1.はじめに 我が国の道路インフラ は、 昭 和 三 十 年 後 半 か ら の 高度経済成長期に集中的に 提言しています。 みを構築するため具体的な取り組みを と、 メ ン テ ナ ン ス サ イ ク ル を 回 す 仕 組 その他の劣化その他の異状が生じた場 又 は 道 路 の 付 属 物 の う ち、 損 傷、 腐 食 他道路を構成する施設若しくは工作物 合に道路の構造又は交通に大きな支障 を 及 ぼ す お そ れ の あ る も の は、 近 接 目 て点検を行う﹂ことを規定しています。 視 に よ り5 年 に 1 回 の 頻 度 を 基 本 と し メンテナンスサイクルは図1に示す 告 示 で は﹁ 健 全 性 の 診 断 結 果 を 4 段 階 2.メンテナンスサイクル 速に進むことが確実であり よ う に、 点 検 ↓ 診 断 ↓ 措 置 ↓ 記 録 と 整 備 さ れ、 今 後 老 朽 化 が 急 日の に 区 分 す る こ と ﹂ と し て い ま す︵ 図 2 構造物の機能に支障が生じる可能性があり、 早期に措置を講ずべき状態 Ⅳ 緊急措置段階 構造物の機能に支障が生じている、又は生 じる可能性が著しく高く、緊急に措置を講 ずべき状態 年7 月 な っ て お り、 こ の メ ン テ ナ ン ス サ イ ク 早期措置段階 ま す。 平 成 首都高速道路中央環状線山 参照︶。 年7 月 1 日 か ら ル を 回 す 仕 組 み を 構 築 す る た め、 道 路 こ れ に よ り、 平 成 Ⅲ 年 は す べ て の 道 路 管 理 者 に、5 年 に 1 回 の 近 接 目 視 に よ る 点 検、 点 検 結 果 に よ る健全性の診断結果を4 段階に分類す 構造物の機能に支障が生じていないが、予 防保全の観点から措置を講ずることが望 ましい状態 ることが義務付けられました。 予防保全段階 看 板 落 下 事 故、 平 成 記 録 点検基準・要領の作成を行っています。 定期点検の結果、措置の結果を記録する 〈記録のポイント〉 ○ 記録方法・内容、保存期間 月2日の中央自動車道笹子 措 置 社会資本整備審議会の審議と並行し 点検結果に基づき、効率的な維持及び修繕が図られるよう措置 て 国 土 交 通 省 に お い て は、 道 路 構 造 物 Ⅱ トンネルでの天井板落下事 点 検 の老朽化対策として根幹である道路 構造物の機能に支障が生じていない状態 故 は、 国 民 に 大 き な 衝 撃 を 部材の健全性を診断するとともに、構造物単位での診断の結果 も取りまとめる 〈診断のポイント〉 ○ 健全性の診断の手順 ○ 着目する変状の種類 3.道路法等の改正 点 検 法・ 政 令 の 改 正 に 入 り ま し た。 政 令 を 健全 与えました。 そ の よ う な 中、 国 土 交 通 大 臣 の 諮 問 を 受 け、 社 会 資 本整備審議会道路分科会に おいては道路の老朽化対策 年4月 について議論を重ねてまい り ま し た。 平 成 の本格実施に関する提言﹂ ︵ 以 下﹁ 提 言 ﹂ と い う。︶ が 太田国土交通大臣に手渡さ 今すぐ本格的なメン れ ま し た。 提 言 は〝 最 後 の 警告 告、 道 路 の 老 朽 化 対 策 の 本 格 実 施 に 向 け て、 メ ン テ ナ 部材の状態を把握(腐食、亀裂、 ゆるみ、 ひび割れ等) (点検の室を確保する上でのポイント) ○ 点検の頻度・方法・行う者 ○ 点検の着目箇所 26 Ⅰ 図1 メンテナンスサイクルの流れ 受 け、 省 令 で は、﹁ ト ン ネ ル、 橋 そ の 図2 法 等 の 改 正、 地 方 公 共 団 体 向 け の 定 期 手トンネルでの内照式案内 12 14 16 24 日には、﹁道路の老朽化対策 26 ンスサイクルを確定するこ 状態 区分 Special Edition Special Edition 22 テナンスに舵を切れ〟と警 ¦ 特集 2 開発建設部 道路インフラ老朽化対策の本格実施 ∼地方公共団体の取組支援∼ 2014年7月★8月 Muribushi 04 4.定期点検基準・要領 本来、点検基準・要領︵以下﹁要領﹂ NEXCO 沖縄高速道路事務所長 会 員 沖縄総合事務局 道路建設課長 会 員 沖縄総合事務局 道路管理課長 会 員 会 員 (財) 沖縄県建設技術センター 技術部長 41市町村 (市は部長、町村は課長) 考えています。 