第2章 総合調査 - 薩摩川内市

第2章
総合調査
第1節 基本的事項
1.位置
本市は,薩摩半島の北西部に位置し,南は県都鹿児島市といちき串木野市,北は阿
久根市,東はさつま町,姶良町や蒲生町に隣接しています。市域は,本土地域と上甑
島,中甑島や下甑島の3島を主とした甑島地域で構成されています。
◆本市の位置,面積
経 度
緯 度
面 積
東経130度18分
北緯 31度48分
本土地域
564.75km2
甑島地域
118.75km2
計
683.50km2
N
出水市
大口市
阿久根市
さつま町
薩摩川内市
姶良町
蒲生町
いちき串木野市
鹿児島市
日置市
-4-
2.人口
本市の平成17年10月1日現在の人口は102,370人,世帯数は41,407
世帯,1世帯あたりの人口は2.47人,人口密度は1km2 あたり約150人になりま
す。
人口は今後,高齢化社会となり,また,少子化に伴う出生率の低下や若年層の転出
傾向などにより減少することが予想されています。
◆人口,世帯数(毎年 10 月1日現在)
単位:人,世帯
総人口
目標値
平成12年実績
105,464
―
平成17年実績
102,370
―
平成22年推計
100,460
101,000
平成27年推計
97,905
102,000
世帯数
41,648
41,407
42,736
43,576
資料:国勢調査
◆人口の年齢別割合
0~14歳
18.3%
15~64歳
59.9%
平成12年
16.3%
59.5%
平成17年
14.9%
平成7年
0%
65歳以上
21.8%
24.2%
59.3%
20%
40%
25.8%
60%
80%
資料:国勢調査
-5-
100%
3.産業
本市の産業は,第2次産業と第3次産業を主とした産業構造で,サービス業が最も
多く,次に卸売業小売業飲食店,製造業となっています。
また,産業別就業人口割合の推移をみると,第1次産業,第2次産業は減少してお
り,第3次産業は増加しています。
◆産業別就業者
単位:人
産業別
平成12年
平成7年
平成17年
男
女
計
男
女
計
男
女
計
29,677
20,871
50,548
28,221
20,881
49,102
26,642
20,541
47,183
3,868
2,691
6,559
2,706
1,885
4,591
2,697
1,659
4,356
3,042
2,496
5,538
2,154
1,752
3,906
2,276
1,602
3,878
林業狩猟業
162
64
226
90
33
123
70
16
86
農林水産養殖業
664
131
795
462
100
562
351
41
392
11,673
5,395
17,068
11,473
5,078
16,551
9,815
4,023
13,838
業
63
4
67
44
6
50
30
5
35
建 設 業
6,162
1,202
7,364
5,867
990
6,857
4,820
718
5,538
総数
第 1 次産業
農
業
第 2 次産業
鉱
製 造 業
5,448
4,189
9,637
5,562
4,082
9,644
4,965
3,300
8,265
14,121
12,767
26,888
13,980
13,854
27,834
14,020
14,763
28,783
557
50
607
543
40
583
500
29
529
運輸通信業
1,827
312
2,139
1,847
375
2,222
1,510
263
1,773
卸売業小売業飲食店
4,135
4,953
9,088
3,945
5,157
9,102
4,115
5,784
9,899
434
525
959
407
485
892
338
400
738
83
52
135
92
69
161
100
67
167
サ-ビス業
5,039
6,436
11,475
5,110
7,260
12,370
5,569
7,779
13.348
公務
2,046
439
2,485
2,036
468
2,504
1,888
441
