板ガラスの品種ごとの標準納まり

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板ガラスの品種ごとの標準納まり
技
術
サ
ポ
ー
ト
・
ご
注
意
前項で、はめ込み構法の中で代表的な弾性シー
各種クリアランス、かかりしろの寸法について
ここで A:ガラス面積(m 2 )
リング材構法とグレイジングガスケット構法
は、sP162「板ガラスの納まり寸法標準」をご
セッティングブロック断面の幅a
参照ください。
ガラスの呼び厚さ以上で、セッティングブロッ
(グレイジングチャンネル構法、グレイジング
ビード構法)について、ご説明して参りまし
ク断面の高さ以上としてください。
注 意
た。ここでは、板ガラスの品種ごとの標準的な
■網入・線入板ガラスの標準納まり
納まりについてまとめます。
網入・線入板ガラスでは、線材の発錆によるエ
下辺エッジクリアランスおよびかかりしろとの
ッジ強度低下にともなう熱割れ(錆割れ)を防
関係から求めてください。バックアップ材は、
止するため、できるだけ止水・排水性の高い納
ポリエチレンフォーム、発泡ゴム、中空ソリッ
まりをご採用ください。弊社は、網入・線入板
ドゴムなどをご使用ください。
弾性シーリング材構法は、フロート板ガラスに
ガラス製品エッジ部全周に防錆処理を施してい
シーリング材は、JIS A 5758に適合する、
最も適した納まりです。セッティングブロック
ます。お客様がこれらの製品を切断されてご使
シリコーン系またはポリサルファイド系の良質
は、硬度90°
程度のクロロプレンゴムを下辺に
用になる場合、切断した全てのガラスエッジ部
のものをご使用ください。ただし、酢酸系シリ
に防錆処理を必ず実施してください。
コーンシーリング材は、線材を腐蝕させる恐れ
■フロート板ガラスの標準納まり
注 意
(1)弾性シーリング材構法
2個使用してください。住宅用などに用いる呼
び厚さ5ミリ程度以下の比較的軽量な板ガラス
(1)弾性シーリング材構法
セッティングブロック断面の高さb
がありますので使用しないでください。
には塩化ビニル製のものも使用できます。セッ
止水・排水性に優れた弾性シーリング材構法
< 図 2 参照>
ティングブロックの長さなどの寸法は次の数値
は、網入・線入板ガラスに最も適した納まりで
各種クリアランス、かかりしろの寸法について
としてください。
す。弊社は、網入・線入板ガラス製品エッジ部
は、sP162「板ガラスの納まり寸法標準」をご
セッティングブロックの長さω(cm)*1
全周に防錆処理を施しています。お客様がこれ
ω≧2.5A(クロロプレンゴムの場合)
らの製品を切断されてご使用になる場合、切断
ω≧4.2A(硬質塩化ビニルの場合)
した全てのガラスエッジ部分には防錆処理を必
止水・排水性に劣るグレイジングチャンネル構法
ここで A:ガラス面積(m2)
ず施してください。
は、網入・線入板ガラスの納まりとしては、好まし
セッティングブロック断面の幅a
サッシはJ
ISA 4706に適合する、水抜き機構
くありません。止むを得ない場合は、呼び厚さ
ガラスの呼び厚さ以上で、セッティングブロッ
を備えたサッシをご使用ください。
6.8ミリの網入・線入板ガラスを、住宅や簡易な
ク断面の高さ以上としてください。
< 図 1 参照>
集合住宅などで使用する場合に限り、グレイジ
セッティングブロック断面の高さb
セッティングブロックは、硬度90°
程度のクロ
ングチャンネル構法による施工ができます。
下辺エッジクリアランスおよびかかりしろとの
ロプレンゴムを下辺に2個使用してください。
弊社は、網入・線入板ガラス製品エッジ部全周
関係から求めてください。
住宅用などに用いる呼び厚さ6.8ミリの比較的
に防錆処理を施しています。防錆性能を更に高
バックアップ材は、ポリエチレンフォーム、発泡
軽量な板ガラスには塩化ビニル製のものも使用
める方法として、ガラスエッジ部へのブチルテ
ゴム、中空ソリッドゴムなどをご使用ください。
できます。
ープ巻き付けがあります。ブチルテープ巻き付
シーリング材は、JIS A 5758に適合する、
セッティングブロックの長さなどの寸法は次の
けをご希望の場合は、ご相談ください。お客様
シリコーン系またはポリサルファイド系の良質
数値としてください。
がこれらの製品を切断されてご使用になる場
のものをご使用ください。
セッティングブロックの長さω(cm)*1
合、切断した全てのガラスエッジ部に防錆処理
各種クリアランス、かかりしろの寸法について
ω≧2.5A(クロロプレンゴムの場合)
は、sP162「板ガラスの納まり寸法標準」をご
ω≧4.2A(硬質塩化ビニルの場合)
参照ください。
参照ください。
(2)グレイジングチャンネル構法
を必ず施してください。
サッシ 板ガラス
(2)グレイジングチャンネル構法
住宅や簡易な集合住宅などでは、呼び厚さ6ミ
リ以下のフロート板ガラスに限り、グレイジン
グチャンネル構法による施工ができます。グレ
板ガラス
シーリング材
イジングチャンネルは、JIS A 5756に適合
t
する良質のものをご使用ください。
セッティングブロック
各種クリアランス、かかりしろの寸法について
ω
は、sP162「板ガラスの納まり寸法標準」をご
/4
/2
/4
(3)グレイジングビード構法
簡易な建築物では、呼び厚さ6ミリ以下のフロ
よる施 工ができます。グレイジングビードは、
J
IS A 5756に適合する良質のものをご使用
ください。グレイジングビード構法では、下辺に
セッティングブロックの敷き込みが必要です。
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防錆塗料
または
ブチルテープ
水抜き孔
水抜き孔5φ *2
図1
*1 セッティングブロックの長さの算出は、建築工事
標準仕様書・同解説ガラス工事(JASS17)にお
ける計算式に基づき、簡易式にしています。
*2 ビル用サッシなどでは、8φ以上の水抜き孔を推奨
します。
図2
バックアップ材
セッティング
ブロック
塩ビビード
b
参照ください。
ート板ガラスに限り、
グレイジングビード構法に
板ガラス
b ≧3
a
a≧t
≧b
水抜き孔5φ *2