道路施設の老朽化対策の重要性を県 ○広報の充実 査 よ り、 地 方 公 共 団 体 の 道 路 イ ン フ ラ 民の皆さんに理解してもらうため、6月 化関連サイトを開設しました。また、6 の 管 理 の 実 態、 国 に 対 す る ニ ー ズ の 把 会 議 は、 定 期 的 に 開 催 し 地 方 公 共 団 月 日︵水︶∼7月 日︵日︶まで、道 6日に開発建設部のホームページに老朽 体の支援方策を検討することとしてい ○専門家による橋梁保全講習会や定期 ます。 対策パネル展を実施しました。パネル展 の駅﹁豊崎﹂ ﹁許田﹂で道路施設老朽化 二 千 五 百 橋 あ り ま す が、 そ の う ち の 約 6 割が市町村が管理しています。 県道以上︵県、国、NEXCO 管理︶ 年以上の橋の割合は に 架 か っ て い る 橋 は、 約 一 千 橋 あ り ま す が、 そ の う ち 年後には % に達し急速に老朽化が 進んでいきます︵図4 参照︶。 その割合が % を 占 め ま す。 さ ら に、 30 という。︶については、省令・告示の規 副会長 一括発注できる方策を支援することを 沖縄県土木建築部 道路管理課長 7.おわりに は学生を対象に、橋梁補修工事の現地見 イ ン フ ラ が 整 備 さ れ た た め、 本 土 に 比 沖縄振興開発計画により集中的に道路 年 の 本 土 復 帰 以 降 に、 従 来 よ り、 技 術 力 向 上 支 援 の た め、 学会を予定しています。今後も、広報に 沖縄は昭和 地方公共団体向けに行っていましたが 援を行っています。 あると考えています。 管 理 者 責 任・ 意 識 を も つ こ と が 重 要 で で き る こ と か ら、 老 朽 化 対 策 に 対 す る ほ ど 維 持・ 補 修 に か か る コ ス ト も 低 減 あ る こ と や、 予 防 保 全 は 早 け れ ば 早 い べ て 老 朽 化 年 齢 は 低 い が、 塩 害 地 域 で は積極的に取り組んでまいります。 と考えています。 道路インフラの一つである橋梁の状 ○点検業務の一括発注支援 単独での点検業務発注することが困 況 を み る と、 沖 縄 県 内 に は 橋 梁 が 約 6.沖縄県の道路インフラの状況 ︵ 写 真 2 参 照 ︶、 今 後 は、 会 議 を 通 し て は、県庁でも実施予定です。8月上旬に 10 定 を 満 足 す れ ば、 各 道 路 管 理 者 が 独 自 に 定 め て 構 わ な い も の で す が、 な か な か困難な地方公共団体もあると思われ し た︵ 写 真 1 参 照 ︶。 構 成 員 は 図 3 の とおりです。 沖縄総合事務局 南部国道事務所長 副会長 握を行うこととしています。 当 面 の 取 組 と し て は、 ア ン ケ ー ト 調 図3 ○﹁ 沖 縄 県 道 路メンテナンス会 議 ﹂の設 置 点検現場見学会の実施 40 図4 る こ と か ら、 国 土 交 通 省 に お い て 地 方 公 共 団 体 向 け の 要 領 を 作 成 し ま し た。 要領の種類は、道路トンネル、道路橋、 シ ェ ッ ド・ 大 型 カ ル バ ー ト 等、 横 断 歩 道 橋、 門 型 標 識 等 の5 種 類 で す。 要 領 は、 地 方 公 共 団 体 の 負 担 に な ら な い よ う に、 健 全 性 の 判 定 区 分 に 応 じ た 事 例 写真と解説が盛り込まれておりポイン トを絞って取りまとめられております。 5.沖縄総合事務局の取り組み 道路インフラの大部分は地方公共団 体 が 管 理 し て い ま す。 し か し な が ら 地 方公共団体には3 つの課題︵予算不足・ 人 不 足・ 技 術 力 不 足 ︶ が あ り、 こ の3 沖縄県道路メンテナンス会議 さらなる支援策を検討してまいりたい つの課題を支援するため次のような支 65% 会 長 13 65 47 写真2 難 な 地 方 公 共 団 体 に お い て は、 地 域 で 05 Muribushi 2014年7月★8月 25 40% 写真1 各道路管理者が相互に連絡調整を行 年6 月3 う こ と に よ り、 円 滑 な 道 路 管 理 の 促 進 を 図 る こ と を 目 的 に、 平 成 ︵ 以 下﹁ 会 議 ﹂ と い う。︶ を 立 ち 上 げ ま 日 に﹁ 沖 縄 県 道 路 メ ン テ ナ ン ス 会 議 ﹂ 26
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