NHK名古屋ビデオクラブ 会報 所在地 〒461-8725 NHK名古屋放送局事業部内 2007年12月号 (11月30日発行) 発行責任:役員会 編集:坂 好治 NHK名古屋ビデオクラブのホーム頁 http://ckvc.web.infoseek.co.jp 11月 例会 テーマ「水」の作品会 出品17点 岸講師が選んだ優秀賞に… 大谷、近藤、辻井、山本の四氏 11月のクラブ例会は18 日午後1時半から、会 員28人が出席してNH Kセンタービル901号 大谷和子さん 室で開かれた。この日 は「水」をテーマにし た作品の鑑賞会で、出 品は17点。講師のNH K名古屋局・岸功志カ 岸 功志 講師 メラマンから各作品の 講評を受けたあと、岸講師が選んだ優秀4 作品がクラブ表彰され賞品が贈られた。 近藤あい子さん 選ばれたのは、大谷和子さん、近藤あい 子さん、辻井政治さん、山本留男さんの 4氏の作品。 11月の例会風景 お 知 ら せ ◆12月例会◆ 日時:12月16日(第三日曜日)13時半から 会場:NHKセンタービル901号室 内容:作品鑑賞会 テ ー マ=自由 作品時間=5分以内 岸講師 テーマ作品の取り組み方 そこに水があるだけではダメ 何かを絡ませ映像で語ること 作品鑑賞会の講評に際し、岸講師は開口 一番「難しいテーマ。私がこのテーマで …と言われたら、何をどう撮れば良いの か、スグには答えがでない」と語った。 各作品の講評でも「テーマ作品」への取 り組み方について繰り返し解説があった が、中でも強調されたのは、テーマが「 水」だからといって、水が写っているカ 山本留男さん ットを繋いだだけではダメということ。 テーマ作品に大事なことは、そのテーマ に徹底的に拘ることで、「水」の場合なら、その水が川 であれ池であれ雨であっても、それに人や動物、植物な どをいかに絡ませるか…そういう視点での撮影や編集が 必要とのアドバイスがあった。 例えばある庭園内の池を題材にするなら、庭園内の景色 をあれこれ撮るのではなく、その池の周辺だけに焦点を あて、そこに来る人、周辺に咲く花、池に泳ぐ魚などを 狙うという考え方。さもなければ庭園の紹介に過ぎない し、庭園に咲く花を色々撮っても、テーマとはかけ離れ て散漫な作品になる。その観点から、出品作品のおよそ 半数がテーマから外れていると指摘された。 これとは別に、編集上の注意として、建物の表札や施設 の説明看板など表示物のカットを使うのはやめた方が良 いとの指摘があった。 ◆コンテスト応募締切り◆ 辻井政治さん スクープ君のアドレスが変わりました スクープ君とは、携帯などのメールでNHKのニュ ーススタジオへ写真や動画を送るシステム。皆さん が外出先や身の回りで遭遇した事件、事故など、ニ ュースとなる場面を携帯写真や動画で撮影し、それ 2007年度クラブコンテストの応募は12月例会日 で受付を締め切ります。 出品予定者はお忘れなく持参下さい。 万一例会欠席の場合は12月15日までに必着する よう郵送下さい。(郵送先は6月号会報参照) 応募作品には必ず応募票を添付してください。 ◆1月以降の例会日◆ 1月例会日:13日 (第2日曜日) ・作品鑑賞会(自由テーマ) ・2008年度の会員継続申し込みの 受付開始(∼3月例会日まで) 申込書は1月号会報に同封します ・2008年度からの新年度の役員立候補 の受付け開始(∼2月例会日まで) 詳細は1月号会報でお知らせします 2月例会日:17日(第3日曜日) ・作品鑑賞会(自由テーマ) ・役員立候補受付締め切り をNHKへ送信することが出来る。そのための送信先 アドレスが、このほど変更になりました。 本会報ではスクープ君のアドレスを毎号1面の最下段 に掲載してきましたが、今月号から新しいアドレスに 変更になっています。既に登録済みの方は変更を、未 登録の方はこれを契機に登録して活用下さい。 ◆ニュースの第一報はNHKへ TEL052-952-7233◆ 話題の映像は スクープ君アドレス [email protected] 「ほっとイブニング」へ −1− 11月のテーマ作品会作品 講評:岸 功志 講師 さみだれ 2:52 田上 八郎 「水」をテーマにした作品というよりは「雨がそぼ降る神社に綺麗な花が 咲いていました」という作品、つまり花がテーマの作品になっている。こ の作品の場合は、水=雨なのだから、徹底的に雨に拘った映像…例えば花 びらに溜まった水滴のアップ、雨滴から花へのピン送り(或いはその逆) などの映像…がないと、テーマが伝わらない。 水の生い立ち 2:28 寺井 寿一 水の生い立ちを見せる施設の紹介映像になっていて、「水」そのものを テーマにした作品になっていない。施設の説明看板をこまめに映してい るが、看板をいくら見せても見る人には何も伝わらない。