(57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 帽体にその内外壁を貫通する導気孔

JP 3542139 B2 2004.7.14
(57) 【 特 許 請 求 の 範 囲 】
【請求項1】
帽体にその内外壁を貫通する導気孔を形成し、該導気孔から帽体内部に浸入する水を帽体
外部に排出するための排水路を帽体の内壁に沿って設けてなり、該排水路の排水方向直角
断面において排水路の側壁上部側に通気孔を形成してなる保護帽。
【請求項2】
前記排水路の排水孔が帽体の外表面に開口してなる請求項1記載の保護帽。
【請求項3】
前記排水路の排水方向直角断面形状がU字形である請求項1記載の保護帽。
【請求項4】
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側壁に複数の通気孔を穿設した排水溝を帽体の外表面に形成すると共に、該排水溝を導気
孔を有する蓋体により覆ってなり、該排水溝の端部を排水孔として帽体の外方に開口して
なる保護帽。
【請求項5】
前記側壁の通気孔と前記排水溝の導気孔とが、排水方向の位置が重ならないように穿設さ
れてなる請求項4記載の保護帽。
【請求項6】
帽体表面に凹部を有し、該凹部には内外壁を貫通する通気孔が穿設されてなり、この通気
孔と重ならない位置において導気孔および該導気孔より下部に排水孔が穿設された蓋体に
より前記凹部を覆ってなる保護帽。
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(2)
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【請求項7】
前記導気孔および排水孔が両者を兼ねた1つの孔からなる請求項6記載の保護帽。
【請求項8】
前記凹部が皿形であり、該凹部の正面形状が略円形である請求項6記載の保護帽。
【請求項9】
前記凹部が帽体表面に円周状の溝として形成されてなる請求項6記載の保護帽。
【発明の詳細な説明】
技術分野
この発明は、建設作業、土木作業、その他あらゆる作業において、頭部防護のために着用
される保護帽の構造に関するものである。
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背景技術
各種作業現場や工場などにおいて、作業者は保護帽を頭部に着用することにより、物体の
飛来または落下による危険を防止し、或いは、墜落による危険を未然に防止しているが、
当該保護帽は、特に、夏期または労働量の激しい作業では、長時間の着用により、発汗作
用で頭部を蒸らすことになる。この結果、これらの作業が不快なものとなるばかりでなく
、作業能率も低下することとなる。
保 護 帽 に 通 気 性 を 付 与 す る 試 み と し て 、 実 開 昭 60− 143736 号 公 報 に は 、 網 ま た は 網 状 多 孔
性材を、欠如部分が交互配置となるように多層に成形した保護帽が開示されている。また
、 実 開 昭 58− 7832 号 公 報 に 記 載 さ れ た 考 案 も 保 護 帽 に 通 気 性 を 付 与 し よ う と す る も の で あ
り 、 実 開 平 1 − 94430号 公 報 に も 作 業 用 ヘ ル メ ッ ト 、 乗 物 用 ヘ ル メ ッ ト 、 安 全 靴 等 の 安 全
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保護具内部の空気換気装置が開示されている。しかしながら、これらの保護帽には屋外で
使用する際の雨対策が考慮されていない。
他 方 、 実 公 昭 42 − 20108号 公 報 に は 、 通 気 性 を 有 し 、 雨 対 策 が 施 さ れ た ヘ ル メ ッ ト が 開 示
されているものの、当該考案は帽体の側部に小孔が穿設されているために、飛来物または
落下物の進入の虞があると共に強度的にも十分でなく、頭部を保護するというヘルメット
本来の目的を達成することができない。また、当該ヘルメットでは前屈みの状態で作業等
を行う場合には、ヘルメット内部に雨水が浸入し、雨対策としても不十分である。
さらに、本発明者は先に、通気性および雨対策を施した保護帽として二重構造の帽体から
な る 保 護 帽 を 提 案 し 、 当 該 発 明 は 国 際 公 開 番 号 WO95/28101 と し て 国 際 公 開 さ れ て い る 。 し
かしながら、当該保護帽は二重構造を採用した結果、重量の増加を避けることができない
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。
発明の開示
本発明は、軽量で、通気性および雨天等における防水対策に優れた保護帽を提供すること