2,329
15
18
33
62
64
126
110
96
206
第 3 次産業
電気ガス水道熱供給業
金融保険業
不動産業
分類不能の産業
資料:国勢調査
-6-
4.交通
本市の幹線道路については,南北に縦断する国道3号,国道328号,東西に横断
する国道267号を中心に,県道川内加治木線,県道川内祁答院線,県道川内郡山線
や県道川内串木野線などがあり,今後も整備を促進していきます。
南九州西回り自動車道については,鹿児島市から薩摩川内都ICまで整備されてお
り,今後は阿久根市方面への川内隈之城道路の整備が進められています。
また,甑島には串木野新港から高速船やフェリーが運航しており,甑島間について
も藺牟田瀬戸架橋の整備が進められようとしています。
公共交通については,九州新幹線鹿児島ルートの鹿児島中央~新八代間が一部開業
し,博多までの全線開業に向けて整備が進んでいます。また,鹿児島本線や肥薩おれ
んじ鉄道の運行に合わせて,これらと周辺地域を連絡する乗合バス,空港特急バスが
運行しています。更に,一部地域では公共施設や交通空白地域を連絡する循環バスも
運行しています。
◆本市への交通アクセス
〇新幹線つばめ(リレーつばめを含む)
博 多~川 内 最速約 2 時間 3 分
川 内~鹿児島中央 約 12 分
〇肥薩おれんじ鉄道
川 内~八代 約 2 時間 30 分
〇自動車
薩摩川内市~鹿児島空港 約 70 分
薩摩川内市~鹿児島市内 約 60 分
薩摩川内市~九州自動車道横川 IC 約 65 分
〇飛行機
東 京~鹿児島空港 約 95 分
名古屋~鹿児島空港 約 75 分
大 阪~鹿児島空港 約 65 分
福 岡~鹿児島空港 約 40 分
那 覇~鹿児島空港 約 80 分
-7-
5.電気
本市の電力使用量は年々増加傾向にあり,平成13年度から平成17年度の間に
14.3%増加しています。
◆電力使用量の推移
電 灯
800,000
697,216
電 力
744,337
709,419
773,196
797,200
700,000
577,569
558,452
534,712
400,000
503,146
500,000
494,309
電力量(MWh)
600,000
300,000
202,907
206,273
209,625
214,744
100,000
219,631
200,000
平成13年
平成14年
平成15年
平成16年
0
平成17年(年度)
資料:九州電力
注)
川内営業所,鹿児島営業所(樋脇町の一部)
,霧島営業所(祁答院町の一部)のデータを集計
6.ガス
本市のガス使用量はほぼ横ばいであり,平成14年度から平成17年度の間で
わずかに増加しています。
◆都市ガスの利用状況
平成 14 年
需要戸数(戸)
使用量(m3)
需要戸数(戸)
家
庭
使用量(m3)
需要戸数(戸)
商
業
使用量(m3)
需要戸数(戸)
工
業
使用量(m3)
需要戸数(戸)
その他
使用量(m3)
1 日平均
使用量(m3)
設 備 戸 数
本支管
導管延長(m)
屋内管
総
数
7,479
2,057,086
6,721
1,117,082
601
389,390
157
550,614
5,636
8,647
136,815
189,255
資料:統計さつませんだい
-8-
平成 15 年
7,546
2,032,290
6,791
1,114,209
601
400,059
155
518,022
5,568
8,806
138,480
194,343
平成 16 年
7,552
2,005,729
6,790
1,073,310
608
413,280
154
519,139
5,495
8,935
140,808
197,786
平成 17 年
7,529
2,061,150
6,784
1,117,412
590
411,048
155
532,690
5,647
9,008
143,455
201,418
7.上水道
平成17年度の上水道の普及率は98.3%,簡易水道の普及率は96.0%です。
◆上水道普及状況(平成17年度)
計画給水区域
地域別
給水
件数
