国臨協近畿 - 国立病院臨床検査技師協会・近畿支部

第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
国臨協近畿
平成 22 年 1 月
事務局 大阪府河内長野市木戸東町 2 番 1 号
NHO 大阪南医療センター 臨床検査科内
発行者 田中 恒二
印刷所 龍成印刷 株式会社
URL
http://nhmtkinki.org
近
近畿
畿支
支部
部 支
支部
部長
長 田
田中
中 恒
恒二
二
明けましておめでとうござ
います。会員の皆様には新た
な年の始めにあたり心も新た
にお過ごしのこととお喜び申
し上げます。平素は国臨協近
畿支部の活動にご理解、ご協
力を賜り有難うございます。
現執行部は昨夏の総会後、
活動を始め半年が経ちました
が、支部活動については皆様
の知るところとなっておりま
すでしょうか?前執行部では役員選挙を経験し、この経
験も現執行部に引き継いでいきたいと考えているところ
です。現執行部も前執行部と同様に先輩達の遺産を引き
継ぎ、継承・発展させていきたいと思っています。何卒
ご理解、ご協力を賜わります様お願い申し上げます。
昨年は新型インフルエンザの影響で春の基礎研修会を
延期し、秋に実現する運びとなるなど波乱含みの新年度
幕開けとなりました。研修会は夏には恒例の精度管理研
修会を行い、新たな取り組みとして血液検査の現状アン
ケートを報告しました。次年度はできれば血液検査の精
度管理も組み込むことができればと考えています。支部
ホームページも引き継ぎが行われ、最初は立ち上がりに
時間がかかりましたが、画像サーベイも個人情報の保護
の観点から会員ページに移動し、また、会員ページは会
員の緊急連絡にいかんなく力を発揮してくれています。
是非ともホームページをご覧頂き、情報を共有して下さ
います様お願い致します。
現執行部の理事会メーリングリストを整備しようとし
た時に、近畿ブロック内施設の IT 環境によって google
に入れないところやgmail が使えないところ等色々と問
題があることが解りました。近畿ブロック内の会員相互
の情報発信(相互通信)が重要と位置付け整備に少し時
間はかかりましたが、新たなメーリングリストを作成し
ました。一つは近畿支部ホームページを契約しているレ
ンタルサーバーのメールツールを利用し、RA を中心と
した「学術メーリングリスト」の作成、2 つめは昨年度
の project2008 に代わるものとして会員に呼びかけ、会
員の情報交換のための「支部会員メーリングリスト」を
立ち上げて情報交換の場とするべく始めたところです。
~1~
こちらにも会員の皆様の積極的な参加をお待ちしていま
す。
近畿支部において今年はいわゆる 2007 年問題の最終
年になり、臨床検査技師長 6 名と副臨床検査技師長 1 名
が定年退官されます。それにより 4 月には大きな異動が
あるものと懸念されます。支部としましてはこの危機を
ブロック専門職、技師長会と密に連携を図り、情報の共
有により有用な活動を推し進めたいと考えています。ま
た、機構本部の年度目標に臨床検査部門のブランチとい
う言葉がなくなり 3 年目になりました。しかし、国立高
度医療センターや他支部ではまだブランチの計画がある
と聞いています。国臨協本部のアウトソーシング検証委
員会で循環器病センターの佐野技師長を委員長として検
証が始められますが、ブランチでは「人材が育たない」
、
「検査科が発展しない」と検証されることを望みます。
昨年からの国立病院機構本部の中期計画に「良質な医
