セミナーご案内 会場 10 : 15 ∼ 11 : 45 村岡 秀明 会場場所ご案内 歯冠修復 会場 総義歯 部分床 義歯 会場 総義歯 会場 入口 ポスター発表 展示 12 : 45 ∼ 14 : 15 菱山 実 先生 15 : 00 ∼ 16 : 30 前畑 香 先生 先生 村岡歯科医院 院長 菱山ラボ&オフィス 代表 ナカエ歯科クリニック 院長 ムービーケースプレゼンテーション 「総義歯の維持安定をどのように求めるか」 ∼その原理と実際∼ 明日から役に立つ総義歯配列 リンガライズドオクルージョンを中心に… レスキュー総義歯治療 ∼患者の痛い・咬めない・外れるに応える∼ 総義歯の維持安定は、内面の適合だけで成り立っているわけではありません。顎堤 日本の歯科受診者の高齢化の流れは顕著になり、従来のフルバランスドオクルー 現在、日本国内における義歯床用粘膜調整剤の年間売り上げ個数は 2000 万個を の吸収が進み、可動粘膜ばかりになってしまったような症例では、それを避けるよ ジョンでは対応出来ない症例が多くなってきている状況は皆さんも感じられている 超えると推測される。この実情は、義歯装着者が多いだけではなく、義歯装着者が うに小さく義歯を作ると、ますます維持安定が悪くなってしまいます。そのような ことと思います。 義歯に何らかの問題を抱えるために、義歯床用粘膜調整剤を購入していることを物 場合、逆に可動粘膜に取り込まれるように作ると、かえって維持され安定します。 近年は印象方法から重合方法迄多様な技法が発表されています。しかしながら、そ 語っている。この状況を裏付ける義歯装着者を対象としたアンケート調査では、義 すなわち、頬筋や舌など義歯周囲の組織と調和のとれた、いわゆる「総義歯らしい の様な技法で製作出来る義歯は限られ、毎日の臨床ケースは様々な印象方法、様々 歯装着者の 50%は、飲食時の不快感・適合不良・ストレス・審美的障害を理由に 形」を作ることです。そしてその形ができあがったら、今度は義歯を動かさない咬 な石膏模型の状態でラボサイドに送られて来るのが現在の歯科技工士の置かれてい 満足をしていないという回答がある。 合を与えます。 「動かないようにしたら、動かさないようにしろ」です。上下の人 る環境ではないでしょうか?また一体なぜリンガライズドオクルージョンが良いの 総義歯装着患者が、主訴として挙げる代表格として“痛い” “咬めない” “外れる” “見 工歯はリンガライズド的な接触をもち、側方運動では両側性平衡を与えます。これ か、言い換えればなぜフルバランスドオクルージョンではなくリンガライズドオク た目が悪い”“話しにくい”がある。しかし、その主訴を解決する糸口は、使用す らによってどの位の維持安定が得られるか、私の診療室で撮影したムービーで見て ルージョンになってしまったのか? る総義歯の診断だけではなく、患者への問診方法にある。本講演では、総義歯の印 ください。 今回は総義歯の配列を中心に毎日漫然と行っていた技工作業を次の日ラボに戻って 象と咬合の最低限あるべき姿を提示した上で、ピンポイントで患者の主訴に応える からハッキリと明瞭な意志で臨床ケースに向かえるように御話しさせて頂きます。 ための治療法と効果的な問診方法 (VAS:視覚的評価スケール・NRS:数値評価 スケールの利用 ) を提案したい。 講演は当日ご自由にお選びいただけます。 ご希望の会場内にご着席ください。 ※ お席は先着順となっておりますので、 ご希望に添えない場合がございます。 予めご了承ください。 ※ お席は自由席となります。 タイムスケジュール 時間 内容 9:30 開場 10:00 部分床義歯 ※ 講演時間中の会場の移動はできません。 開会挨拶 佐藤 雅之 林 大悟 先生 エムデンタルクリニック 院長 谷田部 優 先生 中村 恵章 南青山林歯科クリニック 副院長 先生 デンチャーワークス 代表 ノンメタルクラスプデンチャーで変わる パーシャルデンチャーの守備範囲 “基本を踏まえた快適なパーシャルデンチャー” ∼設計原則のみでは見えてこない患者満足への鍵∼ 先生 千駄木あおば歯科 院長 歯科医師と歯科技工士の連携を探る ―ノンメタルクラスプデンチャーでみる満足される義歯とはー 患者が満足するパーシャルデンチャーとはどういったものでしょうか? ノンメタルクラスプデンチャーで失敗しないためには、材料の特性や利点・欠点を 患者満足度も高く、義歯市場に新たな活気を与える義歯として、ノンメタルクラス 一般的に良く耳にするパーシャルデンチャーへの不満は、「良く噛めない」 「違和感 しっかりと把握したうえで、義歯の原則から逸脱しないように丁寧に対応し、適切 プデンチャーが注目されて久しくなりますが、いまだに安易に作られているのでは が大きい」 「クラスプが見える」などが挙げられます。新たに義歯を製作する際には、 な症例に利用していくことが大切です。しかし、逆にその点さえしっかりと押さえ ないか思われる症例も見受けられます。歯科技工士にとってみれば、歯科医師から 義歯に対する問題点を十分理解した上で製作しなければなりませんが、歯科医師、 ておけば必要以上に恐れる必要はありません。むしろ上手に応用し、ケースによっ 届けられる母模型は唯一の患者情報であるといっても過言ではありません。しかし、 歯科技工士の双方での情報の共有が上手くできていないことが多くみられます。そ ては従来型のパーシャルデンチャーと組み合わせてあげることで、設計のバリエー 模型から得られる情報は限られており、粘膜の柔らかさや歯の動きなど動的な状態 の結果として患者の義歯への満足度の低さにつながってしまいます。 