給水人口(人) 給水普及率
総人口(人)
年間配水量
(t)(A)
年間有収水量
(t)(B)
有収率
(B/(A))
川 内
62,133
61,083
98.3%
25,828
6,993,338
6,466,600
92.5%
樋 脇
東 郷
入 来
5,884
6,041
5,418
5,884
5,753
5,407
100.0%
95.2%
99.8%
2,400
2,520
2,527
733,000
644,474
785,977
586,748
567,781
677,709
80.0%
88.1%
86.2%
小計
法適簡易
水道事業
計
79,476
78,127
98.3%
33,275
9,156,789
8,298,838
90.6%
528
528
100.0%
250
52,565
46,840
89.1%
80,004
78,655
98.3%
33,525
9,209,354
8,345,678
90.6%
上
水
道
事
業
資料:統計さつませんだい
◆簡易水道普及状況(平成17年度)
地域別
川 内
樋 脇
東 郷
入 来
祁答院
里
上 甑
下 甑
鹿 島
計
総人口(人)
7,732
1,640
83
180
4,398
1,419
1,635
2,455
591
20,133
計画給水区域
給水人口(人)
6,948
1,640
83
180
4,383
1,419
1,635
2,455
591
19,334
給水
件数
給水普及率
89.9%
100.0%
100.0%
100.0%
99.7%
100.0%
100.0%
100.0%
100.0%
96.0%
3,316
577
42
92
1,856
778
1,150
1,518
432
9,761
年間配水量
(t)(A)
年間有収水量
(t)(B)
971,830
95,199
5,867
28,067
644,799
219,610
246,504
378,301
89,177
2,679,354
有収率
(B/(A))
857,316
91,653
5,573
27,392
525,098
176,351
197,203
302,661
68,530
2,251,777
88.2%
96.3%
95.0%
97.6%
81.4%
80.3%
80.0%
80.0%
76.8%
84.0%
資料:統計さつませんだい
8.生活排水
平成17年度の生活排水処理率は40.0%で,全国(80.9%)や県(60.9%)
の平均を大きく下回っています。
◆生活雑排水処理人口普及状況(平成17年度末)
区
分
生活雑排水処理人口(千人・人)
生活排水
総 人 口
処 理 率
(千人・人)
(%)
ィプラント
農業・漁業
集落排水
88,021
347
3,521
10,926
下水道
合併処理
浄化槽
国
80.9
鹿児島県
60.9
1,760
1,071
644
3
42
381
薩摩川内市
40.0
103,015
41,251
1,545
1,144
2,447
36,115
全
127,055 102,815
コミュニテ
資料:都道府県別汚水処理人口普及状況(国土交通省)
,生活排水処理基本計画(環境課)
注) 千人単位の人口は四捨五入により合計が合わない場合がある。薩摩川内市の人口の単位は人
-9-
第2節 本市の自然環境
1.地象
①地形
本土地域は,川内川が中央部を西方向へ流下しており,周辺には川内平野,北側に
は中~大起伏の紫尾山地,南部から東部には小~中起伏の火山地が形成されています。
凡例
大区分
凡例
地形区分
大起伏山地
中起伏山地
山地
小起伏山地
山麓地
大起伏火山地
中起伏火山地
火山地
小起伏火山地
火山山麓地
大起伏丘陵地
丘陵地
小起伏丘陵地
岩石台地
砂礫台地
台地
火山砂礫台地(上位)
火山砂礫台地(下位)
扇状地性低地
低地
三角州性低地
自然堤防・砂州
水面
干拓地・埋立地
1:500,000
資料:経済企画庁(土地分布図:1971 年)
甑島地域は,川内川河口の西約25km の沖合にある甑島列島に位置しており,主と
