(第三種郵便物認可) 日 刊 海 事 通 信 2013 年(平成 25 年)12 月 3 日(火) 三菱商事、星港でオーナー・オペレーター業が始動 DSSの柳川氏・DBCの横尾氏に聞く ..... 4 パシフィック・ベイスン、中小型バルカー7隻を取得 住商・物産などから計約1.7億㌦で ........ 3 海事振興連盟、税制改正実現へ取り組み本格化 麻生財務大臣、田中主税局長に働きかけ ......... 7 トーム、MR型4隻を売却へ 通期の税引き前損失を約1.7億㌦に下方修正 ................. 10 ダイアナ、75型パナマックスを9~11カ月間貸船 ブンゲへ日建て1.1万㌦で ............ 11 郵船ロジ、優良保税地域業者として表彰 名古屋税関から、浜松の保税蔵置場 ............ 12 アウィルコ社、新造LNG船1隻を期間3年で貸船 1~9月期は純利益91%減の142万㌦ ...... 12 今治市、第6回外航海運セミナーを開催 洞雲汽船・大河内社長が講演 ..................... 18 ケープサイズ市況が急反発、主要航路平均が2.5万㌦弱 ................................ 18 アイツェン・ケミカル、1~9月期は純損失5344万㌦に改善 .......................... 14 アイランド社、エジソン社と共同でOCV2隻を発注 ................................. 17 BUMI ARMADA社、初の北海向けFPSO契約を獲得 .................................... 17 商船三井、神戸港からフィリピン向け救援物資を無償輸送へ .......................... 19 NK、船級登録船が2億2000万総㌧を突破 1年間で1000万総㌧増加 ............... 10 大韓造船、18万重量㌧型ケープサイズ4+4隻受注 長錦商船向け、納期16年 ........ 3 バルチラジャパン、三菱重工出身の竹松氏が社長就任 大西前社長は顧問に .............. 6 今治造船・檜垣俊幸会長、「Lifetime Achievement Award」受賞 海事産業発展に貢献 ......... 8 青山船廠、64型バルカー6+6隻受注 1隻当たり2500万㌦弱、独オルデンドルフ向け ....... 9 福島洋上風力などの事例を紹介 NK、「海洋再生可能エネルギーセミナー」開催 ............. 14 NK、フィンランド・ヘルシンキに事務所開設 ........................................ 7 若年船員OJT助成、第1回交付申請47件を認定 内航総連、交付金額1035万円 ..... 9 10月のサービス価格指数、内航は前年比3.9pt上昇 日銀、外航は13pt上昇 ................ 10 練習船実習生に内航船員の心構えを特別講義 近畿運輸局、近畿内航船員対策協議会 ....... 16 商船三井フェリー、東京/北海道連絡きっぷの割引キャンペーン ...................... 13 高速道路3社新割引案、深夜3割へ縮小/大口は4割に引き上げ ........................ 15 名門大洋フェリー、阿部会長が社長兼務 ................................................ 16 日本財団、パラオに海保能力強化でパトロール艇など供与 同国大統領と調印 ........... 11 国交省、きょうからメコン地域物流訓練センター支援事業 ............................. 15 グリーン物流パートナーシップ優良事業者表彰の受賞者決定 .......................... 19 ❍ みるきく .................................. 20 三井造船、組織改正および人事異動(12月1日) ...... 