任期付職員(特許審査官補)の服務・給与等について 任期付職員(特許審査官補)に採用されると、原則、一般の職員と同様に国家公 務員法が適用され、給与等についても一般職の職員と同様の法律が適用されます。 1 服 務 職務に専念する義務、政治的行為の制限及び私企業からの隔離など国家公務員法 第96条から第106条及び国家公務員倫理法の規定が適用されます(日本弁理士 政治連盟に入会している方は、脱会していただくことになります。)。 ◆ 国家公務員法 ◆ 第96条(服務の根本基準)、第97条(服務の宣誓)、第98条(法令及び上司の命令に 従う義務並びに争議行為等の禁止)、第99条(信用失墜行為の禁止)、第100条(秘 密を守る義務)、第101条(職務に専念する義務)、第102条(政治的行為の制限)、 第103条(私企業からの隔離)、第104条(他の事業又は事務の関与制限)、第105条 (職員の職務の範囲)、第106条(勤務条件) 2 給 与 等 (1)給与 「一般職の職員の給与に関する法律」の規定に基づき、職務経験等を勘案して 決定されます。(別紙参照。) (2)手当等 ・扶養手当 ……扶養親族のある者に、配偶者月額13,000円など ・住居手当 ……借家に住んでいる者等に、月額最高27,000円 ・通勤手当 ……交通機関を利用している者等に、1箇月当たり最高55,000円 (6箇月単位で一括支給) ・期末手当、勤勉手当 ……1年間に俸給などの約3.95月分 ・その他、超過勤務手当など ・退職手当 ……国家公務員退職手当法に基づき支給 3 休 暇 等 年次休暇(年20日(7月1日採用の場合、初年は10日。)。残日数は20日 を限度として翌年に繰り越し。)、病気休暇、特別休暇(夏季・結婚・出産・忌 引・ボランティア等)、介護休暇などがあります。 4 共済組合 共済組合は、組合員及びその家族の相互救済を目的とした社会保障制度です。 病気・負傷・出産などに対する「短期給付事業」、退職・障害または死亡に対す る「長期給付事業」及び組合員の健康管理・福利厚生・診療所の運営、または貯 金・貸付等を行う「福祉事業」の三つの主な事業を行っています。 特許庁の職員として採用されると、自動的に経済産業省共済組合の組合員となり ます。 別 紙 任期付職員の給与について 採用時の給与については、職務経験等を勘案して決定されます。 例えば、大学卒業後、弁理士事務所や企業において、技術職として10年間在職 し、特許に関する事務に従事していた場合、この期間の10年間の経験年数(※) が初任給決定時に考慮されます。 なお、以下の給与試算、各種手当等は現行制度に基づくものです。今後の人事院 勧告等の内容によっては変更になる可能性があります。 (※) 経験年数は、勤務内容、勤務条件により、実際の勤務年数より短くなる場 合があります。研究開発業務または知的財産業務等に従事していれば、勤務 年数に80/100~100/100を乗じた年数が経験年数になります。(※提出いただ く学歴、職歴、業績等を証明する資料に基づき決定します。) 専門行政職俸給表1級 号俸 本俸 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 31 32 33 34 35 36 37 38 39 182,300 188,700 190,500 192,300 193,900 195,700 197,500 199,300 201,100 202,900 204,700 206,500 208,100 210,000 211,900 213,800 215,500 217,400 219,300 221,200 222,900 224,700 226,500 俸給の 調整額 8,203 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 号俸 本俸 56 57 58 59 60 61 62 63 64 65 66 67 68 69 70 71 72 73 74 75 76 77 78 253,300 254,700 256,100 257,500 258,900 260,100 261,400 262,700 264,000 265,300 266,400 267,600 268,800 270,100 271,400 272,700 274,000 275,200 276,300 277,400 278,500 279,700 280,700 俸給の 調整額 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 40 41 42 43 44 45 46 47 48 49 50 51 52 53 54 55 228,300 229,800 231,500 233,100 234,800 236,500 238,000 239,500 241,000 242,600 244,100 245,600 247,200 248,500 250,100 251,700 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 79 80 81 82 83 84 85 86 87 88 89 90 91 92 93 281,700 282,700 283,500 284,400 285,300 286,200 287,200 288,000 288,800 289,600 