して上甑島,中甑島,下甑島の3島から成り立っています。上甑島と中甑島は甑大明
神橋と鹿の子大橋の2つの橋で結ばれており,いずれの島も小~中起伏の山地で平地
に乏しい急峻な地形です。また,上甑島は島と島を結ぶ砂州上に集落が位置する独特
の環境(トンボロ)が形成されています。
凡例
大区分
凡例
地形区分
大起伏山地
山地
中起伏山地
小起伏山地
山麓地
大起伏火山地
火山地
中起伏火山地
小起伏火山地
火山山麓地
丘陵地
大起伏丘陵地
小起伏丘陵地
岩石台地
台地
砂礫台地
火山砂礫台地(上位)
火山砂礫台地(下位)
扇状地性低地
低地
1:500,000
三角州性低地
自然堤防・砂州
水面
資料:経済企画庁(土地分布図:1971 年)
-10-
干拓地・埋立地
②地質
本土地域の地質は,紫尾山地の四万十層群以外の大半は第三紀火山岩類及びシラス
で占められています。また,中央部の川内川に沿って沖積層が分布しており,東郷地
域の北東部の一部には新期花崗岩類が分布しています。
1:500,000
資料:(財)国土開発技術センター(九州地方土木地質図:1986 年)
甑島地域の地質は,上甑島の大部分は新第三紀の堆積岩類が分布しており,中甑島,
下甑島の北部および南東部は中~古生代の堆積岩類が分布しています。また,下甑島
の中央部から南西部にかけては新期花崗岩類で構成されています。
1:500,000
資料:(財)国土開発技術センター(九州地方土木地質図:1986 年)
-11-
2.気象
本土地域は温暖な気候に恵まれており,海岸部では年間を通して東シナ海からの海
陸風の影響を受けやすくなっています。内陸部は内陸性気候を示し,冬期はやや気温
が低い傾向が見られます。
また,甑島地域は海洋性温帯気候に属しており,冬は温暖で霜が降りず,本土地域
と比べ年間の降水量が多く,日照時間は少ない傾向にあります。
◆気温・降水量・日照時間(平成17年)
<川内>
<中甑>
(℃
40
日照時間(時間)
最高気温(℃)
平均気温(℃)
35
(時間,
(℃
400
40
350
35
300
30
降水量(mm)
最低気温(℃)
30
25
(時間,
400
日照時間(時間)
降水量(mm)
最高気温(℃)
最低気温(℃)
350
平均気温(℃)
300
25
250
20
250
20
200
200
15
15
150
10
100
5
0
-5
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
150
10
100
5
50
0
0
-5
50
0
10月 11月 12月
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月 11月 12月
資料:鹿児島地方気象台(川内地域気象観測所データ,中甑地域気象観測所データ)
◆気温・風速・降水量・日照時間(平成8年~平成17年)
平均気温
単位
観測所
最高気温
℃
川内
最低気温
℃
中甑
川内
平均風速
℃
中甑
川内
年降水量
m/s
中甑
川内
最大日降水量
mm
中甑
川内
年間日照時間
mm
中甑
川内
h
中甑
川内
中甑
平成8年
16.3
17.7
35.6
34.5
-5.3
-1.1
1.9
1.9 2,072 2,268
156
239 1,765.7 1,625.0
平成9年
16.7
18.0
34.0
33.3
-4.3
0.2
2
1.9 2,021 2,148
156
210 1,777.1 1,666.5
平成10年
18.0
19.2
33.9
34.6
-3.2
1.0
1.7
1.8 2,677 2,923
150
189 1,606.4 1,532.5
平成11年
16.9
18.2
34.0
32.7
-3.5
2.2
1.9
2 2,297 2,701
107
136 1,576.2 1,563.0
平成12年
17.0
18.2
34.4
33.6
-3.8
1.4
1.8
1.9 2,410 2,110
259
152 1,859.2 1,890.8
平成13年
17.1
18.3
35.9
34.7
-3.9
-0.7
1.8
1.9 1,954 2,123
