の導出が難しいなどの
課題を紹介するとともに、2つの新しい
設計方法を紹介した。1つは、構造設
計を対象としたボクセルモデルによる
自己組織型形状生成方法。もう1つ
は、意匠設計を対象としたサーフェス
モデルによる形状生成方法であり、い
ずれも研究段階のものであり、両方法
の可能性について述べた。
本稿では、現在の最適デザインにおけ
る要素還元的方法の限界およびデザ
イン解の画一化を解消すべく新たなデ
ザイン方法を模索した。まず、要素が
複雑に作用しあい、多様な種を生み
出している生物界に目を向け、その有
機組織の発生原理である創発という
概念に着目した。次にこの創発過程と
デザイン過程の類似性を確認し、デザ
インを創発的な過程ととらえることによ
り創発デザインの構造を決定した。さ
らに、創発デザインをGAや傾斜法な
ど工学的方法により効率的に進める
具体的な方法を考察した。
番号
007.
著書、学術論文等の名称
創発と設計
著者
発行又は
発表の年月
松岡由幸
平成10年 4月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
自動車技術、
Vol.52, No.4,
87 - 88
006.
クルマ
松岡由幸
平成 7年 1月
機械設計、
Vol.39, No.1,
57 - 62
005.
人体寸法計測項目およびその定義に
関する JIS 原案成果報告書
林善男
平成 4年10月
人間工学、
大島正光
Vol.28, No.5,
谷井克則
272 - 281
松岡由幸
その他
004.
003.
シート座り心地の定量化
安楽姿勢に関する研究
岩崎信也
昭和63年11月
自動車技術、
松岡由幸
Vol.42, No.11,
山ノ井利美
1403 - 1408
花井利通
松岡由幸
昭和62年10月
自動車技術、
Vol.41, No.11,
1275 - 1279
概要
人工物設計を支援すべく、これまで多
岐にわたる工学的設計方法の研究が
行われてきた。その結果、既知系での
最適な設計解を導く方法については
多くの研究成果が得られた。しかし、
未知系、すなわち従来にはない新しい
発想の設計解を導く方法については、
模索の段階といえる。このような背景
において、従来の工学的設計方法の
課題を述べるとともに、創発の概念を
応用した新しい設計方法の研究を紹
介した。
本稿では、クルマ開発における感性価
値の創生のための設計手法につい
て、事例紹介と方法論についての考
察を行った。紹介した事例は、インテリ
アイメージシステム、車室内コーディネ
ート照明システム、車室内空間の居住
性評価システムなどであり、それらの
手法を比較することで、上位概念の感
性設計手法、感性と機能の共存解を
求める手法などについて考察するとと
もに、それらを実施するためのデザイ
ンマネジメントについても言及した。
平成3年度に工業技術院の委託を受
けた人体寸法計測項目の標準化事
業について調査研究を実施し、収集し
た人体寸法計測項目関連の用語、お
よびその定義などの基礎調査を行っ
た。その結果をもとに、工業製品の設
計に関わる人体寸法計測項目および
計測点の JIS 原案を作成し、平成6年
3月に JIS Z 8500「人体寸法測定」を
制定した。筆者は、自動車メーカを代
表する形で、クルマ造りの立場から必
要な計測項目を明示するとともに、最
近の CAD デザインの動向を考慮して
寸法のとり方や優先度の考え方を提
示しつつ、基礎調査に参加した。
自動車用シートの座り心地に関与す
る物性値を求め、設計因子の選定を
試みた。物性値は、体圧分布特性、た
わみ・振動特性、および乗員姿勢にお
けるレイアウト上の数値の中から、官
能特性と高相関を示すと同時に、安
定したデータ取得可能で開発に活用
する上で有利なものを選定した。その
結果、選定された物性値は、体圧分
布上の腰椎支持割合、共振振動数な
どの 11 項目であり、今後の設計因子
として活用可能であることを示した。
自動車用シートの座り心地評価方法
の一つとして開発した体圧分布の紹
介をし、それを用いた安楽姿勢につい
て考察した。一般に安楽姿勢を確保
するために、乗員はシートをリクライニ
ングさせてヒップアングルを増大させ
る。その際に必要なフィット感確保の
ための中折れ機能の提案と、それに
よる効果を体圧分布特性により示す
など、安楽姿勢とそれを具現化するた
めのシート機能について、検討結果を
述べた。
番号
002.
著書、学術論文等の名称
パートナーコンフォートシートの開発
著者
発行又は
発表の年月
松岡由幸
昭和61年12月
発行所、発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
日産技報、
No.22,
31 - 37
001.
内装材の感触について
松岡由幸
昭和61年 5月
自動車技術、
青木弘行
Vol.40, No.5,
上原勝
543 - 548
鈴木邁
概要
従来、自動車における居住空間の研
究は運転席が主眼となっており、助手
席空間は単に運転席と類似のものが
設定されてきた。ここでは、「助手席空
間らしさ」の演出方策の一つとして、レ
パードに搭載した世界初の本格的助
手席専用シート「パートナーコンフォー
トシート」に関して、開発の経緯、機能
と構造、およびその乗員に対する心理
的・実用的効果について言及するとと
もに、助手席空間の在るべき姿につい
て考察した。
自動車の内装材として、皮革材料は
多用されている。しかしながら、その適
用の実態は、天然皮革がその特性を
生かして造り込まれておらず、単に記
号的価値から採用されている。また、
それが原因の1つとなり、天然皮革と
代替皮革の使い分けが的確に行われ
ていないのが現状である。ここでは、
皮革のテクスチャーについて、解析に
より得られた評価構造や関与する物
理特性など、内装に皮革を適用する
上での必要な知見の紹介を行った。