かんきょうやさぎょぎょう「海の環境にも優しい漁業を」ていちあみりょうせんどうしゃ定置網漁の先導者さかいみ酒井した。この考え方は、これからの漁業にも、きっと光雄さんは、宝物を見つけたような興奮を感じまることなんだよ﹂こうふんず、新しいシステムを生み出すように、常に努力すつねどりょく﹁何より大切なのは、これまでのやり方にこだわら学で学んでいたのです。すると、これからの漁業には学問も必要と考え、大家の仕事を手伝って育ちました。そして高校を卒業てつだそつぎょう光雄さんは、網元の家に生まれ、小さいころからあみもと﹁システム・エンジニアリング﹂という考え方でした。ました。それは、当時、日本に紹介されたばかりのさか酒井光雄さんは、亘理信一教授の言葉にはっとしいみつおわたしょうかいりしんいちきょうじゅが必要だよ﹂ひつよう裏にしっかりとした人々の役割や、手順︵システム︶うらやくわりてじゅん﹁酒井君、ものごとを動かしていくためには、そのつお光雄大学で得えたた宝から物ものよし、定置網の研究に取り組もう︱︱。環境にもやさしい。り漁ょうこ師しれにかとらっはては、働たら定き置や網すのく時て代便べんだ利り！だし 122 ５自然とともに生きよう酒井光雄さんのミニ年表西暦年齢 1941年氷見市宇波に生まれる 1959年 18歳県立氷見高校卒業 1964年 23歳日本大学獣医学部水産学科を卒業し、アメリカやカナダへ渡る 1968年 27歳大泊の漁場を譲り受ける 1978年 37歳台湾からの研修生を受け入れる 1984年 43歳定置網漁法の開発により、第1回「とやま賞」を受賞するガーナの人々に定置網を指導する 1992年 51歳日本水難救済会富山県支部長になる 1997年 56歳亡くなるを言われることはありません。す。日本沿岸の魚を獲るのだから、外国の人に文句とつづせっちもんくおおどまり光雄さんにそんな話が舞い込みました。ま 123 外﹁魚でそおれ﹁の定で実し光国こをしそ前た沖置すはて雄のん獲たのにちに網。、、さ海なる。言、の明酒目んか日遠当葉お目かは井をはら本洋時にれのり、家つ、追の漁の、た前が遠でけ新いや業日光ちま見くはたし出りが本雄のでえて代のいさ方さでさ気来るも々が方れはかはん持ての海、、法る、ん、はち、は岸定定がだ長だ遠答が魚、か置置必ろくっくえ分を日ら網網要うはた外るか全本４ km に漁だ﹂続の国こる部のかでのとかも漁以取でとなす海が﹂っ師内りし感い。までにてど組たじ。設行もん。まできい置しくだで行まずしたん。いきせれま。だおた、ん、。おきえんがん﹁大泊で大型定置網をやる気はありませんか﹂むちゅうアマチュア無線に夢中だった中学生時代の光雄さん。﹁魔まのぎ漁ょ場ば﹂にい挑どむ確信し、定置網に打ち込んでいきました。かくしんこれました。光雄さんは、自分の考えが正しいことをいき域が定められ、外国の海での漁が、国際的に制限さこくさいせいげん光雄さんの予想通り、その後、２００海里経済水かいりけいざいすい網の時代が来るはずだ﹂﹁今は、そんなに注目されていないが、きっと定置師が何か月も家に帰らないということもありません。また、港から網まで近いため、遠洋漁業のように漁﹁そうだ﹂﹁おい、お前は日本人か﹂バーの漁村を訪れたときのことです。おとず大学を卒業した後、光雄さんがカナダのバンクーこれからは定置網漁の時代だがわは英会話力を高めたのです。る日比谷公園に通い、積極的に外国人と話すことで、ひびやせっきょくてき光雄さんは、その後４年間、外国人がよく散歩に来さんぽ活ま死将しに光か来た勉雄せ、。強さる日しんは本まはずのし、だ漁た毎︱業。日︱をま、。海た亘外、理で英先広語生ののめ勉家た強へいに出ともか考力けえをてて入、いれ必たいそかきあみいしょうらいえいごおきかきあみ大泊の定置網は、水深80ｍに側張り全長600ｍ、磯垣網1200ｍ、沖垣網 1500ｍという超大型定置網でした。光雄さんのエピソード①：光雄さんは、定置網を営む酒井家の４代目として生まれ、お父さんに厳しく育てられました。小学５年生のころには、早朝３時半ごろから海に出て作業を手伝い、その後、学校へ通いました。︵田中智也さん︶には、４億円もの漁獲高を上げたのでした。おくなんて、びっくりしてしまいました。近代的な定置網を完成させました。そして、その年ました。氷見にこんなにすごい人がいた光雄さんは、持てる限りの情熱と体力をかけて、かぎじょうねつで、﹁とやま賞﹂を受賞されたことも知りじゅしょう何としても、魔の漁場を克服したい︱︱。こくふくた状態で保管できるようにしたことなどじょうたいほかん力の限りを尽くしました。定置網にいろんな工夫をして、魚を生きかぎつげるために努力されたことです。また、りました。それは、外国にも定置網を広た光ん雄ぞさ﹂んは、心配する周囲の声にも耳を貸さず、しゅういかお話を聞いて、初めて知ったことがあはじ﹁そんなに、無理をして大丈夫か。これでは体がも網に一生をかけた人だと思いました。が続きました。