を目的としたものである。
本発明の保護帽は、帽体にその内外壁を貫通する導気孔を形成し、該導気孔から帽体内部
に浸入する水を帽体外部に排出するための排水路を帽体の内壁に沿って設けてなり、該排
水路の排水方向直角断面において上部側に通気孔を形成したことを特徴とする。前記排水
路の排水孔は帽体の外表面に開口していることが好ましい。前記排水路の排水方向直角断
面形状はU字形であることが好ましい。
本発明の保護帽は、側壁に複数の通気孔を穿設した排水溝を帽体の外表面に形成すると共
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に、該排水溝を導気孔を有する蓋体により覆ってなり、該排水溝の端部を排水孔として帽
体の外方に開口したことを特徴とするものである。前記側壁の通気孔と前記排水溝の導気
孔とは、排水方向の位置が重ならないように穿設されてなることが好ましい。
本発明の保護帽は、帽体表面に凹部を有し、該凹部には内外壁を貫通する通気孔が穿設さ
れてなり、この通気孔と重ならない位置に導気孔および排水孔が穿設された蓋体により前
記凹部を覆ってなるものである。前記導気孔および排水孔は両者を兼ねた1つの孔からな
ることが好ましい。前記凹部が皿形であり、該凹部の正面形状が略円形であることが好ま
しい。前記凹部が帽体表面に円周状の溝として形成されてなることが好ましい。
【図面の簡単な説明】
図1は、本発明に係る保護帽の主体を構成する帽体の斜視図である。
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(3)
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図 2 は 、 導 気 孔 12の 縦 断 側 面 図 で あ る 。
図 3 は 、 排 水 路 20の 縦 断 側 面 図 で あ り 、 断 面 形 状 が U 字 形 の も の ( 図 3 ( a ) ) と 、 円 形
(図3(b))のものを示す。
図4は、本発明に係る他の保護帽の実施形態を示す、部分縦断側面図である。
図5は、本発明に係る他の排水路の実施形態を示す部分縦断側面図である。
図6は、図4の保護帽の変形例を示す、部分側面図(図6(a))と、部分縦断側面図(
図6(b))である。
図7は、図4の保護帽の変形例を示す、部分側面図(図7(a))と、部分縦断側面図(
図7(b))である。
発明を実施するための最良の形態
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以下、本発明に係る保護帽の最良の形態を図面に基づいて説明する。
図 1 は 、 保 護 帽 の 主 体 を 構 成 す る 帽 体 10 の 斜 視 図 で あ る 。 本 図 に お い て 、 保 護 帽 と し て 通
常 備 え ら れ る 脱 落 防 止 用 の あ ご ひ も や 、 帽 体 10に 加 え ら れ た 衝 撃 を 緩 和 す る た め に 帽 体 10
の内部に取り付けられる、所謂、着装体や衝撃吸収ライナーの図示は省略した。
帽 体 10 の 材 質 と し て は 、 ポ リ エ ス テ ル 、 ポ リ プ ロ ピ レ ン 、 ポ リ エ チ レ ン 、 ポ リ カ ー ボ ネ ー
ト 、 ABS樹 脂 な ど の 合 成 樹 脂 を 用 い る こ と が で き る 。 ま た 、 強 度 を 重 視 す る 場 合 に は 、 鉄
、鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、その他高強度合金も使用可能であり、保護帽が
使用される用途によっては、繊維強化プラスチック製、セラミック製とすることもできる
。
帽 体 10 に は 、 そ の 内 外 壁 を 貫 通 す る 導 気 孔 12が 穿 設 さ れ て い る 。 導 気 孔 12は 帽 体 10の 内 部
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に 外 気 を 導 入 さ せ る た め の も の で あ り 、 導 気 孔 12の 穿 設 位 置 に 格 別 の 制 限 は な い 。 ま た 、
導 気 孔 12 の 大 き さ に つ い て も 特 に 制 限 は な く 、 帽 体 10の 強 度 を 維 持 す る こ と が で き る 程 度
の 大 き さ で あ れ ば よ い 。 導 気 孔 12の 数 は 、 数 個 ∼ 数 十 個 程 度 が 好 ま し い 。 導 気 孔 12の 形 状
は、図示したような円形に限られず、楕円形や多角形などとしてもよい。