療の提供」が盛り込まれています。我々臨床検査技師も
良質な医療に貢献できるようにと昨年、仙台での国立病
院総合医学会では臨床検査部門シンポジウムとして「ス
キルミックス」が取り上げられ医療連携について議論さ
れました。我々臨床検査技師には「期待されるべき資質
がたくさんある」と評価を受け、それに応えるべく医療
の質の向上に欠かせない存在として貢献していこう、自
分たちの意思を医療の中で提案していこうという発表が
行われました。
「何ができるか」ではなしに「できること
からやっていきましょう」というようになることだと思
います。本年も支部会員のできることを増やすために近
畿支部としてブロック専門職、技師長会と協力して研修
会や講演会を進めていきたいと思いますので宜しくお願
いします。
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
平成 22 年 1 月
が予想されるとともに、数年前より言われてきました
2007年問題の区切りの年となり、人事の刷新はさけ
られず、否応なしに各人がより大きな視点で自分達の業
務に取り組むことが求められます。
今注目の総理大臣が唱える『友愛』とは、彼の祖父が
その著書の中で、
「友愛とはフランス革命のスローガンの
一つであり、自由と平等が過度に傾くと、市場原理主義
あるいは共産主義となるがその行き過ぎを克服したのが
友愛であり、さらに進化させたものが自立と共生の原理
である。
」
、というようなことを記しているそうです。社
会や患者さんに対する私たちの医療・病院の組織、さら
にはもっと身近な検査室の中にでも同じようなことが言
えるのではないでしょうか。
私自身は専門職を拝命してまだ1年になりませんが、
検査技師としては30数年の経験を持つ立場となりまし
た。その中で今強く感じるのは、すでに多くの先輩方に
より繰り返し述べられてきたことですが、変化する環境
に合わせ自分自身も留まることなく、たえず変革・成長
していくことの大切さです。個々の立場ではスキルアッ
プを図り専門性を高めることも必要でしょう。
さらには、
ひとりひとりが自分自身の立場・状況を客観視し、お互
いを信頼し協力することが必要です。そのことが、検査
科としては足腰のしっかりした組織となり、いかなる変
革・難局にも柔軟に対応でき創造・成長へと繋げていけ
るものと考えています。
総理大臣の友愛ではありませんが、今年は会員の皆様
とよりよい検査部門のために『信頼と協力』をスローガ
ンに努力したいと考えています。
本年の皆様のますますのご健康とご発展を祈念して新
年の挨拶とします。
『
『信
信頼
頼と
と協
協力
力』
』
近畿ブロック事務所医療課
臨床検査専門職 渡久地 政茂
会員の皆様、
『新年明け
ましておめでとうござい
ます。
』
私は、この言葉を文字
として表わす時、太陽が
その陽光で暗い大地をし
だいに明るく照らし、東
の地平線より登って来る
映像をイメージします。
映画やテレビでよく見る
シーンですが、そのイメ
ージにまさにこれから始まる出来事や行動に新鮮さと希
望を抱き、新しい息吹や芽生えを感じるのは私だけでは
ないでしょう。
さて、昨年の私たちを取り巻く環境はといえば、歴史
的政権交代により医療・福祉の世界への理解が進むもの
と期待されたものの、先の見えない経済不況によりいま
だ混沌とした状況は変わりません。しかし、国立病院機
構では新たな中期計画が始まり、変革はますます加速す
ることは確かなことです。そのなかで、近年、協働やス
キルミックスという言葉で表現されてきましたが、他部