だいじょうぶルには定置網の模型があり、さすが定置もけいる写真や本がありました。また、テーブ夜明けから日が沈むまで、休日なしの過酷な労働しずお話を聞いた部屋には、定置網に関す幅に超える設備が必要だったのです。はばこせつびかこくろうどう光雄さんは、実際に海に潜って様子を調べ、網にいろいろな工夫をしました。ある日、光雄さんは、アフリカで飢えに苦しむ人う︵吉滝昇平さん︶の激しい流れの﹁魔の漁場﹂には、今までの常識を大うことをどんどん取り入れていったのです。はげのために努力を続けたからです。網の設計に取りかかりました。網を引きちぎるほどそれでも光雄さんは、大泊に設置する新しい定置つけずに移動させる機械を導入するなど、良いと思そして、人工衛星を使った魚群探知機や、魚を傷せっけいおお置網の研究をしたりして、定置網の普及いどうふきゅうえいせいきかいどうにゅうぎょぐんたんちききずを目標に、外国へ勉強しに行ったり、定もくひょう﹁どうせ、失敗するに決まっているさ﹂さんはすごい努力をしてきた人だと思いました。理由は、すごい父親に勝つことしっぱい﹁大泊に定置網なんて、無理だ﹂努力の人だと思う。ぼくは、インタビューに行って、酒井かでした。︵山本純さん︶しかし、光雄さんの挑戦に、周りの人々は冷ややに向かっていく人で、イチローも驚く、になるぞ！ちょうせんむりまわひことはありませんでした。ム・エンジニアリング﹂の考え方を、片時も忘れるかたときわすしかし、光雄さんは、学生時代に学んだ﹁システ様﹂と呼ぶ人さえ出てきました。よいつしか、そんな光雄さんのことを﹁、定置網の神おどろ酒井さんは、ひとつのことに一心不乱さを宣伝した。せんでんいっしんふらんの群れは魅力的でした。定置網をうまく設置すれば、きっとすごい漁獲高むみりょくんな場所へ出かけ、積極的に定置網のよろんな工夫をした。また、日本全国いろついていないと体が流されそうでしたが、豊かな魚ゆたいて説明したり、実際に技術指導したりしました。ぎょかくだかせつめいじっさいぎじゅつしどうへ、時には海外にまで出かけて、定置網の良さにつくふう期から気付き、漁獲量を上げるためにいべました。想像以上に潮の流れは強く、岩にしがみきづことがわかった。定置網のよさに早い時光雄さんは、大泊の海に潜って、漁場の様子を調もぐいて、酒井さんは仕事一筋の人だというぼくは、酒井光雄さんのことを調べてを流され、﹁魔の漁場﹂と恐れられていたからです。なら、大泊は、誰が定置網を仕かけても強い潮に網ひとずじおそお友達の感想です。だれしかし、そう簡単には喜べない話なのです。なぜしおせいこうよひみ夢でした。とって、独自に大型の定置網をもつことは、大きなどくじよろこさ﹁て﹁光い私も酒大雄﹂たら井泊ちえさでさのなんのん組い、成は合だも功、でろっはそ、うと、ん定か漁広な置﹂獲く問高知網いがらに合上れつわがるいせるよてによう講応うにえ演をにな、し、り日て網ま本くをし全だ見た国。こた氷見市立東小学校 6 年生の子どもたちの感想思わず、光雄さんは考え込みました。光雄さんに常に前進あるのみこうえん光雄さんのエピソード②：早い時期から潜水の資格をとり、真冬の海にも潜って、網の様子や魚の動きを調べ、漁獲量を増やすために網に工夫を重ねました。 124 ５自然とともに生きよう定置網のよさとはねんりょう ●港から近いので、漁船の燃料が少なくてすむ。しんせん ●とれたての魚を、新鮮なまま市場へ出荷できる。 ●泳いでいる魚の10∼20％しか獲らないので、魚を獲りすぎることがない。たまごう ●定置網は、網に魚が卵を産みつけたり、小魚のすみかとなったりするため、海を守る役割も果氷見市立東小学校６年生のお友達が、酒井さんの家に行って、光雄さんの奥さんの久美子さんからお話を聞きました。たす。定置網は、魚が集まってくるポイントに設置し、魚を狭い囲いヘと追い込んで獲る漁法です。せまかこちたな夢の実現に向けて力強く動き出しています。の熱い思いは、息子の光二さんへと受け継がれ、新あつつしい定置網のために力を尽くした酒井光雄さん。そ定置網を愛し、コンピュータを取り入れるなど新れ、熱心に定置網の技術を教えました。ねっしんあいそう考えた光雄さんは、海外から研修生を受け入けんしゅうせいない︱︱。せることだ。そのためには、人材を育てないといけじんざいほんかくもっとも大切なことは、定置網をその国に根付か本格的に動き出しました。きっと役に立てるはずだ！﹂光雄さんは、学生時代からの夢の実現に向けて、じつげんねづ苦しんでいるとは ⋮ 。そうだ、定置網の技術なら、﹁栄養価の高い魚が海にいっぱいいるのに、飢えでえいようかの様子をテレビで見ました。いき酒井さんが海外協力した地域は、上の地図のようになっています。酒井光雄さんは、海の環境を大切にしたいと考えていました。次のページで紹介する佐伯宗義さんは、立山の自然と伝統を守るために力を尽くしました。取材に出かけた氷見市立東小学校6年の山本純さん、吉滝昇平さん、田中智也さん、川本和希さん、小境大介さん、吉滝光弥さん。（上の写真含む）