導 気 孔 12 の 周 囲 に は 、 図 2 に お い て 導 気 孔 12の 縦 断 側 面 図 を 以 て 示 す よ う に 、 帽 体 10 の 外
壁 側 に 雨 水 の 流 入 を 防 止 す る た め の 堰 14 を 円 周 状 に 設 け て も よ い し 、 ま た 、 帽 体 10の 内 壁
側 に 補 強 リ ン グ 16を 穿 設 し て も よ い 。
符 号 20 は 、 帽 体 10の 内 壁 に 沿 っ て 設 け ら れ た 排 水 路 で あ り 、 導 気 孔 12か ら 帽 体 10の 内 部 に
浸 入 す る 雨 水 を 帽 体 10 の 外 部 に 排 出 す る 役 割 を 果 た す も の で あ る 。 こ の た め 、 本 実 施 形 態
で は 、 排 水 路 20 を 導 気 孔 12に 対 向 さ せ て 形 成 し た 。 即 ち 、 図 1 に お い て 帽 体 10 の 中 央 部 前
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後 方 向 に 複 数 の 導 気 孔 12、 12 ・ ・ ・ が 穿 設 さ れ 、 こ れ ら の 導 気 孔 12、 12・ ・ ・ を 連 結 す る
位 置 に 排 水 路 20 が 敷 設 さ れ て い る 。
こ の よ う に 、 排 水 路 20 は 導 気 孔 12に 対 応 し て 設 け ら れ る が 、 排 水 路 20の 配 置 方 法 ( レ イ ア
ウ ト ) に は 特 別 の 制 限 は な い 。 図 1 に 示 す よ う に 、 帽 体 10の 中 央 部 前 後 方 向 に 設 け た り 、
図1において1点鎖線で示すように、平面が十文字状となるように設けてもよい。導気孔
12 を 帽 体 10の 頂 部 に 設 け な い 場 合 に は 、 排 水 路 20を 帽 体 10の 側 部 に 設 け た り 、 ま た は 、 帽
体 10 の 前 後 方 向 に 複 数 本 並 設 す る こ と も で き る 。
排 水 路 20 の 形 状 は 、 直 線 的 な も の に 限 ら れ ず 、 帽 体 10の 内 壁 の 傾 斜 面 に 沿 っ た 曲 線 状 ま た
は螺旋状の形状とすることができる。
排 水 路 20 は 、 そ の 断 面 形 状 を 、 例 え ば U 字 形 ( 図 3 ( a ) ) と し た 排 水 溝 20Aや 、 円 形 (
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図 3 ( b ) ) と し た 排 水 管 20Bと す る こ と が で き る 。 排 水 溝 20Aと し た 構 成 し た 場 合 に は 、
導 気 孔 12 周 辺 の 帽 体 10 の 強 度 を 補 強 す る こ と が で き る 。
ま た 、 図 3 ( b ) に 示 す よ う な 排 水 管 20Bと し て 構 成 し た 場 合 に は 、 排 水 管 20Bの 材 質 を 帽
体 10 と 同 じ 材 質 以 外 に 、 ポ リ 塩 化 ビ ニ ル 、 ポ リ エ チ レ ン テ レ フ タ レ ー ト 、 そ の 他 の 軟 質 で
、 軽 量 な 合 成 樹 脂 、 ま た は 、 天 然 ゴ ム 、 合 成 ゴ ム 等 と す る こ と で 、 排 水 路 20を 帽 体 10 と 別
体として構成、製造することもできる。なお、この場合には、従来形の通気性対策、雨対
策 が 施 さ れ て な い 通 常 の 保 護 帽 に 対 し て 後 か ら 導 気 孔 12 を 穿 設 し 、 排 水 管 20Bを 取 り 付 け
ることも可能となる。
排 水 管 20Bは 図 示 し て な い 固 定 具 な ど を 適 宜 用 い る こ と に よ り 、 帽 体 10の 内 壁 に 取 り 付 け
ら れ る 。 排 水 管 20Bは 着 脱 自 在 と し て も よ い 。
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(4)
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図 3 に 示 す よ う に 、 排 水 溝 20Aの 側 壁 ま た は 排 水 管 20Bの 上 部 側 に は 、 複 数 の 通 気 孔 22 が 穿
設 さ れ て い る 。 通 気 孔 22は 排 水 方 向 の 位 置 が 導 気 孔 12の 位 置 と 合 致 し な い よ う に 穿 設 す る
こ と に よ り 、 導 気 孔 12 か ら 浸 入 し た 雨 水 が 通 気 孔 22を 流 通 し て 帽 体 10の 内 部 に シ ョ ー ト パ
