ワイン醸造における果汁及びワインの減酸技術 - 日本ブドウ・ワイン学会

ASEV
.
npJ
Rep..Vo
.
1.
5 No.3
(
1)
49
〔講座〕
ワイン醸造における果汁及びワインの減酸技術
北海道立食品加工研究センタ一
発酵食品部
富永一哉、吉川修司、浅野行蔵、下林義昭
ワイン製造における有機酸の減酸技術については、優れた総説が既にいくつか著されて
いる卜己)。これらを基として、現実の問題としての減酸処理の必要性、特に寒冷地である
北海道においての必要性について考察した。
北海道の気候条件が本州とは著しく異なることは、具体的な数字を見ると明かである
(表1) 0 5-10
月の聞のブドウの生育に最も重要な期間の積算日照時間は、 .
101
時間を
超える地域がほとんどで、本州の 1,
0 時間程度より明らかに多い。これは、高緯度地方
に位置するため夏の日照時聞が長いことと、梅雨が存在しないためである。積算降水量は
以下のところが多く、やはり梅雨がないことと、年間降水量の大部分が冬季聞に
600ml
集中するためである。有効積算気温はほぼ1. 01 度以下で、近接する地域の東北地方と比
べても非常に低い。したがって、アメリンとウインクラーの気候分類の Reagion
1 に北
海道全域が分類されることになる。
ブドウ果汁の有機酸を分析して北海道産と本州産のものを比較すると、前者は酒石酸の
濃度が極めて高いのが特徴である(表 2 )。一方、リンゴ酸とクエン酸の濃度は比較的低
い。もっとも、サンプルのブドウの収穫年が291
表l
日照時間 (hr)
年で、北海道では良作年であったために
北海道と本州の気候条件の比較
気温 )
C
降水量 (ml)
気候分類
北桧山
.
1 151
35
.
1 450
木
.
1 613
126
.
1 90
r百
.
1 41
835
.
1 170
富良野
.
1 471
05
.
1 401
池
田
.
1 470
705
158
甲
府
.
1 050
056
.
2 00
皿.N
山
所
3
.
1 056
E
長
-240
一
ASEV
.
npJ
.
peR
,
Vo .
1 5,.
oN3
(
1 994)
これらの 3 受容体は 80 z との結合率を異にし、その含量もワインにより異なるので、
3 受容体とその結合率を組み合わせた「亜硫酸結合度」という新概念を創設した ω 。これ
はワイン中の 3 受容体が結合しうる 80 己の総量を示す数値である。この亜硫酸結合度を
指標として、ワイン醸造の諸元と 3 受容体生成との関係を明らかにし、添加 80 z の利用
効率の増加を計り、以って、 80 z 使用量の節減とその管理数値化にアプローチしたもの
である。
1.ワイン中の 3 受容体とその亜硫酸結合率己)
1 )モデルワイン中の亜硫酸結合率
2vol%
モデルワイン(エタノール 1
pH .
3)
03
、酒石酸 0
.5vol%
、酒石酸水素カリウム 0
.15vol%
におけるカルボニール化合物の亜硫酸結合率を調査した結果、 AcH
、
、PA 、 α-
KG の 3 成分が主要な受容体であり、その結合率は当量のそれぞれ 81% 、 66% 、 47% で
あった(表 1 。
)
表│
ザ
一m
“u
モデルワイン中の 3 受容体の亜硫酸結合
率
添加受容体
F-MA片H -
H h郎
Apia
2 )ワインの亜硫酸結合度の算出
国産及び外国産の白・赤ワイン42 点について、 3 受容体の含量を測定した結果、その
量は広い範囲にわたっており、 AcH
ppm
であった。そこで 3 受容体と 80
6882 ppm
2
、 PA 0 -155
ppm
(α-KG 量 x 64/146
(上式は、 80
二
(AcH
5 -323
との結合度を一元的に示すため、次式による「亜
硫酸結合度」を算出した。これは 3 受容体がそれぞれ結合する 80
) ppm
亜硫酸結合度 (E L
、 α-KG
量 X64/44XO.8
2
+ (PA
)
1
の総和である。
量 x 64/8
x.