門との協調・理解はいまや当然のことであり、さらに一
歩踏み込んだ融合と表現してもいいような行動・姿勢が
求められる場面も想像される状況です。
そのようななかで、私たちの近畿ブロックでは、各施
設においてさまざまな業務の改善・改革がなされること
会員各位
平成 21 年度 国立病院臨床検査技師協会近畿支部定期総会学会告示
国立病院臨床検査技師協会
近畿支部長
田中 恒二
平成 22 年度 第 37 回 国立病院臨床検査技師協会近畿支部定期総会学会を下記の日程で開催します。
記
日時:平成 22 年 6 月 26 日(土)13 時から
会場:大阪弥生会館にて
詳細は決定次第お知らせいたします。
~2~
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
『
『第
第 6633 回
回国
国病
病学
学会
会報
報告
告』
』
支
支部
部長
長 田
田中
中 恒
恒二
二
色づき始めた木々に囲まれた端正なたたずまいの街、
仙台で開催された第 63 回国立病院総合医学会に 10 月
23 日、24 日と出席してきました。前日の 10 月 22 日は
国臨協の全国理事会、技師長会総会、国臨協定期総会と
一日中会議づくめでしたが、翌日は朝からオープニング
リマークス、ポスター掲示、ランチョンセミナー、各シ
ンポジウムと国立病院関係者で溢れんばかりの中で学会
に参加しました。
JR仙台駅では国立病院機構のPRブースが設営され
各ブロック毎の病院紹介など賑わいを呈していました。
二日目は8時半から臨床検査シンポジウムが「臨床検査
が目指すべきスキルミックスとは」と題し行われ、近畿
からは神戸医療センターの新井技師長が事例報告として
「連携と融合による医療の質向上の実例紹介」としてご
自身の経験に基づくNST活動とその必要性について発
表されました。その他わが近畿ブロックから臨床検査技
師の発表をまとめてご紹介します。
一般口演
・
「国立病院機構ならびにナショナルセンター等におけ
る臨床検査部門を基盤とした臨床検査標準化に関す
る研究<第1報:外部委託検査>」
新井 浩司(神戸医療センター)
・
「国立病院機構ならびにナショナルセンター等におけ
る臨床検査部門を基盤とした臨床検査標準化に関す
る研究<第2報:循環器疾患>」
平成 22 年 1 月
吉田 梨沙(国立循環器病センター)
ベスト口演賞
ポスター示説
・
「心室中隔欠損症に発症した感染性心内膜炎症例にお
ける心臓超音波検査の有用性」
山崎 麻澄(姫路医療センター)
・
「当院で経験した慢性肺コクシジオイデス症の一例」
池田 俊彦(滋賀病院) ベストポスター賞
・
「心臓移植患者の尿細胞診 Decoy cell 出現率と核の形
態による炎症反応との相関」
豊政 圭未(国立循環器病センター)
ベストポスター賞
・
「ワルファリン療法に対する遺伝子多型の影響の検討」
藤山 啓美(国立循環器病センター)
・
「ムコール症(接合菌症)の迅速検査法」
佐子 肇(大阪医療センター)
ベストポスター賞
・
「外来患者から検出されたランブル鞭毛虫
Giardia lamblia 栄養型の一例」
白髭 なお(大阪医療センター)
一般演題として8題発表の内ベスト口演賞1題とベス
トポスター賞3題を獲得しています。受賞された皆さん
おめでとうございました。そして座長の重責を果たされ
た古田賢二主任(国立循環器病センター)と中西秀俊主
任(福井病院)
、発表を終えられた皆様にはお疲れ様でし
た。
平成22年度
第37回国臨協近畿支部定期総会学会
研究発表一般演題募集のお知らせ!
