第13回コミュニケーションズ本部定期大会議案 - NTT労働組合

第13回コミュニケーションズ本部定期大会議案
は じ め に
私たちは、この二年間、社会や経済・政治などが予想を超えるスピードで大
きく変化し、厳しさや不確実さが増す中にあって、
「対話と信頼」
「挑戦と進化」
をキーワードに、積極的な活動を展開してきました。このような変化は、NT
TグループおよびNTTコミュニケーションズグループ(以下、Comグルー
プ)の事業運営のみならず、私たちの生活にも大きな影響を与えています。
今、私たちは、組合員の「安心・安定」を実現し、明るい未来を切り拓くた
めの様々な課題への迅速な対応が求められています。とりわけ今年度は、Co
mグループ「事業ビジョン2010」の最終年度であるだけでなく、
「サービス
創造グループをめざして(NTTグループ『新中期経営戦略』)」の推進や情報
通信政策への対応をはじめとする重要課題が山積しています。これらへの取り
組みならびに動向次第では、NTTグループの事業運営や雇用、労働条件など
にも大きな影響を及ぼすことが想定されることから、危機意識を持った対応が
不可避となっています。
本定期大会は、私たちを取り巻く環境がますます厳しくなる中で、ゆるぎな
い活動方針を決定する重要な大会です。
Com本部執行委員会は、激動する時代にあって、労働組合の基本を大切に
しつつ、未来志向に立った様々な課題への積極果敢な対応が極めて重要との認
識のもと、向こう二年間を展望した活動方針(案)を提起しました。
組合員の皆さんの積極的な職場討議への参加をお願いします。
基本的考え方
NTT労組およびNTTグループを取り巻く環境が厳しさを増す中にあって、
向こう二年間のCom本部の活動・取り組みは、①Com本部発足10年が経
過し、組合員とのさらなる信頼関係の構築や組織の発展・強化が不可欠なこと
②『新中期経営戦略』等における戦略会社としてのミッション遂行が不可欠な
こと③Comグループ連結をさらに重視した経営やComグループ「事業ビジ
ョン2010」に続く新たな事業目標が待望されていること――など、新たな
フェーズに移行しつつあり、その意味からもまさに正念場を迎えているものと
認識します。
その上でCom本部は、事業運営課題や情報通信政策、政治課題、さらには
財政を含む今後の組織課題などに対応すべく、
「組合員一人ひとりのチャレンジ
こそが未来を創る原動力」との認識に立ち、
『未来への挑戦(Challenge For the
Future)』をキーワードに各種取り組みを展開します。
◆今後二年間の活動における目標
1.労働組合活動の基本を大切にしたさらなる対話活動の充実
Com本部がこの間強化してきた「Face to Face」の対話を進化させ、組合
員・分会・Com本部相互のさらなる信頼関係の構築をめざします。
2.組合員一人ひとりを大切にする諸活動の展開
(1)安心して働き続けられる職場環境づくりに努めるとともに、今日的な課
題でもあるワーク・ライフ・バランスの充実やメンタルヘルス、法律相談
などの取り組みを展開し、頼りがいのあるCom本部をめざします。
(2)組合活動の基本をあらためて重視しつつ、取り巻く環境の変化などを見
据えた組織のさらなる発展・強化をめざし、活動の検証・見直しなどを行
ないます。
3.事業戦略・目標への挑戦と労働諸条件の維持・向上
(1)Comグループ「事業ビジョン2010」等の達成や事業の成長・発展
により、
Comグループにおける雇用の安定・確保、労働諸条件の維持・向上につ
なげると
ともに、中・長期を見据えた事業対策課題等に対応すべく、未来志向に立
った労使
信頼関係を構築します。
(2)人事制度・労働諸条件を含む事業対策等については、労使対等・自治を
前提に、全体最適と部分最適のバランスを重視しつつ対応します。
4.教育・人材育成
すべての活動を推進する基盤は“人”であることをあらためて認識し、組
合員教育コースや組合役員の人材育成等に積極的に取り組みます。
5.政治活動の推進
生活の安心・安定や情報通信政策の実現をめざし、政治活動の推進を図る
観点から、各種取り組みを展開します。
私たちを取り巻く情勢
1.社会・経済・政治動向