スすることを回避する。
通 気 孔 22 の 大 き さ 、 個 数 お よ び 形 状 に 関 し て は 導 気 孔 12 と 同 じ こ と が 該 当 す る 。
排 水 路 20 の 端 部 は 排 水 孔 24と し て 帽 体 10 の 外 方 に 開 口 し て い る 。 本 実 施 形 態 で は 、 帽 体 10
の 中 央 前 後 部 に 、 導 気 孔 12と ほ ぼ 同 じ 大 き さ の 排 水 孔 24 が 帽 体 10の 外 表 面 に 開 口 し て い る
。 な お 、 排 水 孔 24は 、 排 水 路 20を そ の ま ま 延 長 し て 、 帽 体 10の 内 側 下 縁 部 に 排 水 溝 20Aま
た は 排 水 管 20Bの 端 部 と し て 開 口 さ せ て も よ い 。
本 発 明 に お い て 帽 体 10 の 内 外 部 は 、 導 気 孔 12、 排 水 路 20 お よ び 通 気 孔 22に よ り 連 通 し て い
10
る か ら 、 帽 体 10 の 内 部 と 外 部 間 を 外 気 が 流 通 す る 。 こ の よ う に 、 排 水 路 20は 、 雨 水 を 排 水
させる他、空気の流通路としても機能する。
ま た 、 雨 水 の 他 、 落 下 物 や 飛 来 物 な ど が 導 気 孔 12か ら 帽 体 10の 内 部 に 進 入 す る こ と が あ る
が 、 排 水 路 20 が 衝 突 板 と し て 働 き 、 内 部 へ の 直 接 的 な 進 入 が 防 止 さ れ る 。
本 発 明 の 保 護 帽 を 雨 天 時 等 に 屋 外 で 使 用 し た 場 合 に は 、 雨 水 は 帽 体 10の 導 気 孔 12か ら 排 水
路 20 に 浸 入 し 、 排 水 路 20の 傾 斜 に 沿 っ て 流 下 し 、 排 水 孔 24か ら 外 部 に 排 出 さ れ る 。 着 用 さ
れ た 保 護 帽 は 、 作 業 中 、 頻 繁 に 傾 く も の で あ る が 、 排 水 路 20の 側 壁 に 穿 設 さ れ た 通 気 孔 22
は 上 部 側 に 位 置 す る の で 、 雨 水 が 通 気 孔 22か ら 帽 体 10の 内 部 に ま で 浸 入 す る こ と が な い 。
次に、本発明に係る保護帽の他の実施形態を図4に基づいて説明する。
図 4 は 排 水 路 20 の 排 水 方 向 と 直 交 す る 面 で 切 断 し て 示 す 部 分 側 面 図 で あ る 。 こ の 実 施 形 態
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で は 、 帽 体 10 を 二 部 材 に 分 割 す る こ と に よ り 、 帽 体 10の 製 造 を 容 易 に し た も の で あ り 、 帽
体 10 の 外 表 面 に 排 水 路 20を 形 成 す る と 共 に 、 排 水 路 20を 蓋 体 18 に よ り 覆 い 、 超 音 波 溶 着 そ
の 他 の 接 合 方 法 に よ り 一 体 化 し た も の で あ る 。 蓋 体 18に は 、 前 記 実 施 形 態 と 同 様 の 目 的 で
、 排 水 路 20と 対 向 す る 位 置 に 複 数 の 導 気 孔 12が 穿 設 さ れ て い る 。 な お 、 前 記 し た よ う に 導
気 孔 12 と 通 気 孔 22は 排 水 方 向 の 位 置 が 重 な ら な い よ う に 穿 設 す る こ と が 望 ま し い 。
本発明の保護帽を自動二輪車用とする場合には、特に、雨対策を厳密に行う必要がある。
こ れ は 、 排 水 路 20内 の 雨 水 が 、 自 動 二 輪 車 の 走 行 に よ り 生 じ る 高 速 気 流 に 同 伴 さ れ て 、 通
気 孔 22 か ら 帽 体 10の 内 部 へ 浸 入 す る か ら で あ る 。 こ の 雨 対 策 と し て は 、 導 気 孔 12と 排 水 孔
24 の 穿 孔 位 置 、 並 び に 排 水 路 20が 最 適 配 置 と な る よ う に レ イ ア ウ ト す る こ と が 必 要 で あ る
。
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図 5 ( a ) は 、 排 水 路 20の 他 の 実 施 形 態 を 示 す 部 分 縦 断 側 面 図 で あ り 、 図 5 ( b ) は 、 図
5 ( a ) に お け る b − b 矢 視 側 面 図 を 示 し て い る 。 本 実 施 形 態 で は 、 通 気 孔 22 の 手 前 ( 気
