メールマガジン SAMPLE 2014 年 6 月 16 日配信 メールマガジン No.275 ☆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 2014.6.16━━ 一般社団法人 日本介護支援専門員協会 メールマガジン No.275 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━☆ =============== お知らせメニュー ================================ 1.社会保障審議会介護給付費分科会(第 102 回) -平成 27 年度介護報酬改定に向けて -認知症への対応、高齢者の住まいについて 2.最近の介護保険最新情報 =================================================================== ●1●社会保障審議会介護給付費分科会(第 102 回 H26.6.11) ★平成 27 年度介護報酬改定に向けて、今回は「高齢者の住まい」 「認知症へ の対応」についての議論が行われました。夏頃までは「主な論点」を中心 とした意見が交わされます。具体的な基準や報酬は、秋以降に介護事業経 営実態調査等の結果を踏まえ、サービスごとの各論の議論が展開されます。 -------------------------------------------------------------------【高齢者の住まいについて(サ高住と有料ホーム) 】 ★高齢者向けの住まいは特養をはじめ様々ありますが、今回の議論は「サー ビス付き高齢者向け住宅」と「有料老人ホーム」が対象となりました。 ★平成 26 年度診療報酬改定においては、いわゆる患者紹介ビジネスの問題等 から、集合住宅への訪問診療等の報酬が見直しされるとともに、医療機関 が事業者等に対して金品を提供して患者を誘因することが禁止されました。 介護保険制度では、基本的に居宅介護支援事業者が必要なサービスをケア プランに位置付ける仕組みであり、そもそも運営基準上で、利用者を紹介 する対価として金品の供与は禁止されています。 ★集合住宅へのサービス提供については、医療保険ではマンション等を含む 同一建物居住者を減算対象としているのに対し、介護保険では事業所と一 体的な同一建物に居住する利用者を減算対象としています。移動等に係る 労力が在宅の利用者に比べて少ないことを踏まえ、建物の1階部分に事業 所ある場合や、渡り廊下でつながっていれば、運営法人が異なる場合であ っても該当しますが、同一敷地内の別棟や道路を挟む場合は該当しません。 ただし、居宅療養管理指導のルールは、医療保険との整合性が図られてい ます。 1 ★これらの状況を踏まえ、減算のあり方や、現在減算の仕組みがない定期巡 回・随時対応型サービスと複合型サービスのあり方が論点になりました。 入居者のニーズに応じた適切なサービスが提供されるための方策としては、 サ高住の指導ガイドラインの策定、ケアプランチェックの実施や、地域ケ ア会議等の充実等が考えられています。 ★委員からは、減算そのものを見直すべきとする意見のほかに、医療保険と の違いを前提にケアマネジメントの徹底を強調する意見が相次ぎました。 ★小林剛委員(全国健康保険協会理事長)は、減算対象を一体的な建物に限 っていることから、事業者が減算措置を回避することが想定されるとして、 「不適切な事例を防止する観点から、適正化すべきものは適正化すべき」 と述べました。本多伸行委員(健康保険組合連合会理事長)も、支給限度 額ギリギリのケースがあることを踏まえ、防止策を図る必要性を主張しま した。また、 「減算という言葉にマイナスイメージがあるため、減算では なく集合住宅の特性に見合ったサービス提供の報酬にする工夫があっても よい」と提案しました。 ★山際淳委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は、ケアマネジャーへの 誘引禁止や、サービスはケアプランでコントロールされていることなど、 医療と介護の制度の違いを踏まえるべきだとして、 「住宅施策と福祉施策 を融合して、地域包括ケアシステムを構築していくという大きな流れに水 を差すべきではない」と述べました。 ★また、山際委員は「考えるべきはケアプランの適正化、指導のあり方だ」 と述べ、 「一部の貧困ビジネスに対しては、きちんと取り締まりをして、 集合住宅については現状以上に強化する必要性はない」と訴えました。 ★高杉敬久委員(日本医師会常任理事)は、 「ポイントはケアマネジャーだ ろう。ケアマネジャーがきちっとやればよいのであり、そこがしっかりし ていれば不適切事例はないのではないか」と指摘。個のサービスが求めら れる中で、医療も介護も別の事業者が自由に入ってしかるべきところに、 一つのサービスしか入れないことがそもそもおかしいと説明し、 「そのケ アプランがどうなっているのかをもっと問うべきだ」と述べました。 ★ほかにもケアマネジメントの質の向上や、指導の徹底を促す意見が出るな か、これらを受ける形で当協会の鷲見よしみ会長は、 「ケアマネジャーが カギである、ケアプランの適正化が求められていることは重要な課題だと 認識している」と述べました。また、 「今までの議論は、私どももほぼ同 じように捉えているが、ケアマネジャー自身も併設している事業所のあり 方について、法人のやり方に従わせるような、ある意味不適切な事例の中 で翻弄されている現実がある、といった意見も協会内から出ている」とし て、 「いずれにしても、しっかりとケアマネジメントを遂行していく」と 述べました。 ★「ケアマネジャーは、本当に中立的な立場におかれているのか」 (平川則 夫委員:日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局長)といった意見も 2 ありました。 --------------------------------------------------------------【認知症への対応について】 ★認知症への対応として、認知症対応型共同生活介護(グループホーム)や 認知症対応型通所介護のあり方、認知症に関連した各種加算のあり方が論 点になりました。 ★制度創設以降、グループホームの利用者の重度化が進んでいることから、 医療ニーズのある入居者に対応する医療連携の課題、備え付けの福祉用具 での対応が困難となっている状況についての議論が求められました。 ★現在、グループホームでは、医療ニーズが必要となった場合に適切な対応 がとれる体制を整備している事業所は「医療連携体制加算」で評価してお り、72.1%と高い割合で算定されています。しかし、通院が困難になった 利用者に対して現行の加算では、訪問看護等の頻回訪問は困難な状況にな っています。 ★重度化に伴い福祉用具の活用も望まれていますが、グループホームでは、 他の入居系サービスと同様に、福祉用具の提供も含めて介護報酬が設定さ れているため、現状として福祉用具貸与・購入は併給されていません。