128
134 1,818.0 1,833.3
平成14年
17.2
18.2
33.7
33.7
-3.1
3.3
1.8
2 2,107 2,233
199
172 1,717.3 1,798.8
平成15年
17.3
18.3
35.4
34.1
-3.7
0.6
1.9
1.9 2,032 2,102
83
129 1,663.4 1,671.3
平成16年
17.6
18.7
36.5
35.0
-3.3
0.6
2
1.8 2,182 2,279
207
231 1,864.3 1,852.4
平成17年
16.8
17.9
35.3
35.0
-3.1
0.9
1.9
1.9 2,017 1,824
170
182 1,649.1 1,657.8
平均
17.1
18.3
34.9
34.1
-3.7
0.8
1.9
1.9 2,177 2,271 161.5 177.4 1,730.0 1,709.0
資料:鹿児島地方気象台(川内地域気象観測所データ,中甑地域気象観測所データ)
-12-
3.水象
①河川
本土地域の主な河川は,中央部を東西に流れる一級河川川内川です。その川内川へ
向けて南北から大小の支流が流れ込んでいます。主な支流には高城川,田海川,隈之
城川,樋脇川,久富木川などがあります。特に,南東側は,樋脇川へ向けて北側と東
側から多くの支流が流れ込んでいます。
注)この図は,県土木部砂防課の資料をもとに作成しました。
(鹿児島県渓流環境整備計画:2002 年)
甑島地域の河川は,支流の発達するような大規模なものはなく,いずれも流路が短
く,河床勾配が急です。
注)この図は,県土木部砂防課の資料をもとに作成しました。
(鹿児島県渓流環境整備計画:2002 年)
-13-
◆薩摩川内市の主な河川(5km 以上の 1 級河川)
河 川 名
種
別
川内川
1 級河川
樋脇川
高城川
起
点
終
点
流路延長(km)
えびの市大字大河平字苗杉
東シナ海
137.0
〃
〃
入来町浦之名字池頭
城上町字宇都川路
川内川合流点
川内川合流点
22.9
18.4
久富木川
〃
祁答院町藺牟田字鳥越
川内川合流点
16.8
田海川
〃
東郷町藤川字北野
川内川合流点
11.8
市比野川
〃
樋脇町市比野字松ヶ平
樋脇川合流点
11.7
隈之城川
〃
青山町字松元
川内川合流点
10.3
後川内川
〃
祁答院町藺牟田
樋脇川合流点
8.2
麦之浦川
〃
陽成町字流合
高城川合流点
7.5
百次川
〃
永利町字山中
隈之城川合流点
7.4
平佐川
〃
永利町字下払
隈之城川合流点
6.8
樋渡川
〃
東郷町鳥丸字上通山
川内川合流点
6.4
大王川
〃
祁答院町黒木字小六
南方川合流点
5.1
資料:鹿児島県の地質(1990 年)
②湖沼
本市における面積0.03km2 以上の自然湖沼は,藺牟田池など6湖沼があり,その
うち上甑島の北岸にある長目の浜の貝池,海鼠(なまこ)池は汽水湖になります。
また,祁答院地域内には藺牟田池があり,平成17年11月にラムサール条約に登
録されています。
◆自然湖沼(池面積 0.03km2 以上)
湖 沼 名
所
在
水面標高
水深(m)
表面積
2
(m)
(km )
最大
容
積
3
(m )
平均
湖岸線
透明度
(km)
(m)
湖沼型
みやま池
川内地域
20
0.57
58.05
-
-
52.25
-
藺牟田池
祁答院地域
295
0.63
2.70
0.80
500
2.70
1.2
腐食栄養湖
須口池
里 地域
0
0.10
1.00
0.60
60
1.50
1.0
富栄養湖
鍬崎池
里 地域
0
0.14
5.90
3.30
460
1.90
1.3
富栄養湖
池※
上甑地域
0
0.16
11.50
4.20
650
2.60
2.5
富栄養湖
海鼠池※
上甑地域
0
0.51
22.60
10.70
5,500
6.40
6.0
中~富栄養湖
貝
資料:鹿児島県の地質(1990 年)
※
汽水湖:海水と淡水とが混じり合っている湖
-14-
-
4.動物
①希少野生動物
鹿児島県レッドデータブックに記載されている動物のうち,本市における絶滅危惧
