56.比較文化論(選択)

56.比較文化論(選択)
担
当
教
員
田中 剛
対
象
学
年
開
第1・2学年
講
時
期
単
前 期
位
数
コ
1 単 位
マ
数
1
5コマ
履修の目的
比較文化論が文化科学のうちで担っている学際性の本質は、言語研究、人類学、社会システ
ム論のような体系性に裏打ちされた人間の知的生産物の普遍的価値にのみに存するのではな
い。それは同時にわれわれを取り囲む具体的なあらゆる自然現象や環境、また、個別的価値観
と戯れる。この「戯れ」から生み出されたいわば遊戯的生産物は精神身体的存在である人間を
根本的に特徴づけるものである。
過去3回前期科目としてキリスト教・イスラム教・仏教(神道も含む)を核とする各文化圏
の多様な思想史的展開を論じた。また相互交流と対立、分岐と統合の絶え間なき歴史的営みか
ら、現代社会を考えるヒントを得ようと試みた。
前年度に引き続き、更に深く図像・文様の文化論を展開する。世界中のいかなる文化圏にお
いても長い伝統に培われた芸術的様式が存在する。その様式から幾多の図像や文様が生み出さ
れ続けてきた。これらは単に詩人や他の芸術家の精神構造を媒介しているのではない。古代エ
ジプト、ギリシア、ローマのみならず、イスラムや仏教文化圏に現存する文化財、現代も実際
的価値を失わぬその永続性が語りかけてくるものは何か。本科目では宗教芸術だけでなく、建
築や衣装、室内装飾等に見られる文化的造形をいかにして読み解くかを講じる。視知覚の心理
学についても合わせて論じるつもりでいる。医学との関連もそこに見えるであろう。
授業の形式(板書、プリント、視聴覚機器の活用、学外見学など)
講義形式。資料プリントを多用する。
成績評価の基準等
3分の2以上の出席回数がなければ原則として定期試験は受けられない。
レポートの提出を課すことがある。
学生へのメッセージ(履修上の心得など)
漫然と聞くだけでなく必ずノートを取って下さい。後で役に立ちます。
<教科書・参考図書>
書 名
著 者 名
発 行 所
(参)図像学事典
水 之 江 有 一
岩崎美術社
120
,0
0円
装飾芸術論
E.H.Gombrich( 編 )
岩崎美術社
140
,0
0円
文様事典(西洋)
視覚デザ イン研究所 ( 編 )
同
左
30
,0
0円
文様事典(日本・中国)
視覚デザ イン研究所 ( 編 )
同
左
30
,0
0円
イタリア美術史
田 中 英 道
岩崎美術社
103
,0
0円
― 159 ―
価 格
比較文化論 第1・2学年・前期・15コマ(選択)
コマ数
履 修 主 題
履 修 内 容
担当教員
1
秩序と目的性
ゲシュタルト理論
自然界のパターン
田 中
2
秩序の知覚
視覚の多様性
選択的焦点
〃 3
知覚と習慣
形態と目的
建築の系譜
〃 4
様式の心理学
様式に関する知覚理論
様式の浸透性
〃 5
美術史的散歩 1)
イタリア14~1
5世紀とジォット
遠近法の意味
東洋との接触
〃 6
美術史的散歩 2)
イタリア16~17世紀と天才たち
メランコリスムとマニエリスムの様式的差異
バロック絵画と建築
〃 7
美術史的散歩 3)
バロック様式の衰退
近代の到来
〃 8
美術史の基本概念 1)
様式の二重根源
平面と深奥
〃 9
美術史の基本概念 2)
構築的形式と非構築的形式
多数性と統一性
〃 1
0
ヨーロッパの文様 1)
西洋文様のルーツ
ビザンチン・ロマネスク・ゴシックと文様
〃 1
1
ヨーロッパの文様 2)
文様と装飾-華麗なる工芸品
文様の基礎知識
〃 1
2
日本の文様
沖縄の文様
割付文様・役者文様・悟り絵
植物文様・動物文様・自然文様等
〃 1
3
中国の文様
動物文様・植物文様・自然文様
幾何学紋様・人物文様等
〃 14
図像と精神文化 1) キリスト教文化圏における図像の意味
1
5
図像と精神文化 2)
図像と文化価値の結びつき
精神文化解釈への手がかり
― 160 ―
〃 〃