境界層措置について 介護保険制度において、以下の①から⑤までに関し、本来適用されるべき基準等 を適用すれば生活保護を必要とするが、より負担の低い基準等を適用すれば生活保 護を必要としない状態となるものについては、当該より低い基準等を適用する。 措 置 の 内 容 ① 給付額減額等の記載(介護保険法第 69 条第 1 項に規定する給付額減額等 の記載をいう。)が行われない。 特定介護サービス等に係る居住費等の負担限度額又は特定負担限度額につ いて保護を必要としなくなるまで、以下の額が段階的に適用される。 居室の種類 ② 適用された後の額 ユニット型個室 ユニット型準個室 1日につき「1640 円」又は「820 円」 1日につき「1310 円」 、「490 円」又は「0 円」 1日につき「820 円」、 「420 円」、「320 円」又は 従来型個室(特養等) 「0 円」 従来型個室 1日につき「1310 円」 、「490 円」 (老健・療養等) 多床室 1日につき「0 円」 ③ 特定介護サービス等に係る食費の負担限度額又は特定負担減度額が保護を 必要としなくなるまで、1日につき「650 円」、「390 円」又は「300 円(平 成 17 年厚生労働省告示第 417 号に規定する 300 円未満の額にあっては、当 該額)」が段階的に適用される。 ④ 利用者負担世帯合算額(介護保険法施行令第 22 条の 2 第 2 項に規定する 利用者負担世帯合算額をいう。)を「2 万 4600 円」又は「1 万 5000 円」と 読み替えて高額介護サービス費(介護保険法第 51 条に規定する高額介護サ ービス費をいう。)又は高額介護予防サービス(介護保険法第 61 条に規定す る高額介護予防サービス費をいう。)が適用される。 ⑤ 保険料額が、保護を必要としなくなるまで、市町村が条例で定めるより低 い標準割合を乗じて得た額に減額される。 減額していく優先順位 ①給付額減額(給付制限3割→1割へ減額) ②居住費 (1日につき) ユニット型個室 ⇒ 1,640 円 ⇒ 820 円 ユニット型準個室 ⇒ 1,310 円 ⇒ 490 円 ⇒ 従来型個室・特養 ⇒ 820 円 ⇒ 420 円 ⇒ 320 円 従来型個室・老健・療養型 ⇒ 1,310 円 ⇒ 490 円 多床室 ⇒ ③食費 650 円 ⇒ (1日につき) ④高額介護サービス費 ⑤保険料 300 円 24,600 円 ⇒ ⇒ 0円 ⇒ 0円 0円 390 円 ⇒ 300 円 15,000 円 107,100 円 ⇒ 91,800 円 ⇒ 76,500 円 ⇒ 61,200 円 ⇒ 44,670 円 ⇒ 29,370 円 境界層措置の手順 1.福祉事務所長(生活福祉課)が境界層該当者に対し、境界層該当証明書及び添 付書を交付する。 2.生活福祉課の担当ケースワーカーは保険者(介護保険課給付担当)へ、境界層 該当証明書及び添付書類を提出する。 ※ 境界層措置による限度額減額認定の適用を受けるためには、境界層該当証明書 と限度額減額認定申請書の双方が介護保険課へ届いている必要がある。 適用期間 境界層該当証明書の(1)却下に係る申請日・廃止日の属する月の初日から、翌 年6月末まで。 ただし、保険料まで減額が生じる場合には、保険料の賦課期日が4月1日となっ ていることから、有効期限が翌年3月末までとなるので注意が必要。 ※ 境界層該当証明書には有効期限が記載されていないが、毎年税額確定時期に 申請が必要である。
© Copyright 2024 ExpyDoc