290,400 290,900 291,400 291,900 292,300 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 8,400 【扶養手当】 扶養親族のある者に、配偶者月額13,000円、配偶者以外一人につき月額6,500円など 【地域手当】 本俸、俸給の調整額及び扶養手当の合計額の18% 【本府省業務調整手当】 本府省の業務に従事する者に支給 <参考> ○ 通常、国家公務員総合職試験を合格した大卒者の初任給 ○ 経験年数10年の場合 ○ 経験年数15年の場合 1級17号俸 1級52号俸 1級76号俸 参考例 1-1 設定条件 ■ 経験年数 10年(専門行政職俸給表1級52号俸を適用) 扶養親族 配偶者及び子2名(15歳未満) 家賃 100,000円 交通費(定期代) 1箇月当たり20,000円 給与支給額 a b 本 俸 俸給の調整額 c d e f g h 扶養手当 26,000円 地域手当 50,688円 住居手当 27,000円 通勤手当 20,000円 (1箇月当たり) 本府省業務調整手当 4,400円 超過勤務手当 (実績に応じて支給) 計 i ■ 247,200円 8,400円 383,688円 期末・勤勉手当(いわゆるボーナス) <6月期> ※7月1日付採用の場合、1年目は支給されません。 期末手当 407,052円 (a+b+c+d)×1.225月 勤勉手当 194,537円 (a+b+((a+b)×18%))×0.645月(注) 計 <12月期> 601,589円 ※7月1日付採用の場合、1年目は支給率が低くなります。次の額 に期末80/100、勤勉90/100を乗じた額となります。 期末手当 456,896円 (a+b+c+d)×1.375月 勤勉手当 194,537円 (a+b+((a+b)×18%))×0.645月(注) 計 651,433円 (注)勤勉手当は、職員の勤務成績に応じて支給されます(標準0.645月)。 ■ 共済組合掛金(健康保険・年金保険に相当。)、介護掛金 掛金は、「標準報酬月額」及び「標準期末手当等の額」を基準にして算定されま す。この「標準報酬月額」は毎月支給される給与(上記の給与支給額(i))を基礎 として決定されます。また「標準期末手当等の額」は、期末手当、勤勉手当の額に 基づき決定されます。なお、掛金は、給与支給額、期末手当、勤勉手当の額により 変わります。 <毎月の給与から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 16,195円 31,483円 2,086円 49,764円 <期末・勤勉手当から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 <6月期> 25,614円 49,792円 3,299円 <12月期> 27,745円 53,935円 3,573円 78,705円 85,253円 所得税、住民税 ■ 別途、控除されます。 ■ 退職手当 任期満了時(5年後)には、国家公務員退職手当法に基づき、退職手当として、 退職時の本俸及び俸給の調整額を合計した額の4.35月分を基本額とし、在職中の職 務の級に応じた調整額を加算して支給されます。 なお、給与試算、各種手当等は現行制度に基づくものです。今後の人事院勧告等 の内容によっては変更になる可能性があります。 参考例 1-2 設定条件(参考例1-1と同じ条件の者が3年目に審査官になった場合) ■ 経験年数 10年(採用時:専門行政職俸給表1級52号俸) 扶養親族 配偶者及び子2名(15歳未満) 家賃 100,000円 交通費(定期代) 1箇月当たり20,000円 給与支給額 a b 本 俸 俸給の調整額 c d e f g h 扶養手当 26,000円 地域手当 59,040円 住居手当 27,000円 通勤手当 20,000円 (1箇月当たり) 本府省業務調整手当 11,700円 超過勤務手当 (実績に応じて支給) 計 i ■ 282,800円 (専門行政職俸給表2級26号俸) 19,200円 445,740円 期末・勤勉手当(いわゆるボーナス) <6月期> (a+b+c+d+((a+b+((a+b)×18%)) ×5%))×1.225月 (a+b+((a+b)×18%)+((a+b+((a+b) 241,344円 ×18%))×5%))×0.645月(注) 期末手当 495,951円 勤勉手当 計 737,295円 <12月期> (a+b+c+d+((a+b+((a+b)×18%)) ×5%))×1.375月 (a+b+((a+b)×18%)+((a+b+((a+b) 241,344円 ×18%))×5%))×0.645月(注) 期末手当 556,679円 勤勉手当 計 798,023円 (注)勤勉手当は、職員の勤務成績に応じて支給されます(標準0.645月)。 ■ 共済組合掛金(健康保険・年金保険に相当。)、介護掛金 <毎月の給与から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 18,752円 36,454円 2,415円 57,621円 <期末・勤勉手当から徴収されるもの> <6月期> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 <12月期> 31,410円 61,060円 4,046円 34,010円 66,114円 4,381円 96,516円 104,505円 所得税、住民税 ■ 別途、控除されます。 