(1)2008年秋の金融危機に端を発した世界同時不況の影響等により、世
界経済は依然として厳しい状況に直面しています。こうした中、アジア経
済は景気刺激策が奏功したことなどから、新興国を中心に着実な回復基調
が見られます。また、その役割は、従来の安価な労働力の供給だけではな
くなりつつあり、アジアの内需が世界経済を牽引していくという新たな成
長モデルへの期待も高まっています。
一方で、日本やアメリカと同様、世界同時不況の影響を強く受けたヨー
ロッパ経済は、ギリシャなどの財政・信用危機が世界の株式市場に影響を
与えており、予断を許さない状況になっています。
(2)こうした中、日本経済は、新興国需要を中心とした輸出の回復等により、
持ち直しの兆しが現出しているものの、需給ギャップは約35兆円規模と
なり、需要が供給能力を大幅に下回る状況が続いています。
さらに、デフレ状況が進行し、過剰な価格競争による企業収益の悪化も
さることながら、今後の動向によっては、為替相場による輸出産業の収益
低下が懸念されており、景気減速の先行きリスクとして留意する必要性が
指摘されています。
(3)また、国内経済の地域間格差はますます拡大しているとともに、大企業
と中小企業の景況感が大きく異なっているなど、地域・産業・企業規模間
での二極化・格差拡大がさらに進行しています。
今、日本に求められているのは、安定した雇用システムや安心できる社
会的セーフティーネット機能を基盤とした内需主導型の経済システムであ
り、誰もがチャレンジ可能な希望が持てる社会の実現が喫緊の課題となっ
ています。
(4)一方、政権交代後の民主党政権は、マニフェストに基づく各種政策を実
行しつつあるものの、この間の政府や民主党が抱えるさまざまな課題への
対応に国民からの厳しい目が向けられ、内閣支持率の大幅な低下につなが
っています。
この現状を転換するためには、マニフェストの着実な実行と国民の将来
不安を払拭する取り組みが必須となっています。
2.情報通信市場およびNTTグループ・Comグループを取り巻く動向等
(1)NTTグループを取り巻く経営環境は、市場ニーズの高度化・複雑化に
加え、海外グローバルプレイヤーの参入等により競争がさらに激化するな
ど、かつてないほど厳しさを増しています。
(2)総務省が設置した「グローバル時代におけるICT政策に関するタスク
フォース」は、
『光の道』構想実現に向けた基本的方向性を公表し、201
5年を目途に全世帯でブロードバンドサービスを利用可能な社会の実現に
向けた考え方等を明らかにしました。これをふまえ、政策決定プラットフ
ォームは、私たちの雇用や労働条件に直結する「NTT東日本・西日本の
アクセス網のあり方」に関し、
「年内に一定の結論を得る。来年通常国会に
おける『光の道』三法案の提出をめざす」との方向性を示しており、引き
続き危機感を持った対応が求められています。
(3)このような状況下にあって、NTTグループは、2008年に発表した
『新中期経営戦略』に基づき、高品質・高信頼性のフルIPネットワーク
基盤を構築し、ブロードバンド・ユビキタスサービスの本格展開を図ると
ともに、IP系およびソリューション・新分野等を軸とする事業構造への
改革などにより、競争力の強化と企業価値の向上に取り組んでいます。
(4)また、Comグループは、プロセス改善・コストコントロールの徹底等
により、スリムで筋肉質な企業体質への変革とあわせ、Comグループ「事
業ビジョン2010」の達成等に向け、成長分野である法人事業・グロー
バル事業・ネットビジネスの拡大・強化を図りつつ、新たなビジネスモデ
ル・サービスの創出に取り組み、持続的成長と増収増益基調への転換を成
し遂げていくことが喫緊の課題となっています。
2010年度重点課題
Com本部は、取り巻く環境の変化や熾烈さを増す事業環境への対応、さら
には厳しい組合財政等をふまえつつ、①平和・環境・社会貢献活動②frag
e(原則35歳以下の組合員)活動③海外組合員へのサポート活動および国際
労働課題への対応――などの通年的な活動に加え、以下の重点諸課題に取り組
みます。
1.対話と信頼を基本とする組織強化に向けた取り組み
(1)対話活動
『組合員・分会・Com本部相互の対話なくして信頼関係の構築はない』
