。BXマウスでの中隔野ー海馬コ リ ン桂経変性は言 憶障害を引き起こす

30Q・amOl
OBXマウスでの中隔野一海馬コリン神経変性は記憶障害を引き起こす
30Q・amO4
日本人統合失調症患者に見出された変異型α7ニコチン性アセチルコリン受容体
Degeneration of cholinergic neurons in the medial septum plays a critical role
○古林 創史1,恒枝 宏史工,角田 雅彦2,村田 昌彦3松岡 理2,和田 努1
倉知 正佳2,木村 郁子1,笹岡 利安1(1富山大院薬臨床薬理学,2富山大医精神
神経医学,3独立行政法人国立病院機構北陸病院)
○韓 峰1,森口 茂樹1,塩田 倫史1,福永 浩司L2(1東北大院薬,2東北大学21世紀
COEプログラム)
の脱感作機構の異常
in the memoエy deficits associated with several neurodegenerative disorders.In
this study,we have perfbmed neurochemical and histochemical analyses ofthe
septo−hippocampal cholinergic neurons諭er bilateral olfactory bulbectomy
(OBX).OBX mice revealed severe defモcit in working memory as tested in the
Y」maze and novel o切ect recognition tests,Westem blotting analyses did
confinn that expression of vescular acetylcholine甘ansporter(VAChT)and
choline acetyltransfヒrase(ChAT)フwhich aτe cholinergic neuron markers,
decreased in the hippocampus fbllowlng OBX Notabl第the immunoreactivity
in VAChTpositive cholinergic nerve temlinal in the CA3region more largely
reduced,compared to that in the CAI region l4days誼er OBX.Moreoverシthe
OBX mice exhibit decreased number of cholinergic neurons in the medial
septum with concomitant cognitive dys釦nction.Taken together,we conclu(ie
that OBX induced neurodegeneration of the septo−hippocampal cholinergic
neurons,which accounts fbr impairment ofmemory−related behaviors in mice.
1目的1α7ニコチン性アセチルコリン(ACh)受容体は、脳機能の調節に重要なニコチン
受容体の一っである。近年、統合失調症患者の海馬におけるα7受容体機能の低下が
報告されている。そこで本研究では、統合失調症患者のα7受容体遺伝子(σπ㎜η
の多型解析を行い、見出した変異が受容体の機能に与える影響を検討した。
[方法1同意を得た日本人統合失調症患者100名および健常者100名のσ∬R醐7を
PCR−SSCP法を用いて解析した。本解析で見出したミスセンス変異に基づき、変異型α7
受容体のcDNAを作製し、アフリカツメガエルの卵母細胞に発現させた。この卵母細胞
をAChで刺激し、誘発される電流の振幅を二電極膜電位固定法を用いて解析した。さら
に、その変異型受容体のセリンリン酸化レベルをウェスタンブロット法により解析した。
1結果および考察1日本人統合失調症患者と健常者のCHR醐7を解析した結果、13種
類の遺伝子多型が認められた.これらの遺伝子多型と統合失調症との間に統計学的な
関連性は認められなかった。しかし、患者1名にグリシンからセリンヘのアミノ酸置換を引
き起こす変異(1267G→A)を見出した。置換したセリン残基が新たにリン酸化部位とな
る可能性が考えられたので、プロテインキナーゼC活性化剤である
phorbo1−12−myristate−13−acetate(PMA,10nM)の存在下で、変異型α7受容体
