48 PROTOTYPING OF SIMULINK® MODELS New Blocksets from ® ETAS for Simulink ETAS が Simulink®用の新しいブロックセットを提供 Dr. Ulrich Lauff、Michael Vogel、 INTECRIO-RLINK によるプロトタイピング INCA-VLINK による PC ベース計測・適合 Johannes Wagner、ETAS 自動車の制御機能は MATLAB®/Simulink®で指定されることがよくあります。プロトタイピングメソッドを配備す ることにより、制御機能の開発の効率、速度、信頼性が高まります。プロトタイピングを行うと誤りを早期に識別し て訂正でき、ソフトウェア開発工程で時間と費用のかかる作業の繰り返しを回避できます。新しい ETAS INTECRIO- RLINK プロトタイピングブロックセットを使用すると、Simulink®モデルを車載機器で容易にテストできます。 R E A LT I M E S J 1/2013 49 制御機能の開発、テスト、および適合を行 うエンジニアは、Simulink®モデルの検証 と適合を ETAS INCA で早期に行う必要が ETAS INCA あります。ETAS INCA-VLINK 計測・適合 INCA EIP 用ブロックセットを使用すると、Simulink ® 電子制御システムと プロトタイプおよび ECU制御機能の適合から 信号収集 モデルを標準の Windows PC 上で動作す る実行可能なプログラムとして配備できま す。INCA-VLINK を使用すると、タスクを Simulink® 車両やテストベンチからデスクトップコン す。 多彩なオプション:Simulink®モデルを 実車でプロトタイピング ES910プロトタイピング インターフェースモジュール ETAS INTECRIO-RLINK ピュータに移して時間と費用を節約できま Simulink®での 制御機能モデル ES930マルチI/O モジュール 強力なリアルタイム対応の ETAS プロトタ イピングターゲットを使用することにより、 Simulink®モデルの挙動を実環境条件下で 徹底検証できます。実績ある ETAS バイパ バイパス インターフェース ステクノロジーの採用により、新しいコン ETK セプトを ECU ソフトウェアの入手よりは るかに早く車載で確認することができま す 。 XCP 準 拠 ま た は 高 帯 域 の ETAS ECUソフトウェア センサおよび アクチュエータ信号 ETK/XETK バイパスインターフェースを使 ECU 用して、プロトタイピングターゲット上の 制御機能の実行を ECU の動作に同期させ 。 ることができます(図 1) CAN、LIN、FlexRay ETAS は、広範囲にわたるすべてのアプリ 図1:ETASプロトタイピングシステムの例:Simulink®でモデリングされた制御機能を ケーション要件に完全に対応できるように さまざまな車載テスト用プロトタイピング 実行するES910モジュールが、電子制御ユニット(ECU)にはETKバイパスインター ターゲットを提供していて、そのすべてを フェース経由で、またセンサ信号やアクチュエータ信号にはES930モジュール経由で INTECRIO-RLINK でサポートしています。 ETAS ES900 シリーズの小型ハードウェ リアルタイムに接続されています。 アモジュールにより、狭い場所でもプロト タイピングの標準機能を実現できます(図 1)。 ETAS ES1000 システムはモジュール式 で、その VME ボードにはシミュレーショ ンターゲット、ECU インターフェース、リ アルタイム I/O の機能が搭載され、それら を自由に組み合わせて使用できます。ETAS RTPRO-PC ソフトウェアを使用すると、1 プロトタイプコンフィギュレーションと 検 を ECU に近いリアルタイム挙動にして、 モデル統合 証の質を高めることができます。 INTECRIO-RLINK により、機能開発者は プロトタイプコンフィギュレーションの INCA と ETAS INCA-EIP 実験ターゲット 全ステップを Simulink®で直接行えます 統合パッケージアドオンを使用すると、車 。 (図 1) 両の電子制御システム全体の検証と適合を このプロトタイピングブロックセットはさ 行えます。これにより、プロトタイピング 台のコンピュータをリアルタイムターゲッ まざまな ETAS プロトタイピングターゲッ ターゲット上で稼働する制御機能、ECU、 トとしてもモデリング環境としても使用で トの設定、それらのターゲットと ECU バ および車両環境からの信号の同期計測が可 きます。 RTPRO-PC は市販のクアッドコア イパス、センサ信号およびアクチュエータ 。 能になります(図 1) PC の 2 つのコアをリアルタイムプロトタ イピングターゲットで専有させ、他の 2 つ のコアでは Windows アプリケーション 信号との接続設定、およびプロトタイピン ています。さらに、INTECRIO-RLINK は制 制御モデルの計測・適合が PC だけで可能 Windows PC を制御モデル検証・適合用 の実行を続けられるようにします。 御機能を OSEK オペレーティングシステ の非リアルタイムターゲットとして直接使 ムと統合します。これにより、開発された 用する場合、INCA-VLINK ブロックセット 制御モデルを ECU と全く同じようにスケ により、実行可能プログラムを Simulink® ジューリングし、制御プロトタイプの挙動 モデルからワンクリックで生成できる環境 グターゲット用コードの生成をサポートし 50 PROTOTYPING OF SIMULINK® MODELS 図2:INCA-VLINKを使用すると、Simulink®でモデリングされた制御機能の検証・適合をPC上のINCAにより オフラインで行えます。 が実現します。この環境で生成されたプロ 接続できます。 コンポーネントおよび C コードモジュール グラムは PC 上で実行でき、Simulink®の INCA EIP 実験ターゲット統合パッケージ により、すべての INCA ユーザーが計測や 適合のために直ちに Simulink®モデルの制 御機能にアクセスでき、INCA と同じ PC で実行している Simulink®制御モデルを実 車の ECU と同じように使用できます。 と容易に統合できます。 インストールもライセンスも必要ありませ ん。その結果、INCA-VLINK により、仮想 制御プロトタイプを、元のモデルの設計を 公開しないで INCA ユーザーと容易に共有 できます。 INCA-VLINK により、自動車用組込みソフ トウェアの挙動を PC 上で実現できます 。内蔵の RTA-OSEK オペレーティ (図 2) ツールチェーンの統合 INTECRIO-RLINK と INCA-VLINK は ETAS ツールチェーンに完全に統合されま ングシステムではタスクスケジューリング す。制御モデルのタスクスケジューリング を量産 ECU と同様に行えるうえ、このシ の可視化と分析は ETAS RTA-TRACE を ミュレーション環境は適応性に富んでいる 使用して行えます。計測・適合データや実 のでユーザーが実行速度を調整できます。 験コンフィギュレーションの再利用・交換 仮想プロトタイプの入力には、車両テスト は、制御開発のどのフェーズでも INCA で 中に収録されたデータなどを使用すること 容易に行えます。計測値はシミュレーショ ができます。データ、および信号から制御 ン 実 行 中 に INCA で 表 示 で き 、 ETAS Measure Data Analyzer(MDA)で評価 できます。ETAS INTECRIO 統合プラット フォームでは、Simulink®モデルを ETAS ASCET モデル、AUTOSAR ソフトウェア 機能入力へのマッピングもユーザーが容易 に変更できます。しかも、実行可能プログ ラムには追加の XCP インターフェースも 装備されるので、サードパーティツールも
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