との危機意識のもと、創意工夫した対話活動を展開するとともに、実施後
のフィードバックや迅速な情報提供などに取り組みます。
(2)情宣活動
組合員へのタイムリーな情報発信を心がけ、①NTT労組新聞Com本
部版やヘッドラインニュース(HLN)などの充実②Com本部Webサ
イト「good-i」のさらなる拡充――などを通じ、活動の周知徹底・
理解促進を図ります。
(3)組合員サポート
① 組合員や家族の悩み・相談・問い合わせなどに対する相談窓口機能とし
て、分会
体制をさらに強化するとともに、「コトムらいん」およびNTT労組弁護
団による法律相談活動の周知徹底を図り、ハラスメント対策を含む様々な
悩み・相談・問い合わせなどに対処します。
② 組合員・家族の安心できるライフプラン充実に向け、共済活動に取り組
みます。
(4)教育・人材育成
労働組合に対する理解、諸活動への参加・参画、さらには次代を担う組
合役員の育成等を図る観点から、次の取り組みを展開します。
①Comグループ各社の2009年度入社組合員を対象に、「ユースコー
ス」を実施します。
②2009年度加入の有期組合員を対象に、「ニューメンバーズコース」
を実施します。
③分会役員等を対象に、「ベーシックコース」を実施します。
④在職役員を中心とした新たな人材育成スキームを構築・実践します。
(5)仲間づくり
①関係分会と連携した上で、組合加入説明会を適宜開催するとともに、総
合共済とセットで、全員加入に向けた取り組みを展開します。
②Comグループ各社の自社採用社員等については、中央本部と連携した
仲間づくりとあわせ、職場環境の改善・日常のサポート活動を強化します。
(6)男女平等参画推進
「NTT労組男女平等参画推進計画」に基づき、①男女がともに「参加
し、行動する」取り組みの充実・発展②「仕事と生活」が調和し、生き生
きと働き続けられる風土と環境の創造――をめざし、職場における男女平
等参画推進の理解・浸透を図るとともに、「男女平等月間(6月)」の推
進や女性役員の積極的選出・育成・配置などに取り組みます。
2.事業運営課題に対する取り組み
(1)2010年度事業計画および事業戦略・目標達成に向けた取り組み
Comグループの経営環境等が厳しさを増す中にあって、経営協議会等
の場を通じ、経営に対するチェック機能を強化するとともに、①急速な事
業環境の変化への対応②経営基盤のさらなる強化――等をめざした、成長
分野の拡大・強化やプロセス改善等に向けた諸施策に対し、積極的に取り
組みます。
また、Comグループ「事業ビジョン2010」の最終年度であること
をふまえ、2010年以降を見据えた新たな事業戦略・目標の策定に向け
た労使間論議を行ないます。
(2)Comグループマネジメントの取り組み
Comグループ総体による事業推進の一層の充実・強化が重要との認識
に基づき、採用・育成・人事・処遇等のグループHRM戦略をはじめとす
るグループ全体を俯瞰したグループマネジメントのあり方等について、労
使間論議を深化させます。
(3)ビリング業務のサービス向上に向けた一元的運営
中央段階で論議を開始した「ビリング業務のサービス向上に向けた一元
的運営」の具体化に向けては、中央本部等との連携に基づく職場討議を促
進するとともに、会社対応を強化し、職場における不安感の払拭などに向
け取り組みます。
3.働きやすい職場環境づくりに向けた取り組み
(1)ワーク・ライフ・バランス
ワーク・ライフ・バランス対話会や日常のコミュニケーションなどを通じ、
職場実態の把握や意識啓発等を行ない、ワーク・ライフ・バランスの充実
に向けた各種取り組みを展開します。
(2)不払い残業の撲滅および年間総労働時間の縮減等
法令違反である「不払い残業」の撲滅に毅然と取り組むとともに、組合
員の健康
保持等の観点から、①年間総労働時間1800時間台の達成②全職場にお
ける年間総労働時間2000時間未満の達成・定着③年次有給休暇の完全
取得④勤務時間管理の徹底⑤各種意識啓発――など、WORK-LIFE
委員会の取り組みを継続・強化します。
なお、組合員・社員の健康増進および安全確保の観点から、NTTCo
mおよびグループ各社の労働態様等をふまえ、労働時間適正化に向けた労