(α7−G423S受容体)の機能解析を行った。その結果、PMA処置により、高頻度のACh
刺激(1mM,0,1−s pulse,6−s interva1)および持続的なコリン刺激(30μM,6n血)によ
るα7−G423S受容体の脱感作が充進することを見出した。さらに、PMA存在下で
α7−G423S受容体のセリンリン酸化の増加が認められた。これらの変化は正常型α7受容
体では認められなかった。以上の結果から、ヒトα7受容体遺伝子の変異による受容体機
能の低下は、中枢神経疾患の発症の一因となる可能性が示唆された。
30Q・amO2
グルタミン酸による神経細胞死に対するアセチルコリンエステラーゼ阻害薬の神
30Q・amO5
ラットの睡眠覚醒世イクルに対する抗不安薬・睡眠薬反復投与の影響
経保護効果及びその機序
○平瀬 正洋1徳水 紳上,大森 麻江1,武田 康宏1,石田 貴之1,亀井
山大院医歯薬ジ
○沈 慧蓮t,木原 武士1,矢澤 佳子1,新留 徹広1,杉本 八郎1(上京大院薬)
[目的]グルタミン酸(Glu)毒性の虚血障害或いはアルツハイマー病などの神経
疾患への関与が示唆されている。そこで、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の
Glu毒性に対する保護効果及びその機構について、Glu受容体のサブタイプである
NMDA受容体を中心に検証した。[方法]初代培養ラット大脳皮質神経細胞を用い、
LDH assay及び免疫染色により細胞生存を評価した。釦ra2−AMを用い、細胞内Ca2+
を測定した。ビオチン化法により細胞表面の受容体を取得し、ウェスタンブロッ
千晃1(1岡
前処置かつGluとの共処置)はGlu処置(30μM、24時間)による細胞死を抑制し
た。methyllycaconitine (MLA・1μM)およびPP2 (5μM)はこの保護効果に
拮抗した。Nic及びDpz処置によりGlu誘発の細胞内Ca2+上昇も抑制された。Nic
【目的】現在,ベンゾジアゼピン系薬剤が臨床で代表的な抗不安薬・睡眠薬とし
て用いられているが,退薬症状の発現や依存性等の副作用が問題となっている.
しかし,動物モデルにおいて,睡眠覚醒サイクルを指標に退薬症状について検討
した報告は見当たらない.そこで,本研究では,動物におけるベンゾジアゼピン
系薬物の退薬症状の一つである反跳性不眠を評価する目的で,エチゾラムを用い
てラットの睡眠覚醒サイクルに対する抗不安薬・睡眠薬の影響について,睡眠障
害ラットを用いて検討した.また,ベンゾジアゼピン系薬物以外の抗不安薬であ
るタンドスピロンを用いて,エチゾラムと比較検討を行った.【方法】ラットの右前
頭葉皮質および頚部筋に電極を挿入し,術後1週問経過した後,実験に用いた.睡眠
障害ラットは床から7cmの場所に幅3mmのステンレス製グリッドを2cm間隔で取り付け,
及びDpz処置によりNMDA受容体のNR1サブユニットはリン酸化を受け、MLA
その下に水を張った観察箱内にラットを置くことにより作製した,薬物を経口投与した後,
あるいはPP2で抑制された。細胞表面NR1は、Nic及びDpz処置により細胞内に
無麻酔,無拘束の状態で,音を遮断したシールドボックス内に入れ,右前頭葉皮質の脳波
および筋電図を測定し,睡眠覚醒サイクルの解析を行った.【結果】エチゾラムおよびタ
ンドスピロンは,単回投与でラットの睡眠導入潜時を有意に短縮させた,エチゾラムは覚
トで検出した。[結果]Nicotine(Nic)あるいはdonepezil(Dpz)(10μM、48時間
取り込まれることを見出した。[考察]Nic、Dpzはα7ニコチン性アセチルコリン
受容体(nAChR)及びSrcキナーゼを介して神経保護効果を示した。この効果は
Glu誘発Ca2+流入の抑制によるものであり、NMDA受容体のリン酸化及び細胞表
面での受容体減少に起因するものであると考えられた。α7nAChRからSrcへのシ
グナルを介して受容体がエンドサイトーシスを受け、結果Glu毒性を抑制すると
いう、新規の神経保護機構を明らかとした。
醒時間を有意に減少させ,NREM睡眠時間を有意に増加させた.エチゾラム反復投与
実験では,投与中止初目において,睡眠導入潜時が有意に延長した.タンドスピロン反
復投与実験では,投与中止初目においてエチゾラムで観察されたような睡眠導入潜時
の変化は認められなかった.【考察】以上の成績より,ラットにおいてもベンゾジアゼピン
系薬物の退薬症状の一つである反跳性不眠が発現することが明らかとなった,また,タン
ドスピロンの方が反跳性不眠を発現しないという点で抗不安薬・睡眠薬として有用である
可能性が示唆された.
