石炭灰の再資源化技術を実用化 石炭灰および焼却灰からの 人工ゼオライト製造プラント 木村化工機株式会社 KIMURA CHEMICAL PLANTS CO., LTD. 2013.6 石炭灰を取り巻く状況 石油資源の枯渇および原子力発電の立地難による石 炭火力発電の見直しに伴って、石炭灰の排出量が大 幅に増加(推定:年間1000万トン) 石炭灰排出量の約半分は、セメント原料・混合材、コン クリート混和材等に再利用 再利用されていない石炭灰はほとんどが埋立処分 「リサイクル法」の指定副産物(電気事業より排出され るもの) 再資源化・リサイクリング技術(土木・建築用用途、人 工ゼオライト化など)の開発が急務 1 ゼオライトとは ゼオライト結晶の骨格は、ケイ素(Si)、アルミニウム(Al)お よび酸素(O)から構成されている。 ゼオライトの骨格中のAl部位に永久負電荷が存在し、アル カリ金属イオンなどを引きつける。 ゼオライトの構造を破壊することなく加熱によって容易に脱 着される結晶水を持っている。 ゼオライトの種類 天然ゼオライト 合成ゼオライト 人工ゼオライト 原料 天然鉱物 珪酸ソーダ アルミン酸ソーダ 苛性ソーダ 等 石炭灰 製紙スラッジ焼却灰 各種焼却灰 構造 40種類以上 クリノプチロライト モルデナイト 等 100種以上 A型 X型、Y型、ZSM-5 等 NaP1型 和水ソーダライト シャバサイト CEC 50~180 0~600 80~350 用途 土壌改良材 脱臭剤 飼料添加剤 水質浄化剤 等 洗浄用ビルダー 分子篩い 触媒 等 土壌改良材 水質浄化剤 藻場形成用 等 生産 約15万トン/年 約15万トン/年 (埋蔵量は数十億トン) (A型が14万トン) 国内最大生産能力 現在、国内に生産拠点 はない。 8千トン/年 価格 工場出荷価格 20~60円/kg 推定価格 前田建設の販売価格 ~200円/kg 180円/kg A型ゼオライト 200~300円/kg 2 人工ゼオライトの機能 陽イオン交換能力(CEC [ceq/kg]) →ゼオライト骨格内のAlに起因して発現 用途)水質浄化材、土壌改良材、白華防 止剤など 吸着能力 →ゼオライト骨格の均一な空洞構造に起因 用途)脱臭材、脱水剤、 モレキュラーシーブス(分子篩)など 石炭灰のゼオライト化技術 石炭灰の主成分 非晶質アルミノシリケート 石炭には20~30 %の灰分が含ま れている。 石炭を燃焼すると 灰分が残さとして 発生する。 シリカ源 アルミナ源 水 アルカリ源 アルカリアルミノケイ酸 水熱合成 ゼオライト 3 ゼオライトの用途 <水質浄化作用> アンモニウムイオンの吸着除去 重金属イオンの吸着除去 リン酸イオンの固定化 ゼオライトの用途 <土壌改良剤> 保肥力の向上 保水力の向上 有害金属の吸着 酸性土壌の矯正 微量要素の供給 4 ゼオライトの用途(その他) 軟水化剤(洗剤ビルダー) 凝集剤 脱臭剤 コンクリート混和剤 白華防止剤 油吸着剤 飼料添加剤 ゼオライト化反応 353K(溶解過程) 393K, 0h(析出過程) 393K, 1.0h 393K, 3.0h 393K, 0.5h 393K, 24h 5 人工ゼオライト製造基本フロー 連続(濾過・洗浄・置換)装置 Na型 調 合 工 程 反 応 工 程 濾 過 工 程 水 洗 工 程 濾 過 工 程 イ オ ン 交 換 工 程 濾 過 工 程 粉末 水 洗 工 程 濾 過 工 程 粉 砕 工 程 乾 燥 工 程 造 粒 工 程 袋 詰 め 工 程 出 荷 冷却 ス チ ム 水 陽 溶 イ 解 オ 液 ン バ イ ン ダ ー 苛 性 ア ル カ リ ー 原 料 排水処理設備 アルカリ再利用 納入実績(A社) 触媒用ゼオライト製造装置 6 納入実績(B社) 製造量:200kg/日 納入実績(B社) 反応槽 型式:第一種圧力容器 能力:400kg/日 7 納入実績(B社) 濾過洗浄機 型式:連続式真空濾過 能力:40リットル/分 納入実績(B社) その他 周辺機器 乾燥機 ケークの乾燥 中和装置 洗浄水の中和 貯液槽 排液の一時保管 凝集沈殿装置 中和後の排水処理 造粒機 乾燥粉末の加工 8 納入実績(C社) 製造設備全景 処理能力 3000[T/年] 納入実績(C社) 調合/反応/冷却 9 納入実績(C社) ろ過・イオン交換 納入実績(C社) 乾燥 10 プラントの特徴 スラリーの調合から製品の袋詰めまでを 自動制御により運転可能である。 脱水、洗浄、置換操作を同一の装置で実施する ため、装置をコンパクトに設計でき、イニシャル/ ランニングコストが低減できる。 種々のイオンへの置換を容易に行うことが可能で ある。 自然と調和する社会の実現! 木村化工機株式会社 KIMURA CHEMICAL PLANTS CO,. LTD. エンジニアリング事業部 大阪営業部 TEL:06-6488-2510,2509 FAX:06-6488-5023 東京支店 TEL:03-3837-1831 FAX:03-3837-1970 開 発 部 TEL:06-6488-2504 FAX:06-6401-1143 11
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