使間論議を強化します。
(3)メンタルヘルス
労・使・健(労働組合・会社・健康管理センタ)によるメンタルヘルス
委員会・安全衛生委員会等を通じ、①新規メンタルヘルス不調者の発生抑
制と再発防止②復職者対応のさらなる充実③ストレスを低減する職場風土
の醸成――などに取り組むとともに、組合役員のメンタルヘルスケア有ス
キル者(メンタルキーパー)の拡大や既存有スキル者の知識・対応力の維
持・向上により、相談機能のさらなる充実・強化を図ります。
4.労働条件諸課題に対する取り組み
(1)Comグループにふさわしい労働条件確立に向けた取り組み
NTT労組「労働政策検討委員会」等の論議をふまえ、Comグループ
各社の育児・介護諸制度のさらなる充実をはじめ、Comグループにふさ
わしい労働条件の確立に向け、政策検討を深めつつ会社対応を強化します。
(2)2010春季生活闘争における継続課題に対する取り組み
NTT-WEマリン(船員就業規則適用社員)における年間所定休日方
式の導入、NTTレゾナント(キャリア採用社員)における選択可能な福
利厚生制度の導入など、2010春闘における継続課題に関する会社対応
を継続します。
(3)2011春季生活闘争の取り組み
明春開催予定の中央委員会で決定されるNTT労組方針に基づき、①私
たちを取り巻く情勢②NTTグループおよびComグループの財務状況
および事業動向③2010春闘の経過――等を総合的に判断し、要求方針
等を確立します。
(4)65歳まで安心して働き続けることができる仕組みづくり
NTT労組「雇用制度検討委員会」等における論議をふまえ、組合員・
社員が業務を通じて培ったスキル・経験を生かし、65歳(公的年金支給
開始年齢)まで安心して働き続けることのできる制度の確立に向け、政策
検討を深化させます。
5.政治活動の推進に向けた取り組み
税制・社会保障・教育・地方分権など、生活にかかわる諸課題への対応
や国民・利用者の視点に立った情報通信政策の実現に向け、①第17回統
一地方選挙をはじめとする各種選挙での必勝②『アピール21』の定着と
さらなる発展――などに取り組みます。
活動の進め方
1.Com本部は、大会終了後、すみやかに大会決定に基づく「申入書」をN
TTComならびにComグループ各社に提出します。
2.分会は、分会大会後、すみやかに職場委員等を含む体制を確立します。ま
た、年間活動の進め方については、全役員会議(2010.10 中旬開催予定)にお
いて意思統一し、具体的な取り組みを展開します。
3.取り組みの具体化・推進にあたっては、諮問会議や担当者会議等において
十分な論議を経て意思統一を図り、時節を捉えた対話活動を展開しつつ、組
合員との相互理解・信頼構築、情報共有などに万全を期します。
第24回Com本部委員会以降の主な取り組み
1.2010春季生活闘争の取り組み
(1)一昨年の金融危機に端を発した世界同時不況の影響等により、日本経済
の低迷が続いている中、今後の企業業績や雇用環境へのさらなる影響が危
惧される先行き不透明かつ厳しい情勢下での闘いとなりました。NTT労
組は、昨年を上回る極めて厳しい今次春闘を、第12回定期全国大会
(2009.7.15)における「労働諸条件をトータルで捉え、その改善を図る」
との考え方ならびに連合・情報労連2010春季生活闘争方針に基づく「総
合生活改善闘争」と位置づけ、組合員の団結を背景に闘争を展開しました。
(2)『特別手当』要求に関し、会社側は、「業績を重視して支払い水準を決定
してきたこれまでの経過をふまえれば、今次春闘における事業環境や業績
見込み等は昨年にも増して厳しく、昨年水準の支払いは難しい」との態度
に終始したことから、労使の主張が平行線で推移し、最終局面まで決着の
糸口すら見いだせない膠着状態に陥りました。Com本部は、この危機的
状況を打開すべく、ストライキも辞さない態度で徹底追及した結果、最後
まで各社が財務状況等の厳しさを主張したものの、①今年度業績見通しに
対する評価②厳しい環境下にあっても懸命に努力し、変化に挑戦し続ける
組合員の事業への貢献③今後の難局を乗り越えるためのモチベーション向
上の必要性――などを認め、このことが特別手当の満額回答に結実したも
