「地域再生システム論」のご案内 - 北陸先端科学技術大学院大学

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地域再生を担う人材育成のための「地域再生システム論」
北陸先端科学技術大学院大学
地域再生を担う人材育成に対する地域社会の高い関心と、大学への期待が高まっています。本学で
はこれまで取り組んできた経済再生や産業育成、まちづくりなど地域の課題解決や相互交流を目的に
∼科学技術のフロンティアを拓く∼
した相次ぐ学官連携協定締結を受け、これまでの様々な取り組みを統合し、組織的に地域再生を担う
人材育成を実施するため全国に先駆け、内閣府との連携講座「地域再生システム論」講座を開講しま
2010年度
した。
21世紀は知識社会と言われており、知識科学研究科は「知識」をいち早く学問のターゲットにした
世界で最初の研究科です。理系・文系の枠を超えた幅広い知識、自由な発想と総合的判断力、深い洞
察力やシステム思考の能力を有し、
「知識創造」の担い手となる人材、すなわち「知識社会のパイオニ
ア」を組織的に養成しています。企業における情報技術を援用した知識マネジメントあるいは技術マ
ネジメントに関する研究と教育は社会的に認知されてきました。この経験を基礎に、平成18年度か
「地域再生システム論」のご案内
−伝統産業・中山間地・環境・健康・福祉振興人材育成−
ら「地域再生システム論」の理論化と実践、地域再生の担い手となる人材育成事業に着手しました。
知恵や知識に基づいた再生計画手法の開発と人材育成により、地域社会に貢献したいと考えています。
平成18年度のグループ討論において「伝統工芸を軸に地域再生を図る」ことが議論され、それに基
づいて提案した「石川伝統工芸イノベータ養成」プロジェクトが、平成19年度、文部科学省科学技術
振興調整費の「地域再生人材創出拠点の形成」プログラムに採択されました。これは、
「地域再生シス
テム論」を開講したひとつの大きな成果です。石川県では伝統工芸は地域振興に貢献する重要な産業
として位置付けられており、伝統工芸におけるイノベーションを担う人材育成と本学が有する科学技
術の地域への還元により、石川県下の地域再生に大きな貢献を果たすことが期待されています。
1.講義目的
平成17年に地域再生法が成立し、内閣府に地域再生本部が設置されるなど、国は地域再生支援の取り組
みを本格化させています。また民間においても企業の地域貢献活動の活発化、団塊の世代の定年後も念頭に
置いた地域における市民活動の広がりなど、地域再生の推進に好適な環境も生じてきています。
このように地域の特性を生かした活力の再生を実現するため、地域の人的、物的、文化的、歴史的資源が
有効に活用される社会システムの構築が求められています。本講義においては、中央・地方行政、民間企業、
NPO、地域的なコミュニティー、住民など地域再生に関わる各主体が、どのような手法を用い、どのように
協働することによって、効果的な地域再生が行われうるのか、知識科学の各種手法をも用いて分析・検討を
行っていきます。この際、現在の地域再生に関する政策、地域再生の現状を調査分析するとともに、いくつ
かの地域再生の事例について、現場の関係者も交えて、地域再生の実践に参画しながら、現実の地域再生過
5.受講申込み
程について、実践的な知見の取得を目指すものとします。こうした現場に即した実践的な研究アプローチを
体験聴講を希望される場合は、以下の必要事項を9月30日斥までに教育支援課教務係まで電子メール、
FAX又は郵便でお知らせください。定員に達した場合は体験聴講をお断りする場合がございますので、ご了
承ください。
併用しながら、地域再生に必要な知の構造と特性を明らかにしていくことで、地域再生を進める社会システ
ムの構築に貢献することが期待されます。
平成19年度からは科学技術振興調整費「石川伝統工芸イノベータ養成ユニット」とも連携し、本学が立
1.お名前(ふりがなを付してください)
地する石川県内の、伝統産業活性化に向けた取り組みにも着手しています。以上の観点から、受講対象者は
2.所属先
本学博士後期課程・前期課程学生の他、今後、大学の教育研究資源を活用して地域再生を行うために、自治
①機関 ②所属部課 ③職名
3.ご連絡先(職場又はご自宅の別もお知らせください)
①住所 ②電話番号 ③メールアドレス
