佐賀県研究成果情報 新技術・情報名 CAD/CAM 技術を利用した型製作法 [要約] 陶磁器の型製作を手作業ではなく CAD/CAM 技術を利用して行う手法を研究し、省 力化・高効率・高精度など様々なメリットが得られた。 研究機関名 窯業技術センター 連絡先 0955−43−2185 所属 陶磁器部 分野 陶磁器 デザイン担当 [研究実施の背景と目的] 陶磁器の型製作は手作業に頼っており、精度は職人の技量頼みである。また職人の高齢化 が進み、後継者も不足している。商品サイクルは短縮化しており、出来るだけ短期間に商 品化することが要求されるようになった。他の工業製品でも過去に同様の問題を抱えてい たが、解決策としてCAD/CAM技術の導入が進んだ。陶磁器製造業は、コンピュータ技術利用 で立ち後れている。本研究は、陶磁器の型製作を自動化し、デザイン段階から型製作段階 の高効率化・高精度化を目指すものである。 [研究成果の内容] 1.コンピュータを利用した陶磁器の形状データデザイン手法について研究し、技術が蓄積さ れた。 2.コンピュータを利用した型製作技術について研究し、手作業に比べて非常に高精度で、短 時間に型製作が行えるようになった。 3.手作業では不可能だったものも製作できる可能性が示された。一例として、精密な彫刻を 施した型製作が可能になり、研究成果を利用して 2007 年夏に開催される高校総体メダルの 生産型を製作した。 4.型製造業に機材が導入され、陶磁器製造各社からの依頼に応える形で実際に流通する商品 に活用されつつある。 [研究成果の活用面・留意点] 1.研究成果の活用に当たっては、コンピュータとデザイン用ソフトウェアの設置と操作技術 習得が必要である。 2.本技術を利用する際には、佐賀県の「技術指導に関する取扱要領」に基づき、佐賀県窯業 技術センターとの間に技術指導契約を締結することが望ましい。 [研究成果の具体的データ] 図1 図2 型製作用データの一例 高校総体メダル試作用データ [その他] 研究課題名:CAD/CAM 技術を利用した型制作の自動化 研究期間:平成 15 年度∼平成 17 年度 担当者名:副島 潔 予算区分:国補 特許・発表論文等 ・「佐賀県窯業技術センター 業務報告書」(平成 15∼17 年度)で詳細に公表している。
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