なお、給与試算、各種手当等は現行制度に基づくものです。今後の人事院勧告等 の内容によっては変更になる可能性があります。 参考例 2-1 設定条件 ■ 経験年数 15年(専門行政職俸給表1級76号俸を適用) 扶養親族 配偶者及び子2名(15歳未満) 家賃 100,000円 交通費(定期代) 1箇月当たり20,000円 給与支給額 a b 本 俸 俸給の調整額 c d e f g h 扶養手当 26,000円 地域手当 56,322円 住居手当 27,000円 通勤手当 20,000円 (1箇月当たり) 本府省業務調整手当 4,400円 超過勤務手当 (実績に応じて支給) 計 i ■ 278,500円 8,400円 420,622円 期末・勤勉手当(いわゆるボーナス) <6月期> ※7月1日付採用の場合、1年目は支給されません。 期末手当 452,296円 (a+b+c+d)×1.225月 勤勉手当 218,359円 (a+b+((a+b)×18%))×0.645月(注) 計 <12月期> 670,655円 ※7月1日付採用の場合、1年目は支給率が低くなります。次の額 に期末80/100、勤勉90/100を乗じた額となります。 期末手当 507,680円 (a+b+c+d)×1.375月 勤勉手当 218,359円 (a+b+((a+b)×18%))×0.645月(注) 計 726,039円 (注)勤勉手当は、職員の勤務成績に応じて支給されます(標準0.645月)。 ■ 共済組合掛金(健康保険・年金保険に相当。)、介護掛金 掛金は、「標準報酬月額」及び「標準期末手当等の額」を基準にして算定されま す。この「標準報酬月額」は毎月支給される給与(上記の給与支給額(h))を基礎 として決定されます。また「標準期末手当等の額」は、期末手当、勤勉手当の額に 基づき決定されます。なお、掛金は、給与支給額、期末手当、勤勉手当の額により 変わります。 <毎月の給与から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 17,474円 33,968円 2,250円 53,692円 <期末・勤勉手当から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 <6月期> 28,555円 55,509円 3,678円 <12月期> 30,942円 60,149円 3,985円 87,742円 95,076円 所得税、住民税 ■ 別途、控除されます。 ■ 退職手当 任期満了時(5年後)には、国家公務員退職手当法に基づき、退職手当として、 退職時の本俸及び俸給の調整額を合計した額の4.35月分を基本額とし、在職中の職 務の級に応じた調整額を加算して支給されます。 なお、給与試算、各種手当等は現行制度に基づくものです。今後の人事院勧告等 の内容によっては変更になる可能性があります。 参考例 2-2 設定条件(参考例2-1と同じ条件の者が3年目に審査官になった場合) ■ 経験年数 15年(採用時:専門行政職俸給表1級76号俸) 扶養親族 配偶者及び子2名(15歳未満) 家賃 100,000円 交通費(定期代) 1箇月当たり20,000円 給与支給額 a b 本 俸 俸給の調整額 c d e f g h 扶養手当 26,000円 地域手当 63,198円 住居手当 27,000円 通勤手当 20,000円 (1箇月当たり) 本府省業務調整手当 11,700円 超過勤務手当 (実績に応じて支給) 計 i ■ 305,900円 (専門行政職俸給表2級38号俸) 19,200円 472,998円 期末・勤勉手当(いわゆるボーナス) <6月期> (a+b+c+d+((a+b+((a+b)×18%)) ×5%))×1.225月 (a+b+((a+b)×18%)+((a+b+((a+b) 259,804円 ×18%))×5%))×0.645月(注) 期末手当 531,010円 勤勉手当 計 790,814円 <12月期> (a+b+c+d+((a+b+((a+b)×18%)) ×5%))×1.375月 (a+b+((a+b)×18%)+((a+b+((a+b) 259,804円 ×18%))×5%))×0.645月(注) 期末手当 596,032円 勤勉手当 計 855,836円 (注)勤勉手当は、職員の勤務成績に応じて支給されます(標準0.645月)。 ■ 共済組合掛金(健康保険・年金保険に相当。)、介護掛金 <毎月の給与から徴収されるもの> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 20,031円 38,939円 2,580円 61,550円 <期末・勤勉手当から徴収されるもの> <6月期> 短期掛金(健康保険相当) 長期掛金(年金保険相当) 介護掛金(40歳以上) 計 <12月期> 33,669円 65,451円 4,337円 36,440円 70,836円 4,693円 103,457円 111,969円 所得税、住民税 ■ 別途、控除されます。 なお、給与試算、各種手当等は現行制度に基づくものです。今後の人事院勧告等 の内容によっては変更になる可能性があります。
© Copyright 2024 ExpyDoc