研究発表の一般演題を、下記の要領で募集いたします。多数の発表をお願いします。
1.発表時間: 7分 討議2分
2.発表形式: PCプロジェクター(Power Point2003 形式)
上記以外の Power Point は PC を持参
願います。
(Mac は不可)
3.演題申込締切日:平成 22 年 3 月 19 日(金曜日)
4.抄録原稿締切日:平成 22 年 4 月 09 日(金曜日)
(締め切りは厳守願います)
5.申込先/送付先:上場 將生(学術担当理事)
e-mail:[email protected]
TEL:075-461-5121(国立病院機構 宇多野病院)
【原稿作成要項】
MS-word、あるいはテキスト形式にて、下記の設定で
作成してください
1. 目的、方法、結果、考察の順にまとめてください
2. 活字は 10.5 ポイントで明朝体を使用してください
3. 発表者の氏名の頭に○をつけてください
演題番号はこちらで記入しますので空けておいてください.。
~3~
空 白
●●●キットの基礎的検討
▲▲▲医療センター 研究検査科
○国協太郎、近畿花子
【目的】
【方法】
【結果】
【考察】
ページ設定 枠は不要
文字サイズ:10.5pt で明朝体
文字数:本文 1000 文字程度
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
平成 22 年 1 月
第63回国病学会 懇親会の風景
第63回国病学会 オープニングの風景
平
平成
成2
21
1年
年度
度
第
第2
2回
回学
学術
術研
研修
修会
会に
に参
参加
加し
して
て
国立病院機構 京都医療センター
西 智恵子
平成 21 年 11 月 7 日に国立病院
機構刀根山病院会議室で開催され
た国臨協近畿支部学術研修会「血
液疾患と輸血療法」に参加しまし
た。当日は絶好の行楽日和にも関
わらず、多くの会員の参加があり
テーマへの関心の高さを感じまし
た。
研修会は 5 名の講師から 1.鉄代謝やその動態、2.白血
病と輸血療法、3.血球減少を起こす疾患やその輸血効果、
自動血球計数装置の測定原理、4.血液疾患と輸血療法、
5.血友病と血漿分画製剤および検査法の各講演が行われ、
貧血・血友病・白血病など各疾患の話から生化学検査・
血液検査・輸血検査と様々な方面からの話があり、内容
も豊富でした。
総合討論では、検査部門と他部門の間で検査値などの
情報の共有化ができればより良質な検査結果を提供でき
ることや、検査過誤をなくすための各施設の取り組み方
など実践的な内容や、時間外検査における検査精度の担
保(精度保証)に対する考え方など、今後の信頼できる
検査部門のあり方についての活発な討論が行われ、非常
に有意義な研修会となりました。私自身も血液検査を担
当しており、患者の検査結果を確認する上で、患者の背
景にある各種疾患や輸血歴などが重要な情報となること
を再認識できました。
これからも分野を問わずたくさんの研修会に参加し、
各分野で得た知識を吸収し日頃の業務に役立てていきた
いと思います。
最後になりましたが、ご多忙中本研修会を開催して下
さいました国臨協近畿支部の理事の皆様および講演して
頂いた講師の先生方に深く御礼申し上げます。
~4~
国立病院機構 大阪南医療センター
浦芝 敬
11 月7日(土)刀根山病院で
開催された国臨協学術研修会に
参加させていただきました。
今回は、疾患に立ち向かう検
査技師シリーズとして血液疾患
と輸血療法をテーマに 5 題の講
演がありました。
「生化学検査から見た貧血;鉄
代謝とその動態」では、鉄欠乏性貧血の機序・原因など
について、
「白血病と輸血療法」では、輸血製剤の種類
や副作用、及び白血病の治療方法などについて、
「血球
減少を考える∼自動血球計数器の光と影∼」では検査デ
ータを用いての血液疾患・自動血球測定装置による落と
し穴について、
「血液疾患と輸血療法に関するカタイ話」
では、赤血球製剤の頻回輸血による鉄過剰、鉄過剰に対
する治療薬について、
「血友病と血漿分画製剤」では血
友病の検査所見・治療、TEG 検査について、各々50 分
程の講演をしていただきました。
