延床面積資料 [PDFファイル/679KB] - 東洋大学

日本で初めて
「全国自治体公共施設延床面積データ」を公表
~981市区町村の人口一人当たり面積は平均
981市区町村の人口一人当たり面積は平均3.42
市区町村の人口一人当たり面積は平均3.42㎡~
3.42㎡~
社会資本基礎データ研究会
東洋大学大学院経済学研究科公民連携専攻
秦野市政策部公共施設再配置推進課
調査の概要
制作・・・東洋大学大学院生・修了生+秦野市職員有志
全国自治体のHPから、
2010年3月の公共施設延床面積データを入手。
人口で割り算して、人口一人当たりの延床面積を算出。
人口規模別に掲出。
データは以下からダウンロードできる。
http://www.pppschool.jp
一人当たり延べ床面積と人口規模との相関
調査前は、公共施設にはスケールメリットがあるため、
人口規模が大きい自治体は一人当たり面積は小さい
人口規模が小さい自治体は一人当たり面積が大きい
傾向があるものと推測した。
しかし実際には、一人当たり面積と人口規模には相関はなかった。
0.00
政令市
400~
300~400
250~300
200~250
175~200
150~175
140~150
130~140
120~130
110~120
100~110
90~100
80~90
70~80
65~70
60~65
55~60
52.5~55
50~52.5
47.5~50
45~47.5
42.5~45
40~42.5
37.5~40
35~37.5
32.5~35
30~32.5
人口規模別延べ床面積最大値・最小値
(3万人以上)
㎡/人
12.00
10.00
8.00
最大値
6.00
4.00
最小値
2.00
どの人口規模でも、最小値は一人当たり2㎡程度。
反面、同じ人口規模でも数倍の施設を有する自治体もある。
全体の最大値は北海道占冠村の153.95㎡/人
1981年 - 石勝線開通。石勝高原駅開業。
1983年 - ホテルアルファトマムとスキー場が完成。
1998年 - 施設の4割を所有するアルファ・コーポレーションが自己破産。
施設は占冠村が買収し、加森観光に運営を委託。=「民から官へ」
=「民から官へ」
2003年 - 施設の6割を所有する関兵精麦が民事再生法を申請。
2004年 - 星野リゾートが関兵精麦所有分の施設を買収し、運営を引き継ぐ。
2005年 – 加森観光分を含めて運営は星野リゾートに一元化された。
(加森観光分は村が所有し星野リゾートが指定管理者になっている)
夕張
札幌
占冠
千歳空港
苫小牧
JR石勝線で新千歳空港から1時間、東京から3時間の
スキーリゾート
東京は都の負担が多い(住民負担は同じ)
地域名
市区町村
所有施設(㎡/人)
都県所有施設
(㎡/人)
合計
(㎡/人)
埼玉県
2.20
0.86
3.06
千葉県
2.40
0.88
3.28
東京都(特別区)
1.89
2.08
3.97
東京都(市町村)
2.03
2.08
4.11
神奈川県
2.40
0.78
3.17
人口と一人当たり公共施設延床面積の比較
(政令市)
㎡/人
6.00
大阪市
5.00
北九州市
神戸市
名古屋市
4.00
3.00
横浜市
札幌市
川崎市
2.00 堺市
1.00
相模原市
さいたま市
0.00
人
0
1,000,000
2,000,000
3,000,000
4,000,000
データからわかったこと
一人当たり延床面積が小さくても安心できない。
さいたま市公共施設マネジメント会議(H22年度中間報告)で
は将来の更新投資予算が約2.6倍必要と試算されている。
秦野市公共施設再配置に関する方針案(H22/6)では
今後40年平均で42%不足と試算されている。
面積の大きな自治体ではさらに厳しい可能性あり。
国の補助金を要求するのは、一人当たりの面積の小さな自治体
の住民が支払う国税を、面積の大きな自治体の住民に使わせろ
と言うことに等しい。
=キリギリス症候群
人口と一人当たり公共施設延床面積の比較
(人口15~17.5万人)
㎡/人
6.00
今治市
周南市
5.00
4.00
3.00
2.00
秦野市
1.00
0.00
150,000
155,000
160,000
165,000
170,000
175,000
人
同人口規模上位半分に属する合併自治体の割合
人口(千人)
0%
20%
40%
60%
80%
100%
上位半分以内に
合併自治体が多い
400~
250~300
175~200
140~150
120~130
100~110
80~90
65~70
55~60
50~52.5
45~47.5
40~42.5
35~37.5
30~32.5
全部上位半分に入って
いなければここ
平均的にばらつい
ていればここ
全部上位半分に
入っていればここ
合併自治体の考察
本来は合併しても一人当たり面積は変わらないはず。
大きいと言うことは、
① もともと資産の多い自治体同士が合併した
② 合併を機に公共投資を行ったかのいずれか(もしくは両方)
②に関連して、合併特例債(合併するなら特別に地方債を発行
できるという特典、合併を促進する効果を期待)の悪用が推測さ
れる。結果的には、合併は促進されたが過剰資産が残った。
いずれにせよ、合併によってリストラする民間企業とはまったく逆
の効果が生じている。
人口20~25万人自治体の一人当たり面積ランキング
人口
(人)
人口250~300千人
山口県 下関市 長崎県 佐世保市 新潟県 長岡市 三重県 津市 北海道 函館市 岩手県 盛岡市 福井県 福井市 山形県 山形市 茨城県 水戸市 福島県 福島市 静岡県 富士市 徳島県 徳島市 兵庫県 明石市 神奈川県 平塚市 大阪府 茨木市 千葉県 市原市 兵庫県 加古川市 大阪府 八尾市 合
合
合
合
合
合
合
合
合
合
282,091
264,959
283,631
281,758
282,459
291,709
265,457
250,040
266,713
292,301
256,523
259,281
293,846
257,387
270,965
279,629
267,711
265,220
面積
(㎡)
1,552,740
1,289,705
1,216,681
1,130,121
1,104,550
1,017,078
903,141
832,505
882,494
949,679
829,037
809,501
830,366
722,284
708,778
731,143
675,052
640,333
一人当たり
(㎡)
5.50
4.87
4.29
4.01
3.91
3.49
3.40
3.33
3.31
3.25
3.23
3.12
2.83
2.81
2.62
2.61
2.52
2.41
合併自治体「機能重複」
芸濃総合文化センター内アリーナ
1996(平成
(平成8)年築
(平成 )年築
合併特例債による
新規屋内スポーツ施設
総額100億円事業
億円事業
総額
安濃中央総合公園内体育館
2000(平成
(平成12)年築
(平成 )年築
周辺部には新しい施設
津市体育館
1966(
(昭和41)年築
昭和 )年築
市街地には老朽化施設
それでもあなたは、
それでもあなたは、その街
その街に住みつづけますか
つづけますか?
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PPP研究
PPP研究センター
研究センター
秦野市
職員有志
根本祐二
志村高史
阿部博人
宇都山智幸
大浦雅幸
奥田早希子
紙田直子
菊地マリエ
関口 昇
鶴園卓也
原 耕造
松本勝正
山地将人
石綿 晃
遠藤 健
岡田直晃
加藤 聡
菅野元衛
金 志煥
椿辰一郎
成田健太郎
藤木秀明
水嶋 啓
依田園子
浅賀早代
内海 元
北口光子
小泉祐介
小間裕太
長島秀樹
船橋崇裕
松本絵理佳
池田武人
岡崎 豊
久保寺明
小島正之
露木 功
成田幸香
古谷昭仁
吉田健智