ションは増え、義歯で対応できる症例の幅を広げることができる有効な手段の一つ を表現することはできません。また、患者のパーソナリティー、感覚や心理も分か パーシャルデンチャーが難しいと考えられているのは、設計原則を踏まえて義歯を にもなるのではないかと思うのです。 りません。本当に患者さんに喜んでもらえるような義歯を作るためには、情報の共 製作しても必ずしも患者の満足を得られないということにあります。そこには設計 そこで今回はノンメタルクラスプデンチャーの基礎知識を補足しながら、私が今ま 有が大切であることは言うまでもありません。 原則から見えてこない、義歯を装着することによる口腔内の環境の変化についてど で携わってきたいくつかの症例を通して、症例へのアプローチや、義歯製作にあたっ 院内技工士が少なくなっている昨今、よりよい義歯を作るためには歯科医師と歯科 のように対応したら良いのかを、歯科医師と歯科技工士が十分に理解する必要があ ての工夫やバリエーション、予後、反省点といったところをご覧頂きたいと思いま 技工士がどのように情報を共有し、連携していくかを考える必要があります。本講 ります。そこで、今回パーシャルデンチャーの基本的な設計原則を再確認し、その す。 演では両者の立場から、ノンメタルクラスプデンチャーを通して、現状の問題点と 上で患者の満足度を高めるためのさらに何に対応したらいいのかについて、症例を 解決策について考えてみたいと思います。明日からの臨床に向けて、何らかのヒン 交えて紹介していきたいと思います。 トになれば幸いです。 10:15 ∼ 休憩 12:45 ∼ 講演 14:15 14:15∼15:00 休憩 15:00 ∼ 講演 16:30 16:30 17:00 閉会挨拶 閉会 歯冠修復 11:45 11:45∼12:45 佐藤 孝弘 講演 先生 オリーブデンタルハウス 院長 患者満足度の高い補綴とはなにか? ∼患者さんとのトラブルを起こさないために∼ 伴 清治 土屋 雅一 先生 愛知学院大学歯学部 歯科理工学講座 先生 クレストデンタルアート 代表取締役 ハイトランスジルコニアの登場で 臨床シーンはどの様に変化するのか CAD/CAM 冠を取り巻く環境の変化 歯科修復材料は時代の変遷とともにメタルボンド、ハイブリッド、オールセラミッ GC グラディア・ブロック、GC セラスマートおよび松風ブロック HC が 2014 ジルコニアの歯科医療への応用は 2002 年に国際的な使用が始まりました。 ク、ジルコニアとさらなる強度を追求した最新マテリアルに移行してきました。し 年4月1日に保険適用材料として販売開始され、Lava Ultimate と Enamic が 日本では、2005 年から始まり、10 年の臨床実績を積み上げてきています。ジ かし最新であってもその一方でトラブルはいまだに発生しています。いったいその 2014 年6月1日に、KZR-CAD HR とカタナ・アベンシアが 2014 年10月1 ルコニアは、市場のニーズに応えるように、日々進歩を続けています。 責任は誰がとるのでしょうか?特に自費治療においては,患者満足が得られなけれ 日に認可され、各社から続々と同種の「歯科切削加工用レジン材料」が販売される 従来のジルコニアは、主にフレーム材として位置づけされていました。それは、素 ば患者さんとのトラブルに繋がります。とりわけ補綴物の破損は、専門家でない患 ようになった。また高透光性 TZP 系ジルコニアより、透光性が約20%向上した 材の不透明性が原因であることは皆さんも実感されているでしょう。 者さんからでも明確に分かるトラブルです。それらが起きない様に対処することが 高透性 PSZ 系ジルコニアが、2014 年9月にアイキャスト社からベレッツァ ハ しかし、大きな進化を遂げた、光の透光性を高めた新しいタイプのジルコニアが開 なければトラブルは繰り返し発生し、クレーム患者さんを自院に増やし続けること イトランス ジルコニア、山本貴金属社からは 2014 年10月に KZR-CAD 発されました。 になってしまいます。我々は万能なマテリアルが存在しないことを理解しています SHT、GC 社から Aadve NT が発売された。この素材の透光性はきわめて優れて そのトランスジルコニアによって従来使用が困難であったモノリシックでの審美領 が、患者さんの期待はそれを許してくれるものではありません。このたび補綴修復 いるが、機械的強さは劣っており、利用に当たっては注意を要するが、陶材を前装 域へのアプローチが実現しました。トランスジルコニアの登場によって、クリニッ に関して、患者さんとのトラブルを起こさないという観点でマテリアル選択、補綴 することなく前歯に適用可能であり、歯質削除量、対合歯の磨耗、化学的耐久性か クとラボラトリー、そしてラボ内でのワークフローの変化が考えられます。 設計に関して様々な臨床例とともに演者の現在の考え方と実際をお話ししたいと思 ら判断しても、有益な材料である。このように、興味有る CAD/CAM 用素材が続々 さらに、デジタルワークフローへの影響について、私なりの考えをお伝えしようと います。 と市場に投入されており、CAD/CAM を利用した修復物を取り巻く環境は大きく 思います。 変化してきている。これらに関係する話題を材料学の立場から、解説したい。 明日からの、製作の方向付けの参考になることを願って講演致します。
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