この講演で輸血療法は適正に行われた場合には極め
て有効性が高いことが理解できましたが、反対にウイル
ス性肝炎や HIV の伝播、同種抗原感作やアレルギー反
応などの輸血副作用のリスクも把握し特段の注意を払
う必要があることをあらためて認識できました。
また、最後の総合討論では、各施設の当直者への連絡
事項をどのように引き継いでいるかなどの質問に対す
る意見を聞く事ができ、今後の参考にできればと思いま
す。
現在、私の施設ではブランチ化により検体検査は外部
委託されています。そのため、あまり生化学検査や血液
検査などに関わる機会が少なく、初めて聞くことも多々
ありましたが、どの先生方も一つ一つ丁寧に教えていた
だき非常に理解しやすい研修会でした。
最後にお忙しい中、本研修会の開催とご講演して下さ
いました講師の先生方に御礼申し上げます。
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
平成 22 年 1 月
第2回学術研修会 当日の様子
お知らせ < 第3回国臨協近畿支部学術研修会 >
「疾患に立ち向かう検査技師」 シリーズ③ 『静脈血栓症』
日 時:平成 22 年 2 月 20 日(土)13:00∼
場 所:大阪医療センター 地域医療研修棟 2 階研修室
参加費:500 円
内 容(予定)
1.静脈血栓症の病理
大阪医療センター
芥川 和彦 主任
2.血栓症と凝血学的検査
国立循環器病センター 岡本
章 技師
3.静脈エコーの撮り方と診かた
大阪南医療センター
豊田 耕三 技師
4.ワーファリン療法と遺伝子検査
国立循環器病センター 太田 直孝 技師
藤山 啓美 技師
当院が所在する三田市は、神戸市と宝塚市に隣接し、
大都会のベッドタウンとして発展している町です。周囲
は六甲の山並みと北摂連山が連なる風光明媚なところで、
病院近辺には有馬富士公園、城山運動公園などの公共施
設があります。また、ゴルフ場が多いことでも知られて
おり、休日とも
なればスポーツ
や行楽を楽しむ
人が多く訪れ終
日賑わっていま
す。
食に関しまし
ては山の幸が有
名で、松茸、ボ
タン鍋が代表的
なものです。し
かし、高価な代
新病棟
物のため、我々
一般庶民がなかなか口にすることが出来ないのが現状で
『
『施
施設
設紹
紹介
介:
:兵
兵庫
庫中
中央
央病
病院
院』
』
上田 利和
兵庫中央病院のみなさん
~5~
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
す。
当院の特徴として、神経・筋難病疾患、重症心身障害
児(者)
、呼吸器疾患(結核を含む)
、長寿医療の4つの
政策医療を担っている他、HIV 拠点病院であり、糖尿病
認定施設となっています。今年4月には、
「平成19年度
特別投資支援事業」の承認により、500床を有する5
階建ての病棟が新設され、職員一同心気新たにがんばっ
ています。
検査室は検査技師10名と検査助手1名からなり、検
査結果を正確かつ迅速に報告することを心掛けています。
当院は呼吸器疾患、神経・筋難病疾患患者が多いため、
生理検査部門では超音波検査、心電図検査はもちろんで
すが、呼吸機能検査、筋電図検査、脳波検査が非常に多
く、予約患者はもちろんですが、緊急患者にも対応して
平成 22 年 1 月
います。
また、
ほとんどのスタッフが検査科内に限らず、
病棟、外来、放射線科、薬局等へ積極的に赴き、業務の
拡大を図っています。チーム医療で ICT、NST、糖尿病
教室、肝臓病教室、骨粗しょう症教室などに参加してお
り、検査データーの整理や提供、患者様の指導に貢献し
ています。
来年の秋には、電子カルテの前段階としてオーダーリ
ングがスタートする予定で、複合機器リースも平成22
年5月より再契約される予定です。
今後、検査報告の迅速化、詳細情報報告が必須となっ
てきます。患者様の負担が軽減され、臨床へも大きく貢
献できるよう、検査科スタッフ一同がんばって行きたい
と思います。
『
『施
施設
設紹
紹介
介:
:大
大阪
阪医
医療
療セ
セン
ンタ
ター
ー』
』
川
川口
口 和
和子
子
大阪医療センターのみなさん