流 の 上 流 側 ) に 風 防 板 30を 設 置 し 、 こ の 外 側 を 高 速 気 流 が 迂 回 す る よ う に し た も の で あ る
。 こ の 結 果 、 高 速 気 流 に 同 伴 さ れ た 雨 水 が 通 気 孔 22を 流 通 す る の を 防 ぐ こ と が で き る 。
続いて、本発明に係る保護帽の他の実施形態を図6および図7に基づいて説明する。
これらの実施形態は図4に示した実施形態の変形例であり、図6(a)、図7(a)は蓋
体 18 を 帽 体 の 側 面 か ら 見 た 部 分 側 面 図 で あ り 、 図 6 ( b ) 、 図 7 ( b ) は 図 6 ( a ) 、 図
7(a)におけるb−b矢視側面図を示している。なお、これらの実施形態において、図
4と同じ部材には図4と同一の符号を付して説明を省略する。
蓋 体 18 は 、 帽 体 10の 外 表 面 に 形 成 し た 凹 部 20Cを 覆 う よ う に し て 帽 体 10に 取 着 さ れ る 。 凹
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部 20Cの 形 状 は 、 図 6 で は 皿 形 で あ り 、 そ の 正 面 形 状 は 円 形 で あ る 。 一 方 、 図 7 で は 帽 体 1
0の 外 表 面 に 円 周 状 の 溝 と し て 形 成 さ れ て い る 。 凹 部 20Cは 、 図 6 で は 数 個 ∼ 数 十 個 、 図 7
で は 1 、 2 条 設 け れ ば よ い 。 従 っ て 、 蓋 体 18も こ れ に 対 応 し た 形 状 お よ び 数 と な る 。 帽 体
10 へ の 蓋 体 18 の 取 着 方 法 は 接 合 、 嵌 合 の い ず れ で も よ い 。
蓋 体 18 に 設 け ら れ る 導 気 孔 12 と 排 水 孔 24 は 、 夫 々 別 個 に 設 け て も よ い し 、 両 者 を 兼 ね た 1
つ の 孔 と し て も よ い 。 排 水 孔 24の 穿 設 位 置 は 、 導 気 孔 12 の そ れ よ り も 低 位 置 と な る こ と か
ら 、 両 者 を 別 個 に 設 け れ ば 、 上 方 の 導 気 孔 12か ら 帽 体 内 部 の 暖 気 が 排 出 さ れ る の で 通 気 性
が 高 ま る 。 他 方 、 両 者 を 兼 ね た 1 つ の 孔 と す れ ば 、 上 方 に 導 気 孔 12が 無 い の で 雨 対 策 に 優
れた保護帽となる。
上 述 し た 保 護 帽 に つ い て 、 労 働 大 臣 が 定 め る 規 格 ( 1991 年 6 月 5 日 付 の 労 働 省 告 示 第 39 号
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)による耐貫通試験(第6条および第7条)と衝撃吸収試験(第8条)を行ったところ、
それぞれ同条所定の性能が得られた。
産業上の利用可能性
本発明の保護帽は、軽量で、しかも通気性および雨天等における防水対策に優れている。
また、軽量である一方、高強度な構造となっており、保護帽としての安全性も高い。
従って、本発明の保護帽は、種々の建設作業や土木作業、重機操作、車両や航空機の運転
作業、建物内外における警備、警察、消防等の作業、更には、アメリカンフットボール、
アイスホッケー、その他のスポーツ競技に対して使用することができる。また、建築物や
ダム等の建設現場、道路やトンネル等工事現場、造船所、製鉄所、鉄工所、鉱石採取場、
その他の各種作業現場や工場等において、幅広く使用することができるものである。
【図1】
【図4】
【図5(a)】
【図2】
【図5(b)】
【図3(a)】
【図6(a)】
【図3(b)】
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(6)
【図6(b)】
【図7(b)】
【図7(a)】
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フロントページの続き
(56)参考文献 実開平1−58628(JP,U)
実開昭62−162222(JP,U)
特開平6−41807(JP,A)
実公昭42−20108(JP,Y1)
特開平8−209431(JP,A)
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(58)調査した分野(Int.Cl. ,DB名)
A42B 3/00 - 7/00
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