体関係者や地域産業の担い手、NPOなど多様な地域再生の主体を対象とします。今後、本学と隣接する諸地
域において、大学の教育研究資源を活用した地域再生事業を展開する上での学際的な視点から、地域再生に
関わる基礎的知識の習得を目的とします。
4.関心をお持ちの地域の課題(何でも結構です。無記入でも可)
※お知らせいただきました個人情報は学内で管理し、本講義に関する業務にのみ利用させていただきます。
2.主な受講対象者
伝統地場産業活性化に関係する行政、企業、NPO関係者、および関心のある大学院生
北陸先端科学技術大学院大学 教育支援課教務係
〒923-1292 石川県能美市旭台1-1
TEL:0761-51-1936/FAX:0761-51-1959
E-mail:[email protected]
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2時限(11:00−12:00)
3.講義内容・講義日程
「自治体行政への循環メカニズムのインパクト
(試論)
」
植村 哲(石川県企画振興部長)
石川県をはじめ北陸各地における地域再生事例や、科学技術を用いた地域再生事例について総論講義を実
施します。その後、地域再生を担う人材論について、具体的な地域再生事例を中心に講義を行い、実践論で
3時限(13:00−14:30)
は、実際に参加する受講生に対してグループワークを実施し、講義で学んだことを踏まえて地域再生計画を
「地域共創による
『水と森のふるさと』
づくり」
策定し発表していただきます。
山村 嘉康(加賀市役所地域振興部環境安全課)
講義日程〈平成22年〉
「生物多様性と生態系サービス」
10月23日析
1時限∼6時限
講義、グループワーク
11月 6 日析
1時限∼6時限
講義、グループワーク
11月20日析
1時限∼6時限
講義、グループワーク
12月 4 日析
1時限∼6時限
講義、グループワーク、発表・講評
会場
体験聴講料
本学講義室
無 料
4.講義予定
第1回
西山 義春(加賀自然環境研究所)
「良心の市場」
寺本 京史(弁護士法人浜田卓二郎事務所)
4時限∼6時限(15:00−18:00)
グループワーク
第3回
※講義の内容は変更になる場合があります。
11月20日析【講義・グループワーク】
司会進行:緒方 三郎(知識科学研究科特任准教授)
『温泉地の活性化』
1時限∼2時限(10:00−12:00)
10月23日析【講義・グループワーク】
「観光政策論:温泉地の活性化」
司会進行:中森 義輝(知識科学研究科教授)
寺前 秀一(加賀市長)
「成長戦略と地域活性化」
1時限(10:00−11:00)
『地域再生システム論:総論』
舘 逸志(客員教授・内閣府大臣官房審議官)
「インバウンド観光推進のための温泉・検診」
御園 慎一郎(客員教授・愛知東邦大学人間学部人間健康学科教授)
高田 勝巳(アクアビジネスコンサルティング)
2時限(11:00−12:00)
3時限(13:00−14:30)
『四画面思考法で地域活性化』
「温泉観光活性化のためのプランニング」
近藤 修司(客員教授・㈱4画面思考研究所代表取締役社長)
萩野 隆二(JTB地域交流ビジネス推進室)
「旅・食観光とメディア利用」
3時限(13:00−14:30)
北山 有一郎(TBSラジオ&コミュニケーションズ取締役事業局長)
『白山ぼたん鍋プロジェクト』
中山 明設(白山ろくぼたん鍋プロジェクト協議会会長)
4時限∼6時限(15:00−18:00)
『地域計画作成手法』
グループワーク
緒方 三郎(知識科学研究科特任准教授)
グループワークの進め方と目標
中森 義輝(知識科学研究科教授)
4時限∼6時限(15:00−18:00)
グループワーク
第2回
第4回
12月4日析【講義・グループワーク・発表・講評】
司会進行:中森 義輝(知識科学研究科教授)
1時限(10:00−11:00)
『地域医療サービスシステム』
民谷 栄一(大阪大学大学院工学研究科教授)
仲井 培雄(和楽仁芳珠記念病院理事長)
11月6日析【講義・グループワーク】
司会進行:小林 俊哉(富山大学特命教授)
『良心の市場の社会メカニズム』
1時限(10:00−11:00)
2時限(11:00−12:00)
グループワーク(発表準備)
3時限∼6時限(13:00−18:00)
「
『公共』の変化」
グループワーク発表会・講評
中平 真(金沢大学人間社会研究域法学系教授)