0)
6
十
x0 .
4
)
7
2
64mg
が AcH44mg
、 PA88mg
、 α-KG146mg
とそれぞれ結合する
ものとして、前記係数を用いた。)
各ワインについて算出した亜硫酸結合度を結合態 80
白ワインでは計算値/実測値がほぼ 80-90%
2
量の実測値と比較したところ、
となり、亜硫酸結合度から結合態 80
推定することができた。一方、赤ワインではこの値が531%
61
)
る成分の介在が予測された(表 2 。
-247-
2
量を
とはるかに大きくなり、
亜硫酸結合度に比べて実測値が著しく低く、亜硫酸結合度は結合態 80
できないことが分かった。このことから赤ワイン中の 80
2
2
の推定には利用
と 3 受容体との結合を阻害す
ASEV
.
npJ
Rep.
,
V o.
1 5 ,No.3
(
1 94)
表2
ワイン
国産ワインの亙硫酸結合度と実測値
AcH
PA
(pm)
自
白l
白2
自3
赤1
赤ー2
赤3
a-KG 亙結合硫度
酸 実測f直 結(合%
)
率
(pm)
(pm) (pm)
941
61
05
951
27
01
12
21
42
51
02
4
(pm)
36
891
061
18
902
51
541
8
25
67
401
6
28
69
19
141
531
61
042
61
98
841
58
78
.
2 ブドウの果皮、種子、色素の受容体結合阻害能
亜硫酸結合度が結合態 80
2
の実測値より顕著に大きいのは、モデルワインから測定し
た 3 受容体の結合率 (81% 、66% 、47%)
が赤ワインに適用できず、もっと低い結合率に
なるためと考えられる。赤ワインは白ワインと異なり発酵もろみには果皮、種子、色素が
存在するので、これらが 80
2
と 3 受容体との結合を阻害すると思われた。
このことを明らかにするため種子(ポリフェノール)、果皮(色素)、市販ブドウ色素を
添加したワインで亜硫酸結合率を調べたところ、いずれの場合も 3 受容体の 80
は低下し、これらの成分が 80
2
2
結合率
との結合を著しく阻害することが分かり前述の推論を裏
)
。
付けた(表 3 、表 4
表3
表4
ブドウ天然色素の亜硫俊結合阻害
(モデルワイン中の結合準)
実験室
調隻色素・
No
No
2
3
・スカ γ ト・ベリ -A 色素
4qo
'A の
82.3%
.
059
.
844
1
7
.
3 赤ワインのE 硫酸結合度 (ELn)
ポリ 7 .2:.ノールの~硫厳結
合阻害
/結合態 S
02
量の実測値 (
A)
L山
前項までに赤ワインの亜硫酸結合率は白ワインと異なることが分かつたので、さらに確
かめるため検討を行った。
数種の赤ワイン 3 受容体量とそれらの亜硫酸結合率を実験で求め、算出した亜硫酸結合
度 (ELn)
と結合態 80
2
を示し、その比率は 65-77%
て
、 ELn/AL
量の実測値 (AL)
を比較した結果、後者は前者より大きな値
であった(表 5) 。また、種類別赤ワインの他試料につい
を算出した結果、大略60-70%
の値が得られた。
この事実から赤ワインの亜硫酸結合度よりも結合態 80
理な結果は、実際よりも 3 受容体の 80
2
2
量の実測値が小さくなる不合
結合率を高く見なして E 硫酸結合度を算出して
いたことによる。従って、赤ワインの亜硫酸結合度を算出する場合、 3 受容体の 80
合率を AcH
65% 、PA44%
2
結
、 α-KG35% に補正する必要のあることが分かつた(表 6 。
)
-248-
ASEV
Jpn.
