理事長挨拶

支 部 だ より
№ 15
2012 年 7月 6日
日本学校教育相談学会
大 分 県 支部
平成 24 年 度第 1回 学 習 会
テーマ
5月 19日 (土 )実 施
「児童生徒の教育相談的問題と教育相談体制の作り方」
講師
武内
珠美
今 年 度 の 第 1 回 学 習 会 は 、 1 「 こ の と こ ろ 気 に な る 児 童 生 徒 の 様 子 と 保 護 者 の 様 子 」、
2 「 小 学 校 教 師 が 抱 え る 困 り と ス ク ー ル カ ウ ン セ ラ ー ( S C ) に 求 め ら れ る 役 割 」、 3
「 高 校 生 の メ ン タ ル ヘ ル ス に 関 す る 実 態 調 査 」、 4 「 教 育 相 談 体 制 の 作 り 方 に つ い て 」
の4項目について、大分大学福祉科学部の武内珠美教授に講演していただきました。参
加者の学校種別が異なるため、それぞれの校種にあてはまる内容で資料を準備し、詳し
く説 明 し て い た だ き 、 教 育 相 談 体 制 の 作 り 方 、 取 り か か り 方 な ど 勉 強 に な り ま し た 。
理事長挨 拶
安達
大分大学教育福祉科学部教授
輝久
皆 さ ん こ んに ち は。夏 休 み が 近 づ い てい ま すが 、子 ど も 達 の 様 子 は い か が で し ょ う か ?
第 18 回 日 本 学 校 教 育 相談 学 会九 州・ 沖 縄地 区 研 修 会 「 大 分 大 会 」 は 、 昨 年 11 月 無 事
終了しました。実行委員を中心とした会員の皆さんのご協力で、充実した大会として幕
を 閉 じ る こ とが で きま した 。 心よ り 感 謝 申 し 上 げ ま す 。
講演では早稲田大学の菅野純先生が子ども達の人生の初めの時期に「人っていいなぁ
~」という体験を持つことの大切さを話されました。先生が提唱されている『心のピラ
ミッド』の一段目「人間の良さの体験」に当たるものです。人生出発の時点でこの「よ
さ体験」を持つことが、個人的には自分は受け容れられているという安心感、社会的に
は他者への信頼感を育てる基になり、その子が後の人生を満足して過ごすことができる
た め の 足 掛 かり に なる もの と 思い ま す 。
トラブルを度々起こす子どもに接すると、この一段目が築かれていないのでは、とい
う感じを抱かされることが少なくありません。そして、生じた問題がその子の体験や環
境に根ざしているようにあり、その解決の難しさから教師としての限界を感じざるを得
な い こ と が あり ま す。 その よ うな 時 ど う し た ら よ い の で し ょ う か ?
今難しければ、無理してその問題を解決しなくてもよいのではないでしょうか。回り
道でも、個人面談や学級経営でその子を受容して安心感を持たせ、周囲への信頼感を抱
かせるような雰囲気を学級に作ったらどうでしょうか。その子が周囲の暖かさに接する
こ と が 、 遅 れ ば せ な が ら そ の 子 に 「 よ さ 体 験 」 を 持 たせ る こと にな り ます 。「 よ さ 体 験 」
は 人 生 の い つの 時 点で も遅 く はあ り ま せ ん 。
周囲の温かい雰囲気は、問題を抱えてまだ表面には現れていない子どもにとってもト
ラブル発生の予防になります。問題の発生を一つ予防できれば、それに連なる次のトラ
ブルの発生も減ります。このようにして学級はよい流れに向かっていくのではないでし
ょうか。
教育相談やその技法としてのカウンセリングには、安心感・信頼感を得るための方法
がいっぱい用意されています。学校教育相談活動には生徒指導の上で大いに役立つ理論
・ 実 践 の ノ ウハ ウ が蓄 積さ れ てい ま す 。 こ れ を 学 ば な い 手 は あ り ま せ ん 。
皆 さ ん 共 に学 び まし ょう 。
平成 24 年 度基 礎講 座 (第 1回 )
講座テーマ
講義
講師
演習