30Q−amO3
ニコチン受容体アップレギュレーションによるdonepezi1の神経保護作用に対する
感受性上昇の機序の解析
30Q・amO6
中脳培養切片における炎症性ドパミンニューロン変性に対するレチノイドの作用
○栗本 恵実1,香月 博志1,久米 利明1,赤池 昭紀工(1京大院薬)
○高鳥 悠記1,久米 利明2,香月 博志2新留 徹広2,杉本 八郎2,藤井 健志1,
岡部 進1,赤池 昭紀2(1同志社女大薬,碁京大院薬)
【目的】我々はこれまでに、アルツハイマー病治療薬であるdonepezi1が神経型ニ
コチン受容体(nAChR)を介して神経保護作用を発現すること、またdonepezi1慢性
処置(10μM,4日間)により、nAChRのアップレギュレーションが誘導され、慢性処
置無しでは保護作用を発現しない低濃度のdonep6zil処置〔10nM,24時間)で保護作
用が見られるというdonepezi1の神経保護作用に対する感受性の上昇を報告してき
た。今回はこれらの作用機序を明らかにするため、nAChRやphosphatidylinosito1
【目的】近年、ミクログリアの活性化を伴う炎症性応答がパーキンソン病の病理
形成において重要な役割を果たす可能性が指摘されている。一方、レチノイド受
容体の発現は成体の中枢神経系に広範に認められ、またg一傭retinoic acidは培養ミ
クログリアの活性化を抑制することが報告されている。そこで本研究では、培養
中脳切片を用いてミクログリアの活性化によって生じるドパミンニューロン変性
に対するレチノイド関連化合物の作用を検討した。
【方法】生後2−3日齢のWistar系ラット脳より厚さ350μmの中脳冠状切片を作製
し、多孔質膜上で16−18日問培養したのち、インターフェロンーγ(IFN一のを24時間、
LPSを72時間処置した。各種レチノイド関連化合物についてはLPSとの同時処置
を行なった。ドパミンニューロンは抗チロシンヒドロキシラーゼ抗体を用いた免
3−kinase(PI3K)経路の細胞内情報伝達経路の関与について検討した。
【方法】胎生17−19日齢のラット胎仔より大脳皮質を摘出・単離し、培養を行った。
培養6日目からm日目まで慢性処置を行った。細胞生存率はトリパンブルー除去
法を用いて測定した。nAChRタンパク量はウエスタンブロット法で定量した。
【結果および考察】ニコチン受容体アップレギュレーションの機序を明らかにす
るためにdonepezi1慢性処置と同時にnAChR拮抗薬またはPI3Kシグナル経路の阻
害薬を処置したところ、nAChRのタンパク量の増加が抑制された。次にdonepezil
誘発の神経保護作用への感受性の上昇の機序を明らかにするために、nAChR拮抗
薬またはPI3Kシグナル経路の阻害薬を同時処置したところ、低濃度のdonepezil
処置による神経保護作用は抑制された。
これらの結果から、ドネペジル慢性処置により誘発されるニコチン受容体アップ
レギュレーションとドネペジルの神経保護作用への感受性上昇において、nAChR
やPI3K経路が重要な役割を果たすことが推定された。
疫組織化学法により同定した。
【結果及び考察】切片にrN一γ(50nglmt)を24時間処置したのち、LPS(10μg/m1)
を24−72時間処置したところ、処置時間に依存してドパミンニューロン数の進行性
の減少とNO遊離量の増加が観察された。各種レチノイド受容体アゴニストの
IFN一γLPS誘発性神経毒性に対する影響について検討を行なった結果、retinoic acid
receptor(RAR)アゴニストであるAm80をLPSと同時処置することにより、
IFN一γ几PSによるドパミンニューロン数の減少は有意に抑制されたが、NO産生量
の増加は有意な影響を受けなかった。Retinoid X reccptorアゴニストであるHX630
は、ドパミンニューロンに対する保護作用を発現しなかった。以上より、レチノ
イドによるRARの刺激が炎症性応答に伴うドパミンニューロン変性を抑制するこ
とが示唆された。
一18一