Rep.
,
Vo.
1 5 ,No.3
(
1 94)
表5
赤ワインの亜硫厳結合度と実測値
亙硫酸結合度
(ELn ,
ppm)
ワイン
赤1
実 視11
(AL ,
ppm)
051
361
19
78
9
ー2
3
4
ー5
値
(結
ELn/ 合
AL ,
率
%)
218
21
831
721
051
68
8.
.
679
65.9
68.5
.
60
赤ワイン中の受容体の亙硫酸結合率
表6
結合率
No
(
%
)
AnfunJ
可
56
4
53
.
4 ワイン醸造の諸元と E 硫酸結合度引
ワ イ ン の 亜 硫 酸 結 合 度 を 求 め る 場 合 、 白 ワ イ ン は AcH
及 び 赤 ワ イ ン で は AcH
81% 、 PA66%
、 α-KG 47%
65% 、 PA 44% 、 α-KG 35% を そ れ ぞ れ 3 受 容 体 量 に 乗 じ て 推
定することが可能で、 3 受容体含量の大小に拘わらず亜硫酸結合度の低いワインは結合態
SO
づ
S02
量が低いことになる O
次に亜硫酸結合度を用いてワイン醸造の諸要因と 3 受 容 体 生 成 量 と の 関 係 を 調 べ 得 ら れ
た結果は次の通りである。
1 )ブドウ品種
白ワイン用品種の場合、貴腐セミヨン種からの亜硫酸結合度は著しく高く、甲州、シャ
ルドネ両種のワインでは他品種に比べ低かった。赤ワイン用品種別でも大差があり、カベ
ルネ、メルロ一両種で高く、マスカット・ベリー A 、ピノー・ノアール両種で低かった
(表7)。
ワイン用ぶどう品種と亙硫酸結合度
表7
、
‘
命
., ど
フ
品
.
:
r
デ
フ
ウ
シ'
ヤ
jレ
ア
ネ
ング
リース
、
セ
貴腐セ
甲
AcH
種 (
pm)
ヨ
.
、
・ ヨ
〆
ー
〆
ニ
ト
チl
ピノ・ノアール
メ
J
レ
一
ト・ペリー A
ロ
マスカ y
カベルネ・ソービニヨン
76
53
54
46
631
45
92
05
25
24
-249-
結
硫
合
度
酸
α-KG 夏
(pm}
(
)
mp
PA
(pm)
12
15
26
86
701
051
761
02
06
49
6
43
01
19
13
401
641
382
971
83
301
78
41
451
732
29
28
9
1
68
131
ASEV
.
npJ
Rep.
,
Vo.
1 5 ,No.3
(
)
491
2 )ブドウ熟期別
ブドウ果実の熟度の進行に伴い、ワインの亜硫酸結合度は高くなるが、完熟期には幾分
低下した(表 8 。
)
3 )搾汁率別果汁
低搾汁率ワインの亜硫酸結合度が通常の搾汁率及び「かもし」仕込み両ワインに比べ低
かった。
.
OS
無添加発酵のワインでは顕著に低くなった(表 9。
)
4) 1かもし」期間
「かもし」仕込みは液仕込みに比較して亜硫酸結合度は著しく高くなった。また、その
期間の長いほど‘亜硫酸結合度は高くなった(表 9 、)
01 。
5 )酵母の種類及び S02
添加量の影響
ワイン酵母の発酵により得られたワインは、野生酵母によるものよりも亜硫酸結合度は
低い。特にワイン酵母は .