19 市 況 BDIは 102 ポイントアップの 1821 AG/中国、WS62.5~63 (第三種郵便物認可) 日 刊 海 事 通 信 2013 年(平成 25 年)12 月 3 日(火) パシフィック・ベイスン、中小型バルカー7隻を取得 住商・物産などから計約1.7億㌦で 香港船社のパシフィック・ベイスン・シッピ 15年竣工船が2550万ドルと16年竣工船が2650万 ングは11月28日、中小型の新造バルカー7隻を ドル。もう1隻は中古船で、05年建造の5万6025 日本の商社などから計1億6859万ドル (約172.6 重量トン型ハンディマックスを1665万ドルで取 億円)で取得すると発表した。2017年にかけて 得した。 順次引き渡しを受ける。 三井物産からは3万7400重量トン型の新造ハ まず、住友商事から5万5000重量トン型ハン ンディサイズ2隻を6月に取得。1隻当たり船 ディマックス2隻を、1隻当たり船価2650万ド 価は2242万ドルで、いずれも16年前半に引き渡 ルで取得する。 竣工時期は16年後半と17年前半。 しを受ける。 次に、三井物産から3万7400重量トン型ハン ジャイアントラインからは3万7500重量トン ディサイズ2隻を、1隻当たり船価2292万ドル 型の新造ハンディサイズ2隻を7月に取得。1 で取得する。竣工時期はいずれも16年後半。 隻当たり船価は2300万ドルで、いずれも15年後 そして、ジャイアントライン(Giant Line 半に引き渡しを受ける。 Inc.,S.A.) から3万7500重量トン型ハンディサ 同社の10月中旬時点のバルカー船隊は226隻 イズ3隻を取得する。 船価は2隻が2300万ドル、 (そのうち自社船71隻)。船型別内訳は、ハン 1隻が2375万ドル。竣工時期はそれぞれ15年後 ディサイズ164隻(同58隻) 、ハンディマックス 半、16年、16年後半。 60隻(同12隻)、ポストパナマックス2隻(同1 同社は今回の新造船7隻の取得に先立ち、今 隻) 。バルカーのほか、タグやバージなど50隻を 年に入ってから、今回と同じ売主3社から新造 運航している。昨年にはRORO船6隻をイタ 船・中古船を取得しており、それらの内容もあ リア船社へ売却し、同事業からの撤退を決める わせて公表した。 など、主力のハンディバルカー事業へ経営資源 住友商事からは3隻取得しており、新造船は を集中する姿勢を明確にしている。 5万5000重量トン型ハンディマックス2隻で、 大韓造船、18万重量㌧型ケープサイズ4+4隻受注 長錦商船向け、納期16年 海外情報によると、韓国の大韓造船が、国 もよう。 内船社の長錦商船(Sinokor Merchant Marine) から、18万重量トン型ケープサイズバルカー 船価は不明で、確定4隻の納期は2016年1月 ~9月となっている。 確定4隻プラス・オプション4隻を受注した - 3 - (第三種郵便物認可) 日 刊 海 事 通 信 2013 年(平成 25 年)12 月 3 日(火) ≪商社のシンガポール展開≫ 三菱商事、星港でオーナー・オペレーター業が始動 DSSの柳川氏・DBCの横尾氏に聞く 三菱商事がシンガポールでオーナー・オペレーター業を開始した。以前から船主業も 運航業も手掛ける同社だが、船舶部と不定期船事業部が社内ジョイントベンチャーのか たちで、シンガポールに「ダイヤモンド・バルク・キャリアーズ(DBC) 」を新たに設 立。一足早く同地へ進出し、船主業を手掛ける「ダイヤモンド・スター・シッピング(D SS)」と連携し、シナジー効果を追求する。DSSの柳川純マネージングディレクター とDBCの横尾護マネージングディレクターに今後の事業展開などを聞いた。 【ダイヤモンド・スター・シッピング (DSS)】 -DSSの設立経緯から教えてほしい。 DSSは三菱商事の船舶部が2011年5月に立 ち上げた。船舶部は1980年代の終わり頃から20 年以上にわたって、東京で船舶保有業を手掛け ているが、 ここにきて保有船の数が増えてきた。 