Ⅰ類及びⅡ類に分類されるものは,以下のとおりです。
これらの中でも特に保護を図る必要がある両生類のベッコウサンショウウオは,県
指定希少野生動植物に指定,鳥類のオオタカ,ハヤブサや藺牟田池に生息する昆虫類
のベッコウトンボは「種の保存法」で国内希少野生動植物種に指定されています。
◆希少野生動物
生 物 群
哺乳類
鳥
類
は虫類
両生類
魚
類
昆虫類
陸産貝類・淡水汽水産貝類
種
名
カヤネズミ
サンカノゴイ
クマタカ
コアジサシ
ヒシクイ
オオタカ
チュウヒ
ハヤブサ
オオジシギ
ツバメチドリ
ウチヤマセンニュウ
ナベヅル
マナヅル
イカルチドリ
アカウミガメ
ブチサンショウウオ
ベッコウサンショウウオ
シロウオ
チクゼンハゼ
ベッコウトンボ
ヨドシロヘリハンミョウ
カワラハンミョウ
オオウラギンヒョウモン
タイワンツバメシジミ
アオイトトンボ
モートンイトトンボ
ベニイトトンボ
タベサナエ
タガメ
ルイスハンミョウ
オナガアゲハ
ヨシダカワザンショウガイ
ムシヤドカリカワザンショウガイ
クリイロカワザンショウガイ
ヒメマルマメタニシ
レンズガイ
ニセマツカサガイ
ミヤコドリ
ハンミガキゴマガイ
コシキジマギセル
クチジロビロウドマイマイ
コシキコウベマイマイ
コシキフリィデルマイマイ
資料:鹿児島県レッドデータブック(2003 年)
注) 絶滅評価4ランクのうち,上位2ランクを抜粋
-15-
県カテゴリー
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅰ類
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅰ類
絶滅危惧Ⅱ類
絶滅危惧Ⅰ類
絶滅危惧Ⅱ類
5.植物
①植生
本土地域内の植生は,周辺の山地の大部分がスギ・ヒノキの植林地によって占めら
れています。自然植生はほとんどなく,夏緑広葉樹林などで構成される代償植生が植
林地の中に点在しています。
1:500,000
資料:環境省(現存植生図:1981 年)
甑島地域内の多くは森林で占められています。なお,上甑島の植生の多くはクロマ
ツの植林地で,中甑島や下甑島ではシイ,マテガシ,ヤマモモ,ヤブニッケイなどで
構成される代償植生が多くの部分を占めています。
1:500,000
資料:環境省(現存植生図:1981 年)
-16-
②貴重な植物群集,植物群落
鹿児島県レッドデータブックに記載されているうち,本市における貴重な植物群集
や植物群落は,以下のとおりです。
◆貴重な植物群集や植物群落
区
分
常緑広葉高木林(照葉樹林)
湖 畔 林
暖地性先駆木本群落
木生シダ群落
海岸低木林
低層湿原・挺水植物群落
浮葉植物群落
塩生湿地植物群落
海浜草本群落
海岸崖地草本群落
岩上・岩隙草本群落
植物群集及び植物群落
スダジイ群落
ムサシアブミ-タブ群集
ジャヤナギ群落
タチヤナギ群落
エノキ群落
ヘゴ群落
ハマゴウ群落
ハマボウ群集
ウバメガシ群落
ハマナツメ群落
オギ群集
カサスゲ群集
カンガレイ群落
ツルヨシ群落
ヒトモトススキ群落
フトイ群落
マコモ群落
アキカサスゲ群落
オニバス群落
ジュンサイ-ヒツジグサ群落
オニバス-ヒシ群落
アイアシ群落
シオクグ群落
グンバイヒルガオ群落
サツマノギク-ホソバワダン群集
ミツデウラボシ-イワタバコ群集
資料:鹿児島県レッドデータブック(2003 年)
-17-
③希少野生植物
鹿児島県レッドデータブックに記載されている植物のうち,本市における絶滅危惧
Ⅰ類及びⅡ類に分類されるものは,以下のとおりです。これらの中でも特に保護の必
要があるツツジ科のハヤトミツバツツジ,ラン科のキリシマエビネ,サギソウ,ガン
ゼキラン,サツマチドリ,サクラジマエビネ,カンラン,フウラン,オナガエビネは,
県指定希少野生動植物に指定されています。
◆希少野生植物
科
名
ミズニラ科
オシダ科
イワデンダ科
種
名
ミズニラ
県指定希少
野生動植物
絶滅危惧Ⅰ類
ニセヨゴレイタチシダ
キュウシュウイノデ
フクレギシダ
絶滅危惧Ⅰ類
絶滅危惧Ⅰ類
オニバス
絶滅危惧Ⅰ類
ジュンサイ