のと判断し、評価することとします。
(3)また、Comグループ各社の労働実態等に応じたワーク・ライフ・バラ
ンスの充実等にかかる諸要求については、概ね要求に応え得る回答を各社
より引き出すことができたものと判断し、妥結・決着を図りました。
(4)なお、年間総労働時間縮減および育児・介護制度の充実等にかかる申し
入れについては、法改正への対応をはじめ、NTTグループにふさわしい
諸制度への整備につながる会社見解を確認したことから、今後、必要な会
社対応を行なうこととします。
2.教育・人材育成の取り組み
(1)有期組合員を対象にした「ニューメンバーズコース」を、6月11日に
実施し、12名が参加しました。当該コースでは、非正規労働者のおかれ
た状況や同労働者全般にかかるNTT労組の取り組み等に関する理解を深
めるとともに、参加者間の交流を深めました。
(2)分会役員を対象にした「職場リーダー研修(新名称:ベーシックコース)」
の総まとめとして、後期研修を5月20~21日に実施しました。職場を
越えたネットワーク作りはもちろんのこと、各グループに分かれ、「組合
活動の発展に向けたCom本部への提言」を作成・発表し、全体化を図り
ました。
3.仲間づくりの取り組み
(1)NTTComおよびComグループ各社の2010年度新卒入社社員2
52人については、関係分会との連携により、全員がNTT労組の仲間と
なりました。
(2)NTTCom、NTTPCコミュニケーションズ、NTTレゾナント、
NTTビズリンク、NTTファネットシステムズ、NTTコムテクノロジ
ー、NTTコムチェオにおける中途採用社員ならびに有期契約社員等につ
いては、これまで同様、入社の機をとらえた説明会を実施し、22人
(2010.5.1 時点)が仲間となりました。
4.政治課題への取り組み
(1)私たちの生活とは切っても切り離せない「政治」にかかる取り組みの意
義や必要性の浸透を図るべく、組織内議員などを招いた政治学習会等を複
数回開催しました。
(2)また、
『アピール21』加入促進の取り組みについては、日常のコミュニ
ケーション活動の一環と位置づけるとともに、組織点検・強化にも資する
との観点から、組合員一人ひとりとの対応を基本とする全員加入をめざし、
理解と協力の輪を広げる取り組みを展開してきました。
5.平和への取り組み
世界恒久平和の実現をめざすとともに、戦争体験とその歴史認識を継承し
ていく観点から、NTT労組「広島ピース号21」に組合員家族(小学生)
が参加しました。
また、情報労連2010平和四行動(沖縄・広島・長崎・北方領土)につ
いても、グループ連絡協議会からの要請に基づき参加・協力しました。
6.事業運営諸課題に対する取り組み
(1)Comグループの持続的な成長による組合員の雇用の安定確保、労働条
件の維持・向上を念頭に置き、成長分野の拡大・強化と筋肉質な企業体質
への変革に向けた業務プロセスの改善や事業運営体制の整備等に取り組み
ました。
(2)また、Comグループトータルの人材基盤強化が必要であるとの認識に
立ち、NTTCom「プロフェッショナル人材育成プログラム」の対象を
出向社員へ拡大するとした「プロフェッショナル人材育成の更なる推進」
に積極的に取り組むとともに、Comグループ各社との間で、自社採用社
員の育成等にかかる論議を開始しました。
なお、NTTComにおいては、今後一層激化する競争環境等に対応す
るための育成・研修体系の確立を目的に、①入社時研修の充実②修士卒社
員の早期育成──等を中心とする「若手社員育成スキームの見直し」に取
り組みました。
7.労働条件諸制度の改善に向けた取り組み
(1)2010春闘申入れに対する会社回答をふまえ、2010年6月30日
までの『改正育児・介護休業法』施行への対応のほか、仕事と育児・介護
の両立にかかるNTTグループにふさわしい諸制度の充実・改善に向けて
取り組みました。
(2)組合員・社員の雇用機会拡大の観点から、配偶者の転勤等の事由により
退職した社員を再採用する仕組みの導入に向け、中央本部と連携のうえ取
り組みました。また、非正規労働者の均衡処遇に向けては、無給扱いとな
っていた一部事由によるキャリアスタッフの特別休暇について有給化を図
りました。