① - 板橋区教育ネットワーク

◆□上二・大谷口学びのエリア◆□
学校だより
平成25年7月19日(金)
板橋区立大谷口小学校
夏休み直前号
夏休みを迎えるにあたって
校長 栗原 健
昨日の全校集会の終了時のことです。先に
ました。中でも私が一番印象に残る変容は、
退場する1年生のある男の子が行進途中、待
「とげとげ言葉」が減ったことです。「何や
機している6年生のある男子児童を見て、に
ってんだよ!」ではなく「大丈夫?」「いい
こっと笑い手を振りました。それを受けた6
よ」などの言葉がけが増えました。
年男子児童も微笑みながら控え目に、ちょっ
よい変容がどの学年にも見られた 1 学期
とだけ手を振りました。
でしたが、まだまだ課題も残ります。特にい
私はこの一瞬のやりとりに、1 学期の本校
じめ問題については、本校の重大な課題だと
児童の成長の一端が表れていると感じまし
考えています。6 月に区内全校で実施した児
た。それは、言葉等は「受けたら返す」こと
童へのアンケート調査等を踏まえたいじめ
による人との上手な関わり方を身に付けて
に関する調査では、いじめの認知件数は疑い
きたこと、集団行動・生活における礼儀等を
のあるものを含め、板橋区内で 300 件を超
大事にした行動がとれるようになってきた
える件数が報告されたとのことですが、本校
こと、そして穏やかに過ごせる心の余裕のあ
においても疑いのあるものを含め 6 件につ
る学校生活を創り出していること、です。
いて区教育委員会に報告しました。いじめ問
この 1 学期で児童が成長した姿の一例と
題については、いじめている側が、自分がや
して 7 月 3 日に行われた3年生の「町探検報
っていることがいじめだと気付かないこと
告会」があります。この活動は、児童が大谷
も多くあります。本校では 6 月の全校朝会で
口の地域について実際に出かけて調べたこ
3 週にわたって、いじめ防止について全校児
とを、地域の方、保護者、他の児童に報告す
童への講話を行うなど、児童のいじめ防止へ
る会です。自分の発表のときには、原稿を全
の意識啓発を図るとともに、担任やスクール
く見ることなく一生懸命話す姿、すらすら報
カウンセラーによる個別の面談を行うなど、
告が進まない時でも、発表児童に温かい視線
いじめの早期発見や早期解決を図ってきま
を送り、じっと待つ姿、そして全員の発表後
した。また、6 月 28 日に公布された「いじ
に「やり遂げた!」という満足感あふれる笑
め防止対策推進法」本文を全教員に配付し、
顔を見せた姿に、私は大きな拍手を送りまし
教員のいじめ問題への認識を一層高めると
た。この活動を支えてくださった地域・保護
ともに、9 月末からの同法の施行に向けて、
者の皆様に感謝申し上げます。
校内体制の強化を図っているところです。
また、7 月 8 日(月)から 10 日(水)に
「いじめは決して許されない」ことであると
実施した5年生の榛名移動教室でも子供た
ともに、「どの学校、どの学級、どの子にも
ちの大きく成長した姿が見られました。例え
起こり得る」という認識の下、今後も地域・
ば、食事、朝会、宿舎出発など様々な活動の
保護者の皆様とも連携・協力し、小さないじ
集合時刻を完璧に守ることができました。教
めも見逃さないよう引き続きいじめ根絶に
員の話を聞くときには 61 人全員が顔を上げ、 向けた取組を推進してまいります。
しっかり視線を合せました。班長、食事係、
レク係など、各自がそれぞれの仕事を一生懸
1 学期の成長について、夏休みにご家庭で
命行いました。険しい登山も誰一人音を上げ
もお子さんと一緒に振り返り、よい行動や態
ることなく登りきりました。先頭を歩いてい
度について価値付けていただければと思い
た担任が頂上で全ての児童を出迎え、それに
ます。そして全校児童が、多くの体験等を通
応えている児童の姿も、教員と子供たちとの
じて、一層元気で賢くなった姿を 2 学期始業
よい関係が築かれている証の一つだと感じ
式に見せてくれることを期待しています。