OS 添加量の少ないほど亜硫酸結合度が低くなった(表)
11 。
6 )発酵温度
赤ワインではより低温の方が、白ワインではより高温の方が亜硫酸結合度は低くなった
(
表)
21
。
7)ブドウ搾汁の pH
ブドウ搾汁の pH が低いほど亜硫酸結合度は低くなった(表)
31 。
8 )酒母の添加量
酵母の添加量を多くすればもろみ中の野生酵母の増殖が抑制され、ほとんどワイン酵母
41 。
のみで発酵されることになるので、亜硫酸結合度は低くなった(表)
9 )段仕込み
この方法では第 l 段のみに S02
を添加すればよく、第 2 段以後は酵母が旺盛に増殖す
るので、汚染の危険性が少ないので S02
添加の必要はない。それと同時に S02
ため亜流酸結合度も低くなり、更に S02
使用量の節減にもつながる。
白ワインの二段、三段仕込みの場合、 S02
使用量を 1/3 に節減でき、かっ亜流酸結
51 。
合度は対照の 1/2 になることを実証できた(表)
-250
無添加の
ASEV
Jpn.
,
V o.
1 5 ,No.3
Rep.
(194)
亜硫酸結合度
持(汁%)
率
;
'
;
p
│亜硫酸結合度
収穫月日='''(p
亜硫量豊
(pm)
OC-2
01
W.3
01
K ・3
01
.
K404
01
P
.
.
rbmem
。
01
01
01
.
P5
。
。
。
。
。
ワイン
94
431
04
201
5
91
131
141
461
61
自
甲州
かもし
日数
亜硫酸結合度
(pm)
2
4
6
8
75
75
95
6
発酵温度と亜硫酸結合度
温
(
"
c
度
)
結更合硫
度
酸
ワイン
(
"
C度)
温
(pm)
21
71
2
72
39
29
98
58
赤
MBA
71
2
72
23
結亜硫合度
酸
(pm)
6
7
1
68
401
.
iPa ωatal
sneicafrbm
=
ρ
aillci
表31
94
29
08
601
表 21
亙硫酸結合度
(pm)
01
KI.apic=Kloeckra
P.membr
亜硫酸結合度
(pm)
亙硫酸
(pm)
酵母と亜硫酸結合度
酵母
K.
.
clipa
75
75
63
かもし
62
96
17
1
10
表11
赤ワインのか
もし期間と亜硫酸結
合度
(甲州種の白ワイン)
(甲州│種の白ワイン)
8.
13
9.13
.
01
2
.
0141
10.27
表0
1
表 9 抑汁率と亜硫酸結合度
表 8 ぶどうの熟度と
表4
1
果 汁 の pH
酒母量と亜硫酸結
合度
と亜硫酸結合度
(甲州, 白)
酒母量
亜
結
硫
合
俊
度
m{ 対もろみ(%) (pm)
初発│亙硫厳結合度
)
pH
(pm)
。 。
I
21
02
04
3
5
01
39
48
96
16
表I
S 段仕込みによる亜硫酸使用量の節減
[20mg]
unυ7
・
I01
I01
I01
,(総量mgJ
︽吋
danz
幽a
n--
l段
4
4
2段
2
3段
帯 亜 硫 厳 50ppm
段
S0
,
。
仕込み
[
J04
[
J04
[
J02
添加
-251
一
ASEV
.
npJ
.
peR
,
Vo .
1 5,N
o.3
(
)
491
.