当センターは大阪上町台地北端にある大阪城南側、難
波宮跡に隣接する場所にあり、政策医療としてのガン診
療、循環器診療、エイズ診療、災害医療、重度外傷等の
救命救急診療等々に力を注いでいる総合専門病院です。
また、地域の医療機関と連携を図る目的で「地域医療連
絡室」を設け地域の医療機関と医療機能を分担していま
す。平成20年4月には日本医療機能評価機構(Ver5.0)
の認定も更新されました。
病床数694床、診療科目は36診療科で、研究検査
科は、総勢46名、部長(病理医)
、病理医、技師40名
(内非常勤9名、
育休中技師1名)
、
助手3名で構成され、
外来検査室、生理、微生物、病理、総合(輸血管理室含
む)に分かれて業務を分担しています。2006 年4月より
電子カルテを導入し、当院の理念「正しく、品よく、心
をこめて」をモットーに良質な医療の提供に貢献できる
よう NST・ICT・肝臓病教室・糖尿病教室・治験等チー
~6~
ーム医療としての活動にも積極的に参加しています。
各検査室の特色として、外来検査室は近畿で最初に採
血受付システムを導入し、外来の採血業務を行っていま
す。一般検査は大部分迅速対応で、HIV 拠点病院である
ため原虫検査も増加しています。生理機能検査は種々の
心電図検査を始め、脳波、筋電図、呼吸機能検査に出血
時間と聴力検査も行い、特に超音波検査では診察前およ
び至急超音波検査にも対応しています。また、内部で自
主勉強会を行い、新人教育にも力を注いでいます。微生
物検査は鏡検・培養同定検査、薬剤感受性検査を行い遺
伝子検査として HIV 耐性遺伝子検査、HIV、HCV、HBV
のウイルス量測定(TaqMan)
・迅速報告およびパルスフ
ィールドによる MRSA の遺伝子分類解析も実施してい
ます。他部門との連携として院内感染の情報発信ならび
に ICT に参加しています。病理検査室は生検・手術・解
剖材料等の組織標本を作製、診断を行い、細胞診検査で
第 111 号
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
は癌診断や早期発見に努めています。自動免疫染色装置
等の機器も充実し、ホルマリンに対する環境設備も整っ
ています。また、術中迅速組織診断や術中迅速細胞診検
査は予約制ではなく随時受け付けしており臨床へ貢献し
ています。総合検査室は生化学、免疫、血液部門の検査
をオーダリングシステムによるバーコードを用いて一元
管理を行い、精度管理された結果を迅速に報告していま
す。更に様々な外注検査依頼、三次救急の薬物中毒検査
(トライエージ)
、HIV 拠点病院としての HIV 確認検査
および治験業務の依頼にも対応し、SMBG の患者説明も
実施しています。輸血管理室は輸血前検査を実施し、血
液製剤管理を含め院内における安全な輸血療法のため一
元管理をH10 年 3 月より実施し、製剤を有効利用し、迅
速に供給できるようにしています。また、日本輸血細胞
治療学会の認定輸血検査技師制度指定施設として認定輸
血検査技師の研修を依託されています。時間外勤務を二
交替制で行い、三次救急の緊急検査や輸血業務に24時
間対応しています。その代休のために日勤帯の勤務体制
平成 22 年 1 月
も平均年齢がかなり上がってきつくなっているなか、部
屋ごとに協力しあって頑張っています。
今後はこれからの国立医療を担う若い技師たちを育成
し、各技師スタッフのモチベーションを上げ、ひいては
近畿ブロックでの情報の共有化、学術面や技術面の標準
化に繋がるよう各技師が切磋琢磨していきたいと思って
います。
追伸:春は大阪
城の桜がとても綺
麗ですので是非一
度、花見に来てく
ださい。
ご 案 内
1.平成21年度「退職者を囲む会」
日 時:平成 22 年 4 月 24 日(土)
場 所:大阪弥生会館
13:00∼15:00
2.平成 22 年度基礎研修会
日 時:平成 22 年 5 月 22 日(土)
「緊急検査」をテーマにした研修会を
企画中です。詳細が決まり次第、ご案内します。
『
『議
議事
事録
録』
』
平成 21 年度 第 3 回国臨協近畿支部理事会 議事録
日時:平成 21 年 11 月 7 日(土) 17:00∼19:00