それらを管理するのは船長・機関長経験者だが、 日本人船員の数が減ってくる中で、今後、人材 右から柳川氏、横尾氏 の確保が難しくなることが予想された。 一方で、従来の日本をベースにしたオーナー 〔支配船8隻、発注残7隻〕 業は、日本のオペレーター(船舶運航会社)と -事業の概況は。 の取り引きが中心になるが、世界を見渡せば日 本の何倍ものマーケットがある。海外オペレー 現在7隻を保有し、1隻を定期用船で調達し ターへのアクセスも考慮すると、日本以外にも ている。船種はいずれもバルカーで、船型はパ 拠点が必要と考え、香港とシンガポールとを比 ナマックス、スープラマックス。用船マーケッ 較検討した。お客さんの進出状況や船舶管理の トの規模の大きさ、ケープサイズとの比較に於 人材のアベイラビリティはシンガポールに一日 いての用船市況のボラティリティの低さなどを の長があると判断。また、シンガポール政府の 勘案し、中小型のばら積み船に特化している。 極めて効果的なサポートも決め手となった。こ 新造発注残は7隻あり、2014~15年に当社の うしたことを背景に、三菱商事の船舶保有業を フリートに加わる予定だ。オーナー業は船の仕 東京とシンガポールの両輪で進めていくことを 込みのタイミングが競争力を左右する部分が大 目的として、設立した。 きい。投資のタイミングが極めて重要になる。 今年前半にかけて欧州船主の発注が増えたのは、 - 4 - 日 刊 海 事 通 信 (第三種郵便物認可) 2013 年(平成 25 年)12 月 3 日(火) 今治市、第6回外航海運セミナーを開催 洞雲汽船・大河内社長が講演 愛媛県今治市産業部海事都市推進課、今治市 外航海運協議会(座長:日鮮海運・阿部克也社 長)などはこのほど、同県立今治北高等学校で 第6回外航海運セミナーを開催した。今治市の 海事産業の現状と今後に関して学ぶ機会を提供 し、次世代を担う海事人材の育成を図ることが 主な目的。今回は同校の普通科・商業科の1年 生280人と教職員らが参加した。 今治北高校の1年生や教職員らが聴講 セミナーでは、同校の宮植信一校長のあいさ いる」と海事都市としての今治市を紹介。自ら つの後、 DVD「未来への出航~バリシップ2013 が社長を務める洞雲汽船に関しては、 「今年で創 の足跡~」を視聴。続いて、洞雲汽船の大河内 業90周年、会社設立50周年を迎える。このよう 源二代表取締役社長が「今治市における海事産 に長く続けられたのは、役に立っているという 業の現状と今後」について講演した。 思い、自負があったから」と語った。 大河内社長は、 「今治市のオーナーは日本全体 生徒らに対しては、 「みなさんにはしっかりと の外航船のうち3分の1の船を持っていて、世 勉強してもらいたい。特に歴史を学んで、その 界中の港で今治の船主が持っている船を見かけ 後国際人としての勉強をしてほしい。特にわれ る。今治の海事産業の集積は世界でも珍しく、 われの仕事は英語が必要。英語とコミュニケー 今治の名前は世界の海事産業の従事者が知って ション能力を磨いてほしい」と呼びかけた。 ケープサイズ市況が急反発、主要航路平均が2.5万㌦弱 11月末にかけて17万重量トン級ケープサイ 市況は2万4611ドルへ続伸。同27日以降の3日 ズバルカーのスポット市況が急反発し、主要 間での上昇幅は7985ドルとなった。 航路平均レートは日建て2.5万ドル近くにま 引き続き船腹量は多いものの、新造船の供給 で上昇した。海運関係者は「欧米を中心とす 圧力が緩和しているうえ、 「輸送需要のベースと る海外用船者がクリスマス休暇を控え、船腹 なる豪州からの鉄鉱石輸出が堅調なことも市況 手当てを前倒しで行ったためだろう」との見 を下支えしている」 (鉄鋼原料輸送関係者)なか 方を示した。 で、年末の連休を控えた駆け込みによる船腹手 先週末11月29日付のドライバルク・マーケッ 当てが市況を押し上げたもよう。 トで、ケープサイズの主要航路平均のスポット - 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