その看板に書 かれていることを映像で判らせることが大事。テーマを抜きにしても、 何がどうなっているのか…見えてこない。 地蔵川 2:50 辻井 政治 撮影や編集の仕方にはまだ改善の余地はあるが、川に拘っているのが よい。ただ、もう少し生活感がほしい。清流で冷やしているトマトと か飲み物のカットに多少はうかがえるが、即物的なカットだけに終わ らず、それらを水に入れる人の動きなどが欲しい。 ブルーボネット 3:00 磯村 宗治 これも庭園の紹介にデオ。庭園の中の池…それをテーマの水として採り 上げるなら、撮影対象をその池の周辺だけに絞り込んで何かを見せるこ とが大事。テーマを離れた作品としても、何を撮るのかを絞ることが必 要。花なのか、池なのか、遊んでいる子どもなのか、建物なのか・・・さ もないと散漫になって、その庭園の何を伝えたいのかが判らなくなる。 川のほとり 2:15 近藤 あい子 いい感じのイントロ。川のある部分だけに拘って撮影しているのが良い。 花から川へのピン送りなど変化をつけているのもいい。ただ、魚が跳ねる カットは、同じサイズで同じような絵を3∼4カットも並べるのはどうか? なお、文字情報(テロップ)は映像の補足説明として使うのは良いが、逆 の使い方(文字情報で映像を理解させる)は避けるべき。 悩める空港島 2:55 岩田 勝美 「水」のテーマだけでも難しいのに、さらに空港問題(バードストライク) まで絡ませるとなると、空港での撮影の制約などもあるのでアマチュアには 荷が重いのでは?その分を新聞記事などで表わそうとしているが、新聞記事 は映像の代用にならない。船に乗っての撮影など努力は買うが、全体を通し てみた時、果たして「水」がテーマになっているかどうかは疑問。 水のある風景 3:00 大谷 和子 編集構成に改善の余地はあるが、徳川園にある池(水)に拘って人や植 物、魚などを撮影したのが良い。細かい点では、遠方に鉄筋のビルが写 った全景のカット、周囲に余分なものが入った水面のカットなどサイズ やアングルの問題、徳川園の正門のカットが必要かどうか、など問題も ある。 −2− 11月のテーマ作品会作品 講評:岸 功志 講師 噴水 2:25 横井 新治 最初のカットは面白いと思った。この噴水が面白いと思ったら、噴水 の水の出方の変化、水の流れなど徹底的に拘ってほしい。しかしそれ だけでは作品として限界があるので、その噴水にまつわる人の動きを もっと撮ってほしい。 水の都 ベネティア 3:00 居林 秀幸 川が写っているというだけで、ベネティアの観光紹介ビデオで終わっ ていて、水をテーマにした作品になっていない。まして外国。撮影に は制約があるだろうから、ある場面にだけ拘って作品化しないと、テ ーマにそぐわない。 水の宇宙船 2:00 山本 留男 カットの狙い、現場の人々の声などは良い。ただイントロ部分でオアシ ス21の全景を見せたのは良いが、フィックスで終わって次のカットに繋 いでいるのはどうか。ここはズームで寄って、「こんな所に水があるん だよ」ということを判らせておけば、その後の展開やカットが表現して いる内容も理解しやすくなる。頭のTV塔のカットはいらない。 醒井の清水と梅花藻 3:00 石川 忠夫 綺麗な清流ということは判るが、川の流れと梅花藻だけで3分間 を見せるのは限界がある。そこに何を入れるか…川にまつわる 人々の生活感とか、人々との絡みがほしい。 (HDV撮影) 水の物語 3:00 細井 豊 そこに川がある、川が流れている、池がある、雨が降っている…確かに水 のある風景は色々あるが、それだけではテーマ「水」に沿った作品とはい えない。そうした光景があって、それにプラスαが欲しい。 名古屋港筏乗り 3:00 山下 一郎 筏乗り競技の模様が描かれているが、「水」というテーマからは外れ ている。同じ場所から撮影した同じサイズの絵を繋いでいるのは違和 感がある。会場内の移動が難しいかもしれないが、可能な限り撮影位 置を変える癖をつけた方が良い。筏を担ぐ人たちも後姿だけではなく 正面からの表情などが見たい。むしろそちらがメイン。 水は音と共に巡る 3:00 水谷 義裕 山間から湧き出た清水が海にたどり着くまでの流れを、色々な状況(滝、 川、田園の水車、庭園の獅子脅しなど)でつづり1本に纏めている。これ もひとつのやり方。BGMは使わず、それぞれの現場音だけで処理してい るのもよい。ただ、あまり説明的にしないでシンプルにまとめた方がよか った。そのためにはあまり意味の無いカットは外したほうが良い。 −3− 11月のテーマ作品会作品 講評:岸 功志 講師 泉 2:50 寺田 哮 山村の人々の生活を潤す山奥の湧き水「恵みの泉」の物語…という作者 の意図はよくわかるが、水のある田園風景という肝心なカットがない。 