場所:国立病院機構 刀根山病院 3 階会議室
出席:田中、渡邉、管尾、樋口、住田、佐伯、初田、新田、井藤、鎌田、
上場、北山、豊田、渡久地(オブザーバー)
欠席:西口
書記:上場
1)専門職挨拶
・ 総合医学会の専門職会議にキャリアパスの話題が上がった。今後は国
臨協、技師長会と協力してキャリアパスについて近畿として考えてい
きたいので協力をお願いしたい。
2)支部長報告
・ 全国理事会の報告はメールで行った通りで、追加資料としてアウトソ
ーシング検証委員会の報告があった。循環器病センターの佐野技師長
が委員長となり、技師長会で検証した方法に基づいて数字だけでなく
その他の不都合を含めたものを提出し、国臨協から情報提供していく
ものと思われる。資料の全国の支部活動報告を参照し、今後の活動に
生かしたい。国立病院臨床検査技師協会の役員が大貫会長を筆頭に改
選された。基準値統一化、標準化は継続しているが日臨技の動向とと
もに動いていく。
3)研修会(平成 21 年 11 月 7 日開催)の報告
~7~
・
・
参加者数は 65 名(会員 59 名、協力メーカー6 名)であった。
今回の講師は若手に依頼したところ、内容が新鮮で各講師からの提案
や話題提供を頂くことが出来た。
・ 講師間で講義内容が重なった点があるので、今後は講師間での内容調
整が必要であると思われた。
・ 聴講者より資料がほしいと要望があったが、国臨協近畿支部ホームペ
ージの会員専用ページにて掲載(PDF 形式)予定である。
・ 今後の研修会で講師にスライドを依頼する場合のプレゼンテーション
ソフトは Power Point 2003 で依頼する。
・ 研修会会場の場所については、聴講者の利便を考慮すれば大阪地区で
の開催が良いと思われた。
・ 今後の研修会の内容は聴講者にアンケート調査を実施し、決めること
とする。
4)支部報 110 号進捗状況報告および支部報 111 号(新年号)について
①支部報 110 号について
・ すでに印刷工程に入っており、11 月中旬に発送の予定である。
②支部報 111 号について
・ 掲載内容
a. 専門職挨拶:渡久地専門職(京都)
b. 支部長挨拶:田中支部長(大阪)
c. 第 2 回疾患に立ち向かう臨床検査技師研修会についての感想文:西
技師(京都)
、浦芝技師(大阪南)
第 111 号
d.
e.
f.
g.
h.
i.
j.
k.
l.
国立病院臨床検査技師協会近畿支部報
施設だより:大阪医療センター、兵庫中央病院
第3回理事会議事録 上場理事(宇多野)
平成 22 年度国臨協近畿支部総会告示および一般演題募集案内
退職者を囲む会開催案内
第 2 回基礎研修会開催案内
第 63 回国立病院総合医学会について 田中支部長(大阪)
事務局便り:管尾事務局長(大阪南)
人事異動:管尾事務局長(大阪南)
編集後記:佐伯理事(京都)
『
『事
事務
務局
局便
便り
り』
』
5) 第3回疾患に立ち向かう臨床検査技師研修会
(平成 22 年 2 月 20 日(土)開催)について
・ 第3回学術研修会のテーマは「静脈血栓症」で決定した。具体的内容
は理事メーリングリストで討議する。
6)第 37 回国臨協近畿支部定期総会について
・ 平成 22 年 6 月 26 日(土曜日)に大阪弥生会館にて開催することが決
定した。
・ 特別講演講師として、大貫国臨協会長と奥田専門職に依頼を予定して
いる。
・ ランチョンセミナーを開催する予定である。
・ 学会の一般演題募集窓口(演題申込および抄録原稿送付先)の担当は
上場理事(宇多野)とする。
・ 総会・学会タイムスケジュール予定
10:00∼技師長会
12:00∼ランチョンセミナー(予定)
13:00∼総会
14:30∼支部学会(予定)
7)退職者を囲む会について
・ 平成 22 年 4 月 24 日(土曜日)の 13:00∼15:00 大阪弥生会館を仮
押えし、開催予定とする。また、同日 10:00∼12:00 に理事会(総会準
備)開催を予定している。本会は退職者すべてが対象となるが、退職
者の状況が把握しにくいため施設連絡者から退職者を連絡してもらう。
また、退職者のいる施設が幹事となって、会を盛り上げてはどうか?
