御菓子処 中條:中能登町 - 石川県商工会連合会

No. 531
24.7.1
ー 性 を 表 現 す る こ と が で き、
全国菓子大博覧会で会長賞を
受賞されました。
以来、古代米の持つ素材と
し て の 魅 力( 独 特 の 色 合 い・
豊富な栄養価・素朴な風味と
もちもちとした食感)をどう
和菓子にマッチングさせ、引
き 立 た せ る か を 考 え な が ら、
いつか古代米商品を町の銘菓
にしたいという思いで商品開
発を続けてこられました。
三 活性化ファンドを活用
し、新たな展開
近年、当店では地域イベン
トや物産展などへの出展を行
ってきましたが、従来のプロ
モーション手段では商品の特
性等を消費者に十分伝える事
ができていないのではないか
と考えた中條さんは、当店の
看板商品である「古代米関連
商品」に、より焦点を絞って
プロモーション活動を展開す
るため、平成二十二年に県の
活性化ファンド事業への申請
にチャレンジしました。
事業計画書作成には時間が
かかりましたが、その分、古
代米の素材としての魅力を再
度見つめなおし、また事業の
方向性や優先順位を整理する
という点で、大変いい機会に
なったと話されていました。
新店舗オープンを機に
四 さらにチャレンジを
そして、見事に平成二十二
年度の認定事業として採択さ
れ、新たな取り組みをスター
トしました。既に商品カタロ
グや商品POPなどを制作し
たほか、同時に、古代米を活
用した新商品「古代米おこわ
まんじゅう」を開発すること
によって、より充実したライ
ンナップ化を図り、新たな販
路開拓活動を展開していま
す。
女性に人気:古代米おこわまんじゅう
今年一月、念願の新店舗が
オ ー プ ン し、
「お客様をお迎
えするにふさわしい舞台が整
ったので、これまで以上に自
慢の商品を多くの人に味わっ
てほしい」と語る中條さん。
中能登町で計画されている道
の駅のオープン(平成二十六
年)を見据えながら、地元な
らではの銘菓作りに、チャレ
ンジはさらに続きます。
(お問い合わせ先)
御菓子処 中條
〒九二九―一六〇四
鹿島郡中能登町
能登部下九二―二六
〇七六七―七二―二〇七〇
(取材・執筆:
中能登町商工会経営指導員
浜野 誠一)
浜野指導員の行った御菓子処
中條様への支援は、平成二十三
年度の石川県商工会優秀支援事
例の優秀賞を受賞しました。 このコーナーでは石川の「チ
ャレンジ企業」を応援していま
す。取材を希望される方は最寄
りの商工会にお尋ねください。
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和モダンな新店舗には休憩コーナーもある
今 回 の チ ャ レ ン ジ 企 業 は、
創業から約百年の歴史を有す
る 老 舗 菓 子 店「 御 菓 子 処 中
條」
(中能登町)をご紹介しま
す。
御菓子処 中條:中能登町
る よ う に な り ま し た。 そ ん な
中、 平 成 十 一 年 に 異 業 種 交 流
グループ「一(はじめ)の会」
が 結 成 さ れ、 古 代 米 を 使 っ た
町おこしへの取り組みがスタ
ー ト し、 当 店 も メ ン バ ー の 一
員に加わって「おにぎりの里」
を売り出せる商品開発に取り
組むようにな り ま し た 。
二 「古代米」を活用した
商品開発
当初開発したおにぎり饅頭
「縁結び」は、「子供の頃に遠
足などに持って行った竹皮に
包んだおにぎり」をイメージ
し て 開 発 し た も の で す が、 饅
頭の生地に米を付けるための
配合の割合や生地の中に餡を
入 れ て 握 る 成 形 は 難 し く、 試
行錯誤の末にようやく完成に
漕ぎ着けまし た 。
し か し、 和 菓 子 に 古 代 米 と
いう素材を取り入れたことに
よ っ て、 色 合 い や 風 味 に 「 い
にしえ」のイメージを纏わせ、
おにぎりの里というストーリ
T
E
L
店主:中條一之さん
一 異業種交流グループに
よる町おこしに参加
地元産古代米を活用した和スイーツの商品開発
昭 和 六 十 二 年 、 中 能 登 町
(旧鹿西町)の杉谷チャノバ
タ ケ 遺 跡 か ら、 炭 化 し た 米 の
塊「 お に ぎ り の 化 石 」が 発 見
さ れ た こ と を 機 に、 旧 鹿 西 町
で は、 お に ぎ り を テ ー マ と す
る町おこしが盛んに企画され
80
探 訪