5 ワイン貯蔵中の適正な 50
2
節減管理 U
貯蔵ワインにも微生物汚染防止と酸化防止による品質保持のため S02
荷時にも瓶詰め前に遊離態 S02
を添加する。出
量を適正な値に調整することは酒質安定のため重要であ
る
。 これまでにも添加量に一定の基準がなしただ漫然と経験と勘によって必要と思われ
る量が添加されてきた。 そこで、 ワイン貯蔵中の S02
て
、 ワインに添加した総 S02
め
、 Fig.2
に示す S02
(T-S0
管理の数値化と節減を目的とし
(F-S0
2 )量から遊離態 S02
2 )量を予知するた
管理用グラフを作成した。 この図をワインの S02
管理数値化へ適
用する方法について記述する。
先ず、グラフ上の実線 B ,'
B は、ワインに既に含有されている F-SOAOppm
175ppm
2 及び T-S0
0
2 の測定値がそれぞれ531 , 320ppm
場合、それらの 2 点の交点(点線 A1 ,A1' 及び A2 ,A2')
この X から例えば F-S0
2 40ppm
T-S0
=95)
2 072
ppm
より、 95ppm
及び34
10pm)
の
10pm
に
との交点から、実線 '
C が得られ
が求められる。 この値から既存の T -S02
が得られ、調製に必要な S02
、640ppm
から予知線 X が求められる。
を含むワインに SO 己を補添して、 F -S02
調整したい場合、 グラフ上の実線 C (F -S02
2
を所定量添加して、平衡化(l 5 C 、 3 日
を表す。 このワインに仮に T- S02
間) した後、 F-S0
と T-S0
175ppm
を引し、て (
072
補添量は 95ppm
-175
となる。
I
053
2A
・
)
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1'
3司J-ーーー司ーーーーーー・ーーーーーーーーー-,.._.
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T205
(
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mpp
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ot .
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05
;06
07
046
fo F205
morf
次に甲州種ワインにこのグラフが実際に適用できるかどうか、貯蔵容器の違いなどによ
る場合を調べるため、各供試ワインから予知線 Xを作成し、それぞれ所定量の S02
段階に分けて添加し、以後 6-8 カ月間、 l カ月毎に F-S0
-252-
2 と T-SO
を数
誌を測定し、 その
ASEV
Jpn.
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1 5 ,No.3
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051
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.
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pmet
51 ・ 02 ・
.
C
毎 毎 骨 .t
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01 %.
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瓶に S02
を 100-700ppm
003
052
002
nl uhsoK
交点をグラフ上にプロットした結果を図示した (Fig.3
720mL
mtu
E
mp
宅
,e
~
001
:
A 003
回 :
005
enlw
la1tlnl
sa
.
cnoc
,4 ,)
5 。
までの 5 段階に添加して貯蔵したもの (Fig.3)
250L 容の樽に S02 を 100 、 300 及び~500ppm 添加して貯蔵したもの (Fig.4)
タンクに S02
250ppm
添加して貯蔵したもの (Fig.5)
、及び 2 kL
で
、 いずれも各予知線にそっ
てプロッテイングされ、危険率 0.1% の有意の正相聞が認められた(瓶貯蔵: r =0.992
Cn=30)
、樽貯蔵
r=0.994
(n=2 )
、
1
タンク貯蔵
、
r=0.993
(n=9))
。
Fhu
ASEV
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Corelatn
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上記の結果から、甲州、│種ワイン貯蔵中の 80
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管理にほぼこのグラフが適用できること
が分かつた。
おわりに
ワインの醸造、貯蔵及び出荷管理に 80
ワイン産出国で使用され、 80
2
2
は古くから必要不可欠な薬剤として、世界の
に関する試料や情報も膨大な数と考えられる。事実、数
十年前から国内はもとより、国際的なワイン学会や諸シンポジウムなどで、常に 80
2
の
節減化や適正管理の問題が論議され、その使用節減が提言されている。ワインに関する
80
2
管理の数値化や節減の問題は、ワインに携わる研究者・技術者にとって古くて新し
い課題でもある。最近の技術革新による醸造設備の開発や高度な研究による醸造技術の
進歩によって、その使用量は最小必要限度にまで低減化されつつあるが、わが国の実情
を総体的に見ると、まだ諸外国に比べ 80
将来、より科学的な 80
2
2
の節減管理への努力が必要であろう。近い
管理の数値化や節減法がワイン醸造に関わる関係者の地道な
努力と貴重な資料の蓄積によって確立されるものと期待したい。
参考文献
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F
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452
ー
17;841
(
19
)
78
(
)
7891