いう意見も出た。
8)活動状況、RA、地区活動など
・ 事務局から活発な地区活動を企画するように心掛けて欲しいとのこと。
9)その他
・ 第 2 回基礎研修会については、平成 22 年 5 月 22 日もしくは 29 日に開
催を予定している。メインテーマは「緊急検査について」とする。具
体的な講演内容などの企画は本年中に理事メーリングリストにて討議
決定定することとする。
以上
『
『人
人事
事異
異動
動』
』
依願退職
新施設名
依願退職
新施設名
平成 22 年 1 月
(平成 21 年 10 月 8 日∼12 月 21 日)
平成 21 年 10 月 8 日(木)
新会員メーリングリスト発
足のお知らせ(支部長)
平成 21 年 10 月 13 日(火)
京都医療センター糖尿病セ
ンター40周年記念講演会
のご案内
平成 21 年 10 月 16 日(金)
訃報電話連絡と弔電の打電
平成 21 年 10 月 16 日(金)
国立病院総合医学会臨床検査
シンポジウムへの案内
平成 21 年 10 月 18 日(日)
HP 更新(初田理事)
以後、11 月 2 日(月)
11 月 15 日(日)
平成 21 年 10 月 23 日(金)
訃報電話連絡
平成 21 年 11 月 7 日(土)
第 2 回国臨協近畿支部学術研
修会
平成 21 年 11 月 7 日(土)
平成 21 年度 第 3 回理事会
刀根山病院会議室
平成 21 年 11 月 16 日(月) 国臨協本部より本部支部役
員名簿 受領
平成 21 年 11 月 26 日(木) 国臨協本部より情報提供
平成 21 年 11 月 30 日(月) 国臨協本部より医療の広場
演題の推薦依頼 受領
平成 21 年 12 月 1 日(火)
支部報 110 号発送(佐伯理事)
平成 21 年 12 月 4 日(金)
平成21年度施設アンケート
調査について発信
平成 21 年 12 月 16 日(水) 国臨協本部会費納入(近畿支
部会員 254 名分)
平成 21 年 12 月 16 日(水) 第 1 回常任理事会議事録要旨
および第 3 回理事会開催案内
受領
平成 21 年 12 月 21 日(月) 近畿支部 新規会員番号 受領
平成 21 年 12 月 21 日(月) 会員の結婚の祝電打
(2009 年 10 月 2 日∼12 月1日)
平成 21 年 10 月 23 日付け
氏 名
職 名
橋本 泰吉
臨床検査技師
施設名
職 名
刀根山病院
平成 21 年 10 月 31 日付け
氏 名
櫻井 明子
職 名
臨床検査非常勤
施設名
刀根山病院
『
『編
編集
集後
後記
記』
』
新年明けましておめでとうございます。
「一年の計は元旦にあり」といいますが、言葉の意味は、
「物事を実行するには初めが大事で、最初のうちにしっかり計画を立てる」
・・・という意味。つま
り、一年の計画は年の初めの元旦に立てると良いということだそうですが、年始に決意を新たにして
も数日で、すでに実行できていない自分(筆者)が毎年そこにいます。大体例年の目標は、
「ダイエ
ット」なのですが、正月から食べて寝転んで、テレビ見て・・・やせるはずがないですよね。
(笑)
会員の皆様はどのような「新年の決意!!」をされましたか?年始の決意が現実となることをお祈りし
ています。また、この支部報の編集作業も会員の皆様に見ていただける「支部報づくり」を目指して
いきたいと思います。本年も国臨協近畿支部報をよろしくお願い申し上げます。
(H.S)
~8~
職 名