備 え付けの福祉用具で対応できない場合、自前でレンタル又は購入している 事業所が 72.9%、利用者の身体状況に関わらず全て備え付けの福祉用具で 対応しているという事業所は 23.7%ある、という調査結果も出ています。 ★ほかにも運営基準において「家庭的な環境」への配慮が規定されているも のの、サービスの取組状況として、配食・弁当による食事を基本としてい る事業所が 9.6%あるという実態も示されました。さらに、ユニットごと に夜間一人を配置する要件のため取得が困難とされる「夜間ケア加算」の 考え方、運営推進会議のあり方も論点にあがったほか、今後増加する認知 症要介護高齢者に対応するため、認知症関連の各種加算のあり方も論点に なりました。 ★当協会の鷲見会長は、 「グループホームの利用者が経時的に重度化してい る」として、 「食事については、実際には調理に参加することができない 利用者が増えている」 、 「認知症以外の内科的疾患を持っている利用者も 増加しているため、認知症専門医だけでなく医療との連携が必要になる」 と述べました。また、 「グループホームを居宅と位置づけるのであれば、 福祉用具もその方に合ったものがきちんと対応できることが必要」と述べ ました。 ★BPSD の症状が強く出ている方々については、 「いたましい事故もあった」 と述べ、 「ケアマネジャーに見守り義務はないが、見守りという点で監督 義務があるサービス事業所が、窮屈な形にならないように、積極的な姿勢 が抑制されないようにしていただきたい」とコメントしました。 3 ★齋藤訓子委員(日本看護協会常任理事)は、現行制度での医療サービスは、 利用者の状態が重度化した後、又は緊急時に提供される形のため、日々の インスリンやストーマ交換、脱水の様子見などがこぼれ落ちる状況にある ことを指摘しています。重度化しても暮らしの場で看取ることができるよ うに、 「介護保険上で訪問看護などがスポットで頻回に入れる仕組みにし なければいけない」と要望しました。 ★村上勝彦委員(全国老人福祉施設協議会会長)は、認知症高齢者の精神科 病棟からの退院促進が進められるなかで、特養が重要性な役割を果たすと して、 「特養との連携に対して、新たな評価を検討してはいかがか」と提 案しました。 ★田部井康夫委員(認知症の人と家族の会理事)は、要介護認定に関してコ ンピュータによる一次判定で要介護1以上になるシステム、市町村による 早期の認知症施策の推進、若年性認知症の方の居場所づくりを求めました。 ★平川委員は、認知症に関係する各種加算について「包括化等を検討しては どうか」と提案しています。 ---------------------------------------------------------------★↓資料はこちらから(厚労省ホームページ) http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000048003.html ★次回(第 103 回)は、ケアマネジメントと区分支給限度基準額をテーマに、 6月 25 日に開催される予定です。 ================================================================ ●2●最近の介護保険最新情報 ◇平成 26 年度介護プロフェッショナルキャリア段位制度に係る評価者 (アセッサー)及び外部評価審査員講習について◇ (H26.5.28 介護保険最新情報 Vol.375) ★↓資料はこちらから(当協会ホームページ) http://www.jcma.or.jp/images/140528kaigohokensaishinjouhouvol.375.pdf ●------------------------------------------------------------● ◇「福祉用具専門相談員について」の一部改正について◇ (H26.6.2 介護保険最新情報 Vol.376) ★↓資料はこちらから(当協会ホームページ) http://www.jcma.or.jp/images/140602kaigohokensaishinjouhouvol.376.pdf ●------------------------------------------------------------● 4 ◇地域包括ケアシステムの構築に向けた取組事例について◇ (H26.6.6 介護保険最新情報 Vol.377) ★↓資料はこちらから(当協会ホームページ) http://www.jcma.or.jp/images/140606kaigohokensaishinjouhouvol.377.pdf ●------------------------------------------------------------● ◇「地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を図るための 関係法律の整備に関する法律」に規定する介護保険法等の一部改正 について◇(H26.6.10 介護保険最新情報 Vol.378) ★↓資料はこちらから(当協会ホームページ) http://www.jcma.or.jp/images/140610kaigohokensaishinjouhouvol.378.pdf ――――――――――――――――――――――――――――――――― ※メールマガジンのバックナンバーは、ホームページの会員専用頁に 掲載しています。 ※メールアドレスの変更等、会員登録情報の変更に関しては下記ページ にて承っております(会員専用頁>会員情報変更) 。 https://www2.jcma.or.jp/jcma_member/member/login.aspx ※システムの都合上、同じメールアドレスで複数の方が登録されている 場合、ご登録いただいた人数分が配信されてしまいます。 個人アドレスへの変更等ご対処をいただければ幸いです。 ※本メールの送信アドレスに、返信やお問い合わせを頂いてもご返答する ことができません。ご不明な点・ご質問などございましたら、 [email protected] までご連絡ください。 ※メールが崩れて見える場合は「MS ゴシック」や「Osaka 等幅」など等幅 フォントでご覧ください。 ――――――――――――――――――――――――――――――――― ***************************************************************** 発 行:一般社団法人 日本介護支援専門員協会 メール [email protected] ホームページ http://www.jcma.or.jp 〒101-0052 東京都千代田区神田小川町 1 丁目 11 番地 金子ビル2階 TEL.03-3518-0777 FAX.03-3518-0778 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