講師
6月 2日 (土 ) 実 施
「 児童生徒の喧嘩・もめごとすっきり解消法」
「 AL’ S の 法則 」 を 使 っ た ピ ア ・ メ デ ィ エ ー シ ョ ン
日本学校教育相談学会大分県支部理事長 安達 輝久
「ピア・サポートによるトラブル・けんか解決法!」
日本学校教育相談学会会員
松 本 紀 子( 学校カウンセラー)
第1回の基礎講座では、ピア・サポートの中のピア・メディエーションという、もめ
事を両者とも“すっきりした気持ち”で収めるための技法を講義と演習で学びました。
安 達 理 事 長 の 講 義 で ピ ア ・ メ デ ィ エ ー シ ョ ン の 基 本 事 項 を 学 び 、松 本 先 生 の 演 習 で は 、
実際に取り組むために、4人組でロールプレイをして、ピア・メディエーションを体験
しま し た 。 参 加 者 の 方 か ら 質 問 を い た だ き 、 さ ら に 理 解 が 深 ま り ま し た 。
「 基 礎 講 座 ( 第 1 回 )」 感想 よ り
講義で「メディエーターは自分がまとめるのではなく、解決は当事者に投げ
かけ解決していく」ということにハッとさせられました。また、基本は「自分
へのこだわり」を引っぱり出すことにあるという講師のことばに考えさせられ
ま し た 。「 も めご と」 と は「 思 い 込 み 」「 自己 防衛 」 であ り 「 自 分 へ の こ だ わ
り」であることを理解しておく大切さを学びました。
実際に演習することでメディエーションの難しさを体験しました。特に対立
者の発言の中にあるキーワードというか「違いの明確化」がポイントかなと思
いました。学校現場で何度も繰り返し実践することが研修の成果となります。
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平成 2 4 年度 研 修 会の お 知 ら せ
日本学校教育相談学会と大分県支部では、今後の研修を下記のように計画していま
す 。 興 味 の ある 方 は是 非ご 参 加く だ さ い 。
研 修 会 ・ ・・ ど なた でも 参 加で き ま す 。
第 3回 は事 例 を通 じ て 、 教 育 相 談 へ の 理 解 を 深 め る 研 修 で す 。
活
動
名
開
催
日
会
場
第 2 回 学 習 会( 夏 期 研 修 会) 8 月 25 日( 土 )・ 26 日( 日 ) 日 本 文 理 大 学 湯 布 院 研 修 所
第3回学習会
2 月 2日 ( 土 )
県社会教育総合センター
全国大会
8 月 18 日( 土 )・ 19 日( 日 ) 静 岡 県 浜 松 市
第 19 回 九 州 沖 縄 地 区 研 修 会 11 月 10 日( 土)・ 11 日( 日 ) 福 岡 リ ー セ ン ト ホ テ ル
学 校 教 育 相談 研 究会 ・・ ・ どな た で も 参 加 で き ま す 。 発 表 内 容 や 形 式 は 自 由 で す 。
事例の発表や教育相談についての考え方等提供していただ
いて 、 参 加 者 で 話 し 合 い ま す 。
5名以上の参加者があれば、開催する気軽な研究会です。
参加 者 及 び 発 表 者 を 募 集 し て い ま す 。
活
動
名
開
催
9月
8日(土)
大分市西部公民館
第 2 回 学 校 教 育 相談 研 究会
10 月 1 3 日 ( 土 )
大分市西部公民館
第 3 回 学 校 教 育 相談 研 究会
11 月 1 7 日 ( 土 )
大分市西部公民館
第 1 回学校教育相談研究会
日
場
所
※発表希望者は各会の1ヶ月前まで、参加者は1週間前までに事務局まで
ご連 絡 くだ さい 。
事 務 局 ( 〒 874-0838)
別府市荘園町6-3 安達 輝久
℡ 0977-25-4865
メールアドレス [email protected]
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