スイレン科
県カテゴリー
コウホネ
オグラコウホネ
絶滅危惧Ⅱ類
ヒメコウホネ
サイコクヌカボ
タデ科
絶滅危惧Ⅰ類
マダイオウ
コギシギシ
絶滅危惧Ⅱ類
ブナ科
ハナガガシ
絶滅危惧Ⅱ類
ツツジ科
ハヤトミツバツツジ
絶滅危惧Ⅰ類
アブラナ科
ミズタガラシ
絶滅危惧Ⅱ類
ユキノシタ科
タコノアシ
絶滅危惧Ⅱ類
カワゴケソウ科
カワゴケソウ
絶滅危惧Ⅱ類
ミソハギ科
ミズマツバ
絶滅危惧Ⅱ類
ヒシ科
オニビシ
絶滅危惧Ⅱ類
クロウメモドキ科
ハマナツメ
絶滅危惧Ⅱ類
ウルシ科
チャンチンモドキ
絶滅危惧Ⅱ類
リンドウ科
イヌセンブリ
絶滅危惧Ⅱ類
トウワタ科
ナンゴクカモメヅル
絶滅危惧Ⅱ類
ミズトラノオ
絶滅危惧Ⅰ類
シソ科
ミズネコノオ
キセワタ
絶滅危惧Ⅱ類
ニガクサ
マルバサワトウガラシ
絶滅危惧Ⅰ類
トラノオスズカケ
絶滅危惧Ⅱ類
タヌキモ科
ミカワタヌキモ
絶滅危惧Ⅰ類
ミツガシワ科
ヒメシロアサザ
絶滅危惧Ⅰ類
ゴマノハグサ科
ホタルブクロ
キキョウ科
サワギキョウ
絶滅危惧Ⅱ類
ツルギキョウ
ツクシタニギキョウ
スイカズラ科
オミナエシ科
ミヤマウグイスカグラ
カノコソウ
絶滅危惧Ⅰ類
絶滅危惧Ⅱ類
オミナエシ
-18-
○
科
イバラモ科
名
種
名
イバラモ
県カテゴリー
絶滅危惧Ⅱ類
マルバテイショウソウ
マンシュウスイラン
ホソバニガナ
サワオグルマ
絶滅危惧Ⅰ類
ナンゴクハマヨモギ
キク科
ダルマギク
ナガバノコウヤボウキ
コシキギク
ニシノヤマタイミンガサ
絶滅危惧Ⅱ類
アキノハハコグサ
ヒナヒゴタイ
オモダカ科
トチカガミ科
ヒトツバオモダカ
絶滅危惧Ⅰ類
アギナシ
絶滅危惧Ⅱ類
スブタ
絶滅危惧Ⅱ類
ヤナギスブタ
コバノヒルムシロ
ヒルムシロ科
ササバモ
絶滅危惧Ⅱ類
ホソバミズヒキモ
イトモ
ニッポンイヌノヒゲ
ホシクサ科
絶滅危惧Ⅰ類
イヌノヒゲ
オオホシクサ
絶滅危惧Ⅱ類
クロホシクサ
イグサ科
タチコウガイゼキショウ
クロカワズスゲ
絶滅危惧Ⅰ類
ツクシカンガレイ
カヤツリグサ科
絶滅危惧Ⅱ類
タイワンスゲ
カガシラ
絶滅危惧Ⅱ類
コマツカサススキ
ヤマアワ
絶滅危惧Ⅰ類
ミズタカモジグサ
イネ科
ウンヌケモドキ
絶滅危惧Ⅱ類
チョウセンガリヤス
アシカキ
ノヒメユリ
コシキイトラッキョウ
絶滅危惧Ⅰ類
キバナチゴユリ
ケイビラン
チャボシライトソウ
ユリ科
ホウチャクソウ
ツクシショウジョウバカマ
ナルコユリ
絶滅危惧Ⅱ類
チャボホトトギス
コバギボウシ
オオバギボウシ
オモト
-19-
県指定希少
野生動植物
科
名
ミクリ科
種
名
ヒメミクリ
県カテゴリー
県指定希少
野生動植物
絶滅危惧Ⅱ類
キリシマエビネ
〇
サギソウ
○
ガンゼキラン
○
ツレサギソウ
クモラン
サツマチドリ
○
ダルマエビネ
絶滅危惧Ⅰ類
サクラジマエビネ
カンラン
○
○
ベニシュスラン
クモキリソウ
フウラン
○
ハツシマラン
ラン科
コオロギラン
ヤクシマネッタイラン
ミヤマムギラン
エビネ
トクサラン
オナガエビネ
○
ムヨウラン
ジガバチソウ
絶滅危惧Ⅱ類
ヒメトケンラン
ヤクシマヒメアリドオシラン
マメヅタラン
キエビネ
ミズトンボ
ヤマトキソウ
リュウビンタイ科
ヒノタニリュウビンタイ
絶滅危惧Ⅱ類
ツルキジノオ科
アツイタ
絶滅危惧Ⅰ類
ウマノスズクサ科
サンコカンアオイ
絶滅危惧Ⅱ類
ツゲ科
ツゲ
絶滅危惧Ⅱ類
トウダイグサ科
ナツトウダイ
絶滅危惧Ⅱ類
サガリバナ科
トモエソウ
絶滅危惧Ⅰ類
ベンケイソウ科
ツメレンゲ
絶滅危惧Ⅰ類
マメ科
コシキジマハギ
絶滅危惧Ⅱ類
アカバナ科
ミズタマソウ
絶滅危惧Ⅱ類
ニシキギ科
ヒゼンマユミ
絶滅危惧Ⅱ類
セリ科
イヌトウキ
絶滅危惧Ⅰ類
クマツズラ科
ダンギク
絶滅危惧Ⅰ類
ヒルムシロ科
リュウノヒゲモ
絶滅危惧Ⅰ類
イバラモ科
ヒロハトリゲモ
絶滅危惧Ⅰ類
アマモ科
アマモ
絶滅危惧Ⅱ類
カヤツリグサ科
ヤマノイモ科
アオバスゲ
絶滅危惧Ⅰ類
キノクニスゲ
絶滅危惧Ⅱ類
ツクシタチドコロ
絶滅危惧Ⅱ類
資料:鹿児島県レッドデータブック(2003 年)
注)
絶滅評価4ランクのうち,上位2ランクを抜粋
-20-