水を蓄えた青田ではなく稲刈りを終えたあとの田んぼを見せられても説 得力に欠ける。よく考えた作品だけに惜しい。 ビオトープ 2:55 岡本 恒子 都市の中の自然…ということで最初は良い感じで始まったが、途中から焦 点がボケた。ビオトープに関わる人を見せるのか、それともそこに生息す る生き物を見せるのか。生き物に焦点を当てるなら、映像に登場する生き 物の名前をテロップで入れることも必要。その上で人の関わりのカットが 欲しい。 秋のけはい 3:00 川村 晴江 それぞれのカットは良く撮れているし、BGMもマッチしていてユッタリと 見れる落ち着いた作品。ただし、テーマの「水」という点から見ると内 容的にどうか?全体を通じて秋は感じられても「水」はあまり見えてこ ない。もう少し「水」に拘った編集をすると良かった。 規定時間が3分だとしても、何が何でも3分にする必要はない。あまり関 係のないカットは外した方が良い。 本欄はNHK東京・映像 取材部の全国アマチュア ビデオ事務局が毎月1回発 行する「NHK全国アマ ビデオ事務局通信」に掲 載された記事を同事務局 の了解を得て転載するも のです。 (今回は06年6月号に掲載分です) の つ・ぶ・や・き 『冷え』や『湿気』が良くないのは、 人間の体だけではありません ★これから梅雨を迎え、夏の暑い季節です。車でロ ケに出掛け、現場に着いて早速、撮影を始めようと して車から降りたら、アッと言う間に、カメラのレ ンズが曇り、折角のシャッターチャンスを逃した経 験は、有りませんか? 現場に向かう車の中でクー ラーを効かせている間に、カメラボディが冷え切っ てしまい、車から降りて熱い外気に触れた途端に、 レンズが曇ったり、カメラヘッドが「結露」してし まうのです。 我々、ニュースカメラマンもよく犯 す失敗です。 そうした失敗を防ぐ方法は、意外と 簡単です。 冷房を効かせた車で現場に向かう場合 は、ビデオカメラを厚いバスタオルで包んで行きま しょう。 また、クーラーの冷たい風の吹き出し口から離れたとこ ろに置きましょう。 特に助手席の上にカメラを剥き出 しで置いておくのは、一番危険です。 吹き出し口のそ ばで、カメラが一番冷えやすいところです。『冷え』が 良くないのは、人間の体だけではありません。★新しい カメラを買ったので古いカメラを一時、仕舞って置く時 、あるいは、都合でしばらくビデオカメラから遠ざかる 場合、ビデオカメラをどのように『保管』するべきでし ょうか? ご存知のように、カメラは『湿気』が大嫌いです。 カ メラを長期間に亘って、仕舞って置く場合も、『湿気』 に気をつけましょう。その為には、「カメラ用防湿ケー ス」を買いましょう・・等と、お金の掛かる事は申しま せん。 カメラを新聞紙でシッカリ包んでおけば、十分 に『湿気』を遮断してくれます。 しかし、『結露』を 生じやすい押入れの奥に仕舞いこんでいると、簡単に『 湿気』にやられてしまいます。カメラを仕舞う時は、新 聞紙に包んで風通しの良い場所に『保管』しましょう。 「風通しの良い場所」とは「取出しやすい場所」です。 「取り出しやすい場所」なら、また、カメラを持ってロ ケに出掛けるチャンスも、すぐにやって来るでしょう。 要するにビデオカメラは、「早くどこかに連れてって! !」と言っているのです。 【編者注】この記事は06年6月号…つまり梅雨を迎える 時期…に掲載されたものです。12月に入って寒さが強 まる今の時期、暖房に関しても同じ問題があります。 【会員名簿を訂正下さい】 11月号会報に添付してお知らせした磯村宗治さんのメールアドレスの末尾の jcはjpに訂正下さい。 【編集後記】早いものでもう師走●アチコチで電飾 がチラチラし始め年末ムードが徐々に盛り上がる● その電飾も最近はあちこちで見られ、青色や白色の 発光ダイオードの台頭で表現も一段と華やか●その 起源は16世紀、マルティンルーターが、きらめく星 空に感動し木の枝に多くのロウソクを飾ることで再 現しようとしたのが始まりといわれ、日本では明治 時代に銀座に進出した明治屋が最初(Wikipedeia) ●名古屋でもツインタワーや広小路通、名古屋港、 TV塔周辺などをはじめ、年々、エリアは広がってきた ●が、ルミナリエ(神戸)やミレナリオ(東京)、光のペ ージェント(仙台)、ホワイトイルミネーション(札幌) などと比べるとまだまだ 地方区 ●元気な名古屋と いわれる今、いささか寂しい●99年だったか、NHKで「 マイビデオ」が始まった時に市内各地の電飾を撮影・編 集した4分ほどの作品が天気予報のバックで採用された ことを思うと今昔の感ひとしお●今年最後の12月例会 では、どんな電飾映像作品が登場するのだろうか(坂) −4−
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